くらしが育んだ「里」を未来へ
人々のくらしに育まれてきた健やかで美しい「にほんの里」100選。
各地のニュースや活動、特色や所在地――里からの発信をお届けします。
市北部の稲作地帯。用水源の谷川(やがわ)にはヤマメやホトケドジョウなど多様な生き物が。農家、市民、行政が協力して保全に取り組む。
※(注記) 交通アクセスや店舗情報などは、お出かけ前にご確認ください。
※(注記) 車ナビは、里を訪れる際の目標ポイントを数値化したマップコードで、()内が施設名や地点です。地図では★で示しました。カーナビのマップコード検索で利用できます。
2018年02月01日
●くろまる湧水が流れる小川をはさみ、斜面林と水田が見通せる
湧水流れる環境に配慮
鬼怒川の流れによって形成された段丘地形から湧き出る水を利用し、古くから稲作が営まれてきた。水源となる斜面林や湧水が流れる小川、昔ながらの水路が豊かな生き物たちを育む。1990 年からの圃場整備実施に当たっては、地元の声を反映させて魚道などを整備し、環境への配慮をにじませた。今もヤマメやウグイ、ホトケドジョウといった魚類、ショウジョウバカマやバイカモなどの希少な植物も見られる。
現在も水路の補修や草刈り、斜面林の整備などには、地元の人たちが農家も非農家も一緒になって作業をする。力仕事には市内の高校生たちも応援に駆け付ける。夏恒例の田んぼの生き物調査では、子どもたちの歓声が響く。