一般国道210号 日田バイパスの事業評価

1.目的・必要性は

(1)広域交流・連携の推進
(2)交通混雑の緩和
(3)緊急医療の支援
(4)道路交通環境の改善
(5)地域活性化への支援

(1)広域交流・連携の推進

事業前

一般国道210号日田バイパスは,日田市街地を通る一般国道210号のバイパスであり、その整備によって一般国道210号を利用する広域的な交通の円滑化が図られる。

国道210号 日田バイパスを整備することによって

くろまる護願寺トンネルの高さ制限(H=4.3m)の解消及び防災対策
くろまる広域交通の速度向上 現道利用6.2km(13分) バイパス利用5.3km(6分) 7分短縮

(2)交通混雑の緩和

事業前

1.L=3.1km部分供用前 くろまる日田市内最大の渋滞箇所 くろまる元町交差点800m、10分

国道210号 日田バイパスを整備することによって

事業後

2.部分供用後 くろまる元町交差点の渋滞がほぼ解消 くろまる鏡坂交差点で新たに渋滞発生
3.将来全線供用 くろまる鏡坂交差点の渋滞も解消 くろまる市内の渋滞がほぼ解消

(3)救急医療の支援

救命率効果

大山町からの大量出血者の救命率

1.部分供用時 7分短縮

救命率27%向上

所要時間 死亡率
現道利用 35分 67%
バイパス利用 28分 40%

2.全線整備後、8.5分短縮

救命率37%向上

所要時間 死亡率
現道利用 35分 67%
バイパス利用 26.5分 30%

(4)道路交通環境の改善

沿線騒音の改善

現道部では、昼夜間とも環境基準値や要請限度をも上回る地域があるが、全線開通によって大型車交通の転換が進むため、沿道環境の改善が期待される。

交通安全性の向上

平成5年の部分開通によって、現道の事故件数は減少しており、全線供用によって、更なる事故件数の減少が期待される。
(注記)数値は、平成2年〜5年までの4年間の平均事故件数と平成10〜13年までの4年間の平均事故件数

(5)地域活性化への支援

活性化支援

  1. 石井工業団地,サッポロ新九州工場など主要な産業拠点へのアクセスが向上され、地域活性化に貢献
  2. 日田市街地の渋滞緩和によって豆田地区へのアクセスも改善され、地域活性化に貢献

2.費用と効果の確認

本事業にかかる費用と生じる便益により、算出される費用便益比はB/C=3.2となります

事業の投資効果

全区間に関するB/C

しかく便益額

基準額
走行時間短縮便益
走行経費減少便益
交通事故減少便益
合計
基準年(平成15年)
平成19年
平成15年 平成15年 平成15年
併用年(平成19年)
平成19年
平成15年 平成15年 平成15年
初年便益
45億円
1億円
1億円
47億円
基準年における現在価値
852億円
23億円
17億円
892億円

しかく 費用

基準額
改築費
維持修繕費
合計
基準年(平成15年)
平成15年
平成15年 平成15年
単純合計
201億円
21億円
222億円
基準年における現在価値(C)
267億円
9億円
276億円

費用便益比 B/C=3.2

3.地図

位置図
事業概要図

日田バイパスは、日田・玖珠地方生活圏の中心都市である日田市の渋滞緩和を目的に、昭和52年に事業化、昭和58年6月28日に都市計画決定がなされた。
現在、用地取得は全体の99.6%が完了し、日田市大字高瀬〜同市大字高間3.1km(全体の58%)の暫定供用を行っている。引き続き用地買収及び工事を促進し、早期の全線供用を図る。

4.事業概要(平成14年度再評価箇所)

事業名 事業区分 事業主体 起終点 延長 全体事業費
一般国道210号
日田バイパス 一般国道 九州地方整備局
大分河川国道事務所 自:大分県日田市石井町
至:大分県日田市大字小ケ瀬 5.3km 222億円

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