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興味ある記事が「時報」(昭和9年47号)にある。旧国鉄に当たる鉄道省は昭和6年から「活魚車(ナ1号型)」を走らせ活魚輸送をはじめたが、さらに翌7年改良型を作った。これを利用して鳥羽市の魚問屋がフグを兵庫駅まで輸送した時の詳細な添乗記録報告である。その日釣れた90尾と蓄養してあった15尾の合計105尾を送り、前者90尾のうち12尾が死んだが、後者には死んだ魚はなかったとある。結びに「活魚車は名刀のようなもので、その利用価値は使用者しだいで相違するが、ただ今では技術的にも経済的にも実用価値は認められて来た」といっている。
活魚車の説明図
活魚車の説明図