北極の葡萄園

呑んだワインをひたすら記録しています。

【2888】Fantini Collection Vino Rosso d'Italia 2022


ファルネーゼ ファンティーニ コレクション ヴィノ ロッソ 2022

このワインは、ファルネーゼことファンティーニが作っている、「コレクション」という渋いラベルの赤ワイン。ラベルの裏側をみると、なんと、テーブルワイン規格の「Vino Rosso」とある。テーブルワインだぁ! でも、テーブルワインにはテーブルワインのおいしいところがあって、複雑じゃあなくても美味いんでしょう。楽しみにしてみましょうか。ちなみに、品種はモンテプルチャーノ、サンジョベーゼ、チリエジョーロ(なにこの品種?)をブレンドしたものだそうです。前二者からは、陽気でイージーでフルーティーな赤ワインが連想されますがいかに。

見た目は不透明で濃い感じの赤ワイン。赤茶けたとか、オレンジ色の、とかいった形容はまったく似つかわしくない。香りは、すーすーとした爽やかな雰囲気のものが立ち上がってくる。モンテプルチャーノだからじゃないでしょうか。

口に含むと、爽やかな果実味が駆け抜けるんだけど、コクがある。爽やかさのなかにちょっと甘めのカフェオレみたいなコク成分があり、ワインを下支えしていると感じる。今日の夕食の田舎っぽい肉料理との相性は上々で、なおかつ、疲れた身体に染み入るものもある。品種的に疲れた身体にとても良さそうな感じだけど、実際、そのようなワインとして存在していておいしくいただけました。

【2887】Veuve Leroy Champagne (N.V.)


レゼルヴ ブリュット (ヴーヴ ルロワ)

色々あって今日はシャンパンです。とはいえ、なんだか安っぽいシャンパンだなー。これ、大丈夫なんだろうか。

まずは見た目。ちょっとオレンジ色がかっていて、これはピノ系品種が混じっているシャンパンですね。泡の勢いはかなりのもので、泡の上昇速度が異様に早い。これ、冷蔵のタイミングを間違ったかもしれない。香りは、リンゴと焼き林檎みたいな香り、トースト、メレンゲみたいなやつがどっと押し寄せてくる。オレンジもかな。うまそうです。

口に含むと、少し金属感があり、けれどもリッチな飲み物だなー。見た目にたがわず、柑橘系の風味はオレンジが一番近い。酸味がきつすぎるタイプでなく、酸味とジューシーな果実味、特にオレンジやリンゴの風味が溢れている。そこに、メレンゲのような菓子の香り、すがすがしさ、金属のニュアンスと緊張感があるのがまた良い。痩せて飲みづらいシャンパンでも、酸っぱすぎるでもだらしないでもなく、けっこううまくまとまっている。ただ、炭酸ガスの消費速度が速すぎたためか、後半、ちょっと泡が寂しくなってしまった。ボトルのせいでなく、冷蔵の問題の気がするので自分が悪いかも。

【2886】Turckheim Vin d'Alsace Riesling Cuvee Reserve 2023


トゥルクハイム / リースリング [2022]
(注記)リンク先はヴィンテージが異なります

ごちゃごちゃした名前だけど、要はアルザス産のリースリングってことになる。

まず見た目。けっこう気泡があるかも。あまり緑色っぽくなく、薄めの黄色といった感じだ。香りはオイリーだ、ジッポライターという表現があるけど、本当にそんな感じ。でも、これ少し生臭くないですか。

口に運んでみると、酸味くっきり、ちょっとハーバルな感じがするところもリースリング。でも、このボトル、ちょっと元気がない気がする。生臭さも含めて、これは「やられている」んじゃないでしょうか。飲めないほどダメージを食っている感じではないけど、好ましくない香りがついてまわっているし、あんまり元気もない気がするし。このトゥルクハイムという作り手の問題なのか、ボトルの問題かは不明ですが、うーん......と思ってしまう部分がありました。それから飲み進めるとアルコールくさくなってしまう。安酒みがある。いただけません。

(注記)翌日も、なんだか安酒の気配がある。リースリングの良さが前に出てこない。ワインが悪いのか、コンディションが悪かったのか。

【2885】Budureasca Vine in Flames Chardonnay 2023


ヴィル ブドゥレアスカ / ヴァイン イン フレイム シャルドネ
(注記)リンク先はヴィンテージが異なる可能性があります。

このワインは、ルーマニアでつくられている白ワイン。東欧は旧世界系のワインとしては新しい分野で価格も安い。白ワインを選ぶのは珍しいことなので、どんな品なのか楽しみにしてみる。

よくわからないので、取り回しの便利なリースリンググラスへ。見た目はある程度濃く、少し黄緑色がかった白ワイン色。香りは、少しメロンの香りもあるけど、意外にクッキーの香りもあり、新世界シャルドネに寄せてない感じ。これだけだと、本当にシャルドネなんじゃないかと思ったり。この段階でラベルを再チェックしたら、シャルドネって書いてあるじゃないか。

口に運ぶと、少しふっくらとしてはいるものの、酸味もそれなりにあって、果実味もほどほどにあって良い雰囲気だ。クッキー風味もなかなか。完璧に端正ってわけじゃないけど、うまいシャルドネの要素はいろいろある。ただ、それが初手ではちょっとガチャガチャしているかもしれない。特に、少し苦みが強めなのはマイナスっちゃマイナス。でも価格帯を考えれば善戦しているし、何がしたいのかは伝わってきたと思います。

(注記)翌日は、少しナヨってシャルドネ感が減った。苦みも減ったのは良かったけれど。

【2884】Chateau Fargueirol Chateauneuf-du-Pape 2021




このワインは、よくわからないけれども買ったシャトーヌフ。2021ってのは若い気がするけど、まあやってみましょう。ブルゴーニュ赤との比較として。

まず見た目。当然ながらブルゴーニュ赤よりもずっと濃くて、ずっと不透明。ローヌらしいいで立ちだ。香りは、グラスがほんの少し揺れた時に、泥鰌から魚の生臭いにおいを抜いたようなにおい、うーんと、これは......泥鰌の蒲焼みたいな香りとワインの香りが合体したような、すごいにおいが来た。これもブルゴーニュ赤と比較すると雲泥の差。いや、泥だから悪いってわけじゃないんですが......。ボルドーにありがちな、軽い煙突や鉛筆やミントの香りとは一線を画した、もっと重量感のある香りだ。

口に運ぶと、その重量感のある香りにふさわしい、ずっしりとした、重たーい飲み心地。ワインが濃い薄いっていう基準のほかに、ワインには軽い重いって基準があり、ブルゴーニュ赤を飲んだ後のこいつは「濃くて重い」。ちなみにロベール・シュヴィヨンのニュイ・サンジョルジュ一級カイユは「まあまあ軽くてまあまあ濃い」だった。タンニンは、カイユと比較してむしろ軽くやわらかいぐらいで、とにかくワイン本体がずっしりと重たいんだとわかる。ほとんどのボルドーと比較しても重たいんじゃないだろうか。

(注記)二日目はもう少し軽い感じになった。それでもまだ重い。重い割には田舎くさくないのは偉いけれども、でも上位のワインとぶつかったら田舎くさいだろうなーという所感は残る。香りの豊かさ自体は健在。

【2883】Domaine Robert Chevillon Nuit-Saint-Georges Less Cailles 2017


ロベール・シュヴィヨン / ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・カイユ [2019]
(注記)リンク先はヴィンテージが異なります

このワインは、我が家では赤ブルゴーニュの定番になっているドメーヌ・シュヴィヨンの一級畑カイユ。ただし、このボトルは色々あって1日だけあまり良くない状態で放置されていたことがあり、万全の保存状態とは言えない。

まず見た目。透明感のある、ピノ・ノワールらしい色であるけれども、黒っぽいというか、やや暗い色調。そんなに明るくない。香りは、ボトルを抜栓した時に香料とチョコレートのすごいにおいが来た。グラスに注ぐと、そこに雨の日の森のなかみたいな凄みのある香りが加わって、鬱蒼としたイメージを受ける。チョコレートが爆発だ。あと、まだ若そう。

口に運ぶと、長らく忘れていたブルピノの味、甘酸っぱくて、さっぱりとしたやつがきたー! やっぱりブルゴーニュの赤ワインも時々は飲まなければならないと、強く感じました。このワインは、赤系果実と黒系果実の中間ぐらいの果実味で、そこに結構な量のタンニンが付随している。ブルゴーニュの2017年は「軽い年」とか「薄い年」だったかと思うのだけど、こいつは全くそんな風でもなく、チョコレートの裏にはしっかりとしたタンニンとコクがあるのだけど、このチョコレートと甘酸っぱさとタンニンのしぶしぶさの連結具合はさすが。初手から相当にうまく、香りのトーンも次第に高くなっていき、胡椒のニュアンス、さらに塩みたいなニュアンスまで。こういうのを飲むと、もっと上の、もう飲める値段ではなくなってしまったブルゴーニュ赤も飲んでみたくなるけど、無い袖は振れない。

(注記)初日の後半はちょっと元気がなかったんだけど、二日目の再スタートは元気いっぱい、初日に加えてこなれた感じがあってとてもうまかった。最高のブルゴーニュ赤ではないかもしれないけど、いいブルゴーニュなのは間違いなかった。ただ、現行の価格は行き過ぎていて、このワインよりも高いブルゴーニュ赤の価格はなお行き過ぎていると思う。他に買うべきワイン、あるんじゃないの?っていう。

引用をストックしました

引用するにはまずログインしてください

引用をストックできませんでした。再度お試しください

限定公開記事のため引用できません。

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /