更生保護施設や自立準備ホームは、矯正施設から出所・出院した人や保護観察中の人で、身寄りがなく、帰るべき住居がないことや、現在住んでいるところでは更生が妨げられるおそれがあるなどの理由で、直ちに自立更生することが困難な人に対して、一定期間、宿泊場所や食事を提供する民間の施設です。宿泊場所や食事の提供を行うだけでなく、保護している期間、必要な支援などを行い、自立を援助することで、その再犯や再非行の防止に貢献しています。(法務省のHPより)
3月20日にある更生保護施設を見学しました。私たち北多摩西以外に、調布狛江や、早稲田大学広域、社会福祉事業大学などの地区会や学域も参加し、11名での見学会でした。
以下、会員からの見学の感想です。
●くろまる感想としては、ほとんどの入所者が更生保護施設を出た後の住む場
上記の住まい確保においては就労先も重要との事でしたので、『職
●くろまるこれまでも見学をしているが、自立できるように入所者に働きかけ、働くことを進めていること、入所者には嫌がられるとのことて難しいが大切な取り組みだと思う。また、入所者が施設から出てからも電話連絡などでその後についても寄り添えるようになったこと、困ったときに相談できる場があれば、再犯の防止に繋がっていくことが予想され、再犯率の低下にもつながるだろう。そして、単にできているものを食べるだけでなく、更生保護女性会などと調理方法の習得も交えて料理教室を開くなど、自立した生活ができるような機会を作っていること等、新しい取り組みをいろいろと知ることができてよかった。BBSとしても支援できることがあれば、一緒に活動したいと思った。(会員S)
保護司会国立分区の社会を明るくする運動の一環の「プリズン・サークル」の上映会に参加しました。このコロナ禍の下で、上映を実現するまで、保護司会の皆さんにも幾多の困難があったことと思いますが、多くの方々が集まり、国立市民のみなさんの人権意識の高さも感じました。
上映前には、国立市長も参加しての推進大会の式典があり、また、映画上映後には、坂上香監督と国立分区の保護司の方との対談もあり、映画完成までの裏側もお聞きすることができました。
また、このコロナ禍でもあることから、映画も途中で中断し、換気の時間をとっての上映でした。「換気のための中断といっても、監督の方がよく了承されたなあ。」と驚きました。
さて、以下が参加した会員の感想です。
●くろまる刑務所での映画と聞いていたが、実際に島根あさひ社会復帰促進センターで撮影されており、受刑者のやりとりがそのまま映像となってえいがになってるドキュメンタリー映画で、刑務所=黙々と作業する受刑者というイメージが強かったが、この映画の中では、更生保護プログラムを受ける受刑者たちは委託職員の指導の下、よくしゃべり、相手の話を聞き、発表し、コミュニケーションを図ることが更生につながっていく様子が見られた。出所後も委託職員とともにバーベキューを楽しみながら、打ち解けた様子で話し合い、更生にむけての意志を確認していた。話すことで思考回路が変わっていき、行動も変容していく、まさに人が変わっていく教育のだいご味を目の前で見せられた心境である。
2022年7月10日 (日) | 固定リンク
平成31年2月に初めて開催された昭島矯正展が、令和元年度は9月に開催されました。見学に行った会員の感想です。
天気が良かったこともあって予想以上に親子連れを含めた来場者が多くて驚きました。
刑務所給食を食べた後、会場を巡る途中で更生保護女性会昭島分区の先生とお会いしてお話しをすることができましました。
その後、榛名女子学園を舞台に4人の少女たちの過去から現在、未来への軌跡を描いた映画『記憶』を鑑賞しました。会場は講堂でしたが立ち見が出るほどの人気でした。
監督の中村すえこさん自身も榛名女子学園の経験があるそうで、子どもたちへの優しさを感じることができる映画でした。また改めて、対象少年のこころのケアに加えて支援+指導を実践する難しさや、寄り添うことの必要性を考えさせられました。
時間が足りず施設見学まで回れなかったのが残念ですが、親子連れが楽しそうにイベントを見ていたり、子ども達が元気にはしゃいでいるのを見て、更生保護や矯正活動等が身近にあることを知って貰える良い機会だと感じました。(会員S)
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東京都BBS連盟の施設見学会で、千葉県にある八街少年院を訪れた会員の感想です。
千葉県での台風被害もあり、開催が危ぶまれましたが、無事、開催されました。
私は今回初めて八街少年院の見学に行きました。施設での1日の流れや、職業指導、教科指導など、保護処分に付された少年への教育機関としての役割を教えていただきました。また、実際に施設内を見学し、寮舎の様子を知ったことで、これまで持っていた自分の中での少年院に対する先入観やイメージが変わりました。
生活を矯正すると聞くと、一体どんなことをするのだろうと漠然としたイメージしか持てなかったのですが、将来役に立つ技能や必要な学びを、それぞれの段階に応じて一つ一つ身につけるために、日々の生活を送る場所なのだと思いました。外部の方との交流や季節に応じたイベントなども行っており、社会参加の機会を設けることの大切さも知りました。他にも今回参加しなければ知らなかったことが沢山あり、貴重な経験になりました。
今後も機会があれば参加していこうと思います。 (会員K)
私は今回初めて八街少年院の見学に行きました。施設での1日の流れや、職業指導、教科指導など、保護処分に付された少年への教育機関としての役割を教えていただきました。また、実際に施設内を見学し、寮舎の様子を知ったことで、これまで持っていた自分の中での少年院に対する先入観やイメージが変わりました。生活を矯正すると聞くと、一体どんなことをするのだろうと漠然としたイメージしか持てなかったのですが、将来役に立つ技能や必要な学びを、それぞれの段階に応じて一つ一つ身につけるために、日々の生活を送る場所なのだと思いました。外部の方との交流や季節に応じたイベントなども行っており、社会参加の機会を設けることの大切さも知りました。他にも今回参加しなければ知らなかったことが沢山あり、貴重な経験になりました。今後も機会があれば参加していこうと思います。
4月28日の日曜日の朝から立川市内にある児童養護施設至誠学園のガーデンパーティーをお手伝いしました。良く晴れた1日でした。多くの子どもや親子づれが毎年、参加しています。
また、至誠学園は、私たち北多摩西BBS会の前身となる立川BBS会が昭和46年11月27日に再発足した場所であり、職員のみなさんが会員として活動をされておりました。今でも、私たちが活動の支援に伺っております。
担当したのは、カブトづくりのコーナーで、大きな紙で写真のような普通のカブト、縦に長いカブト、角の違うカブトの3種類を作成し、金や銀の折り紙で星などを作って飾りました。実際にかぶれるカブトとあって、多くの子どもたちとのカブトづくりに追われました。以下は会員の感想です。
私は、今回初めて至誠学園での活動に参加しました。最初は少し緊張していましたが、ブースに来てくれた子供達の無邪気な様子から、徐々に緊張がほぐれ、楽しく活動することが出来ました。この活動に参加したことで、親と子供の関わり方や子供達の日々の暮らしについて、認識が改められました。
また、今回の活動を通して、子供の自立支援についても考える機会がありました。子供達が養護施設に入る時期は様々ですが、18歳になれば自分の力で生活する必要があります。子供達はそれを踏まえた上で、自分の将来について考えているということを、多くの人が現実的に考える必要があると思いました。また、私自身も未熟な部分があったので、今後は少しでも、関わる方々への一助となるように、活動を通して視野を広げていければと思っています。(会員K)
2019年5月 7日 (火) | 固定リンク
3月17日の日曜日、午後から開催された立川市内の児童養護施設「至誠学園」の卒園式に参加しました。この学園の職員の方々がBBS会の発足にかかわっていた時代もあり、毎年参加させていただいております。
式典では、来賓の祝辞もあれば、スーツなどでびしっと決めた11名の卒園生が卒業にあたっての言葉を述べたり、後輩たちからも先輩に贈る言葉があり、また自立にむけての品物の贈呈などもありました。法律上、18歳で卒園し、自立をしていく(していかざるおえない)卒園生たちに対して、「いつでも帰っておいで」と呼びかけている施設の職員の皆さんが印象的でした。私立の施設だからこその温かみを感じました。
その後の食事会では、今年度も、毎年同様に卒園生に「何が食べたいか?」を事前にアンケートし、その希望によるメニューが出されていました。鳥のから揚げや揚げ餃子などの他に、豚まんやサラダなどもあり、参加者である私たちBBS会員もおいしくごちそうになりました。「今日は何食べたい?」という言葉は、日々の生活の中では何気ない言葉であり、「別にないから何でもいいよ。」と言われてしまうこともありますが、相手のことを思いやり、「あなたは私にとって大切な人なのだから」という思いを伝える大切な言葉であることを感じました。(会員 K)
自立していくことは、厳しいことと思いますが、悪い方向には行かないようにしていただき、幸せになってほしいと思いました。(会員 H)
2019年4月 7日 (日) | 固定リンク
既存の場所から昭島市内に移転し、4月1日から運用が開始される少年関係の施設見学会に参加しました。2月9日、10日開催とのことでしたが、9日土曜日は雪交じりの雨など寒かったので、10日の日曜日の午後に参加しました。
場所は、昭和記念公園の西側に位置し、旧立川基地の跡地の国有地に建設されており、広々とした開放的なスベースに官舎を含む法務省関連施設が林立しており、「法務省国際法務総合センター」としてすでに運用が始まっています。その北側の一部が、少年関係の施設となっており、平成31年度から運用開始となっていました。Img_2648_1
Img_2649 まず、集合のために入ったのは東京西法務少年センターで、真新しい施設の中でスリッパに履き替えて、会議室?のようなところに案内されました。50名ぐらい集まったところで、2グルーブに分かれて、見学会がスタートしました。最初のグループは法務少年センター⇒矯正医療・教育センター、あとのグループはその逆というコースでした。
東京西法務少年センターは、八王子少年鑑別所が移転してくるとのことでした。体育館等が矯正医療・教育センターと共同で使えるようになっており、施設を集中して管理するメリットが感じられました。また、外側には八王子にあった時と同様に一般からの発達相談にも応じられる施設が完備されていて、地域にとっても有益な開かれた施設としてのイメージも感じました。Img_2650
東日本少年矯正医療・教育センターは、府中市内の関東医療少年院と橋本の神奈川医療少年院が合併した施設で、少年院としては4種類すべてに対応する施設とのこと、今後、どのような取り組みがこれからされるのか、興味を持ちました。関東医療少年院としての治療体制の整った病院の機能と、神奈川医療少年院の知的障害を持つ少年たちへの矯正教育を行う機能が一つになることで、障害と治療などが一体化するなどの効果が期待されるともお聞きしました。
Img_2651 まだ、どの部屋も機材などもなく、ガランとしていましたが、付き添いの職員の方が、いろいろと説明をしてくださり、建設にあたってはそれぞれの施設で現状に対応すべく新たらしい取組にむけてさまざまに検討されたことが伝わってきました。
今後、BBSもボランティアとしてお手伝いできることがあればと思いました。すでに関東医療少年院には、東京都BBS連盟を通して、会員が活動を行っていた経験もありますので、センター の運用が安定化したら、ぜひ、お声掛けいただければと考えております。(会員 K )
2019年4月 7日 (日) | 固定リンク
9月23日の記念行事に引き続き、24日は第58回BBS会員中央研修会に参加しました。
午前中には、「悩める子どもたちのために、いま私たちができること」という[画像:20170924_2] テーマのもとに、パネルディスカッションが行われました。
パネリストは、少年育成課の警察官、国立きぬ川学院医務課長、BONDプロジェクト代表、子ども村:中高生ホッとステーション代表の方々でした。これらの方々が共通しておっしゃっていたことは、「非行少年やその予備軍の人たちには、家庭的な居場所がない」という現状でした。
午後には、午前中のパネルディスカッションの内容を踏まえ、15名程度のBBS会員で「社会的課題の解決に当たってBBSが果たすべき役割」についてのグループ協議を行いました。
私のグループでは、話し合いの結果、社会的課題の解決に当たってBBSが果たすべき役割は、居場所作りや成功体験作りを通して、より良い人間関係を構築し、少年もBBS会員も笑顔にし、孤独や無気力という少年が抱える問題を解決する一助になることだ、という結論に至りました。また、そのための具体的な手段は各地域によって様々なものがあることも分かりました。ある地域では、少年とBBS会員と一般の人で作り上げる「BBSライブ」や「同じ釜の飯を食う」をテーマにした「巨大ちゃんこ鍋作り」などを行っているようでした。
また、ワールドカフェ方式で、他のグループの発表も聞くことができました。あるグループは、まずは会員を増強していくことが第一の役割だと主張していました。会員を増やすこと自体も、少年の立ち直りのための居場所を増やすことになると思いました。
このような研修を通して、様々な人が、同じ目的を共有し、各地で活動されているという実感を改めて持ちました。私もその一員となって、今後も頑張って活動していきたいと思います。(会員S)
2017年12月31日 (日) ボランティア | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
9月23日に開かれた「BBS運動発足70周年記念行事」に参加しました。午前中は式典に向けた準備や打ち合わせを行い、午後からは式典の受付を担当し、その後、式典に参加しました。
式典は、皇太子殿下ご臨席で行われ、再非行サポートセンター愛知の高坂さんによる講演などを聞き、その後、全国のBBS会員とのレセプションに参加しました。
式典においては、70年間活動が継続されてきたことの重みを感じるとともに、私たちも次の世代に引き継いでいく必要を感じました。これまでの先輩方が、その時代に合った活動をされていたことも、様々な来賓の方々のお話から分かりました。SNSが普及している現代に合う、BBS活動とは何かを考える機会になりました。(なお、この点については、24日に行われた中央研修においてしっかりと検討しました。)
高坂さんの講演においては、「非行少年は正しい言葉20170923b70 を聞きたいのではなく、信頼できる人の言葉を聴きたい」ということが強調されていました。信頼できる人とは、本来は両親などの家族や学校における友人なのかもしれません。しかし、様々な事情で家庭や学校に居場所がない少年たちにとってはBBS会員との活動の場が居場所となり、BBS会員が信頼できる人になり得るかもしれません。
レセプションにおいては、本当に色々な人とお話することができました。
2017年12月31日 (日) ボランティア | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
北多摩西地区保護司会立川分区の社会を明るくする運動のイベントとして、「エクレールお菓子放浪記」の上映会が立川市女性総合センターアイムのホールで開催されました。以下は、会員からの報告です。
○しろまる少年の気持ちを受け止められる自分の気持ちをもつこと
第67回社会を明るくする運動の締めくくりのセレモニーとして、立川市女性総合センターのアイムホールで開かれた「エクレールお菓子放浪記」の映画鑑賞会に行って参りました。私が行った会は「社会を明るくする運動」協力団体の招待会でしたので、保護司や更生保護女性会の方々がいらっしゃっていました。参加人数はそれ程多くはありませんでしたが、鑑賞されている方は、涙を拭いている方もいらっしゃったように見えました。
映画を通して、人の更生には、信頼できる人との出会いが大切ではないかということが改めて考えさせられました。特別な、矯正プログラムがなくても、科学的に根拠のある教育を受けなくても、信頼できる大人がいるだけで、少年は新たな一歩を踏み出すことができるということ示唆しているようでした。やはり、その信頼できる人とは、法務教官であり、保護司であり、場合によってはBBS会員ということになるかもしれません。もしかすると、何気ない地域の人になる場合もあるかもしれません。
少年が、信頼したい、信頼できるかもしれないと思った時に、その思いをしっかりと受けとめるだけの用意が自分にあるかを考えると不安にも思えました。今後、少年の更生に携わるものとしても、少年の気持ちをしっかりと受け止められるだけの「自分の気持ち」も持っておかないといけないと思いました。(会員S)
○しろまる少年の成長に涙が止まらない
3.11の東日本大震災の前の石巻市などで撮影され、公開後は、震災の支援として上映されていると聞いていたので、この機会を楽しみにしていた。
実際に観て、第2次世界大戦中から戦後への少年の成長の物語で、貧困から盗みや非行に走り、感化院での生活でも大人に虐待され、養子にしてくれた老女にも裏切られ(?)、しかし、感化院の女性教官や心温かい刑事など、信頼できる大人がいることで立ち直っていく姿に感動し、涙腺が緩んでしまった。
死のうとした少年を年下の孤児たちが助け、一緒になって懸命に生き抜いている姿をみて、この時代に少年たちに手を差し伸べようとBBS活動を始めた70年前の先人たちの思いが伝わってくるように感じた。
最後に立ち直った少年が北海道で菓子店を経営し、孫が継いでいるというエピソードで一層感動した。(会員K)
2017年12月14日 (木) ボランティア | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)