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グッドデザイン賞

グッドデザイン賞受賞

単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを、
身の回りのさまざまな分野から見いだし評価するグッドデザイン賞。
2025年度は、関電不動産開発で2プロジェクト受賞いたしました。

2025年度受賞作品

シエリア甲子園一番町

シエリア甲子園一番町は、阪神間モダニズムを象徴する旧甲子園ホテルの傍らに位置する、4階建76戸の低層集合住宅です。脈々と受け継がれる地域の歴史と文化を外観デザインに昇華させ、入居者と地域住民の双方にとって誇りとなるマンションを目指しました。敷地北側に全面カーテンウォールの共用棟を計画し、大規模駐車場を隠蔽することで裏のないファサードを実現。外壁ラインをセットバックして自主管理公園を整備し、隣接する東甲子園公園との連続性を持たせました。長大なボリュームはスパン毎にデザインを変えて分節化し、邸宅感を演出することで、周辺環境と調和した格式高い街並みを形成しています。

外観 /
シエリア甲子園一番町
左上:駐車場/シエリア甲子園一番町, 左下:共用部/シエリア甲子園一番町
右上:共用部/シエリア甲子園一番町, 右下:エントランスホール/シエリア甲子園一番町
審査員のコメント
何より配置計画が素晴らしい。敷地に対して囲み型の配置計画を採用したことで、駐車場を内包し、四周が道路に囲まれた敷地においても、裏のない景観形成が可能になっている。また、隣接する公園に面する位置に設けた共用棟は、透明感のある開放的なデザインで、低層にすることで圧迫感が低減されており、公園との関係を意識した細やかな配慮が見られる。外観デザインに構成要素が多く、やや複雑なのは阪神エリアの地域性だろうか。都市の景観を形成する外観デザインについては、再考の余地があるように思う。今後、地域の景観デザインを未来に向けてアップデートし、牽引していくようなデザインが示されることを期待したい。

シエリア堺東榎元町

シエリア堺東榎元町は、堺東駅近くの低層住宅街に位置し、世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」に近接するエリアで、景観向上と地域調和を目指した計画です。堺市の指導要綱に基づき、敷地北側に公共性のある広場空間(街苑)を設け、地域に開かれた設計を実現しました。この広場は、住民や通行人の交流の場となり、地域コミュニティの活性化に貢献し、景観向上についても近隣から好評を得ています。外観は、百舌鳥古墳群周辺市街地景観形成地区の基準を遵守し、新旧の素材や地域の門構えを踏襲したキャノピーを織り交ぜ、堺市の歴史の重層性を表現しました。低層住宅街に溶け込むスケール感と公共性を両立させ、地域全体の価値向上に寄与する持続可能なモデルケースとなることを目指しています。

外観 /
シエリア堺東榎元町
エントランス /
シエリア堺東榎元町
審査員のコメント
街に対する佇まいが評価された。分節されたボリュームは周辺の住宅地に対して突出しない。画一性を排した立面は住み手の個性を引き出しつつ、ほどよい多様性を街並みに与える。これらの特徴は、ほぼ正方形平面の4つのボリュームを、向きを交互に変えながら配置したことの効果である。伴って、共用廊下周りのデザインも住み手にとって安心感のあるものになっている。表層的なデザインではなく、敷地形状と丁寧な応答を繰り返した成果である。
過去の受賞作品

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