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加害者家族の子どもたちの現状と支援

犯罪に巻き込まれた子どもたちへのアプローチ

加害者家族の子どもたちの現状と支援

加害者家族の子どもたちが置かれている現状と 支援の実践例から効果的な支援のあり方を提案する。

著者 阿部 恭子 編著
ジャンル 法律 > 刑法 > 実務書
出版年月日 2019年03月30日
ISBN 9784877987220
判型・ページ数 A5・192ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり

この本に関するお問い合わせ・感想

罪を犯した親ではあるが愛情を抱いてきた、
厳しい差別に晒され親を憎んできた……。
幼く判断ができず、心に傷を抱えながらも身をゆだねるしかない
「加害者」家族の子どもたち。

加害者家族の子どもたちが置かれている現状と
支援の実践例から効果的な支援のあり方を提案する。

近年、重大事件の犯人の子どもに焦点を当てたドキュメンタリーが放送されるなど加害者家族への社会的関心は高まりをみせている。2004年、犯罪被害者等基本法が制定され、被害者やその家族を対象とした支援体制が整備される一方、犯罪に巻き込まれた子どもたちの中でも「加害者家族の子どもたち」は社会から認識されることなく支援の網の目からこぼれおちていた。
本書は、軽微な事件から重大事件まで、約1300件のあらゆる状況下にある加害者家族を支援してきたNPO法人World Open Heartによる、「親やきょうだいが加害者となった子どもたち」の実情と支援のあり方を提示する。

第1部 加害者家族の子どもたちへの支援と現状

第1章 日本における加害者家族の子どもたち[阿部恭子]

第2章 加害者家族である親子の支援――NPO法人スキマサポートセンターの取組みから

第3章 アメリカと諸外国における被収容者を親にもつ子どもの支援

第4章 韓国における被収容者の子どもたちの支援――児童福祉実践会セウムの取組みから


第2部 加害者家族の子どもたちと刑事司法

第1章 捜査段階における加害者家族の子どもたちの人権

第2章 刑事裁判と加害者家族の子どもたちの人権


第3部 加害者家族の子どもたちへの社会的支援

第1章 事件の告知と子どもの知る権利

第2章 収容されている親と子どもの交流支援

第3章 加害者家族の児童・生徒への支援――学校との連携のあり方

第4章 加害者家族の子どもたちと地域社会――地域における連携可能性と限界


第4部 加害者家族の子どもたちへの心理的支援

第1章 子どもを中心とした心理的支援のあり方

第2章 加害者家族の子どもへの心理的支援


第5部 加害者家族の子どもたちのケアと人権

第1章 加害者家族の子どもの抑圧と人権に関する予備的考察――国家の責任を中心に

第2章 日本における加害者家族の子どもたちへのアプローチ

【執筆者】
阿部恭子(あべ・きょうこ)
相澤雅彦(あいざわ・まさひこ)
北茉莉(きた・まり)
駒場優子(こまば・ゆうこ)
佐藤仁孝(さとう・じんご)
宿谷晃弘(しゅくや・あきひろ)
李京林(い・きょんりむ)
【監修者】
草場裕之(くさば・ひろゆき)

はじめに

第1部 加害者家族の子どもたちへの支援と現状

第1章 日本における加害者家族の子どもたち[阿部恭子]
はじめに
メディアが描いた「加害者家族の子どもたち」
養育者からの相談――加害者家族102人からの聞き取り
加害者家族の子どもたちの支援に向けて――社会に付与すべき当事者性

第2章 加害者家族である親子の支援――NPO法人スキマサポートセンターの取組みから[佐藤仁孝]
NPO法人スキマサポートセンターとは
事例1――電話相談による加害者家族の妻と子の支援
事例2――ピアカウンセリングと無料相談会による加害者の母親と兄弟への支援
おわりに

第3章 アメリカと諸外国における被収容者を親にもつ子どもの支援[北茉莉]
はじめに
支援団体(アメリカ)
支援団体(アメリカ以外)
本・教材
おわりに

第4章 韓国における被収容者の子どもたちの支援――児童福祉実践会セウムの取組みから[李京林]
はじめに
韓国における被収容者の子どもの状況
セウムの紹介
セウムの実践事例
おわりに


第2部 加害者家族の子どもたちと刑事司法

第1章 捜査段階における加害者家族の子どもたちの人権[阿部恭子・草場裕之(監修)]
はじめに
事例1――参考人としての事情聴取
事例2――子どもを伴う事情聴取
事例3――未成年の家族への事情聴取
おわりに

第2章 刑事裁判と加害者家族の子どもたちの人権[阿部恭子・草場裕之(監修)]
はじめに
事例1――加害者家族の子どもによる裁判傍聴
事例2――被告人の更生と家族
おわりに


第3部 加害者家族の子どもたちへの社会的支援

第1章 事件の告知と子どもの知る権利[阿部恭子]
はじめに
子どもの知る権利とは何か
告知の意義と方法
刑事手続の流れに沿った告知
その他、告知に関して問題となること
事件の告知をめぐる日本社会の問題点
おわりに

第2章 収容されている親と子どもの交流支援[阿部恭子・草場裕之(監修)]
はじめに
事例1――受刑者との面会交流
事例2――累犯者の母親と子どもの交流
おわりに

第3章 加害者家族の児童・生徒への支援――学校との連携のあり方[阿部恭子・駒場優子・相澤雅彦]
はじめに
事例1――重大事件の児童・生徒への影響
事例2――兄が性犯罪で逮捕された弟妹への支援
おわりに

第4章 加害者家族の子どもたちと地域社会――地域における連携可能性と限界[阿部恭子]
はじめに
事例1――被収容者の子どもへの介入
事例2――地域住民が母子を支えたケース
事例3――都市から地方への転居で失敗したケース
おわりに――「地域で支える」ことの難しさ


第4部 加害者家族の子どもたちへの心理的支援

第1章 子どもを中心とした心理的支援のあり方[相澤雅彦]
子どもが加害者に巻き込まれた際に
子どもの行動と心情は必ずしも一致しない
子どもと関わるにあたって
おわりに――子どもが直接相談に繋がらなくてもできること

第2章 加害者家族の子どもへの心理的支援[駒場優子]
はじめに
事例1――父親が逮捕された家庭での子どもへの心理的支援
事例2――父親が逮捕された母子への心理的支援
おわりに


第5部 加害者家族の子どもたちのケアと人権

第1章 加害者家族の子どもの抑圧と人権に関する予備的考察――国家の責任を中心に[宿谷晃弘]
はじめに
抑圧の論理と性質について
抑圧からの解放の論理について――人権アプローチを中心に
加害者家族の子どもの人権と国家の責任について
おわりに

第2章 日本における加害者家族の子どもたちへのアプローチ[阿部恭子]
はじめに
国家の責務
社会的課題
具体的支援のあり方
おわりに

あとがき

コラム1 台湾の受刑者家族支援
コラム2 映画紹介『さよなら、アドルフ』
コラム3 書籍紹介『ナチの子どもたち――第三帝国指導者の父のもとに生まれて』(タニア・クラスニアンスキ著/吉田春美訳、原書房、2017年)
コラム4 加害者家族の子どもたちの現状について――ジャーナリスト・小宮純一氏へのインタビュー
コラム5 私の偏見


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