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RSウイルス感染症
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≪報告基準≫
2006年4月1日改正

15 RSウイルス感染症

(1)定義
RSウイルス(respiratory syncytial virus)による急性呼吸器感染症である。乳児期の 発症が多く、特徴的な病像は細気管支炎、肺炎である。
(2)臨床的特徴
2日〜1週間(通常4〜5日)の潜伏期間の後に、初感染の乳幼児では上気道症状(鼻汁、 咳など)から始まり、その後下気道症状が出現する。38〜39°Cの発熱が出現することが ある。25〜40%の乳幼児に気管支炎や肺炎の兆候がみられる。
1歳未満、特に6か月未満の乳児、心肺に基礎疾患を有する小児、早産児が感染すると、 呼吸困難などの重篤な呼吸器疾患を引き起こし、入院、呼吸管理が必要となる。乳児では、 細気管支炎による喘鳴(呼気性喘鳴)が特徴的である。
その後、多呼吸、陥没呼吸などの症状あるいは肺炎を認める。新生児期あるいは生後2〜 3か月未満の乳児では、無呼吸発作の症状を呈することがある。再感染の幼児の場合には、 細気管支炎や肺炎などは減り、上気道炎が増える。中耳炎を合併することもある。
(3)届出基準
ア 患者(確定例)
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を 診察した結果、症状や所見からRSウイルス感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲 げる検査方法により、RSウイルス感染症患者と診断した場合には、法第14条第2項の規 定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。
この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右 欄に定めるもののいずれかを用いること。
イ 感染症死亡者の死体
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体 を検案した結果、症状や所見から、RSウイルス感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄 に掲げる検査方法により、RSウイルス感染症により死亡したと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。
この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右 欄に定めるもののいずれかを用いること。
(4)届出に必要な検査所見
検査方法検査材料
分離・同定による病原体の検出鼻腔吸引液、鼻腔拭い液、咽頭拭い液
迅速診断キットによる病原体の抗原の検出
中和反応又は補体結合反応による抗体の検出(補体結合反応にて、急性期と2〜3週間以後 の回復期に抗体陽転又は抗体価の有意の上昇を認めれば確定)血清

島根県感染症情報センター
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