2005年10月26日(水)から10月28日(金)までの3日間にわたり、三菱マテリアル株式会社エネルギー事業センター那珂エネルギー開発研究所に対して相互評価を実施してきました。その概要は以下の通りです。
1.対象事業所 (所在地)
三菱マテリアル株式会社エネルギー事業センター那珂エネルギー開発研究所(茨城県那珂市向山)
2.事業所の概要
那珂エネルギー開発研究所 は、原子燃料サイクルの分野全般にわたる研究開発、設計、エンジニアリング等の業務を総合的視野に立って実施するために、 1984年に那珂原子力開発センターとして設立された。その後、研究領域の拡大・統合などの変遷を経て、現在は、エネルギー事業センターのディビジョンラボに再編され、原子力を主体にした研究を実施している。
3.レビューチームの構成及びレビューの方法
Aグループ:
三井造船?梶A日本原子力技術協会
(レビュー分野 : 組織・運営、放射線防護)
Bグループ:
四国電力?梶A日本原子力技術協会
(レビュー分野 : 教育・訓練、運転・保守、特定評価項目)
レビュー方法:
上記の分野について、現場観察、関係者との面談および書類確認
三菱マテリアル(株)エネルギー事業センター
那珂エネルギー開発研究所
4. 相互評価(ピアレビュー)結果概要
(1)主な結論
那珂エネルギー開発研究所に対するレビュー結果を総括すると、研究所 設立以来 21 年間にわたり無事故・無災害であることなど、 原子力安全確保への継続的な取り組みがなされていることが反映されていることより、重大な事故の発生に繋がるような項目は見いだされなかった。
本研究所では、原子力安全に対して、"研究活動のすべてにおいて安全確保と環境保全を最優先し、周辺地域の人々及び従業員の安全と健康を守ることに最大限の努力を払う"として適切な配慮と優先権を与えて取り組んでいる。また、三菱マテリアル株式会社はコンプライアンスにも積極的に取り組んでおり、本研究所でも業務に即したリスク管理を行うなど、所長のリーダーシップの下、所員への意識の徹底を図っている。
(2)良好事例及び改善提案
今回のレビューにおいて、NSネットの他の会員さらには原子力産業界に広く紹介されるべきいくつかの良好事例を見出した。
一方、安全文化の更なる向上に役立つものとしていくつかの提案を行った。
良好事例
*1と改善提案
*2
の一覧は次のとおり。
○しろまる良好事例
レビュー分野
良好事例の概要
組織・運営
・
これまでの知見等を反映した「作業手順書」の作成
特定評価項目
・
「CSR活動」によるリスク管理の徹底
○しろまる改善提案
6.相互評価報告書
相互評価報告書本文及び参考図は、こちらをご覧下さい。
●くろまる相互評価報告書本文(PDF形式: 222KByte)
●くろまる参考図
当該事業所の安全確保活動のうち、的確かつ効果的で独自性のある手法を取り入れている事例であって、NSネットの会員さらには原子力産業界に広く伝えたい、優れた事例を示したもの。
原子力の安全性を最高水準へと目指す視点から、原子力産業界でのベストプラクティスに照らして、当該事業所の安全確保活動をさらに向上・改善させるための提案などを示したもの。そのため、現状の活動が原子力産業界の一般的な水準以上であっても、改善提案の対象として取り上げる場合がある。
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