月刊 経団連2022年4月号
特集 2025年大阪・関西万博 【特別対談】対局というコミュニケーション
巻頭言
首都圏一極集中の是正と地方創生
「地方創生」という言葉が様々な場面で取り上げられるようになって久しい。2014年に日本創成会議が全市区町村の約5割にあたる896もの「消滅可能性都市」があるとするセンセーショナルな提言を公表し、危機感を強めた政府は地方創生に向け様々な対策を講じてきた。
特集
2025年大阪・関西万博
2025年大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をメインテーマに、「人間のいのち」「地球のいのち」をめぐる未来社会のありようを展望する場として構想されている。
いままさに、世界中の人々の「いのち」が、新型コロナウイルスや気候変動という脅威にさらされている。こうした危機を脱するには、最先端技術をはじめ世界中から知恵を出し合い、さまざまなソリューションを提示するなど、「共に創っていく」ことが重要となる。
そこで、本特集では、「共創」の観点から多角的に本万博の特徴や全体像を概観する。そのうえで、その実現に携わる政府・地方自治体・経済界の取り組みを紹介するとともに、関係者の熱い思いを伝える。
特別企画:ひとめでわかる! 2025年 大阪・関西万博
多様性がもたらすイノベーションと万博
浅川 智恵子(日本科学未来館館長/IBMフェロー/2025年日本国際博覧会協会副会長)
- 未来を体験することで科学技術の社会実装を加速する
- 日本の閉塞感を打破するためには
- 誰もが参加できる万博はイノベーションの滑走路
若者には博覧会の体験を通じてもっと世界に共感してほしい!
ウスビ・サコ(京都精華大学前学長/2025年日本国際博覧会協会副会長・理事)
- 人類全体が幸福を実現するためのモデルを示す
- 気付きと共感を獲得し、来場者同士の響き合いをも体験する
- アイデンティティ・クライシスに苦しめられる時代に
- 岐路に立つ日本の若者
─万博での体験が一生もののレガシーとして記憶されることを願う
度量あるホスト国に
佐野 真由子(京都大学大学院教育学研究科教授/2025年日本国際博覧会協会理事)
- 歴史の刻み手となること
- 多様な文化を迎える器
新たな時代の国家プロジェクトの成功に向けて
若宮 健嗣(国際博覧会担当大臣)
日本政府出展事業について
―いのちと、いのちの、あいだに
畠山 陽二郎(経済産業省商務・サービス審議官兼商務・サービスグループ長)
- 今年度の日本館の検討状況について
- 日本館の検討の視点について
- テーマを踏まえた日本館のあり方(コンセプト)について
- 終わりに
2025年大阪・関西万博の開催に向けて
吉村 洋文(大阪府知事)
- 高まる万博の意義
- 大阪・関西万博がめざすもの
- 大阪での取り組み
「大阪パビリオン」の出展
2025年大阪・関西万博の成功に向けた関西広域連合の使命
仁坂 吉伸(関西広域連合長/和歌山県知事)
- 広域的課題に地方自らが取り組む
- 関西の魅力を世界に発信するために
万博にかける期待
松本 正義(関西経済連合会会長/住友電気工業会長)
- 皆で勝ち取った万博誘致と次回万博への課題
- 多様なアイデアを惹き付ける舞台としての万博
- ナショナル・プロジェクトとしての万博
- 全国の企業の参画を
新しい国際博覧会がもたらす社会・経済インパクト
―ドバイ万博より
シハブ・アフメド・アルファヒーム(駐日アラブ首長国連邦特命全権大使)
- UAEは持続可能な未来を築くことを約束する
- 投資が投資を生み、長期的なレガシーを構築する
- ドバイから大阪・関西へ「希望」を繋げたい
特集
【特別対談】対局というコミュニケーション
対談:対局というコミュニケーション
- 羽生 善治 (棋士)
- 藤井 聡太 (棋士)
創立100周年事業・東西将棋会館建設ご支援のお願い
佐藤 康光(日本将棋連盟会長/棋士)
一般記事
【提言】
「経済安全保障法制に関する意見-有識者会議提言を踏まえて」を公表
―経済安全保障の適切な確保を目指して
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/015.html
片野坂 真哉(経団連副会長、外交委員長/ANAホールディングス社長)
大林 剛郎(経団連外交委員長/大林組会長)
- 意見の概要
- 政府への働き掛けと経団連の今後の取り組み
【提言】
「新しい時代に対応した大学教育改革の推進」と
「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果」を公表
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/003.html
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/004.html
渡邉 光一郎(経団連副会長、教育・大学改革推進委員長/第一生命ホールディングス会長)
小路 明善(経団連教育・大学改革推進委員長/アサヒグループホールディングス会長)
橋本 雅博(経団連教育・大学改革推進委員長/住友生命保険会長)
- 経済界が求める人材像と採用動向
- 経済界が期待する大学教育改革
- 規制・制度改革
- 格差是正に向けて
【提言】
「Innovating Migration Policies-2030年に向けた外国人政策のあり方」を公表
―外国人材の戦略的誘致と活躍・定着を促す環境を
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/016.html
瀬戸 まゆ子(経団連産業競争力強化委員会外国人政策部会長/リコーコーポレート上席執行役員CHRO)
- 日本の持続的成長の鍵を握るのは、「人」に他ならない
- 基本的考え方─2030年のビジョンと3つの原則
- 具体的施策
- 企業の役割
- 佐々木長官への建議