- 佐賀瀬川は、ダムサイトの南方7kmの明神嶽(1,074m)に源を発し、多数の支渓を合せて北東に流れ、ダムサイトに至り、更に下流3km付近で平坦地に入る。この流路延長約15kmで河床勾配は1/40〜1/100で屈曲が甚だしい。
- ダムサイトの地形は、両岸とも急傾斜し、左岸は40°〜60°に達する。岩盤は比較的浅く県道及び河川沿いにその露出が見られる。この地質構造は、上層は河床堆積物(砂礫層)第2層は、頁岩、砂岩の互層で有機物(亜炭、埋木)を含有している。岩盤は新第3紀層に属し、軟岩で細かい亀裂が発達し、特に頁岩は浸水あるいは空気にさらされると非常に風化しやすく、風化物はシルトサンドあるいは砂質粘土となる。左岸台地は厚さ7.00〜8.00mの段丘礫層をしており、中腹に厚さ5.00〜6.00mのシルトサンドの洪積層が存在している。
- 二岐ダムの水は、上流二岐川と上平川(合流点で佐賀瀬川となる)を水源としている。
- 二岐ダム(鶴沼川防災ダム)の概要書は、ダウンロードサイトへ
- 二岐ダムのダムカード情報は、ダムカードサイトへ
一般事項
河川名
1級河川 阿賀野川水系佐賀瀬川
ダムの目的
農地防災(一部かんがい利用)(第1類)
位置
(左岸)福島県大沼郡会津美里町佐賀瀬川国有林13林班
(右岸)福島県大沼郡会津美里町佐賀瀬川字上小森山4545番地先
基礎地盤
負岩
ダム形式
均一型アースダム
ダムの高さ
30m
ダムの長さ
123m
堤長幅
8.3m
ダム天端標高
EL 379.90m
堤体積
216,706m3
内法
1:3.3
外法
1:2.6〜1:2.8
貯水池
かんがい面積
196ha
流域面積
直接流域 15.48km2
満水面積
0.079km2
総貯水量
844,550m3
有効貯水量
826,850m3
計画堆砂量
17,700m3(14.29m3/km2/年)
設計洪水位
EL 377.63m
常時満水位
EL 376.50m
最低水位
EL 358.00m
設計洪水量
191.01m3/s
洪水量
20.0m3/s
計画洪水量
159.18m3/s
調整流量
133.84m3/s
余水吐
形式
溢流長 横溢流側溝
越流堰長
80.0m
ゲート
非調節型(ゲートレス)
調節設備
型式(取水口)
斜樋式鋼製スルースゲート
放水口
主調節孔 ×ばつ1.21m 1門(最大放流量 25.34m3/s)
副調節孔 ×ばつ0.40m 2門
土砂吐孔 ×ばつ0.70m 1門
製作
?滑ロ島アクアシステム
堤体内その他施設
放流隧道
馬蹄形トンネル型
隧道 381.50m 開渠 38.00m
ダム観測設備
ダムコン
水象、気象観測
堤体監視設備
堤体観測(漏水、浸透水)、地震計
ダム観測設備製作
明星電気??
管理所建屋
建物形式
鉄筋コンクリート造 2階建(地上1階、地下1階)
附帯設備
ダム上流
二岐測水所(河川水位)
二岐送信所(雨量計)
二岐中継所
ダム下流
警報局(旧会津美里役場庁舎新鶴庁舎)
かんがい期間
5/17〜6/20 用水補給量:0.166m3/s(510,000m3)
洪水期
7/1〜10/31 洪水調節量:826,850m3
事業費
708,009,000円
完成年
昭和44年(建設期間:昭和36年〜昭和44年)
ダム本体工事
?滑ヤ組
連絡先
〒969-6404
福島県大沼郡会津美里町佐賀瀬川字上小森山3497番地
福島県二岐ダム管理事務所
TEL 0242-78-2079(非常駐)
管理者
福島県(福島県会津農林事務所)
ダム貯水池
ダム下流面
余水吐(減勢工)
取水ゲート
取水ゲート操作盤
管理事務所
- ○しろまる一般平面図
- ○しろまる 堤体断面図
- ○しろまる 縦断面図
二岐ダムの上流、佐賀瀬川へ注ぐ清水がある。その清水は、弘法大師が会津の高野山にしようと、小滝があった佛澤(現:会津美里町仏沢地区)に下見に来たが、沢が左合わせだったため断念したとのいわれがあります。この清水を左澤(あてらざわ)清水といいます。
このきれいな水が佐賀瀬川に注がれ、下流の必要な地域へ使われています。
左澤清水の場所は、県道53号会津美里町佐賀瀬川字仏沢から農道を通った場所(悪路)にあります。
なお、この情報は「あいLOVE会津」のHPの『会津名水紀行』に掲載してありますのでそちらもご覧ください。