くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
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沖合の岩礁にイルカがすみつき、一年中観察可能。男性の素潜り漁師が60人ほどいて、海藻やアワビを採る。天日干しの製塩業も。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
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2016年12月01日
イルカ、裸潜、天日塩
五和町二江の海には活気がある。漁船でのイルカウォッチングを通年営業、観光客は年中絶えることがない。
漁船から観察するイルカウォッチング(天草市五和支所二江出張所提供)
ブリ、マダイ、クルマエビなどの漁のほか、ウニやアワビ、海藻などの素潜り漁「裸潜(らせん)」も盛ん。海女ではなく男性が潜り、女性が船を操るのがここの特徴だ。天草漁業協同組合には五和支所裸潜組合があり、漁獲ルールを決めて資源保護との両立を図っている。
イルカの泳ぐ海に囲まれた通詞島(つうじしま)では、古くから製塩が行われていた。現在も周囲のきれいな海水から釜焚きや天日干しでミネラル分豊富な天然塩が作られ、全国から引き合いがある。
豊かな海と人が共存する五和町二江。海の幸を多くの人と分かち合う里だ。
(グリーンパワー2016年12月号から転載)