新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

研究において大切なことはすべて『瑠璃の宝石』の中にある

『瑠璃の宝石』『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』『フードコートで、また明日。』は、2025年夏クールのダークホース的存在だと思う。その中でも『瑠璃の宝石』は、文字通り珠玉の作品になりつつある。

宝石が大好きな女子高生・谷川瑠璃は、山の中で水晶を探している最中に偶然、鉱物の研究をしている大学院生・荒砥凪と出会う。凪と同じ研究室の後輩・伊万里曜子も交えて鉱物探索に行くようになった瑠璃は、やがて未知のサファイアの産地を探す研究をスタートさせる。

山の鉱物は風化して川によって流され砂となる。だから、川底の砂を調べれば上流にどんな鉱物があるかが分かる。この原理を使って瑠璃たちは川の砂を下流から上流へと遡って調べていく。各支流から砂を採ってきてサファイアの粒が見つかるかどうかを丹念に調べていくという気の遠くなるような作業。膨大な砂を前にしてうんざりしながらも、磁石を使って関係ない砂を除けるなど作業を効率化していき、ついにサファイア産地のおおよその位置の目星をつける。だが、過去の調査に漏れがあることが判明。自分のミスに落ち込む瑠璃だったが、そこから追加の調査をすることで、候補地点をさらに絞り込むことに成功。ついに、山の中でサファイアの結晶を発見する。

自然科学における研究の進め方を、これほどまでに丁寧に描いているアニメがかつてあっただろうか。

綿密な理論に基づいて仮説を立て、適切な実験計画を立てること。対象をじっくりと観察して、それを正確に記録に残すこと。常に効率化を意識して研究を進めること。でも、重要な場面では決して手抜きをしないこと。たとえ失敗してしまったとしても、それが新しい発見のきっかけになるということ。

たった数話しかないのに、研究において大切なことが全部描かれている。そしてこれは、単なる地学の研究に留まらず、あらゆる学問の研究、ひいては、人間的な活動全てにおいて、大切なことでもある。

『瑠璃の宝石』が凄いのは、研究とは直感やバイアスのような曖昧なものを排除し、事実だけを積み上げていく作業である、という芯の部分をきちんと描いている点にある。

ある作品で「科学者にとって一番大切なことは直感だ」という台詞があったのだが、私はそれは全く科学の実像からかけ離れてると思う。少なくとも直感が科学者にとって「一番」大切というのは間違っていると思う。むしろ、直感からくる思い込みやバイアスは、研究において負の作用をもたらす。「地球は動かない」とか「重い物は軽い物より速く落ちる」というような人間の直感を排除することで、近代科学は発展してきたとも言える。

『瑠璃の宝石』では、直感のような曖昧な何かに立脚することは決してしない。研究の出発点にあるのは、下流で見つかるサファイアの粒という揺るぎない事実である。そこを出発点にして上流へと遡り、一歩一歩確実に事実を積み上げていく。瑠璃たちは実際に下流から上流へと進んでいくわけだが、これは科学研究のメタファーにもなっている。

もちろん実際の地学の研究はこれほどスムーズに進むわけではないのかもしれないが、研究者を志す中高生に是非見てほしいアニメだと思う。

アニメ版『小市民シリーズ』第11〜17話について

アニメ版『秋期限定栗きんとん事件』、堂々完結である。小市民シリーズの中でも白眉と言える話を見事にアニメとして再構成していた。

秋期限定は春や夏に比べて非常にシンプルな構造をしていると思う。ストーリーと推理の要点はただ一点、放火現場の法則性にはどういう意味があるのか、に集約される。その謎を巡って、1瓜野の唱える小佐内犯人説とそれが否定されるまで、2小鳩による本当の種明かしと互恵関係の復活、3小佐内が瓜野を嵌めた説の実証、という3つのクライマックスが描かれ、読者・視聴者はそのたびに新たな驚きを得る。

結局この事件の真相は、最初の4か月分については氷谷は特に法則は考えずに放火してたが、瓜野が偶然一致した防災計画を見つけてきて、5か月目以降は瓜野の予想に沿って放火をしていた、ということだった。

これは今日科学の世界で大問題になっているp値ハッキングとも関連した話だと思う。多くの科学者がデータを集める時、p値が0.05未満になれば「有意差がある」と判断してそれを論文に載せている。でもそれは裏を返すと「5%の確率で偶然差があるように見えてるだけの可能性もある」ということでもある。実験を増やせば増やすほど、偶然差があるように見えるデータが出てくる危険性は上がる。そして、本当はただの偶然でしかないのに、そこに何か重大な意味があるかのように誤解して間違った結論に行きついてしまう。

実際瓜野も、犯行現場の法則性を見つけるために防災計画や電話帳や郵便番号帳などあらゆる資料を調べていた。そして、たまたま犯行の順番と一致している資料を見つけてしまい、「犯人は防災計画を見て犯行現場を決めてるに違いない」という間違った結論に至ってしまう。瓜野は膨大な情報に散々踊らされ真実を見誤ったのだ。一方で小鳩は、「これは情報操作で片がつく」と言っていたように、目の前の情報を整理して、さらにはそれを操作することで真犯人を浮かび上がらせた。情報に踊らされた者と情報を巧みに操作できた者、ここに、小市民とそうでない者との残酷な能力差が浮き彫りになっている。

そもそも瓜野は情報の集め方が少し雑だったと思う。金槌をハンマーと言い換えた件もそうだが、原作を見返してみると、園芸部に話聞きに行った時に、直前に里村が言っていた畑の持ち主の名前を瓜野が言い間違えている。小佐内さんも指摘していたが、そうした瓜野の脇の甘さが彼を破滅に追い込んだのだろう。科学研究の世界で瓜野と同じような過ちを犯す研究者は無数に存在しているし、これは瓜野だけでなく人間誰もが陥りがちな落とし穴だと思う。とはいえ、瓜野がだいぶ軽率だったことも事実ではある。

瓜野自身の問題点とそうではない部分とがちょうどいい塩梅に描かれているので、物語の行き着く先にも納得感がある。例えば、もし小佐内さんが最初から瓜野を嵌めようとして全て裏から仕組んでいたとしたら、さすがに瓜野が可哀想すぎると思っただろう。けれども、犯行現場の法則性について間違った推理をして暴走してしまったことは、紛れもなく瓜野自身の落ち度だ。新聞記事が注目されて調子こいてたことも、勝手にキスしようとしたことも、まさに身から出た錆なので、この結末を見ても「まあそうなっちゃうよね...」という納得感がある。

同じことは仲丸さんに対しても言えると思う。たしかに小鳩の仲丸さんへの接し方諸々は酷いとは思うが、仲丸さんは仲丸さんで三股だしなあ、ということで良い具合に視聴者のヘイト感情が分散されていた。ただ、仲丸さんの登場シーンはアニメではだいぶ端折られているので、アニメ版では仲丸さんがまるで小鳩の「異常性」を際立たせるためだけに登場してきたキャラみたいになってしまったのがちょっと残念だった。

原作からの変更点としてついでに述べておくと、ラスト付近の堂島の「さすがに瓜野が気の毒」という台詞だが、原作小説では堂島ではなく、小鳩視点の文章という形で小鳩に言わせている。ここからも分かるように、アニメ版の小鳩は瓜野に対して一切同情してる様子が見えない(もちろん内心ではさすがに気の毒だとは思っていただろうけど)のだが、まあ考えてみればそれが自然だなぁとも思う。作中の瓜野は自分の推理力を過信して調子に乗っていたので、そうした姿が中学時代の小鳩と重なる部分がある。なので、小鳩は瓜野に対してどこか同族嫌悪的なものを感じていたのかもしれないと思う。これに関してはアニメの描写の方がしっくり来るので、良い改変だったと思う。

この作品の最大の特徴は、放火事件をめぐる本筋のストーリーと、小鳩と小佐内さんが自分自身を見つめ直して再び一緒になる過程とが、分かち難く結びついているという点にある。アニメ版小市民シリーズのクオリティを決定づけたのは紛れもなく小佐内さんを演じた羊宮妃那さんの功績だと思うが、私はどうしても、同じく羊宮妃那さんが声を担当した高松燈(BanG Dream! It's MyGO!!!!!)と小佐内ゆきを重ね合わせて考えてしまう。

高松燈は、他人と上手く合わせられない生きづらさを、「人間になりたい」という詩で表現した。小佐内さんも小鳩も、本当は「人間」になりたかったのだ。「小市民」とはその言い換えである。復讐や推理に悦びを見出してしまう自分、能力を発揮することで他の誰かを傷つけてしまう自分、そんな自分を変えたいという切実な願い。しかし、瓜野や仲丸さんと付き合う中で、2人は結局、自分達は普通の人間にはなれないのだと気づいてしまう。

だがそれでも、たとえ小市民にはなれなくても、自分を理解してくれる人がそばにいてくれるだけでいい、という境地に辿り着く。その長い長い道のりが『秋期限定栗きんとん事件』だった。小佐内さんは「10か月もあったのに犯人を絞り込むことができなかった」と言って瓜野をフルボッコにしているが、小鳩と元鞘するだけのために1年近く費やした奴が言えたことかと笑ってしまう。

そもそも人が誰かと一緒にいることに理由など必要ない。難しい理屈など抜きにしてその人と一緒にいると楽しい、ずっと一緒にいたいと思えるのが、本当の友人関係であり恋人である。それなのに小佐内さんと小鳩はというと、「とりあえず」だとか「次善」だとかいう言葉を捏ね繰り回して、再び互恵関係を結ぶ理由を明言しなければ一緒にいることすらできない。そのどうしようもなく不器用な2人の姿が、あまりにもいじらしく、尊い

『BanG Dream! Ave Mujica』第9話時点での各キャラの状況まとめ

豊川祥子

祥子からしたら、人生を賭けるつもりでAve Mujicaを始めたのに、結局上手くいかず、祖父に尻拭いまでしてもらって、「お嬢様のごっこ遊び」というにゃむの言葉が本当になってしまったという状況。そして、ムジカの活動のせいで睦が壊れてしまい、現在進行形でまだ大変なことになってるという状況。こんな中でAve Mujica再結成という選択はとても取ることはできない。にもかかわらず、海鈴とモーティスが接触し、初華も合流して、どんどん再結成へと外堀が埋められていってる。それも元を辿れば、「残りの人生を私にください」という祥子の言葉にメンバーが心動かされてるからであって、かつての自分の言葉がそのまま責任となって跳ね返ってきてるという状況。

こうして祥子は逃げられないような状況に追い込まれてて、懸案だった睦の件も(本当はモーティスの演技だけど)解消されて、なし崩し的にムジカ再結成になってもおかしくない形が出来上がってしまう。そこで待ったをかける奴がいるとすればそれは祐天寺にゃむしかない。にゃむからしたら、4話でも言っていたように「お嬢様かなぐり捨ててやる覚悟」を祥子に求めてるけれども、今の祥子はとてもじゃないが自分の人生預ける気になれんと思ってる。だから、10話で波乱あるとすれば、その点ににゃむがどういう感じでぶっこんでいくかに寄ると思われる。

MyGO編の10話の燈みたいに、一人でステージに立って必死にバンド再結成に動く、みたいな動機が祥子にはまだ無いので、今後どんなふうにムジカを再生していくのか道筋が見えない。逆に、燈みたいに何が何でもMyGOをやるって決めれば、たった1話でも状況が好転するって分かってるので、そこにどう持っていくかが鍵になる。あるいは、祥子とは違う別の誰かが主導してムジカ復活する流れになるのか、全然想像もつかない展開があるのか、っていう可能性も考えられる。

若葉睦

8話で睦がまだCRYCHIC再結成を望んでいることが判明。さらに、【睦ちゃん】も無数の役の中の一つに過ぎず、ギターを手にしたことで【睦ちゃん】が他の役を駆逐して表の人格になったこと、その睦を助ける役としてモーティスだけは生き残ったこと、など衝撃の事実が発覚。モーティスに対してレスバつよつよの睦がモーティスを飲み込み、睦が主導権を取り戻したのかと思いきや、海鈴と接触したのはどうやらモーティスで、いやどうなってるのこれ?と思う。

8話で海鈴の家に行ったのはモーティスの演技をした睦ではないかとも思った(直前でモーティスが飲み込まれてる描写あったし、ムジカ再結成のためにモーティスが動くことを睦が許すはずないと思っていたため)。でも結局、あれは本当にモーティスだったっぽくて、9話では睦とモーティスがギターを取り合った末に、睦が落下して消えてしまう(じゃあ8話のカラオケ屋のシーンはマジで何だったのかという気にさせられる)。

それにしても、このモーティスという存在がどういう着地をするのか、全く想像がつかない。モーティスは苦しんでる睦ちゃんを助けたいけれども、睦ちゃんが苦しまなくなったら存在意義を失う。ムジカを再結成しなければ睦ちゃんは苦しまなくで済むけれども、そうしたらモーティスは消えちゃうからモーティスは必死にギターを練習してムジカ復活を企む。消えたくない一心で睦ちゃんから役を奪っても、そもそも睦ちゃんが居なかったらモーティスの存在意義も無くなるという事態になる。あっちを立てればこっちが立たずという袋小路。ここ数話、睦関連の予想は全く当たらず、1話ごとに目まぐるしく状況が入れ替わっている。なので10話も、たぶん想像を超えた展開になっていくと思う。

あと意外だったのが、初華と鉢合わせしたシーン。「初華黙ってて!」の台詞、一瞬モーティスかと思うくらい珍しく睦ちゃんが語気強かったし、初華も睦のこと敵対してるけど、睦も睦で「こんな奴に祥子は渡さない」とか考えてそう。というか初華自体が、ムジカメンバーから祥子のことしか眼中にないアカン奴って見下されてただけかもしれん。

祐天寺にゃむ

にゃむは今、睦の才能を見せつけられて自信を失いかけてるけれども、同時に、どうすれば自分が芸能界で生き残れるかを必死で考えて、ムジカ再結成に乗るかどうするか考えてると思う。youtubeでの人気にも陰りが見えてきて1話の「昨日好きでも今日飽きた」が我が事として振りかかってきてる状況で、一人でタレントとしてやっていくことに限界も感じ始めてるけど、このままムジカに人生預けることにも不安を感じていると思う。

にゃむとしては、一緒に組む相手にも芸能界で生き残るために貪欲さや決断力を求めてるからこそ、4話で「睦に戻ってきてほしい」とか泣き言言ってた祥子に愛想をつかしたし、いつも他人事で責任を取ろうとしない海鈴のことも信用できないと言う。おそらく、祥子のことしか見えてない初華のことなどマジで眼中にない。逆に、圧倒的な演技力がある睦のことは一目置いてるし、祥子は睦の足枷になってると思ってる。

それを念頭に9話ラストの「キモっ」を考えてみると、海鈴が本気でムジカやりたいって言い出して「ああようやく信用できるようになってきたかな」って思ってたのに、出されてきたのが睦の演奏の真似してるモーティスだったと分かって失望して「キモっ」ってなってるのかなあと思う。あるいは、祥子に対しても、未だに睦のことしか見えてなくてCRYCHICという過去に執着してる姿を見て「キモっ」ってなってる可能性ある。そして睦に対しても、圧倒的な才能があるのに祥子に固執して「祥とバンドができればそれでいい」とか言って自分の才能を無駄にする選択してるのを見て「キモっ」って感じなのかもしれない。

モーティスが睦の演技をしてたことににゃむが気付いてたかは分からないけど、いずれにしても、今のムジカメンバーの姿を見て失望とか嫌悪を覚えているのは確かだと思う。それでも、にゃむは非常に計算高い行動を取ってくるので、最終的には自分の感情を抜きにしてここはムジカ再結成に乗った方が得と判断する可能性もある。

八幡海鈴

それまで秘密のベールに包まれていた海鈴の内面が、8話以降、まるで霧が晴れたかのようにクリアに見えるようになってる。海鈴としては、信じあえる仲間と本物のバンドをやりたいという切実な願望がある。でもそこに至るまでの過程があまりにも歪で、周りが見えてないという点に、海鈴の問題点があるのかもしれない。

海鈴は本質的に中二病なのだと思う。普段はクールぶって感情を表に出さないけど、心の奥底ではずっと誰かから必要とされたい、自分の居場所が欲しい、信じあえる仲間が欲しいと願ってる。それでも、失敗して傷付くのが怖いから、自分からは本気で踏み込めない。立希の言葉とCRYCHICの演奏を聴いてようやく一歩踏み出してみるけれども、そうしてとった行動が結局、自分の居場所になってくれるかもしれない人の周りをうろちょろするだけ、っていうのがもう本当に自意識をこじらせた悲しきモンスターやなあと思う。

モーティスに睦の演技をさせることでムジカ復活を目指してるけど、それで本当ににゃむや他のメンバーを説得できると思ってるのか。「睦に何やった?」って問い詰められて言い淀むようなやり方で、本当に自分の望んでいたバンド活動になるのか。兼任バンド全部辞めてきたって言うけど、そもそも海鈴個人の覚悟でどうにかなる話じゃないだろ。やるべき事をやらない奴は信用されないけど、勝手に余計なことをやっちゃう奴もまた信用されることはない。

同じアニメ内に見切り発車で強引に行動して何故か上手く行っちゃう愛音という化け物がいるからこそ、余計に海鈴の不器用さが際立つ。めちゃくちゃ辛辣な評だけど、あまりにも人間臭くて直近2話で一気に好きになったキャラ。

三角初華

CRYCHIC再結成したいという祥子の意向を聞かされた上、Ave Mujicaは祥子がCRYCHICを忘れるために作ったバンドでしかないと知らされたことで、ついに怒りが爆発しそうになり、想像の中で睦を突き飛ばしてしまう初華。海鈴・立希の会話に割り込んで「私、Ave Mujicaやるから」と言って、去り際に立希を睨みつける初華。いよいよもって初華さんの精神が限界に達しつつある。

クラスメイトの中で一番祥子の事情を知ってそうなのは立希なのに、これまで一向に立希と話そうとしなかったのは、CRYCHICの元メンバーに対して敵意を持ってるからというのがようやく分かった。MyGO編の10話で燈に優しかったのも、祥子と関係ない所でMyGOやってる分には問題ないしむしろ歓迎っていうことだとすれば合点がいく。でも9話で燈の詩の才能を目の当たりにしてしまい(「詩って伝わる気がするよね」が最悪の形でブーメランとなって跳ね返ってくる)、祥子のそばにいる人達(燈と睦)の圧倒的な才能に対して、自分は何者でもない(CRYCHICを忘れるために利用されただけの存在)という事実を思い知らされて絶望する初華。

初華からしたら睦のことは突き飛ばしたいくらい妬んでるんだけれども、9話ラストの睦(実際には睦を演じてるモーティス)はムジカ再結成に向けて動いてるから、初華とは利害が一致している。なので初華としては、祥子と睦が仲睦まじく手を取り合ってても、黙って見てることしかできないというあまりにも哀れな状況になってる。

睦ちゃん突き飛ばそうとしたのは確かにヤバいけど、ラスボスとして超えちゃいけないラインはまだ超えてないし、今後さらにヤバいことやってくる可能性高いと思う。長崎そよがMyGO編でやらかした悪事(ライブ後にキレ散らかす、CRYCHIC再結成のために愛音らを利用する、燈との一生の誓いを破る、睦ちゃんを脅す、電停で燈をわざと無視する)に比べれば、まだまだ全然いける。

『BanG Dream! Ave Mujica』第6話の感想・疑問・良かった点など

豊川祥子

  • 燈からの付箋をちゃんとノートに貼って保存していた祥子。その後、下駄箱に付箋貼ってなくて悲しそうにしてる祥子。←燈は今モーティス対応でそれどころじゃないんだよ、察してくれ。
  • 「CRYCHIC、Ave Mujica、そんなもの知りません」「睦など知りません」←完全に人間関係リセットして過去を忘却しようとするフェーズに入ってる祥子。
  • 祥子にとってバンドはもう忘れたい過去となっている。だが、睦の動画拡散で「ムジカ再開するかも?」みたいな噂が広まってることからも分かるように、外堀を埋められてムジカから逃れられなくなってるようにも見える。

若葉睦

  • MyGO編8話の構図でそよに縋りつくモーティス。
  • 三日三晩そよを軟禁するモーティス。←セックスしないと出られない部屋かよ。
  • てっきり自分のせいでムジカ解散したことを反省して睦ちゃんを起こそうとしてるのかと思いきや、睦ちゃんがギター弾けばムジカが元通りになる(演奏以外の時は寝ててもらえばいい)みたいなこと言ってて草。思考がクソガキすぎる。
  • 愛音のスマホを見てメッチャ警戒してるモーティス。
  • 楽奈についていくモーティス。踏切でちゃんと左右確認してるの最高に萌える。
  • 起きてきた睦を閉じ込めて再び眠らせるモーティス「私、何のために...」←もともと睦ちゃんのために入れ替わったのに、完全に睦ちゃんをただ支配するだけになってるモーティス。

祐天寺にゃむ

  • 「こらど〜し」
  • 演技の勉強してたのに(5話)、結局食レポみたいな仕事しかしてない祐天寺にゃむ。←睦の才能を目の当たりにして自信を失っているのか?

八幡海鈴

  • 立希「本当にムジカやってたの?」、海鈴「何が言いたいんだよ」

MyGO組

  • 立希「幸せって何だと思う?」
  • 愛音も燈も同じ時間にスタジオ来たのに愛音にだけ怒る立希。
  • 愛音「これ絶対あれだよね。そよりん、ま〜た一人で病んでるよね」、立希「落ちる時はアイツ、とことん落ちるから」←メンバーから完全にそういう人認定されてるそよりん。
  • そよ「私、三日三晩いっしょだったのに」
  • ついに祥子の事情を察するにいたるMyGOのメンバー。
  • 祥子の「知りません」発言に理解を示す愛音と、逆にキレてる長崎そよ。

『BanG Dream! Ave Mujica』第5話の感想・疑問・良かった点など

豊川祥子

  • もちろん祥子も残りの人生全て捧げる覚悟でAve Mujicaをやっていたのに、ライブ中止の損失を豊川グループが肩代わりしたことによって、実はにゃむが言っていたように「お嬢様のごっこ遊び」でしかなかったことが分かってしまう展開、あまりにも辛い...。
  • 人形みたいに感情を失って何も言葉を発さない祥子を10分以上にわたって描写し続けた後の第一声が「私は、私が嫌いですわ」
  • 通学前に流し台に置いた湯呑みが帰宅時には無い(親父が片づけたから?)。荷物をまとめて出て行く祥子を窓際から見つめる親父。←親父は、祥子の前でだけ情けない姿を演じている? 祥子にはもう父親のことなど忘れて豊川家で幸せに生きてほしいと願っている?
  • メッチャ早い時間に登校してくる祥子(理由はたぶん、朝に燈からの付箋を見たくないから)→でもそれより早い時間に付箋が貼られてる。
  • 「祥ちゃんは幸せ?」の付箋を祥子が見たのは帰宅時 →祥子がメッチャ早起きして学校に来てるから(あるいは電車通学から車で送り迎えに変わったから)発見時刻が帰宅時になった。でもそのおかげで燈・愛音と鉢合わせできて3人で豊川家へ行く流れに。
  • ムジカ解散後、感情を失った人形みたいになっていた祥子が、燈が貼った付箋でようやく感情を取り戻す描写。燈への怒りという負の感情ではあるが、それを原動力として再出発できる兆し。
  • 今後ありそうなこと... 燈・愛音らと何らかの形でライブをやる→そのことが初華に知れて初華ブチギレ。MyGO編7話をなぞるような展開が来るのか?
    • MyGO編7話...春日影ライブは成功するが、そよ・祥子は深く傷つく
    • AveMujica編7話予想...祥子が再出発を果たすが、初華はブチ切れる

若葉睦

  • 自室で廃人のようになってるモーティス。それを見て怯えるそよ。前回の祥子相手につよつよだったモーティスはもう出ないの!?
  • 正直、睦を一番気にかける役は幼馴染である祥子であってほしかった。(モーティス化でショック受けてるのは分かるけどさあ...)

祐天寺にゃむ

  • ムジカ解散してタレントとして活躍しているのに、ドラムの練習だけは続けているにゃむ。→まだバンド活動に未練があるのか?
  • 舞台のオーディションの話が来るが「演技はまだ勉強中なので」と言って断るにゃむ。「今はまだバラエティ方面で頑張りたい」と言っているが、本棚には演技に関する本が大量にある。→睦への強い執着、そして、その睦が芸能活動を止めてしまったことへの憤りが感じられる。

八幡海鈴

  • 祥子と連絡取ったか聞いてきた初華に「ご自身で確認すればいいのでは?」と言って消える海鈴。
  • 初華さん、海鈴には聞いたのに立希には聞かないの何で?(立希が以前祥子とバンドやってたことは流石に知ってるよね?)

三角初華

  • 「ずっとここに居ていいから。ムジカが無くなっても、一緒に、いてくれる?」→その後、置き手紙だけを残して立ち去る祥子。ショックを受ける初華。
  • 床に落ちるプリン。コンビニのとかじゃなくて、ガラス瓶に入ってる高いやつ。賭けてもいいけど、あれ絶対、純田まなが「一緒に食べよ〜」とか言ってプリン買ってきてくれたことが以前あってそれを真似してるだけだと思う。
  • 祥子が出て行った後も2つのコップにコーヒーを注ぐ初華。3話のドーナツもそうだが、もはや祥子の心を繋ぎ止めるための呪術みたいでヤバい。
  • 燈と愛音は豊川家に入って対話を始めようとしてるのに、初華はただ待つことしかできない、という対比。
  • 初華と燈、どこで差がついたのか?(どちらも、祥子のことを大切に思ってるけど事情はよく知らない、という条件は一緒だったはずなのに。)
    • 燈は、祥子に幸せになってほしい。だから、祥子のことを知りたい。
    • 初華は、祥子と一緒にいたいだけ。だから、祥子のことを知ろうとしてない。(祥子は紅茶が好きなのに初華はずっとコーヒーを淹れ続けてる描写がそれを象徴している。)

MyGO組

  • 愛音「と・が・わ・グループ♪」←燈が興味なさそうに別の方向向いてるのが最高に萌える。
  • 燈「幸せって何だろう」、立希「えっ?わ、私は今、幸せだけど...」「な、なんでもない。じゃっ」(赤面、挙動不審、そのまま帰宅)←どう見ても童貞です本当にありがとうございました。
  • 普段はギャグ要員なのに大事な場面でメッチャ頼りになる愛音(後藤ひとりと同じ立ち位置)
  • ちょっと走っただけで息が上がり車の中でもまだハァハァ言ってる燈(今週一番の萌えポイント)

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