このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。
7月29〜30日に、北海道から鹿児島県までの各都道県水産研究機関および水産研究・教育機構が海況・漁況に関する情報を持ち寄り、今後の見通しを立てましたので、その概要を紹介します。
(予測対象)海況および熊野灘のマイワシ、ウルメイワシ、さば類、マアジの漁況
黒潮は大規模なC型基調で推移するものの、9〜10月に一時的にA型となる可能性があります。
熊野灘沿岸の水温は「平年並〜高め」で推移し、暖水波及時には「かなり高め」となる見込みです。
8月上旬現在、黒潮は潮岬に接近した後、熊野灘〜遠州灘沖を南下。140°E付近で32°N以南まで南下した後、伊豆諸島の東側を北上し、房総半島沖から北東へ流出しています(C型(大型東偏))。
予測期間中、黒潮の流路は大規模なC型基調で推移するものの、9〜10月にかけて一時的にA型となる可能性があります。蛇行北上部が一時的に伊豆諸島海域の西側に位置することがあります。熊野灘〜遠州灘は、黒潮の接近や黒潮系水の波及に伴い、暖水に覆われるでしょう。
熊野灘沿岸の水温は「平年並」〜「高め」で推移し、黒潮の接近や内側反流の波及など、暖水の影響が強まったタイミングで「かなり高め」となる見込みです。
11〜17cmの0歳魚を主体に、来遊量は前年を上回るでしょう。
[画像:マイワシ]
2025年1〜6月の中型まき網による漁獲量は144トン(前年同期396トン、過去10年平均1,371トン )でした。2月に107トンとまとまり、漁獲主体は15〜17および18〜20cm(被鱗体長)でした。3〜6月の大型定置網による漁獲量は1.3トン(前年同期2.6トン、過去10年平均4.6トン )でした。今期の来遊量は、大型定置網の5月,6月の漁況が0歳魚主体に前年を大幅に下回っているため、前年を下回ると見込まれます。
[画像:サバ]
2025年1〜6月の中型まき網によるさば類の漁獲量は477トン(前年同期264トン、過去10年平均16,301トン)でした。4月にゴマサバが147トンとややまとまった漁獲され,34cm前後(尾叉長)が主体でした。今期の来遊量は、1〜6月の中型まき網において0歳魚のサバ類を主体とした漁獲が少なく、前年に引き続き加入が極めて少ない可能性が高く、マサバ、ゴマサバとも低水準で推移すると見込まれます。
[画像:マアジ]
2025年1〜6月の中型まき網による漁獲量は861トン(前年同期454トン、過去10年平均276トン)でした。漁獲主体は、5月は20〜21cmおよび28cm前後、6月は17〜20cmでした。4〜6月の大型定置網による漁獲量は61トン(前年同期75トン、過去10年平均72トン)でした。漁獲主体は、5月は8〜9cm、18cm、22cmおよび29cm、6月は9〜10cm、16〜17cm、21〜23cmおよび30〜33cmでした。今期の来遊量は、1歳魚は前期のまき網の漁況から前年を上回り、0歳魚は前期の定置網の漁況から前年並と予測され、総じて前年並〜上回ると見込まれます。
※(注記)次回の漁海況長期予報は、12月下旬頃に2026年1〜6月の予報を行う予定です。
参考サイト
我が国周辺の水産資源の現状を知るために(資源評価結果や各海域の長期予報が掲載されています)