12月9日に行われたリーディング上位騎手による対抗戦『オッズパーク杯ゴールデンジョッキーズシリーズ』。11R・12Rの2戦の結果、第1戦5着・第2戦では優勝した佐々木志音騎手が総合優勝。副賞賞金50万円を獲得しました。
まず11Rの第1戦。ここまで5連勝中、菅原辰徳騎手騎乗のショウナンナスカが前売り段階から単勝オッズ1倍台の人気を集めていて最終的にも1.0倍の"元返し"。レースでも3番手追走から勝負所で一気にマクる形で決めて圧倒的な人気に応えました。
12Rの第2戦もダートでは連勝している佐々木志音騎手騎乗カナオールウェイズが単勝1.4倍の断然人気。そしてレースでも、スタートで僅かに出負けして序盤は最後方追走になりましたが向こう正面で外から急上昇、直線に向く頃には持ったままで先頭に並ぶ勢いで快勝。こちらも人気通りの強さを見せつけました。
この2戦の結果、総合優勝は佐々木志音騎手、同2位は第1戦を制した菅原辰徳騎手、同3位には2戦とも上位でまとめた村上忍騎手が入りそれぞれ副賞賞金を手に。佐々木志音騎手は「去年は最後に怪我をして乗れずに終わったので今年は乗り通したい。賞金は冬休みの旅行に使いたいです」と残り僅かとなった今シーズンに意気込み新たな勝利となりました。
さて12月10日のメインレースは12Rの『アロースタッド特別』B1級二組のダート1600m戦。本命は(3)ブラックレーションを採りました。
JRA3歳未勝利から9月に転入、初戦こそ2着でしたがその後は4戦4連勝。古馬編入、相手強化に距離延長と様々条件が強化されている中で勝ち続けるだけでもなかなかのものなのに、さらに着差を拡げながらなのですから地力の高さは相当なものと思っていいでしょう。今回もB2→B1の昇級戦、元A級馬もいて相手関係はさらに強力に。ここは確かに課題になるでしょうが、それでも突破してくれそうな勢いを感じさせても来ました。素直に信頼の本命視で。
(6)ネオネオモッズが対抗。昨年の後半戦はA級で苦戦しましたが今季の後半戦でC2降級してから再浮上。ここまで7連続馬券圏内でB1まで戻ってきました。この馬の場合千四とかでは流れが合わなくて、持ち味のしぶとさ・粘りを発揮するにはマイルがベスト。水沢マイルはもちろん悪くないですし今週の先行有利な傾向が強い馬場も味方になってくれそう。
三番手は(10)ファルヴォーレを。こちらはこの春にJRA障害オープンから転入してきてA級でも結果を出し始めたところでB2降級。前走はスローすぎる展開が合わずに9着に終わったもので力量による敗戦ではないはずで、見直す意味も込めてのこの評価。
以下は少し穴っぽく、まず(1)タイキクラージュ。どうしても展開とか外部の要因に左右されがちですがそれでも上位安定な点には注目と注意を。(9)ゴールドジャンパーは現状ダートでは距離に課題あるイメージですが、芝馬だけに今の馬場が合う可能性を狙って。(横川典視)
●くろまる12Rの買い目
馬単(3)=(6)、(3)=(10)、(3)→(1)、(3)→(9)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ
9日はオッズパーク杯「ゴールデンジョッキーズシリーズ(2戦)」。昨年は村上忍騎手が優勝。先に11月19日、地方競馬通算4128勝の岩手競馬騎手最多勝を達成。自身の新記録樹立に花を添えた。
第1戦はB2級・水沢1400mが舞台。ショウナンナスカで中心は動かない。中央未勝利から転入後、圧巻の5連勝中。すべてワンサイドで決めている。B2昇級戦の前走も難なくクリアー。2着に0秒7差をつけて豪快なまくりを決めた。同じ1400m戦なら追いかける一手。
ネバーエバーはB1級でも勝ち負けを演じ、前々走からB2降格。2戦着外から4、3着にまとめた。過去実績からも1400mがベスト条件。持ち味の決め手を生かす。
ドドーニサンサンは典型的な右回り巧者。こちらも2戦着外からコース替わって4着に反撃。盛岡未勝利に対し、水沢3勝2着5回3着4回。コース適性を前面に上位進出。
テーオーロバートは中央未勝利、園田1勝2着2回3着2回から転入。ノベンバーカップは6着だったが、タイムそん色なし。争覇圏内に位置する。
ヤマニンファリダは中央未勝利、門別C3級から岩手入り。転入前の門別1200m快勝し、好調維持しているのが心強い。
レーヌデゼトワールは芝4戦からダートに戻って9着だったが、水沢3勝とこなせる実績。前走のみで見限るのは早計。
◎にじゅうまる11ショウナンナスカ
〇5ネバーエバー
▲さんかく2ドドーニサンサン
△しろさんかく8テーオーロバート
△しろさんかく3ヤマニンファリダ
△しろさんかく10レーヌデゼトワール
第2戦はB1級・水沢1600mが舞台。前回快勝カナオールウェイズでもう一丁いける。中央芝2600m2勝、南関東1勝(浦和)・B2から転入。初戦の芝重賞・いしがきマイラーズ3着、芝交流・せきれい賞5着から盛岡ダート1600m戦1着。続く芝4着から前回快勝。初の水沢を難なく克服した。B1では地力上位。
ドテライヤツは門別重賞・瑞穂賞を優勝。昨年12月に転入後、3着3回が最高だったが、B2降格後2連勝。その後は好、凡走を繰り返していたが、敗因は盛岡=左回り。水沢に替わって前走2着に巻き返した。前走はカナオールウェイズに完敗だったが、格を前面に逆転をもくろむ。
サンエントジアスタは相手を問わず堅実さを発揮。近走は白星から遠ざかっているが、大崩れなし。水沢1600mは3勝2着6回3着3回と最も得意とする条件。今回も上位争いに一角を形成する。
ケープライトは昨年11月以降、勝利を飾っていないが、今季2着3回3着2回。牝馬重賞・フェアリーカップでも2着を確保した。成績ムラだが、軽視できない。
ウインダークローズは夏以降、調子を崩していたが、前走0秒1差3着で復調の兆し。ペースが落ち着けば持ち味の粘りを発揮。
タカマキファイブは盛岡が主戦場だが、前々走の強さが際立っていた。水沢でも警戒を怠れない。
◎にじゅうまる5カナオールウェイズ
〇9ドテライヤツ
▲さんかく4サンエントジアスタ
△しろさんかく2ケープライト
△しろさんかく7ウインダークローズ
△しろさんかく11タカマキファイブ
<お奨めの1頭>
1R スリアント
転入戦の盛岡1000m2着から前回快勝。鮮やかな逃げ切りを決めた。同じ水沢850mが舞台なら連勝はもらった
今週は8日(月)、9日(火)、10日(水)の変則開催。次週は14日(日)〜16日(火)の通常開催に戻りますので、お間違いのないようお願いします。
先週、お伝えした齋藤友香騎手を取材したので報告してみたい。「物心がついた時から父(齋藤雄一元騎手、現調教師)が騎乗する姿にあこがれていました。2年間、きゅう務員の仕事に従事しましたが、いい経験になったと思います。勝負服は父と同じ。父の師匠だった小西重征調教師から受け継ぎたいとお願いしました。大目標は父。現役ではレイチェルキング騎手が目標です。デビュー予定は3月ですが、まだまだ未熟。今後、技術をあげるように頑張りたいと思っています」
岩手デビューの女性騎手は高橋クニさん(けいが)が日本初の女性騎手。娘さんの故・高橋優子さんは平地競走第1号で齋藤友香騎手は史上10人目。平地では史上9人目の女性騎手となった。気の早い話だが、3月の再開競馬も心待ちにしてほしい。
8日メインは岩手県調騎会騎手部会協賛「夢・希望 未来へ前進」。今回はB1級・水沢1400mで行われ、格上馬、上がり馬などが入り交じり楽しみな一戦となった。
本命はメイショウイジゲン。中央3勝クラスから岩手入り。3戦目の水沢1400m・オープンを快勝した。続く1000m戦は忙しい競馬が合わず6着に終わったが、盛岡1400m戦で首位を奪回した。前々走は3番手から一杯7着に終わったが、。前走0秒3差に反撃。今度は2戦1勝2着1回の水沢に替わった上、通算4勝の1400mと好走条件がそろった印象。首位を奪回する。
逆転筆頭はサンマルクレイジー。中山ダート1200m1勝から障害を経て転入。初戦は1年ぶりの実戦で6着に敗れたが、ひと叩きされて反応が一変。圧巻の3連勝をマークした。前走・ノベンバーカップは2着だったが、58キロの酷量を背負ったのが敗因。1着ビップアクアと負担重量4キロ差が大きかった。B1昇級だが、56キロの定量に戻って反撃必至。
スノーミックスは3歳牝馬交流・留守杯日高賞3着。夏に金沢へ移籍して2戦を使って里帰り。当初は精彩を欠いていたが、一戦ごとに本来の馬体と動きを取り戻し、前々走2着から前走0秒5差で完勝。走破タイムも上々だった。今回は試金石の一戦。ここでも好勝負に持ち込めれば将来も約束された。
ポジティブスピンは今シーズン2勝2着4回。近走は入着一杯だったが、A級馬が相手では荷が重かった。しかし今回はB1へ降格。A級でも前走9着以外は大負けはなし。ペースが落ち着けば巻き返しに転じて不思議はない。
アメイジングスターはいい脚を長く使えるのが武器。目下8戦連続で3着以上を確保し、前回快勝。好調サイクルを前面に上位に進出する。
パイアイヤーはコース広い盛岡で3勝。小回り水沢に手こずっていたが、前走3着で克服のメド。ハイペースなら自慢の決め手を生かす。
◎にじゅうまる6メイショウイジゲン
〇3サンマルクレイジー
▲さんかく11スノーミックス
△しろさんかく7ポジティブスピン
△しろさんかく12アメイジングスター
△しろさんかく2パイアイヤー
<お奨めの1頭>
3R グランクリュ
勝ち切れないレースが続いているが、安定度一目。今回はメンバーが甘くなり、絶好の勝機を迎えた
11月30日(日) 「第47回北上川大賞典」(オープン 水沢2500m)
8番枠に入ったサクラトップキッドが手をしごいて先手を主張。意表をつく逃げの手に出た。2番手にレライタム、3番手外に単勝1・1倍の圧倒的1番人気に支持されたリケアカプチーノ、その内にフレイムウィングス。ライアンは後方3番手に待機した。
1周目スタンド前では一度ペースが落ちたが、1コーナーを回ってサクラトップキッド鞍上・高橋悠里騎手は気合いをつけて後続を離しにかかる。逃げの手、早めスパートに周囲はとまどったが、その戦法がずばり。リケアカプチーノも向こう正面から差を詰めにかかったが、3コーナーでサクラトップキッドが再加速。直線を向いてさらにリケアカプチーノを突き放し、4馬身差でゴール。鮮やかな逃げ切りを決めた。
1着・サクラトップキッド=高橋悠里騎手
「2連覇ができてホッとしたし、とてもうれしいです。レース前は作戦を組んでいなかったが、スタートが抜群だったので行こうと決めた。1周目スタンド前だけはペースを落としたが、スタミナ勝負に持ち込んでリケアカプチーノに上がりの競馬をさせないように考えていた。あとは4コーナーまでしのいだら直線は我慢してくれると信じていた。金沢へ2度の遠征経験も大きかったと思う。サクラトップキッドはマラソンランナーのような強い心臓を持っている。桐花賞でもこの馬の競馬に徹します」
伊藤和忍調教師
「大外だったが、スタートが決まりましたね。逃げは想定ではなかったが、砂を被る(キックバック)と嫌がるからジョッキーの好判断だったと思う。2周目3コーナーで後続を離してセーフティリードだったから、何とか我慢してくれそうだと思った。北國王冠でリケアカプチーノに先着されたが、力負けとは思っていなかった。遠征の反動もなく状態も良かったので、なんとか勝ちたかった。この勝利がきゅう舎の通算500勝でしたからね。すばらしいメモリアルレースになりました」
サクラトップキッドはフジユージーンと同期で3歳時に重賞・やまびこ賞を優勝。ただ、スロースターターのため勝ち味に遅く、以降は勝ち星なしが続いたが、昨北上川大賞典で1周目スタンド前から先頭。そのまま押し切ってステイヤーぶりを存分に発揮した。
今季も未勝利が続いたが、JpnIII・マーキュリーカップで4着に健闘するなど中身は上々。コメントにもあるとおり金沢2戦の経験が今回に生き、史上9頭目の北上川大賞典2連覇を達成した。
2着リケアカプチーノは3番手を追走し、サクラトップキッドが動いた時にも反応したが、なし崩し的に脚を使った印象。まさに高橋悠里騎手「スタミナ勝負に持ち込んだ」戦法に出られて完敗。今回は勝ったサクラトップキッドを誉めるべき。次走・桐花賞での巻き返しに期待したい。
今週の岩手競馬
12月8日(月) メイン12R「夢・希望 未来へ前進」(B1級 水沢1400m)
12月9日(火) メイン12R「ゴールデンジョッキーズシリーズ第2戦」(B1級 水沢1600m)
12月10日(水) メイン12R「アロースタッド特別」(B1級二組 水沢1600m)
12月2日のメインレースは12Rの『スプリント特別』、OP級ダート1400mの一戦。本命は(8)ミニアチュールを採りました。
8月のフェアリーカップを制してからは勝ち星から遠ざかっている本馬ですが、例えばビューチフルドリーマーCは遠征馬相手の戦い、前走のすずらん賞は牡馬の一線級との対戦。それでも大きく崩れずに来た事は高い評価をして良いはずです。今回は、あまり得意とは言えない水沢のそれも1400mが舞台に加えて57kgのハンデもありますが力量上位・実績上位の底力に期待しましょう。
対抗は(7)スプラウティング。暑い時期は調子がイマイチだったようですが秋を過ぎて復調感十分。前走絆カップは2着ではありましたが内容は上々でしたし、3月の栗駒賞を勝ったのと同じ舞台となれば今度は主役にも。
(3)レディブラウンが三番手。ヴィーナススプリントではミニアチュールを、2走前のスプリント特別ではウラヤを破って好調をアピール。牝馬らしいというべきかちょっと上下の幅があるのかもしれませんが今の勢いは侮れないものあり、でしょう。
以下はちょっと穴目で(6)ミヤギシリウス、(10)リュウノナポレオン。前者は元々世代トップクラスの一頭とみられていた馬。順調に使われれば力は出してくるはず。後者は同じ水沢1400mで重賞勝ちの経験あり。これくらいの距離が良い可能性にも注目。(横川典視)
●くろまる12Rの買い目
馬単(8)=(7)、(8)=(3)、(7)=(3)、(8)→(6)、(8)→(10)
岩手競馬の全レース予想を公開中!「岩手競馬・勝ちそーチャンネル」へ