石井 大成
もう好きということにしていいような桜大路をぬっと漕ぎ出す
信國 まり子
パティオより病廊へつづく花びらの軌跡をひきてゆく車椅子
姫野 洋子
吾が部屋の畳替えして待ちくれし吾子のやさしささくら咲く街
柏屋 若子
一年生ランドセルから手足出し桜の咲いた小道を通う
澤井 みのり
一生できっといちばんうつくしい失恋になる桜雨の日
岩佐 雅
入学を祝う桜のはずなのにひとりでそっと見上げた四月
福岡市立福翔高校高等学校 井上 結香
おくりものついでに加えたあいさつに親しみこめた桜の句点
福岡市立福翔高校高等学校 木田 翼
父さんと初めて行ったお花見はちやほやされた会社の行事
福岡市立福翔高校高等学校 今村 友哉
終わりかなうまくいかないなにもかも私を映す散りゆく桜
徳島県立脇町高等学校 庄嶋 蓮
新しい制服を着た学生の自転車駆ける桜回廊
宮崎県五ヶ瀬中等教育学校 海野 礼夢
そうですかこれは桜の木でしたか教えてくれてありがとう春
福岡海星女子学院高等学校 德留 しずく
花見する母子を見れば思い出すぬくき母の手おかかおにぎり
福岡市立春吉中学校 田上 輝希
ネクタイを結ぶことすらなれてないいってきますと桜散る朝
福岡市立春吉中学校 秋吉 一樹
お見舞いに行けず会えないおじいちゃんベッドの上から見てるかな桜
福岡市立春吉中学校 川野 真嘉
花がちり人が去ろうがしげらせるあの葉桜がぼくは好きです
八女市立上陽北汭学園 井上 湖葵
再来年普通の卒業式がいい舞い散る桜に包まれながら
福岡市立春吉中学校 佐藤 奏翔
試合後に声援がないさみしさを桜吹雪が癒やしてくれる
福岡市立長丘中学校 本山 拓弥
制服にまだ着られてる僕たちの向こうに見える桧原の桜
福岡市立老司小学校 松隈 晃一
学校のろうかのはしにいっぱいにピンクのけらい見守っている
福岡市立西高宮小学校 立橋 勇平
桜並木人の心に花咲かせ強い根っこで天へとのびる
福岡市立東花畑小学校 横田 七菜
桜さくうしろの池は見えないが桜ちりゆき池あらわれる
福岡市立東花畑小学校 福島 夢乃
桜の木人の心を古くからつかんでいって静かにおちる
福岡市立西高宮小学校 岡田 莉子
まもられた桜の思いつながれて桧原桜の形に残る
福岡県都築育英学園リンデンホールスクール小学部 權藤 光喜
さくらの木とてもきれいだいいはるだ二階から見てちってもきれいだ
粕屋 若子
縄電車終着駅の桜まで栃の葉っぱの切符で乗れる
木元 章代
フクシマをゆっくりと大型バスがゆく平成最後の花の盛りを
藤田 留実子
スープにはさくらの型で抜いたハム一人暮らしの始まりの日に
藤林 正則
桜咲く校庭に来て牛飼ひの村の六戸の花見始まる
松崎 悦子
図書館のアンネの日記に残された祈りのような桜のはなびら
山下 奈美
五百羅漢きみによく似た一体が気むずかしげに桜を仰ぐ
佐賀県立鳥栖高等学校 小島 涼我
君とふたり帰った時もあったなとサドルに付いた桜を払う
福岡市立城西中学校 中田 月乃
水たまりひらりと浮かぶ花びらに感じているの春の終わりを
名古屋市立供米田中学校 渡辺 美愛
ばあちゃんのいない縁側一本の桜が一人の頭を撫でる
福岡市立福翔高等学校 平野 敏騎
すみませんデータベース見てすみません桜咲くかは僕次第です
福岡県立柏陵高等学校 小尾 紗恵子
咲き並ぶ桧原の道に桜の花春を知らせる風のすずたち
福岡市立筑紫丘中学校 佐藤 星花
帰りみちしりとりしている母と子を桜並木が見守っている
福岡市立西高宮小学校 中村 天音
明日への桜の切符とどくかなあなたに一つわたしに一つ
福岡県麻生学園小学校 寺﨑 陽登
桜さく天と向きあうアンテナに明るい光当たって跳ねる
名古屋市立滝川小学校 水野 結雅
こっそりと父の辞典を開いたら桜のにおい残る押し花
福岡市立三宅小学校 和﨑 博太
去年より花びら近くかおるのはぼくのせい長見てくれたから
福岡市立西花畑小学校 岡部 悠愛
いつも見る道のかたすみさいているちいさなさくらがんばるさくら
鳥取市立鹿野学園 山下 由惺
春になりおじぞうさんの桜の木あっという間に満開になる
合志 紗里衣
散るさくら風の向こうに君がいて二番線から手を振っている
奈良﨑 俊子
駆け出せば止まらぬ若さキャンパスの桜吹雪が追ひかけて行く
上村 由美子
答案のさくらのスタンプ見せたくて母を探したとうきび畑
山本 みさよ
三月の桜工房忙しく樹液運ぶか幹ほの温し
切田 マサ子
トラックの高き荷台に枝ふれて満開の桜花はな暫し吹雪ふぶけり
宮原 ますみ
あかときを目覚めて捉ふ音かすか養花の雨となりゆく気配
福岡高等学校 落合 広大
桜咲くあの日の僕に伝えたいハイスクールは意外ときつい
福岡女学院高等学校 神野 優菜
やわらかに想い出香る桜雨傘を忘れて街に出ようか
東葛飾高等学校 生天目 咲樹
春宵の宴を終えし静けさに月見する花花見する月
警固中学校 岸本 和菓
新学期自己紹介で噛んじゃった真赤まっかに染まる私と桜
花畑中学校 梶山 萌花
ふと気づく母の頭にのる桜背のびをせずに払えた自分
野間中学校 南 陽太
お花見の場所取りしてるサラリーマン今日の仕事は満点もらう
西高宮小学校 藤野 希一朗
桜の木散る花びらを見ていると時の流れが高速移動
西花畑小学校 上戸 勇大
僕たちの学校生活幕を閉じ卒業証書桜で包む
東花畑小学校 財部 秀伍
桜道大空泳ぐ花びらは思いのせてく自然のたより
光井小学校 横道 玄
土や車ピンクのケーキにかえていくまほうつかいださくらの花びら
東花畑小学校 髙木 結衣
はなみるとあいつのことをおもいだすさくらをみてればつながっている
鹿野小学校 谷口 大悟
春になりちらちら落ちる桜はね花さかじいの気もちになれる
合志 義文
西行を偲びつつ見る山桜われもこの世の過客の一人
大和 嘉章
花冷えを吹き飛ばさんと起立して歌う課長の荒城の月
後藤 幸雄
満開の桜の枝を引き寄せて動かぬ妻の手に触れさせぬ
川辺 昭典
花積めば花の重さに傾きぬ笹舟ひとつ春の夕暮れ
渋谷 史恵
ゆっくりと電車は速度をゆるめつつ桜の森のそのふところへ
太田 省三
満開の花の中からつぎつぎと園児出で来る象の滑り台
大阪府立天王寺高等学校 大川 千明
十六夜が淡く夜桜照らしだす見つめる母に毛布を渡す
福岡女学院中学校 重村 あき
満開の桧原桜を写メールで祖母に元気を送ってあげる
福岡市立花畑中学校 濵部 灯
新学期前髪切りすぎどうしよう遠くの方で桜が笑う
福岡市立花畑中学校 齊田 麻邑
バス停で風が運んだ桜花びらはキラキラ輝く明日への切符
広島なぎさ高等高校 見崎 麻梨菜
足早に去りゆく時代の冷たさに変わらぬ花がもたらす安堵
山形県立酒田東高等学校 門崎 真有子
私には無くてあるのよ桜にはきせつを包む柔らかいこと葉
麻生学園小学校 尾﨑 結仁
春風と寒のもどりがおにごっこ行ったり来たり雨・雪・桜
麻生学園小学校 山浦 彩智
青空にもも色の花散りばめてまるで私のクレヨン箱だ
新宮町立新宮東小学校 安部 亮太
桜道おばあちゃんにかたをかしゆっくり歩く二人で笑顔
福岡市立長丘小学校 平野 克
なかなおりさくらのしたでできるかなけんかをしてもずっとともだち
福岡市立西高宮小学校 宮内 快
いつの日もじーっと立っておはようとみんなのことを見守る桜
福岡市立西花畑小学校 宮本 里愛
かたにのるさくらをそっといもうとによろこぶすがたかわいすぎです
信安 淳子
根の国の君の幽けき声偲びしだれ桜の参道を行く
奈良崎 俊子
百人に百の死に方露草の露のひかりを 今朝はよろこぶ
山﨑 碧
関門の海にさわだつ小波見てははを見舞ひし 心を了ふ
高橋 将代
老木の 桜の枝に雪積り冬日に映ゆるを手かざし見上ぐ
重村 由記
反抗期桧原桜を見上げつつ共に指折る 母子の時間
福岡女学院中学校 中川 七海
黒髪をふわりとなでた花びらが最後の一つの ピースをうめた
福岡女学院中学校 池 玲奈
玄関はいってきますとただいまの言葉が渡る家族のアーチ
福岡雙葉中学校 桝田 美音
ありがとう五文字にこめた感謝状空弁当に そえて手渡す
福岡女学院高等学校 中島 唯花
君はもうそんなところにいるんだねあの日の僕が 桜の下で
福岡県立柏陵高等学校 甲斐 信介
樋井川の水面に浮かぶ花びらは流れにまかせ 大海原へ
福岡市立長住小学校 重村 さき
ランドセルいつのったのか花びらがそっとつつんで ママへおみやげ
福岡市立南当仁小学校 松浦 尊
好き嫌い桜の花でうらなって答えはちゃんと知っているけど
福岡市立西花畑小学校 濵田 雅也
さくらさくきれいにさいてそのはながきれいにおちてじめんがさくら
福岡市立大楠小学校 友松 慶太郎
さくらはねなやんだときに見るものさながめていると ひらめくだろう
福岡市立大楠小学校 松永 杏莉
はじまりの季節に咲いた美しき桜のように なりたい私
浅見 真紀
桜散る樹下歩みきておぼつかな小面から般若まである女面
六月朔日 光
ミラービルに映して飛べるオスプレイ山春の里はいま花の季
村井 斐
老いぬれど話題の中に旅をする友の蝦夷の地はまゆふの原
末広 芳子
風もなき春のうららをさくら散るわが老いらくの午睡の夢に
松隈 節子
病むわれに桜開花を告げくれし夫よあなたは私のさくら
福岡県立筑紫丘高等学校 飯沼 朋美
ただいまと幾度も扉が開けられてやっと完成家族のパズル
福岡女学院中学校 池上 真生
花びらは思いで乗せる春の船未来へ続く私のエール
福岡女学院中学校 三輪 千祥
追っかけるくらくらくらりつかめないするするするり心と桜
福岡県立城南高等学校 鹿村 真帆
新学期前髪あげるかあげないか桜並木がふふふと笑う
福岡女学院中学校 山口 智笑
小さな子髪に花びらくっつけてぽんぽんぽぽんと笑って踊る
福岡市立南当仁小学校 永尾 和毅
さくらの木花びらひらりおとしものぼくの手のひらあたたかい春
東明館小学校 大矢 愛
桜達ふぶきのごとく舞ってゆく新たなトビラ開くは私
福岡市立南当仁小学校 金本 紳吾
とんできたさくらの花がほっぺたにはりついてきてみんなわらった
福岡市立西花畑小学校 松本 佳音
春色の桧原桜の花びらのひとつひとつが勇気の証し
広島県福山市立南小学校 中田 光紀
散りそめるはなびらごとに柔らかくぼくのからだをつぎつぎ過ぎる
間中 澄江
手習いのさくらさくらの琴の音のきこゆるここち 今三分咲き
宮原 ますみ
臥待の朝月夢のいろのやう亡夫の表札しづかに照らす
八尾 美奈子
春うふふ桜並木を行く吾子の背中で揺れる通園かばん
山﨑 碧
瓦礫みな思い出の塊逝きし人留まる人の歳月の嵩
藪内 眞由美
花いかだのあひにほつかり顔を出す石長比売のやうな水亀
福岡県立筑紫丘高等学校 日野クリスティーナ礼子
つかまえた春のしっぽが逃げぬようそっと開いた 辞書にしまった
福岡女学院中学校 田中 千智
この手では一体何が出来るのか磁石のように 募金箱へ行く
福岡女学院中学校 中川 七海
春の空ひらっとおどる花びらが心の穴をうめるといいな
福岡大学附属大濠中学校 北島 祐太朗
草枕智に働けば角が立つ明日はあいつに謝りに行こう
福岡女学院中学校 善明 桃佳
母なる木見上げてみれば笑ってる背中押されて生きてるわたし
広島県福山市立南小学校 中田 光紀
しゅんとした目にはやわらか花びらのしろくゆれるよ さくらの空は
福岡市立東花畑小学校 堤 明日香
桜はね春を届けゆうびん屋今年もそろそろおたより来るよ
福岡市立西花畑小学校 吉村 圭祐
春になり桧原桜が目を覚ますみんなにハートぽわんとくれる
福岡市立東花畑小学校 渡邊 大海
この町を旅立つぼくはおわかれをサクラのようなあなたに言うよ
福岡県田川郡香春町立中津原小学校 奥村 優莉菜
さか上がりくるっといっしゅんさくらの中ピンクのスカートわたしもなかま入り
山﨑 碧
病篤き母と最後に見し桜春来れば心の洞に咲きつぐ
安達 美幸
何分咲きか見ているだけの毎日がじわじわいいと思った春だ
永富 臻
絵日傘を拡げし様に今日も咲く染井吉野に園のにぎはふ
紙谷 隆一
その母を一人占めする乳ぜり児の幼き姉の寝顔の涙
山口 徳久
豊公の花の宴や醍醐寺の浄土の如し満開の花
福岡県立筑紫丘高等学校 菅村 恵史
さぁ親父手荷物僕にあずけてよ今までの分これからの分
福岡県立筑紫丘高等学校 堀江 真広
三人がそれまでつないだこのバトン運ばれてるのはバトンかぼくか
福岡県立筑紫丘高等学校 萩尾 凌
君の手がボクのポケットに入りこみ冬が来たなと素直に感じる
精華女子高等学校 岩下 志麻
着おさめの制服姿母の前うるむ瞳に満開の春
福岡県立筑紫丘高等学校 吉原 由季美
友達とふざけて帰った山傍道九十九島の夕日に押され
福岡市立東花畑小学校 松田 恵子
きみとぼくつなぐ手と手でほほそめて桜の花と同じ色だね
福岡市立東花畑小学校 後藤 裕也
かえりみちとおっているとかぜがふきさくらのはながわらってくれた
福岡市立西花畑小学校 宮原 里奈
つながった私たちの桜の木心のバトン持って走るよ
福岡市立鶴田小学校 山本 流魁
じいちゃんが十三本の桜ほめ友達はみなやさしいかと聞く
福岡市立東花畑小学校 黒木 杏彩
桜の木つぼみがさくのを待つたびに思い出たくさんふくらんでいく
石井 美智子
青空に幣振る神のみ手ありや土へ水へといそぐ花びら
奈良崎 俊子
<残軀ハ天ノ許ス所>と吟じゐる声のよろしさ老いの花見に
旭 千代
君の植えしさくら育ちて咲く頃はわれ風となり里山に吹く
後藤 幸雄
シメオンの名を棄てざりし如水の碑桜の園の夕光に立つ
奥野 雅代
週末に桧原桜を見に行こうそう言ったよね約束したね
川﨑 芳子
相寄りて杖もつ影が付いてくる母と見し桜祖母と見し桜
福岡県立筑紫丘高等学校 金子 有喜
はるかぜにまうはなびらをつかまえてこころのなかにはるをしまった
福岡雙葉中学校 真子 瑛早
手のひらに一つの花びらみつめると地球の鼓動が私を包む
福岡市立筑紫丘小学校 田島 章太郎
おんぶされ桧原桜で食べた菓子母の背中が温かかった
福岡市立高宮中学校 野鶴 晃生
秋深し父に向かって黙々と想いをのせてボールを投げる
福岡県立筑紫丘高等学校 進藤 卓也
ひだり手で包むみぎ手が愛しくて花火散りゆく夜空なつかし
徳島県立辻高等学校 山田 啓道
寝坊助の桜は重い腰を上げ空に向かって大きく伸びする
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