高校生の就職を担当している方から聞いた話。
製造業が高卒採用するのに、以前は学業成績より人物で採否を決めるのが一般的でした。
(「真面目で健康ならいいですよ。」とか・・・)
ところが、最近は全く様変わり、製造業の採用基準もまず学力なのだそうです。
まず基礎学力があって、それから人物評価だとのこと。
その話を聞いた瞬間、すこし驚きましたが、よく話を聞いてみると、なるほどなぁ。
採用基準の変わった理由は、学力の大幅低下によるものだそうで、
いくら学力が低いといっても、
以前はそこそこの基礎的な計算、ある程度の漢字の読み書きはできていた。
ところが、
このごろ驚異的な学力の低さの(というより学力がほとんどない)子が増えた。
信じられないでしょうが・・・・・・低すぎなのです。
最低限の基礎学力がなくては仕事にならない。
今ではパチンコ業界も基礎学力の学科試験があるそうです。
(最近では、有名大学生も雇います。)
その就職担当の方が言うには、「学力はなくても進学は出来る。が、就職は難しい。」
少子化で受け入れてくれる大学や専門学校はいくらでもあるのだけれど・・・。
塾の子どもたちの様子で、学力低下についてはある程度知ってはいましたが、
高校卒業生の就職にこれほどの弊害があるとはねぇ。
にほんブログ村 主婦日記ブログへ←クリックありがとう。
現在の高校生は、平成3〜5年生まれ、
平成11年からはじまった授業数削減の新指導要綱。
いわゆる「ゆとり教育」の影響をもろに受けた子どもたち。
このように「学力低下」が大きく問題視され、日本の将来が懸念される中、
まだ「ゆとり」が続いています。
この実態が分かっているのかいないのか、
国民の意識調査では、「ゆとり教育からの脱却」に反対している人が約4割もあります。
「詰め込み教育より、いきる力を育てる教育を望む」というのが理由。
たしかに「いきる力」は大切。だが、基礎学力なくして何の「生きる力」なのか?
「ゆとり」とは、あるていどのパワー(学力)があって生まれるものでは??
(軽トラックで高速道路を走り続けるの??)
企業に受け入れてもらえない卒業生をどんどん増やしていく公教育。
ほんとうに、それでいいのか。
塾が存在しないと学力維持がむずかしい「今の公教育制度」。
今日も、大きな疑問を持ちながら
塾講師として変な使命感で子どもと向き合っています。(苦笑)