周防大島デジタル詩人西山喬 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/ 周防大島という、山口県は瀬戸内海の島で生きています。ここで詩人をしながら、フォトグラファーなどもしています。 写真を撮り、言葉を添えて世界へと周防大島を発信していきたいと願っています。 私が生まれたのは島でした。 自然豊かな島で生まれる私の言葉。 それをつづっていこうと思います。 ja 周防大島神社めぐり028 白木山 稲荷大明神 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474706.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり028。 西方は白木山にある稲荷大明神。 数年前まで、白木山を車で登っていた方は「こんな所にポストがある?人が住んでる?」と目を疑って人も多かったのではないかと思う。 知... takashiclub 2025年12月11日T08:00:23+09:00
周防大島神社小祠めぐり028。
西方は白木山にある稲荷大明神。

数年前まで、白木山を車で登っていた方は「こんな所にポストがある?人が住んでる?」と目を疑って人も多かったのではないかと思う。

白木山 稲荷大明神 白木山 稲荷大明神

知る人ぞ知る、畑集落と呼ばれるところがあり、高地だが人が住んでいた。今もその跡はあるが、さすがに荒れてきている感じで、道は崩れたりしていて危険を感じる。

今も白木山登山道の一部なのだが、その畑集落跡地への途上、ひっそりと稲荷大明神が残っている。

白木山 稲荷大明神 白木山 稲荷大明神

とはいえ、鳥居は崩れ土に埋もれている。土に還るのも時間の問題ではないかと思う。見上げると倉庫のような建物があるが、これが稲荷大明神。戸の材木は新しい感じが残るが、すでに傾いていて、戸を開けるのも大変な労力でなんとか片側が開いた。

賽銭箱、祭壇などは比較的新しい感じがあるが、飾られているノボリは平成7年のものだ。太鼓の皮は剥がれ、さすがに限界集落その先を見ている気がした。とはいえ、何か人のお参りしたような気配もあり、知っている人も知っているものだと感心する。

白木山 稲荷大明神

いずれにしても、傾きからそう長いことは残っていないかもしれないと思い、今回の神社めぐりで寄ることが出来たのは本当にタイミングの良いことだった。長年、地域の人の心の支えにもなっていただろう稲荷大明神。白木山の水を護り、田畑の実りを祈ってきたのではないかと思う。 ]]>
周防大島神社めぐり027 下田 一の宮様 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474705.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり027。 下田(したた)の「一の宮様」。 下田と書けば「しもだ」と読みそうだが「したた」と読む地名。島津鮮魚のすぐ裏のあたりに「一の宮会館」があって、地域の公民館のようなも... takashiclub 2025年12月10日T08:00:21+09:00
周防大島神社小祠めぐり027。
下田(したた)の「一の宮様」。

下田と書けば「しもだ」と読みそうだが「したた」と読む地名。島津鮮魚のすぐ裏のあたりに「一の宮会館」があって、地域の公民館のようなものかと思うが、奥にお社が祀られている。

下田 一の宮様 下田 一の宮様

『防長寺社由来』『山口県神社誌』『防長風土注進案』には出てこない。たまたま別のことを調べていた時に、合併前の東和町時代の有識者が寄稿して作っている冊子があり、その中に「一の宮様」のことが出て来た。

一の宮と言えば「地域で最も社格が高く、由緒の深いとされる」、国司や国造がお参りしていたとも聞く。周防大島で一之宮と言えば東瀬戸の大多麻根神社だと思っていたが、一の宮様とあったので、地域の方に教えてもらって参拝が叶った。

下田 一の宮様 下田 一の宮様

祭神は今のところ分からないが、大多満流分命(おおたまるわけのみこと)を祀っているのだろうか?大多満根神社の遥拝所のような役割だろうか?予測ばかりで実が分からないまま。

由来がはっきりしないのだが、残した方達は「一の宮と言うからには」との想いで繋いできたようだ。周防大島に国造(くにのみやつこ)が居たのは確かなようだが、それがどこだったかなどはっきりしないが、一の宮と呼ばれるのなら、国造がお参りしたこともあっただろうか?

飾れれている幕は「左三つ巴」の神紋で、これは近所にある下田八幡宮によって管理されていたのではないかと推察する。それにしても、いつから伝わるのか。もともとどこへあったのか?いずれ知る人に出会うこともあるだろうか? ]]>
周防大島神社めぐり026 神宮寺内大歳神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474704.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり026。 下田(したた)の神宮寺境内にある大歳神社。 『防長寺社由来』を見ていると大歳神社が神宮寺の境内にあるとあり、そういえば入ってすぐの所にお社があったなと思い訪ねて... takashiclub 2025年12月09日T08:00:13+09:00
周防大島神社小祠めぐり026。
下田(したた)の神宮寺境内にある大歳神社。

神宮寺大歳神社 神宮寺大歳神社

『防長寺社由来』を見ていると大歳神社が神宮寺の境内にあるとあり、そういえば入ってすぐの所にお社があったなと思い訪ねてみる。

元々は、下田八幡宮の別当寺で真言宗のお寺だったようだ。

神宮寺大歳神社 神宮寺大歳神社

祭神は大歳神(おおとしのかみ)ではないかと思うが、大歳神は「年」を表す暦の神様と言えるだろう。昔はお正月に大歳神が来て、それぞれ歳を取るということで「数え歳」の由来となっている。農作物などの毎年の実りとも関係し、収穫の神様ともされている。

このあたりにも稲作があったから祀られたのかもしれないし、そもそも大歳神は地神のように祀られていたのかもしれない。

神宮寺大歳神社

神宮寺には周防大島88ヶ所霊場62番札所もある。毎年2月の弘法市はこのあたりの思い出の御祭りで、昔ほどお店は出なくなったが、今でも訪れる人が多い。 ]]>
周防大島神社めぐり025 下田の厳島神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474409.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり025。 下田(したた)の厳島神社。「ふくや」の道路向かいに鳥居が目に入る。 お社のすぐ後ろにあるのは生島(いきしま)という島で、埋め立てられる前は潮の満ち引きで渡れる... takashiclub 2025年12月08日T08:00:02+09:00
周防大島神社小祠めぐり025。

下田(したた)の厳島神社。「ふくや」の道路向かいに鳥居が目に入る。

下田 厳島神社 下田 厳島神社

お社のすぐ後ろにあるのは生島(いきしま)という島で、埋め立てられる前は潮の満ち引きで渡れる小島だったそうだ。

もともとは生島大明神と言うお社が祀られていたとのことで、その時から厳島神社を祀っていたかは定かではないが、よくこういう小島の近くのお社には弁財天が祀られる例があるから、そこから厳島神社を祀るようになったのか?など考える。

下田 厳島神社 下田 厳島神社

「いくしま」と読めば「いつくしま」ともよく似ていて、そこに縁を感じる。

お社が2つ祀られるのは、厳島神社と、生島大明神、ということかもしれないし、単に新旧の祠が置かれているだけかもしれない。もちろん、海側へ行けば宮島が見えるので、厳島神社の遥拝所とも考えられる。

『東和町誌』に出てくる昔話では、厳島の神様が落ち着ける場所を探してあちこち回った中に、この生島もあったということで、立ち寄られた際、島が動いて「この島は生きている!」と驚かれたような話がある。

下田 厳島神社 下田 厳島神社

夏には管弦祭も行われ、量こそ少ないが間近で花火があがり、人気がある。
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周防大島神社めぐり024 下田八幡宮 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474408.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり024。 下田(したた)の下田八幡宮。 「したた」と読むのは珍しいと言われる。周防大島陸上競技場の近くにあり、国道から大きな鳥居が見えている。灯籠も大きく、昔はこの辺りは海... takashiclub 2025年12月07日T08:00:15+09:00
周防大島神社小祠めぐり024。
下田(したた)の下田八幡宮。

「したた」と読むのは珍しいと言われる。周防大島陸上競技場の近くにあり、国道から大きな鳥居が見えている。灯籠も大きく、昔はこの辺りは海だったのだろう。

下田八幡宮 下田八幡宮

参道を南へ進み180度ぐるっと回って神社があり、北向きに参拝する。参道の途中には境内社として天満宮(菅原道真公)が祀られている。周囲には梅の木が植えられているのは、この天神様に因むのではないかと思う。

下田八幡宮 下田八幡宮

屋根や神社のあちこちに神紋の「左三つ巴」があしらわれている。
祭神は『山口県神社誌』によると、応神天皇(おうじんてんのう)、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)、神宮皇后(じんぐうこうごう)。
配祀神として、天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、表筒男命(うわつつのおのみこと)、中筒男命(なかつつのおのみこと)、底筒男命(そこつつのおのみこと)、天児屋命(あめのこやねのみこと)となっている。

下田八幡宮 下田八幡宮

応神天皇、仲哀天皇、神宮皇后は、八幡宮で祀られる三人の神様。
天照皇大神は、天の岩戸神話など日本神話で一番有名ではないかと思われる太陽の神様。
表、中、底筒男命の三人は、住吉神社で祀られる神様で、海流、潮流などを表していると思われる、海上交通の護り神。
天児屋命は、天の岩戸神話で天照皇大神が出て来る時に祝詞をあげた神様で、中臣氏・藤原氏の氏神にあたる。

下田八幡宮 下田八幡宮

八幡様や、住吉の神様が祀られているあたり、海の護り神だったのではないかと思う。

彫刻があちこちにあり、どれも迫力があるが、蟇股のところに、大国主神(大黒様)と、事代主神(えびす様)がいて、これも海を生業にする人には縁起がよさそうだ。長州大工の傑作に違いない。

下田八幡宮は少し変わっていて、拝殿の上がり口が正面、左右と3ヶ所あるようだ。神社を一回りする間にも多様な彫刻に出会う。藪が深くなっていたり、木々が高くなったりしているが、昔は集落を一望出来たのではないかと思うし、遠くからも神社は見えていたのではないかと思う。海上からもお参り出来たんじゃないかと思う。

下田八幡宮

下田八幡宮の別当が山側にある浄土宗の神宮寺だったようで、『山口県神社誌』によると神宮寺には大歳神社が祀られていたそうなので、こちらもお参りしてみたい。 ]]>
周防大島神社めぐり023 白木神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474290.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり023。 白木山中腹にある、白木神社。 「しらき」と読む 由緒や祭神は不明だが、お社の中に昭和57年に遷宮、再建した時の寄付者の名前が書かれている。もともとどこにあったのか... takashiclub 2025年12月06日T08:00:08+09:00
周防大島神社小祠めぐり023。
白木山中腹にある、白木神社。
「しらき」と読む

白木神社 白木神社

由緒や祭神は不明だが、お社の中に昭和57年に遷宮、再建した時の寄付者の名前が書かれている。もともとどこにあったのか、古い人だと知っているかもしれない。

白木神社 白木神社

『東和町史』を読んでいると「白木権現は九州の英彦山(ひこやま)から勧請」とあったので、この白木神社も同じような山の神様を祀っているのかもしれない。山そのものを信仰する、というのは分かりやすい信仰ではないかと思う。山から水が下りてきて、山に田畑を作り、山に木材を求める、まさに山はひとつの冨の象徴だったのではないか。

白木神社 白木神社

白木神社の中にどなたかの写真が飾られている。この神社を大切にされていた方だろうか。今もとても綺麗にされているので、山中に足しげく通う地域の方々がいることが分かる。 ]]>
周防大島神社めぐり022 白木山荒神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474289.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり022。 白木山頂に展望台があり、その傍らに祠が並ぶ。 白木山大権現は少し下ったところにあり、山頂は広い見晴らし広場になっていて気持ちがいい。 展望台の近くに3つのお社が並ん... takashiclub 2025年12月05日T08:00:29+09:00
周防大島神社小祠めぐり022。
白木山頂に展望台があり、その傍らに祠が並ぶ。

白木山大権現は少し下ったところにあり、山頂は広い見晴らし広場になっていて気持ちがいい。
展望台の近くに3つのお社が並んで立っている。

白木山荒神社 白木山荒神社

何が祀られているかは分からなかったが、荒神(大歳)様や石鎚神社などが想像される。白木山からは裾野に広がる東西南北の集落があり、西には嵩山、嘉納山、源明山が見える。四国にも開けているし、広島方面にも開けているので、古くから拠点としても活躍したのではないかと思う。

白木山荒神社 白木山荒神社

地域の方がお正月に飾ったダイダイだろうか、何か月も残っているのはすごいなと思う。 ]]>
周防大島神社めぐり021 白木山大権現 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474288.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり021。 西方の白木山の山頂付近にある白木山大権現。 白木(しらき)山は、漢字の「山」の字のような山で、道の駅サザンセトとうわからよく見える低山ながら美しい山。白木山の山頂... takashiclub 2025年12月04日T08:00:13+09:00
周防大島神社小祠めぐり021。
西方の白木山の山頂付近にある白木山大権現。

白木(しらき)山は、漢字の「山」の字のような山で、道の駅サザンセトとうわからよく見える低山ながら美しい山。白木山の山頂付近にあるが、入口の鳥居が山裾の登山道の途中にあるので、思い切って登山してみた。

白木山大権現 白木山大権現

鳥居まではなだらかな道。鳥居のすぐ後ろに小さなお社がある。荒神様か何かだろうか。白木山登山の安全をお祈りして歩く。少し角度が急になり、また急になり、さらに急になり、最後の方は見上げるつづら折り。短い距離の登山だが、なかなか心を折られそうになる。

いつしか下を向いて、少し歩き、たくさん休み、少し歩きしているうちに、紫色の幕が見えてきた。

白木山大権現 白木山大権現

平野自治会では代表者が数人ほど年末に白木山大権現の清掃に上がる。その時は車で山頂まで行き、少し下ってきたので楽だったが。登山での参拝はすごい充実感があり、荒れた息でお参り。

白木山大権現の神様は分からないが『東和町史』を読んでいると「白木権現は九州の英彦山(ひこやま)から勧請」とあった。英彦山神宮には正勝吾勝々速日天之忍穂耳命(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)を主祭神として祀っている神社なのだが、では白木山大権現の神様も同じ神様だったりするのだろうか?

白木山大権現 白木山大権現

そういえば、地家室の日吉神社に正勝吾勝々速日天之忍穂耳命が祀られているようで、その由緒は分からなかったが、もしかしたら、この白木山大権現を合祀したいきさつなどあったのかもしれないと想像した。

「白木(しらき)」と言う言葉は新羅を連想し、実際白木と言う地名は渡来人が関わっていたりするらしいので、この白木山も朝鮮半島から渡ってきた信仰が根にあるのかもしれない。

白木山は360度に視界が開けた地形で、島の南北の集落から大切にされた山だろうから、白木大権現とは白木山を御神体に白木山を祀る神社、ということなのかもしれない。 ]]>
周防大島神社めぐり020 八坂神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474287.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり020。 平野の八坂神社で通称ぎおんさま。 祭神は、素戔嗚命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)。 素戔嗚命は日本の神様... takashiclub 2025年12月03日T08:00:35+09:00
周防大島神社小祠めぐり020。
平野の八坂神社で通称ぎおんさま。

平野 八坂神社 平野 八坂神社

祭神は、素戔嗚命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)。

平野 八坂神社 平野 八坂神社

素戔嗚命は日本の神様の代表格である天照大神の弟で、乱暴者で猛威の存在。後に出雲の国を建国する。
有名な京都の八坂神社より勧請している。素戔嗚命は、八坂神社の牛頭天王と同視され「薬師如来を本地仏とする(何のことやらですよね)」。ともかく、疫病を防いでくれたりする神様ということだ。

稲田姫命は素戔嗚命の奥さんで、クシナダヒメのこと。ヤマタノオロチ神話で出てくる8人目の生贄となる娘がこの人。

大己貴命は素戔嗚命の子孫ということでいいのかな。言わずと知れた出雲の神様、大国主命のこと。

平野 八坂神社 平野 八坂神社

平野・森地域に疫病が流行った時に勧請されたと聞いたことがある。私は新型コロナウィルスが流行った時に、この神社をお参りした。

平野 八坂神社

神社に入ると出雲大社の神紋を思わせる「亀甲に花菱」の彫刻がある。屋根瓦には「四方木瓜」があり、木瓜は素戔嗚命の紋。
実際の神紋は「五瓜に唐花」で、祭りのノボリなどはこの紋が使われていた。 ]]>
周防大島神社めぐり019 森 えびす社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474286.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり019。 森のえびす社。地域の方がえびすさんと呼ぶが、正式な漢字は分からないまま。 森の港に隣接して建てられている。ここから奥へ進むと「神山(こうのやま)神社」がある。 ... takashiclub 2025年12月02日T08:00:57+09:00
周防大島神社小祠めぐり019。
森のえびす社。地域の方がえびすさんと呼ぶが、正式な漢字は分からないまま。

森の港に隣接して建てられている。ここから奥へ進むと「神山(こうのやま)神社」がある。

森 恵比須神社 森 恵比須神社

お社の脇に石碑が建てられていて、風化が進んでいるが幾つか読める字がある。
「天〇皇大神 金毘羅大権〇」と読め、おそらく「天照皇大神 金毘羅大権現」と書かれていたのだろう。とはいえ、えびす様とは関係の無いことが書かれていることになるが、この近くにある神山神社が天照皇大神を祀るので、関係があると言えばあるのかもしれない。

森 恵比須神社 森 恵比須神社

近所の方に聞いたところによると、この石碑は近くの川から出て来たということ。調べてもなかなか分からなかったが、『東和町今昔』という冊子があり、そこにある地域の人の思い出話の中に、神山の金毘羅大権現の話が出て来た。もともと山頂付近にあった「宝王大明神」を今の場所へ移した時に、空いた場所へ金毘羅さんを祀ったようだ。その案内の石碑だったのではないかと思う。

石碑の横には更に風化して日付が書いてあるようだが、かろうじて「安」などが読める。年号なら「安政」などで江戸時代のものか?まったく分からないと言えば分からない。

森 恵比須神社 森 恵比須神社

えびす様の隣には、地神荒神とあり、こちらは地域の護り神としての地荒神が祀られているようだ。どちらのお社も、元々はここにあったわけではないのだろうが、今は港の守り神と言ったところだろう。港は今なお船が多く、漁業者が多いのかもしれない。 ]]>
周防大島神社めぐり018 神山神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474285.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり018。 森(もり)の神山(こうのやま)神社。 小高い山は遠目に見るとスフィンクスか前方後円墳のように見える。実際に古墳があるらしいが今は確かめるのが難しそう。石段が低く... takashiclub 2025年12月01日T08:00:32+09:00
周防大島神社小祠めぐり018。
森(もり)の神山(こうのやま)神社。

神山神社 神山神社

小高い山は遠目に見るとスフィンクスか前方後円墳のように見える。実際に古墳があるらしいが今は確かめるのが難しそう。石段が低く高齢者に優しい感じがある。神社の屋根などには神紋であろう「二重亀甲に花角紋(にじゅうきっこうにはなかくもん)」が見える。これだけ見ると、出雲大社の紋に似ている。

神山神社 神山神社

元々は宝王大明神と言う神社だったとかで、由緒には伊予の弓削より勧請とある。ただ、調べてみると宝王神社は熊本弓削というところにあるようで少し謎が残る。ただし伊予の河野氏に関係するのではないかということで、それなら伊予からの勧請がやはり正しいということか。

神山神社 神山神社

『山口県神社誌』によると、祭神は天照大神(あまてらおおみかみ)、応神天皇(おうじんてんのう)とある。応神天皇は八幡宮によく祀られている神様なので、八幡様と何か関係があるのだろうか?

一方、『防長寺社由来』では祭神が異なっていて、天照皇大神宮(てんしょうこうたいじんぐう)、岩吾彦命(いわれひこのみこと)、大鹿嶋命(おおかしまのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこ)、天種子命(あめのたねこのみこと)、奥津彦命(おきつひこのみこと)、奥津姫命(おきつひめのみこと)大己貴命(おおなむちのみこと)、蛭子命(ひるこのみこと)の9座の神が書かれている。

大鹿嶋命、天児屋根命、天種子命などは中臣氏(藤原氏)の祖先神なので、何か藤原氏との関係があるのだろうか?と思った。

神山神社 神山神社

もともとは山頂にお社があったということだ。そもそも古墳があったということは、豪族などがいて、今の神山神社、宝王大明神になる以前から古い神様が祀られていた可能性は十分に感じられる。
(注記)今の山頂には金毘羅宮がいらっしゃるとのこと

奥津彦命、奥津姫命はかまどの神様で別名荒神と呼ばれるのだそうだ。大己貴命は出雲大社の大国主様、蛭子命はいわゆるえびす様なのだろう。

神山神社はまっすぐ白木山を向いているのには何か意味を感じる。また拝殿の向こうに古墳があるんじゃないかとか想像している。 ]]>
周防大島神社めぐり017 和佐正八幡宮 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474283.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社小祠めぐり017。 星野哲郎さんの生まれ故郷、和佐の正八幡宮。「iiiroジェラート」から徒歩で行ける距離にある。 いい感じの石段があり思わず撮影したくなる。階段脇にはかなり前に廃校に... takashiclub 2025年11月29日T08:00:52+09:00
周防大島神社小祠めぐり017。
星野哲郎さんの生まれ故郷、和佐の正八幡宮。「iiiroジェラート」から徒歩で行ける距離にある。

和佐正八幡宮 和佐正八幡宮

いい感じの石段があり思わず撮影したくなる。階段脇にはかなり前に廃校になった開導小学校。

祭神は、応神天皇、仲哀天皇、神宮皇后。八幡宮と言えばだいたいこの3人が祀られている。以前から八幡宮とは何だろうと疑問に思うことがある。和佐の神社をお参りするとその念が強くなる。

和佐正八幡宮 和佐正八幡宮

今は鬱蒼としているが、昔は常夜灯も美しい神社だったのではないか。境内には蛭子様らしき祠と、おそらく雷社があり、村上水軍に因むのではないかということ。

和佐正八幡宮 和佐正八幡宮

『山口県神社誌』によると神紋は「左三つ巴」とあるが、神社を見ると「隅切り角三つ引き」の紋があしらわれている。正面の瓦に燦燦と輝くようにあるし、本殿の屋根にも。
「隅切り角に三つ引き」の紋は調べると、愛媛県大三島の大山祇神社の神紋「隅切折敷縮三文字―(すみきりおしきちぢみさんもんじ)」とよく似ている。
(注記)伊予の河野氏が家紋に使っていたり、村上水軍も使っていたりと、由緒正しい瀬戸内海に浮かぶ日本総鎮守と呼ばれる

和佐正八幡宮 和佐正八幡宮

拝礼する方角には大三島があり偶然と言えばそれまでだが、何か不思議な縁を感じずにはいられない。
和佐の八幡宮の向かいには、1300年代と伝わる宝篋印塔がある。歴史を見守ってきた高台の神社は今日も静かに和佐を見守っている。 ]]>
周防大島神社めぐり016 小泊神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474281.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社めぐり016。 小泊の小泊神社。地域の人は天満宮とも呼ぶようだ。 SUPやカヤック体験の出来る瀬戸内パドリングのすぐ近く。天満宮と書いた鳥居があり、浄土真宗の正覚寺と並びである。 菅... takashiclub 2025年11月28日T08:00:09+09:00
周防大島神社めぐり016。
小泊の小泊神社。地域の人は天満宮とも呼ぶようだ。

SUPやカヤック体験の出来る瀬戸内パドリングのすぐ近く。天満宮と書いた鳥居があり、浄土真宗の正覚寺と並びである。

小泊神社 小泊神社

菅原道真を祭神とする天満宮。周防大島は天満宮が多い印象。

菅原道真公が大宰府へ行かれる時に、小泊沖に投錨しここで休息をとったとのことで、周防大島各地にある天満宮は、だいたい同じような由来だろうと思う。

小泊神社 小泊神社

現代から見ると、どうして周防大島に菅原道真公が?となるが、古くは陸路より海上交通が盛んで、瀬戸内海でも大きな周防大島は海上から立ち寄るには良いポイントだったに違いない。海上交通の要衝だったことが想像できる。

境内には小さなお社が2つ。ひとつは恵比寿様の神紋のように見える。拝殿にも大黒様と恵比寿様の額が飾られていて、漁師町としても大いに賑わっていることが想像される。

小泊神社 小泊神社

境内からも海がよく見える。古くは海が玄関で、幸や富は海から来たのだろう。菅原道真公以外にも、大島各地には武蔵坊弁慶やシーボルトなども立ち寄ったと伝わる。

小泊神社 小泊神社

彫刻の細かい細工のものが多く、見ていると楽しい。隣の正覚寺の彫刻は見事なので併せてお参りして欲しい。中殿に彫られた亀に乗った老人。倭宿禰命だろうか、それとも中国の神話に出る霊亀、はたまた浦島太郎?など、想像が膨らむ。

小泊神社
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周防大島神社めぐり015 神浦の弁天様 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474277.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社めぐり015。 神浦(こうのうら)の弁天様。 漁港の傍らに目立つ奇岩があるのに、案外知らない人が多い。コンクリートの道で岩までつながっているが、思えばもともとは離れ小島だったのだろう... takashiclub 2025年11月27日T08:00:45+09:00
周防大島神社めぐり015。
神浦(こうのうら)の弁天様。

漁港の傍らに目立つ奇岩があるのに、案外知らない人が多い。コンクリートの道で岩までつながっているが、思えばもともとは離れ小島だったのだろう。

神浦 弁天様 神浦 弁天様

岩には祠が2つあり、弁財天を祀っているということだが、2つあるのはどういったことなのだろうか。

芸能の神様と言われる、七福神の弁財天。市杵島姫命(いちきしまひめ)であると言われ、市杵島姫命と言えば、宮島は厳島神社の祭神。

天女の降りてきそうな岩には弁天様が祀られている印象がある(思い込み)。宮島の見える位置にあるので、宮島を遥拝する祠かもしれない。

神浦 弁天様 神浦 弁天様

この奇岩の上には更に奇岩というか、丸い石が乗っていて、なぜ落ちないのか不思議に思う。この石は、浮島(うかしま)の天狗が投げた石だとか、天狗の鼻くそだとか伝わっている。
何か浮島と縁があったのだろうか。 ]]>
周防大島神社めぐり014 新宮神社 http://blog.livedoor.jp/takashiclub/archives/52474276.html (こちらは2025年6月より始めたFacebookの記事を転載したものです) 周防大島神社めぐり014。 神浦(こうのうら)の新宮神社。 大野工業の生コン施設のすぐ隣にある。神の浦と書いて「こうのうら」とは神々しい。少し西へ行くと神山(こうのやま)があり、その間を「神森(... takashiclub 2025年11月26日T08:00:19+09:00
周防大島神社めぐり014。
神浦(こうのうら)の新宮神社。

大野工業の生コン施設のすぐ隣にある。神の浦と書いて「こうのうら」とは神々しい。少し西へ行くと神山(こうのやま)があり、その間を「神森(こうのもり)」とも呼ぶらしい。

神浦 新宮神社 神浦 新宮神社

祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)、国之常立神(くにのとこたちのかみ)、神宮皇后(じんぐうこうごう)。大島では珍しい気がする猿田彦命。昔から知っている名前で、漫画『火の鳥』に頻繁に出てくる登場人物のモチーフでもある。

天孫降臨の神話に出てくる。瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が来た時に案内役となる地元の神で、しばしば売国奴のようにも言われることがあるが、先見の持ち主で開国の神とも言える。
道祖神信仰とも結びついている。ここに祀られているのも、もともと道祖神が祀られていたのだろうか?など想像する。

神浦 新宮神社 神浦 新宮神社

私が故郷のことを幅広く知っておきたいと思う気持ちの根本には、いつも猿田彦命がいて、島に来る人が分からないことがあった時に、少しでも行き先を示せるようになりたいと願っている。

国之常立神は別格の神で、国土創生、礎の神と思っている。
神宮皇后は八幡宮でよく祀られていたり、住吉神社などと縁が深い。

神浦 新宮神社 神浦 新宮神社

屋根などに使われている神紋は「三盛亀甲に花菱」。このあたりでは、住吉神社で見かける神紋で、神宮皇后も祀られているので、住吉神社と関係があるのかなと考える。

神社はもともと北を向いていたということだが、北には厳島神社があり、厳島神社の神紋にのつもりで「三盛亀甲に花菱」紋を使っているとも考えられる。この新宮神社のすぐ海側には弁天様もあり、そこから宮島も見えるので、案外そうかもしれない。

神浦 新宮神社 神浦 新宮神社

宮島の一番古い神社の大元神社の祭神も国之常立神であることも、あながち無縁ではない気がしてきた。

さて、拝殿に個性があり、寄付の札が天井に打ち付けられ並んでいる。今の神浦地域はけっして大きな地域ではないと思うが、この神社への歴代の想いを感じる。

神浦 新宮神社

境内には小さなお社が3つあり、荒神社、無銘の神社、3つ目は「金毘羅命・風神命」と書かれていて、これも珍しいなと思った。風神は杵築神社由来だろうか。または、隣の和佐集落の雷社と呼応するものだろうか、など想像を膨らませてくれる。 ]]>

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