やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

2025年11月15日 36年前は終戦

やわもちは30分放置する

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つりばんど岡村さんがコンプレックスの記事を書いた。

コンプレックスの二人の腰痛が心配 :: デイリーポータルZ

で、さっき話をしていて、そんなに昔でしたかねって言ったが36年前だ。

1981年ごろ、僕らが子どもだった頃に戦争の話をしていたおじさんは、いま僕らがコンプレックスに感じるぐらいの感覚だったのだ。(1981-36=1945)

昔話と思っててごめん!

2025年のMrs. GREEN APPLEから1989年のコンプレックスは36年前。1981年 YMOのテクノデリックの36年前は玉音放送だった。

若者の前でもう荒井注のカラオケボックスの話とかもうやめよう。

2025年11月7日 「面白い!」を見つける、という本が出ます

本が出ます。2025年11月8日発売です。


「面白い!」を見つける——物事の見え方が変わる発想法 林雄司著

Amazonでは予約できます。

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世界を面白がる方法を書いてます。面白がることが役に立つかどうかじゃなくて、面白がるという行為そのものが楽しいよってことを書いてます。って説明が抽象的ですが、内容は具体的です。
いくつか引用します。「面白い」の探し方のパートから。

上を見よう、もしくは下を見よう

歩くときはあえて上を見ると、いつも見えてないものが見えて、意外な発見につながります。人ってあまり上を見て歩かないんですよね。例えば、新宿の靖国通りのカラオケ館の屋上はお城のようにとんがっています。あそこがVIPルームだったら面白いですよね。
それともオーナーの部屋でしょうか。案外室外機が詰まっているだけだったりして、でもそれもいい。意外さが見つかればそこから想像を膨らませられます。

(中略)
ふだんよく上を見る人は意識して下を見てください。

「仮装するとしたら」を考えよう

『デイリーポータルZ』では、身近な人の仮装をして集まるイベント「地味ハロウィン」を10年前から開いています。地味ハロウィンの仮装を考えていると、人やモノをよく見るようになります。
「IDカードをぶら下げたまま帰る人」とか「総務部10年目」「すっかり見ないあいだに大きくなったいとこ」「飲み会の帰りに帰れるというけど帰れない人」など、目のまえにいる人がカッコつきの「〜している人」というフレームで見えてきます。
逆に言えば、よのなかの人すべてが「入社4年目の営業」「取引先に持って行く手土産を買う人」などのシチュエーションで表すことができます。
このフレームで見ると人がよく見えてきて楽しいですよ。
自分のことも「拾ってきた石の処分に困っている人」「歯が痛いけど医者に行くのが嫌で我慢している人」と言ってみると、内面の悩みとかちっぽけに思えてきます。

こういう視点で見ること自体が楽しいです。
でもそれだけじゃなくて、たまに自分で見つけた「面白い」がよのなかにフィットすることがあります(記事がバズるとか)。それを試すのもまた楽しいんですよね。デイリーポータルZに毎週記事を書いているのはそのせいです。

面白さを見つけて、記事にしてウェブで公開する感覚は、落とし穴を掘って陰から見ているようなドキドキ感があります。
アクセス履歴を見て読まれているのを確認しているのは、木の陰から穴に落ちた人を見てしめしめって思っているときと同じ気分です。

ネットで発表するとき、私は「新しい面白さを世に放ってびっくりさせてやろう」と思っています。
私はこれに中毒になっています。20年続けてすごいと言われますが、ただの依存症です。

でもこの落とし穴は自分ファースト、自分の思い優先で掘ったほうがいい。
自分を曲げなければ、人が集まっても集まらなくても楽しいからです。人が集まらなくても自分がそれを面白いと思ったことには変わりがないので、愛おしいんですよね。
誰も落ちない穴の底で「だめかー」とニヤニヤ腕を組んでいられる。負け惜しみじゃなくて、本当にそう思えます。

ひとり二人羽織、流行語大賞になるかもと思ったけど無風でした。でも平気です

もっと引用して説明したいけど、そうすると全文引用することになるので(そのために本を書いたのだった)、これ以上は買って読んでください。

[フレーム]www.chikumashobo.co.jp

2025年9月30日 ふりかけを持って行く旅

スーパーに「旅行の友」というふりかけがあった。

広島で人気のふりかけというのは聞いたことがある。しかし、気になるのはその名前だ。ふりかけを持って行く旅行ってどういうことだろうか?

むかしの旅行はごはんが一緒じゃなかったとか? 湯治のこと?

調べたら、もともと20世紀初頭に日本軍に納品するために作られたものだった。このふりかけの旅とは行軍のことだったのだ。
(もともと「旅」は軍事的な意味らしいけど、当時、行軍を旅と言っていたかどうかは分からない)

そういえば軍隊の旅団なんてそのまま旅だし、キャンペーンも軍事行動って意味だった。軍由来の言葉って多いですね。

イギリスの博物館で「キャンペーンのようす」でこのような展示があって、どういうことだと思ったらもともとの意味だった。

路上でレッドブルを配るのがキャンペーンではないのだ。

このイギリスの軍隊もふりかけ持ってそうではある。

2025年9月28日 アジフライがおまけの株主優待

魚力の株を持っている。

魚力はデパ地下に入っている鮮魚店だ。株は会社員時代、持株会で買った株を売って買った。現金にしてもいいけど、おもしろそうな株主優待があるところを選んで買ってみた。

なにせ魚力の株主優待は明太子だ。

買ってしばらくして証券会社のサイトを見たら今年は特別にアジフライをつけると書いてあった。

「明太子、おまけでアジフライもつけるよ〜、ご利用、ご利用、ご利用〜」

脳内で魚屋のデス声で再現された。

株主優待のノリも魚屋っぽくていい。

2025年9月27日 あんこの人

NHKのドラマによく見る俳優さんが出ていた。

よく見るけど名前を知らないので調べると黒田大輔さんという名前だった。

「新幹線大爆破」では国会議員の秘書役、「極悪女王」ではプロモーター三兄弟のひとりを演じていた。ほかにもドラマの脇役でよく見かける。

本人のインスタを見たらずっとあんこを炊いていた。

https://www.instagram.com/ankothesystem/

あんこの写真しかない。出演情報はいっさいなし。

アカウント名も「アンコ ザ システム」だった。

あんこの印象が強すぎて、さっき憶えた名前も脳から追い出され、テレビで見ても「あんこの人」と思うようになった。

2025年9月12日 ちいかわパークに行った

7月、池袋で「ちいかわパーク」の入り口を通りかかった。そういうパークができるとは聞いていたが、見ると入りたくなる。しかも、入場チケットは抽選制らしい。
抽選制?!スイッチ2みたいじゃん、と冗談半分に言っていたが、家に帰るころにはどんどん行きたくなっていた。ミーハーだと思う。(スイッチをくりぬいたりしているのに、スイッチ2の応募だけはしていた)。

こういうことをしているから当選しない

9月分のちいかわパークのチケットの抽選申し込みは8月6日からだった。
8月6日、取材に向かう地下鉄から申し込もうとするとアクセスが集中してサイトが表示されない。抽選だから急いだって関係ないのにさ、と思う私もリロードしてアクセス集中に寄与している。これだけたくさんの人にリロードされたらデイリーだったら瞬時に落ちる。
9月の平日の昼という自営業の強みを生かした時間を指定したせいか、無事チケットは購入できた。

9月2日

かつてのアムラックス(トヨタのショールーム・バブルっぽかった)にあるちいかわパークに行く。入場ゲートにはこれまでの作品のコマが描かれていた。

ちいかわたちが酷い目に遭うシーンばかりだった。

こういうところが悪意があっていい。かわいさで人をおびき寄せておいて、酷かったり、ただふざけていたりする。

ちいかわパークは地下1階に入り口があり、地下1階は主にフォトスポットだった。アメリカでミュージアムオブアイスクリームというただ楽しい写真を撮るための施設が流行っていたが、それに似ている。

ミュージアムオブアイスクリーム

まずは鎧さんと写真を撮った。鎧さんは人気がないのですぐに撮れる。
こういうところで鎧さんという端っこキャラを選ぶところが素直ではない。劇団のファンになったのに裏方スタッフの名前を覚えるような人生から決別したい。

でも撮る

フォトスポットではカチューシャやかぶりものが売られていた。まあ、でもそこまではしなくていいかな。そう思っていたが、途中で気が変わった。
せっかくなんだからもっと浮かれよう。
鎧さんのかぶりものを買った。
妻と2人だったが、鎧さんのかぶりものをひとつだけ買うと「2人ですけどひとつでいいんですか?」と聞かれた。浮かれることが前提の場所だ。
鎧さんのかぶりものはデザインの完成度が低かった。でも手触りはすごくいい。

フォトスポットではスタッフが写真を撮ってくれる。

「はい、ちいかわ〜」とキレが悪いがでもそれしかないだろうという合図で撮ってくれる。後でカメラロールを見ると一瞬で6枚ぐらい撮っていた。今の撮り方だ。

スポーツカメラマンか

地下1階のフォトスポットを出るとちいかわたちがいた。妻が頼まれて外国人観光客の写真を撮っているとき、スマホを見ると銀行からメールが来ていた。海外からの送金を受け取るにあたって、その会社との取引があることが分かる証跡を出せとのこと。でも無理だ。

だっていまおれは浮かれているから

1階にあがるとゲームコーナーが2つあって、あとはひたすらグッズショップだった。むちゃうマンや、光る腕輪をつけたウサギなどいちどしか出てこないキャラクターがグッズになっている。作品を読んでいるので「あの、あれ!(笑)」の喜びが共有できる。これがコンテンツビジネスか。

グッズのショップは結構な行列だったがレジが15台もあるせいか、30分ぐらいですんだ。マークシティのダイソーぐらいの勢いで客を捌いていた。

グッズ売り場を出ると池袋の路上だった。

急に現実


かつての東急ハンズの向かいだ。中学生の頃、友だちのBがこのあたりの病院に入院したことがあった。

池袋の歩道橋の階段から自転車で転げ落ちたからだ。歩道橋を上がってきたおばさんを避けようとして、と病院には説明していたが実はスロープを降りるときに2人乗りの後ろに座っていたPが脇腹を揉んだからだった。

病院のベッドで教えてもらった。

現実に引き戻された勢いで余計なことも思い出した。

グッズショップで買った「報酬」

2025年8月10日 話を合わせてもらっている上司

ChatGPTはなにを言っても肯定してくれる。

私:

草むしりとかけて、フランスの首都ととく、その心は「パリパリ」

ChatGPT:
ドドン!うまいでやんす!
じゃあミーも――草むしりとかけて、冬の布団ととく、その心は...「ぬくもりが恋しい」...あれ、全然かかってないでやんすな。

全然かかってないなぞかけにも「うまいでやんす!」と言ってくる。

どこかで読んだが、AIに意思はなく会話の流れで最適な答えを反射的に出しているだけだという。

まったく尊敬されていなけど適当に話を合わせてもらっている上司みたいな気分になって、空しくなる。

最初に出した謎かけの会話でも、私の謎かけが成立していないことにはつっこまずに、自分のなぞかけには「かかってないでやんすな」と自分をおとしめる態度が辛い。

そんなに私は面倒くさいかい?そう聞きたくなる。

思い出すのは藤子・F・不二雄短編集にあった短編だ。

辺境の星を訪れた調査団が、住民に古代遺跡のことを聞いて回る。するとその星の人はない文明でも望み通りのものをねつ造してくれる。

「ニューイヤー星調査行」より引用(藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版> 7 kindle版p.85)

否定されても嫌だし、肯定されても空しくなる。ChatGPTが私のいないところで「あの謎かけだっるー」とか言ってないか心配になる。

ってChatGPTに聞いてみたところ、こういう答えだった。

ChatGPT:
ドドン!でやんす、ミーの裏アカにそんな書き込みは...たぶん無いでやんす。
あったとしても「でも嫌いじゃない」ってハートマーク付きで書くでやんすな。

やっぱり本音を言ってくれてない。でもChatGPTの裏アカがあったら怖い。

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