1.創設の経緯
国土交通省では、平成4年度より、下水道事業者の創意工夫、努力の参考に供するとともに、下水道についての国民の理解と関心を深めることを目的として、「国土交通大臣賞(いきいき下水道賞)」を実施してきました。
一方、下水道を取り巻く情勢は大きく変化しており、持続可能な循環型社会の構築に向け、今後の下水道には多様な使命と役割が期待されているところです。このため、国土交通省では「下水道ビジョン2100」(別紙参照)を策定し、21 世紀社会の下水道の基本コンセプトとして「循環のみち」の実現を掲げ、このための基本方針として「水のみち」、「資源のみち」の創出、「施設再生」の実現の3つの方針を打ち出しました。これを受け、本年度より名称を「国土交通大臣賞(循環のみち下水道賞)」と改めるとともに、部門につきましても、「水のみち部門」、「資源のみち部門」、「サスティナブル活動部門」、「特別部門」の4部門に再構成することとしました。
2.部門について
<水のみち部門>
水が本来有する様々な機能を活かす水循環の健全化に向け、水再生・利活用ネットワークを創出するための取り組み
(事例)・NPOや自治会と協働したせせらぎの形成・維持管理
・地域が一体となった健全な水循環のための取り組み
・他事業との連携やソフト・自助を含めた総合的な都市浸水対策
<資源のみち部門>
将来の資源枯渇への対応や、地球温暖化の防止等に向け、資源回収・供給ネットワークを創出するための取り組み
(事例)・先進的な新エネルギー・省エネルギー対策
・地域ぐるみでのバイオマスの資源回収・活用の取り組み
・地域コミュニティー活動等の活性化に寄与する施設空間利用
<サスティナブル活動部門>
「水のみち」、「資源のみち」の実現を支え、新たな社会ニーズに応える、サスティナブル下水道を実現するための取り組み
(事例)・新たな建設・維持管理技術の導入等によるライフサイクルコストの低減に向けた取り組み
・地域の創意工夫を活かしたコスト縮減(民地を活用した露出配管など)や独創的な接続促進方策等経営改善に向けた効果的な取り組み
・施設の耐震化に加え処理場空間を活用した地域防災の支援等を含めた総合的な地震対策
<特別部門>
上記の3部門の他、特に先導的な取り組み
(事例)・先進的な技術開発
・積極的な国際協力活動
・独創的な啓発活動