栗に限らず秋は果物が美味しい季節。梨やぶどう、柿など多彩ですが、今回は敢えて少しマイナーと言える「いちじく」にスポットを当ててみました。
いちじくが日本に伝来したのは江戸時代。当初は薬用植物として重宝されていましたが、その美味しさからだんだんと食用にシフト。明治後期には現在の日本でも多く栽培されている種「桝井ドーフィン」が日本に入り、秋の果物として親しまれてきました。
温暖な気候を好むため、関東で栽培されているのは主に千葉県。南房総に位置する館山市の「館山パイオニアファーム」では、全国的にも珍しい「いちじく狩り」ができるスポットです。
2025年の開催期間は8月15日(金)から10月26日(日)まで。まだ間に合いますね。1日に1本の木から数個づつ熟すため、狩り体験は完全予約制。化学合成農薬と化学肥料を使っていないため、皮ごと食べることができます。品種は「桝井ドーフィン」のほか、世界でも珍しい緑色をしたフランス産いちじく「ロングドゥート」、小ぶりながら旨味が凝縮した「ネグローネ」の3種。併設のいちじくスイーツショップでは、地元の牧場や農家とコラボしたいちじく味のアイスクリームやシェイク、パフェなどを楽しめる他、いちじくのジャムやドレッシングも販売しています。
「もう少し都心から近いところで、いちじくを堪能したい」という方は、千葉県松戸市にある「ファーム根本」がおすすめ。
長年ホテルシェフとして活躍してきたオーナーが、いちじくの美味しさに魅了されて始めたいちじく農家です。 こちらは「狩り」体験はできないものの、春にはいちじくの苗作り体験ができます。
収穫期には直売所もオープンし、朝獲れのフレッシュないちじくが並びます。ねっとりとした果肉と甘味は格別です。ちなみに、いちじく以外の野菜の収穫体験は可能。9月はさつまいも、10月はさといもや枝豆の収穫体験ができます。
スーパーに並ぶモノとはひと味違う、獲れたていちじくの絶品ぶりをぜひ堪能してもらいたいと思います!