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断熱改修のすすめ

掲載日:2024年4月30日更新

断熱改修で快適な住まいを

県では、既存住宅の断熱性能等を高める改修を促進するため、県内に所在する既存戸建住宅の省エネ改修等に対して補助金を交付します。
補助事業の詳細については、こちら → 福島県省エネルギー住宅改修補助事業

寒い家は危険

1冬季に死亡率がどれくらい増加するかの調査では、福島県 19.3% 増(全国14位)、北海道 10% 増(全国47位)と、福島県は北海道よりも死亡増加率が高い結果となりました。また、全国的に見ても、温暖な地域で死亡増加率が多くなっています。(注記)1

なぜ、寒さの厳しい北海道よりも、福島県や温暖な地域で冬季の死亡増加率が大きいのでしょうか?

要因の一つが「室温」です。

WHOでは、居住者の健康を守る室温として18°C以上を強く勧告しています。これに対し、福島県における冬季のリビングの在宅中の平均室温は、14.9°CとWHOが定める室温よりも3°C以上低くなっています。日本で最も部屋が暖かいのは、北海道の19.8°Cでした。(注記)1

室温が低い状態では、高齢者ほど血圧が上昇しやすい傾向があります。また、部屋と部屋の温度差が大きい場合は「ヒートショック」と呼ばれる心拍数や血圧の急激な変化により、心筋梗塞や脳梗塞等の命に関わる重大な病気につながる危険性が高まります。特に、浴室・トイレ・洗面所など、滞在時間が短い部屋でヒートショックのリスクが高くなっています。

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ヒートショックによる入浴中の心肺停止者数は交通事故による死亡者数よりも多く(注記)2、入浴中の事故による救急要請件数は1月が最多で12月、2月と続き、冬季に多くなっています。(注記)3

断熱性が高い住宅は、外気の影響を受けにくく、部屋ごとの温度差が少ないため、ヒートショックを引き起こす可能性が低くなります。このため、北海道などの断熱性能が高い住宅が普及している地域では冬季死亡増加率が少ない傾向にあります。

暑い家も実は危険

寒い家だけでなく、暑い家も命の危険があります。

消防庁によれば、熱中症患者の発生場所は住宅[39%]が最も多く、道路[16%]などの屋外よりも多くなっています。
また、熱中症患者の54%65歳以上の高齢者となっています。(注記)4

断熱性の低い住宅では、外気温とともに室温が上がりやすく、日中の室温が高温になるだけでなく、冷房の効きが悪く、室温が十分に下がりきらない場合等、熱中症のリスクが高まる可能性があります。

断熱改修の効果

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断熱改修には3つの効果があります。

しろまる健康面

「寒いと感じる場所を部分的に断熱する」だけでなく、「家を丸ごと断熱改修する」ことで、寒さを感じることが多い「トイレ」「浴室」「洗面所」と居間等の温度差が小さくなり、家の中でのヒートショックのリスクを効果的に軽減することが可能です。

しろまる経済性

断熱改修を行うことで、外気の影響を受けにくくなるだけでなく、空調の効率も良くなるため、光熱費の削減効果が期待できます。

しろまる快適性

断熱改修を行うことで、冬季における床・壁・天井の表面温度が上がり、体感温度が高くなり、快適に過ごせるようになります。

出典

(注記)1 国土交通省スマートウェルネス住宅等推進事業調査結果
(注記)2 東京都健康長寿医療センター研究所,2012、警視庁交通事故分析資料,2016
(注記)3 入浴中の事故による救急統計について,郡山消防本部,2023
(注記)4 令和4年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況,消防庁,2022
図1 住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査第6回報告会資料より,スマートウェルネス住宅等推進調査委員会,2022


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