水環境学会誌
Online ISSN : 1881-3690
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研究論文
湖沼における底泥酸素消費量測定法の開発と湖沼環境評価への応用
霜鳥 孝一, 今井 章雄, 高津 文人, 小松 一弘, 佐藤 貴之, 冨岡 典子, 篠原 隆一郎, 三浦 真吾, 奥居 紳也, 桐山 徳也, 岡本 高弘
著者情報
  • 霜鳥 孝一

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 今井 章雄

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 高津 文人

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 小松 一弘

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 佐藤 貴之

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 冨岡 典子

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 篠原 隆一郎

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 三浦 真吾

    国立環境研究所地域環境研究センター

  • 奥居 紳也

    滋賀県琵琶湖環境科学研究センター

  • 桐山 徳也

    滋賀県琵琶湖環境科学研究センター

  • 岡本 高弘

    滋賀県琵琶湖環境科学研究センター

責任著者(Corresponding author)

ORCID
キーワード: 底泥の酸素消費量, 湖沼, 底泥, 溶存酸素, 底泥溶出
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2017 年 40 巻 1 号 p. 21-29

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  • 発行日: 2017 年 受付日: 2016年06月30日 J-STAGE公開日: 2017年01月10日 受理日: 2016年10月17日 早期公開日: - 改訂日: -
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抄録
本研究では, 湖沼における新環境基準項目となる底層溶存酸素 (DO) の変動と密接に関係する底泥の酸素消費量 (SOD) の新規測定手法を開発した。本手法は, 表層構造を保った底泥のSOD測定が可能, 既存手法に比べ測定が短時間, 現地測定が可能という利点を有する。本手法を用いて, 霞ヶ浦, 琵琶湖北湖と南湖において, 各湖のSODの差や季節変動を明らかにした。琵琶湖南湖の水生植物繁茂水域では, SOD測定開始から急激なDO消費が観測され, 嫌気的環境下で底泥溶出する還元型の鉄やマンガンによるDO消費が推察された。しかし, 各湖の底泥中の鉄, マンガン含量とSODに有意な相関は見られなかった。一方, SOD測定後の直上水の分析から, 底泥溶出する鉄・リン量とSODの有意な相関が明らかとなった。本手法はSOD測定の改善に加え, 還元型金属イオンのSODへの影響評価も見込めるため, 湖沼環境研究の進展に貢献することが期待される。
引用文献 (38)
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