2017年4月26日水曜日

【求む!わからないモノの正体】

発掘調査で出土するたくさんの遺物。
実は、使い方がわからないモノもたくさんあるってご存知でしたか?
只今公開中、企画展示室3「わからないモノの考古学」では、こうした「わからないモノ」を中心として資料を展示しています。

わからないモノの使い方を、色んな方向から想定し、想像(妄想?)し、検討を重ねる。
わからないからこそ面白い。それが考古学という学問の楽しさのひとつだと言えますね。

考古学者でも「わからないモノ」たち。
「これって、もしかしたらこういう使い方をするんじゃない?」
など、みなさんの考え方を教えていただきたく、展示室内にアンケート箱を設置しています。
そこに寄せられた「わからないモノ」の正体に関するご意見を、一部ご紹介しましょう。

一番ご意見が多い、「滑石製双子形容器」について一部を抜粋します。

滑石製双子形容器
(小さい文字は担当者コメント)

・「パレットの絵の具を出すところ」
ちょうどよく色材を出せそうなくぼみがあり、へき画などに使われてそうだから
→少なすぎず、多すぎず適量の絵の具を出せそうなくぼみの大きさですね。このご意見はポンペイの壁画展からインスピレーションを受けられたのでしょうか?

・「一輪挿し(二輪挿し?に違いない!!)」
片方にレンゲの花、もう片方にシロツメ草の花。並べて机に飾ったらきっとステキだからです。当時から生活にちょっとしたゆとりやいやしがあったのでは?カフェのテーブルにちょっと小さなお花を生けてあったりしますけど、きっとそのハシリではないかと思われます。
→おしゃれな生活。あこがれます。

・「ままごとの道具」
いつの時代も同じではないでしょうか?
→雛道具、というミニチュアのままごと・飾り用の道具が日本ではいろいろと作られていますよね。

・「祭祀具」
→どんなおまつりに使われたか・・・それが知りたいところです

みなさん、担当者も思いつかないようなたくさんのご意見ありがとうございます!
アンケートボックスを開けるのが、最近の楽しみです。

まだまだ期間中はずっとご意見を募集しておりますので、ぜひ企画展示室へお越し下さい♪

Posted by 福薗

2017年4月21日金曜日

Roman Wall Painting in Pompeii

The Fukuoka City Museum is holding an exhibition of a wall painting coming all the way from Pompei, Rome.


《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》後1世紀後半 ナポリ国立考古学博物館蔵
©ARCHIVIO DELL’ARTE - Luciano Pedicini / fotografo


During 79 AD, the city of Pompei was buried under ash by the eruption of Mt. Vesuvius and met with a tragic end. When the city was rediscovered in the 18th Century, people were astonished to find Pompei had been a very civilized ancient city.
The city of Pompei has been a center of worldwide attention since then.

This exhibition will focus on the wall painting, which is the most popular remaining artifact of Pompei. It will highlight features such as the intended usage and aesthetic value of the painting.

•4/15 (Sat.) ~ 6/18 (Sun.) Closed: Mon.
• 09:30~17:30 (last entry: ~17:00)
• Adult: ¥1,500, HS and Uni.: ¥800, ES and MS: ¥500

Customers who present a foreign passport or a Residence Card at the ticket counter will receive a 200 yen discount from the admission fee!

• Fukuoka City Museum
• 3-1-1 Momochihama, Sawara-ku
• 092-845-5011

2017年4月20日木曜日

【“本と出会えるミュージアム“始まりました!】

4月19日(水)~5月22日(日)まで、
博物館2階・読書室では「本と出会えるミュージアム」を開催中!



「読書室ってドコ?!」
と思ったあなた!
一度、読書室を探して行ってみましょう♪



↑歴史・民俗・美術の書籍が充実している読書室

今年の「本と出会えるミュージアム」のテーマは、
「まちのたからもの」。
日本全国、いろんな場所のたからもの。
本を読んで探してみませんか?

↑読書室の入ってすぐ右手に特設コーナーが!


展示詳細は、「まちのたからもの」プレスリリースをチェック!
http://museum.city.fukuoka.jp/about/news/20170412.pdf

Posted by 福薗(学芸員)

2017年4月18日火曜日

【博多遺跡群の資料が重要文化財に!】

平成29年度、福岡市博多区博多遺跡群の資料2,138点が
国の重要文化財として指定されることになりました!
現在、東京国立博物館・福岡市埋蔵文化財センターでは、そのお披露目展示が行われています。
http://www.tnm.jp/modules/r_exhibition/index.php?controller=item&id=5166
http://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/maibun-c/life/kikautennji.html

実は!
福岡市博物館にも、重要文化財に指定された資料のうち、
約140点あまりが展示されています。
休館日に、新たに指定された資料にシールを貼り貼り・・・・

↑こんなにかわいいわんちゃんも重要文化財に!



↑サイズは小さくても、れっきとした重要文化財です♪


↑たくさん作ったシール。「しげふみ」じゃないですよ。




今回紹介した資料は、常設展示室「博多綱首の時代」のコーナーに展示しています。ぜひご覧ください♪

Posted by 福薗

2017年4月15日土曜日

ポンペイの壁画展記念写真館の楽しみ方

大アマゾン展の時に導入され、大変好評を博したあの記念写真館をポンペイの壁画展でもお楽しみいただけます♪今回は、福岡市博物館スタッフ流の楽しみ方をご紹介したいと思います。


 ステップ① ミュージアムショップにて、素敵なボトルのワインを購入します。


ステップ② お金を入れ、フレームを選びます。



ステップ③ ワインのボトルと、お手持ちのポンペイスタイルアクセサリーを身に着け、ポーズをとります。


ステップ④ 写真を撮影します。


ステップ⑤ この写真で本当にいいのか、悩みながらもOKを押します。



⑥写真が出てくるのを待ちながら、外でも記念撮影をして楽しみます。

⑦撮った写真は、QRコードでダウンロードできるので、SNSでシェアしたり、ブログにあげたりします♪




福岡市博物館スタッフにも大人気のフォトブース。ポンペイの壁画展ミュージアムショップのすぐ隣に設置してありますので、皆様も是非遊んでみてください♪
福岡市博物館広報

2017年3月24日金曜日

フィンランド展、大盛況のうちに閉幕!次は「世界遺産 ポンペイの壁画展」です♪

3月20日(月・祝)をもちまして、フィンランド・デザイン展は無事閉幕しました。沢山のご来場、誠にありがとうございました!

次の特別展は、4月15日(土) から開催される、「日伊国交樹立150周年記念 世界遺産 ポンペイの壁画展」です。

ポンペイ遺跡の出土品の中でも、高い人気を誇るに焦点を絞り、その役割と、絵画的価値を紹介する当展覧会。

貴重な壁画の数々を見ていると、ポンペイの人々がいかに高水準の生活を営んでいたかが分かります。集まって催し物を見に行ったり、学校に通ったり、大衆浴場に行ったり。町には、水道・下水などのシステムも整っていました。その当時、日本はなんと弥生時代!随分と文化の違いがあったようですね。

2000年近くも火山灰の下にあったにも関わらず、彩やかに残されている“奇跡の壁画”。その中でも、今回の展覧会の目玉はこの壁画、「赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス」です。


《赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス》後1世紀後半 ナポリ国立考古学博物館蔵 
©ARCHIVIO DELL’ARTE - Luciano Pedicini / fotografo


日本初公開!イタリア国外に持ち出されるのも初!ポンペイレッドを基調とした、美しい壁画の数々を是非会場にてご堪能ください♪

Posted by 博物館広報

2017年3月21日火曜日

“”たのしい”,“かわいい”からのコトおこし  その2 3月23日(木)

博多湾岸《金印ロード》資源活用プロジェクトのミッションの一つに、「地域の歴史や文化の魅力を、世界に発信する!」ということがあります。

そのために、福岡・博多の歴史・文化資源の言語情報を、英語などの外国語に「翻訳」していこう………と、思ってたんですけど(いや、翻訳作業もしてるんですけど)。

地域の文化を紹介する、国際的な発信力のあるメディアを生み出していくには、言語の翻訳以外にも、いろいろ考えなきゃいけないことが分かってきました。

そこで。

「世界が訪れたくなる福岡を考える90分 
〜しま・くらし・れきしとアーティスト、クリエイターの幸せな関係がインバウンドを呼び込む?!」
と題したセミナーを開催することにしました。


日時:3月23日(木) 15:00〜
場所:福岡市博物館 多目的研修室

ここで紹介するのは、岡山県真鍋島の事例(リンクは閲覧注意!島の公式的なPRページですが、猫さん好きにはたまらない状態になってます)。

こちらは、ふくおかのしまにゃんこ(福岡市・小呂島で撮影)

この島は、外国人、とりわけフランスからの旅行者がとても多いのです。
なんでかといいますと、2010年、フランスの画家フロラン・シャヴエさんが、真鍋島に滞在して描きためたイラストの作品集をフランスで発行したのです。
すると、彼の作品に魅了された人たちが、はるばる真鍋島までやってくるように…。

この作品集、現在、英語版、スペイン語版も発行されていまして、
欧米圏にじわじわと真鍋島ファンを増やしています。

ええっ、とーぜん、わたくしも、某大手通販サイトを通じて、フランス語版作品集を手に入れ実際みてみました(洋書を手配するなんて、学生時代以来だ…)。

か・わ・い・い・ぃ・ぃ・ぃ・ぃ〜〜
た・の・し・い・ぃ・ぃ・ぃ・ぃ〜〜

描かれているものは、海辺やしまのくらしを目にしやすい、福岡・博多の人たちにとっても、すっごく身近なものばかり。
でも、画家の目をとおして、画家の手で表現されると、身近なふつうの暮らしの魅力がずーんと伝わってくるのです。

そんなわけで、地域の歴史や文化を、世界にむかって発信していくには、アートやクリエイティブの影響力もすごく大きいんだと思い至った次第。

セミナーでは、真鍋島でシャヴエさんと親しくしていた人たちにおこしいたいだき、
作品集の影響などをお話いただきます。

セミナー平日の昼間の開催ですが、地域おこしや歴史観光にご関心のある方、
また、アートや、イラスト等のクリエイティブのお仕事をしている方や、将来携わってみたい方、ご参加お待ちしています。(事前のお申し込みは不要です)


このセミナーは博多湾岸《金印ロード》資源活用プロジェクトの一環として行いました。
文化庁の「平成28年度 地域の核となる美術館・歴史博物館支援事業」の採択事業です。


博多湾岸《金印ロード》資源活用プロジェクトについてはこちら


posted by shanshan



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