2016年3月26日土曜日
3D出力による「日本号」、手にとってみませんか?
すでにFacebookでお知らせしておりますが。
明日(3月27日)、福岡城さくらまつり開催中の三の丸スクエアにて、
3Dプリンターで出力した「日本号」を手にとれるイベントを開催します。
時間は、10:00〜12:00 2時間限定!(の予定です)。
一応、イベント名は
さわってみよう「さわる《金印ロード》の宝もの」
明日は、日本号以外にも、こんなのもお披露目します。
これ、何かといいますと、古代の迎賓館・鴻臚館(こうろかん)の建物再現CGのデータを、3Dプリンターで出力できるかたちに変換してつくった「掌★鴻臚館(てのひら★こうろかん)」です。
そもそも、「さわる《金印ロード》の宝もの」は、博物館が、地域コミュニティやユニバーサルデザインに取り組む市民とともに、やってきた「博多湾岸《金印ロード》プロジェクト」のアウトプットの1つです。
このプロジェクトは、金印発見のしま・志賀島と、金印のあるまち・シーサイドももち地区を結ぶ博多湾岸にひしめく歴史遺産の魅力を発掘・発見・発信するものです。
その一環として、さわることのできるコンテンツづくりに取りくんできたのです。
その成果を、桜咲く三の丸スクエアで、みなさんにご紹介するのが明日のイベントです。
午後からは、同じ三の丸スクエアのミーティングルームで公開研究会をします。
題して
歴史資源×デジタル技術×ユニバーサルデザイン
〜まちとミュージアムの未来を拓く〜
ミュージアムの現場で、ユニバーサルデザインに取り組み、デジタル技術を取り入れて楽しいコンテンツづくりにはげむ仲間、クリエイター、そして福岡市のスタッフが集まって、研究会をします。
「魔法!?」と思えるデジタル技術は、ミュージアムをもっと楽しくする。
そして、
ユニバーサルデザインに取り組むことも、ミュージアムをきっともっと楽しくする。
そんなことを、わいわい話し合おうと思います。
どなたでも聴講可能です。
お花見のついでに、ぜひ、顔を出してください。
時間は14:00〜閉館(17:00)まで
★ゲスト
大河内智之氏(和歌山県立博物館)
宮元香織氏(北九州市立自然史・歴史博物館)
大橋智之氏( 〃 )
長沢 潔氏(クリエイター)
藤川敦志氏(キュリオ3D代表)
★福岡市スタッフ
赤坂 亨(福岡市 文化財部大規模史跡整備課)
本田浩二郎(福岡市博物館)
杉山未菜子(福岡市博物館)
★司会
有馬 学(福岡市博物館長)
postes by 学芸課:すぎやま
2016年3月25日金曜日
“カニですけど何か?”~アール・ヌーヴォのガラスから作品紹介
“カニですけど何か?”
花器(カニ)/作品番号135
©Museum Kunstpalast, Düsseldorf,
Foto: Studio Fuis-ARTOTHEK
本展の最後を飾る作品はポール・ニコラが制作したもの。造園関係の家に生まれるも、建築関係の道へ進んだニコラ。そこで、彼はアール・ヌーヴォー建築の装飾に惹かれ、ガラスの世界に飛び込むことになります。ニコラは、ガレの工房で、生まれながらに身についた植物の知識をいかして、植物をモティーフとした作品を数多く制作しています(後年、独立し、自分の工場で作品づくりを続けました)。本展で展示されている作品は、残念ながら植物の花器ではなく「カニ」。「カニですけど何か問題でも?」とカニが静かに訴えているようにみえます。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください
2016年3月24日木曜日
“保健室の思い出”~アール・ヌーヴォのガラスから作品紹介
“保健室の思い出”
花器/作品番号129
©Museum Kunstpalast, Düsseldorf,
Foto: Studio Fuis-ARTOTHEK
茶色のガラス花器、担当者の「これって保健室にあった消毒瓶みたい」という第一印象から採用されたコピー。本展の作品のなかでも1つしかない形状のものです。デザインに注目すると、最初の頃に紹介していたもの(作品番号7、9、10)は、日本や中国美術から直輸入したかのようでしたが、アール・ヌーヴォーの成熟期には「東洋美術」よりも、むしろガラス工芸の世界に革命をおこした「ガレの様式」にならった作品がつくられるようになります。左右非対称、身近な動植物という特徴は備えたままですが、デザインの使われ方に大きな変化がみられます。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください
2016年3月23日水曜日
“がんばれカタツムリ!”~アール・ヌーヴォのガラスから作品紹介
“がんばれカタツムリ!”
花器(ブドウとカタツムリ)/作品番号112
©Museum Kunstpalast, Düsseldorf,
Foto: Studio Fuis-ARTOTHEK
縁までのぼっていくかのようなカタツムリ、思わず「がんばれ~」と応援したくなります。カタツムリもですが、より注目してもらいたいのは、素地の部分。素地を丁寧にみていくと、様々な色ガラスが混じり合っていたり、重ねられていたり、科学の力を使って酸でガラスを溶かしたり、表面を槌の目状にボコボコにしてみたり・・・といくつものガラスの装飾技法を駆使してつくられていることが分かります。あらためて【ちょこっと解説】で紹介したアール・ヌーヴォー初期のガラス(作品番号3、10、13など)とくらべると随分と色ガラスの使われ方や技法が変化してきましたね。会場でも、ガラスの色や技法の変化にも注目して観覧してみてくださいね。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください
2016年3月22日火曜日
“幻想的”-パナソニック株式会社さんとのコラボレーション~アール・ヌーヴォーのガラスからコラボ作品紹介④
“幻想的”
花器(森の情景)/作品番号111
©Museum Kunstpalast, Düsseldorf,
Foto: Studio Fuis-ARTOTHEK
本展では、パナソニック株式会社さんの照明協力のもと、光の加減によって作品の表情を変化させる特別ケースを一部に設置しています。そのうちの1つが、前回に続く、ドーム兄弟のアンテルカレール技法でつくられた作品。作品は、森の風景が描かれ、素地は緑やオレンジの色ガラスで表現されています。30秒ほどかけてゆっくりと照明が変化するのですが、それにともない、朝焼けから夕焼けへと、まるでガラスの森に時間が流れているように見え方が変わります。ぜひ会場でガラス作品の奥深さを感じてみてくださいね。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください。
posted by 広報担当 いわさ
2016年3月21日月曜日
“雨月物語”~アール・ヌーヴォのガラスから作品紹介
【ちょこっと解説】
プリュヴィオーズは雨月のこと、現行歴では1・2月にあたる月です。その名の通り、落葉した木々に冷たい雨が打ち付けている風景がみえますね。細かく表現された風景は、どことなく山水画を感じさせます。この作品は、アンテルカレールと呼ばれる、2層のガラスの間に別の装飾を挟み込む技法でつくられたもの。細部に至るまでの丁寧な装飾とアンテルカレールは、アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家・ドーム兄弟の十八番技術です。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください
2016年3月20日日曜日
“口を開けています”~アール・ヌーヴォのガラスから作品紹介
“口を開けています”
花器(ランと昆虫)/作品番号117
©Museum Kunstpalast, Düsseldorf,
Foto: Studio Fuis-ARTOTHEK
【ちょこっと解説】
口を開けているような独特の形をしている花器。こちらも「形に注目」の作品のひとつなのですが、みなさん分かりますか?答えは「ラン」。唇弁と呼ばれるくちびる状の花びらの形なのです。子孫を残すために、ランは花粉を運んでくれる存在を待っているのですが、その昆虫が作品の裏面に描かれています。気になる方は会場で確認してみてくださいね。(学芸:河口&末吉)
作家名などの詳細は下記出品目録をご覧ください
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