<SAKHALIN>=レギュラーシーズン最後の3戦に臨む...:アジアリーグアイスホッケー(2019年01月26日)

アジアリーグアイスホッケーはレギュラーシーズンの最終盤です。ユジノサハリンスクを本拠地とする<SAKHALIN>は、韓国の<ハイワン>を迎え、レギュラーシーズン最後の3試合を戦います。

リーグ戦は「"引き分け"が無いルール」を採っています。同点時の延長戦、それでも勝敗が決まらない場合のペナルティーショット戦と「必ず"勝ち"または"負け"」となります。多方、「通常の第3ピリオドまでで決めた勝利」、「延長戦の勝利」、「ペナルティーショット戦の末の勝利」と試合後に各チームに与えられる"勝ち点"に細かい差が設けられています。こういうルールなので、今季の場合は「抜け出した」という感じになっている首位の<デミョンキラーホエールズ>以下、2位から5位の各チームの順位は「各地での試合が終了する都度に細かく入れ替わる」という混戦状態になっています。

<SAKHALIN>も<ハイワン>もこの「混戦」の2位から5位のグループに在るチームです。今般の3試合は、プレイオフでのスタート地点を、更にプレイオフ進出そのものを賭しての勝負で、どちらも譲る訳にはいかない対戦です。

1月25日、最初の試合が行われていました。

1月25日 しろまる<SAKHALIN> 5 : 2 <ハイワン>くろまる

<SAKHALIN>は第1ピリオドと第2ピリオドに得点して3対0としました。第3ピリオドに入って<ハイワン>が2得点で迫りましたが、終盤に<SAKHALIN>は2点を加え、5対2で勝利しました。

<クリスタル>で催される、アイスホッケーの試合に関して、筆者は開催されていた時期に一時帰国をしていたというようなことが在って、会場に足を運ぶ機会を設け損なっていたのですが、10月の対<東北フリーブレイズ>戦以来、久し振りに観戦しました。

↓チア―リーダーも登場する華やいだ雰囲気の中での熱い闘いです。
C1 (1).JPG
↑チアリーダーも少し趣向を凝らすようになっていて、第1ピリオドと第3ピリオドは紺色のユニフォームで登場しましたが、第2ピリオドは衣装を替えました。

↓第2ピリオドは白のユニフォームでした。
C1 (2).JPG

試合は<SAKHALIN>が勢い良く攻め立てる感で、<ハイワン>は巧みに反転攻勢を狙うというような感で展開していました。

GAME (1).JPG

<SAKHALIN>は第1ピリオドで2点、第2ピリオドの開始直後に1点と3対0で抜け出しました。しかし<ハイワン>は相次いで得点し、試合は3対2です。そこから<SAKHALIN>は1点を加えて4対2としたのですが、第2ピリオド終了間際に<ハイワン>が加点に成功して4対3となります。

GAME (2).JPG

勝負を賭けた第3ピリオドでしたが、半ばに<SAKHALIN>が加点し、5対3とします。<ハイワン>も反撃を試み続けていましたが奏功せず、逆に<SAKHALIN>は更に加点し、6対3となりました。試合の残り時間が2分を切ると、「これは勝敗の結果が...」と退出し始める観客も少々目立ち始め―「終了まで応援しようよ!」と思いながら、そんな様子を眺めました。―たのでしたが、そのまま6対3で試合は終了しました。

GAME (3).JPG

<SAKHALIN>は33試合を終え、18勝15敗で2位に浮上です。が、今後の各試合の結果で細かく順位が動くので、最後の試合が終わるまで順位は確定しません。

<SAKHALIN>の試合は1月28日の対<ハイワン>戦が最後です。しかし、9月の北海道での地震災害に関連して<王子イーグルス>(苫小牧)と<アニャンハルラ>(韓国)との試合が順延になっていて、他のチームの日程が終わった後の試合開催となるとのことです。それが終わるまで順位は確定しません。

↓試合会場の<クリスタル>で、こういう「プログラム」が100ルーブルで販売されています。
Programme (1).JPG
↑2戦、3戦のシリーズ毎にこういうモノが用意されます。

↓<SAKHALIN>の選手やコーチ陣が紹介されています。
Programme (2).JPG

↓そして対戦チームの情報も在ります。今回のモノには<ハイワン>の選手やコーチ陣が紹介されています。
Programme (3).JPG

昨シーズンの<SAKHALIN>はレギュラーシーズンで少し抜け出して首位だったのですが、プレイオフで直ぐに敗れてしまいました。今季はどういうように展開して行くのか、未だ眼が離せません。

<ヴォストーク65> リーグ戦11連勝!!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月24日)

<ヴォストーク65>は遠征から戻り、ユジノサハリンスクでリーグ戦の試合が開催されました。

イジェフスクのチーム、<クーポル・ロドニキ>を迎えました。

イジェフスクは沿ヴォルガ連邦管区のウドムルト共和国の街です。1760年、当時起こっていたウラル地域の開発という流れの中で冶金工場やダム湖が建設されたことが街の起こりであるとのことです。19世紀以来、銃器の製造等を手掛ける「兵器産業の街」という側面も有する工業都市となって、ソ連時代を経て現在に至っています。街には様々な学校が立地していて、「ウドムルト共和国の教育や学術研究の中心」という性格も有しているとのことです。人口は61万人程度のようです。

このイジェフスクを本拠地とする<クーポル・ロドニキ>は、20試合終了時点で7勝13敗と黒星先行で、順位は14位です。このチームは、最近になって「少し変わった?」ようでもあります。

12月下旬、<クーポル・ロドニキ>では監督(ヘッドコーチ)の交替が在りました。モンテネグロ出身のミロシュ・パヴィチェヴィチ監督は2011年からロシアのバスケットボール界で活動しているコーチで、2016-17シーズンには指揮を執った<スパルターク・プリモーリェ>をリーグ優勝に導いた実績が知られています。

ミロシュ・パヴィチェヴィチ監督就任後の5試合で<クーポル・ロドニキ>は2勝しています。敗れた3試合も惜敗が目立つ状況で、チームの状況が好転していると評価されているようです。残りの試合で勝利を重ね、「何とかプレイオフへ進出」と懸命なのです。

この<クーポル・ロドニキ>を迎える<ヴォストーク65>の側では、#7 イリヤ・スィロヴァトコが今季の残り試合を全て欠場せざるを得ないということになってしまっていて、加えてこの試合は#3 カーマイン・ミッチェルと#10 ヴャチェスラフ・グラチョフが欠場しました。<ヴォストーク65>は10人で戦いました。

試合が始まりました。

第1クォータ開始直後に<ヴォストーク65>が得点するものの、直ぐに<クーポル・ロドニキ>が連続得点し、2対5となります。そこから<ヴォストーク65>が追い付いて7対7となると、一進一退で目まぐるしくリードが入れ替わり、何回も同点になる競り合いが演じられました。第1クォータは26対26の同点でした。

24-01-2019 game (1).JPG

第2クォータも両者は互いに譲りません。29対29、33対33、35対35と「直ぐに同点」ということになります。6分27秒に至って<ヴォストーク65>が40対36と「少しリードが拡がる?」ということになりそうだったのですが、7分48秒には40対39と<クーポル・ロドニキ>はビッタリと貼り付いて来ます。第2クォータは17対15と極僅かに<ヴォストーク65>が先行しましたが、43対41と後半に勝負を預けた形となりました。

24-01-2019 game (2).JPG

第3クォータも激しい競り合いが続きました。43対43、45対45という同点を経た後、<ヴォストーク65>の得点が続き、6分39秒に54対48と<ヴォストーク65>のリードが拡がるような感じになりました。が、<クーポル・ロドニキ>は粘り強く反撃をします。連続得点で54対52まで追い上げます。第3クォータは13対13と互いに得点が伸びず、2点の点差は変わらずに56対54となりました。

24-01-2019 game (3).JPG

第4クォータの冒頭は<ヴォストーク65>が加点したのですが、<クーポル・ロドニキ>は直ぐに追い上げ、2分20秒で60対59と1点差に詰め寄ります。ここから<ヴォストーク65>が連続得点に成功し、他方で<クーポル・ロドニキ>は加点し損なう状況になりました。7分3秒の得点で71対59と<ヴォストーク65>が抜け出しました。

24-01-2019 game (4).JPG

しかしながら「試合終了のブザーが鳴る一瞬まで加点を競う」というのがバスケットボールというゲームです。<クーポル・ロドニキ>は果敢に攻め、9分3秒で75対71と「残り時間での逆転」という可能性も残る次元にまで追い上げます。結局、第4クォータそのものは21対20と<ヴォストーク65>が僅かに先行した形で、77対74で勝利を掴みました。

<ヴォストーク65>の2点シュートは成功率が54.1%(20/37)、3点シュートは成功率が24.0%(6/25)でした。<クーポル・ロドニキ>の2点シュートは成功率が55.6%(20/36)、3点シュートは成功率が28.6%(8/28)でした。フリースローは<ヴォストーク65>が成功率79.2%(19/24)、<クーポル・ロドニキ>が成功率71.4%(10/14)でした。両者の差は「僅か」であった感です。

リバウンドは<ヴォストーク65>の41に対して<クーポル・ロドニキ>は34です。"ディフェンシヴ"のリバウンドは<ヴォストーク65>の30に対して<クーポル・ロドニキ>が28で、両者に大きな違いは見受けられませんが、"オフェンシヴ"のリバウンドは11対6で<ヴォストーク65>が優位でした。スティールは3対8で<クーポル・ロドニキ>側が多く、ターンオーバーを喫した数は18対12で<ヴォストーク65>の方が多い状態でした。

両者共に得点が伸びずに、攻勢と守勢とが素早く入れ替わる、或る意味で「バスケットボールらしい」感じの競り合いで、互いに「引き離されないように」という息詰まる展開でした。第4クォータで、この試合の最大点差の12点差になった辺りで「<ヴォストーク65>が更に圧して、一定の点差で最終盤まで?」とも見えましたが、「マダマダ!!」と<クーポル・ロドニキ>は迫って来ました。終わってみると、<ヴォストーク65>は「薄氷を踏むような」感じで勝利を掴んだという状況です。

バスケットボールでは、個人ファウルが5つになると退場という「ファウルアウト」というルールが在ります。この試合で<クーポル・ロドニキ>の3選手がこの「ファウルアウト」になりました。<クーポル・ロドニキ>の各選手が「鬼気迫る!!」というような感も在りましたし、ゴール下の競り合いも激しい感でした。「ファウルアウト」は1人位であれば時々見掛けます。<ヴォストーク65>の選手がこれに該当した場面も視たことが在ります。が、「3人」という例は初めて見ました。

<ヴォストーク65>は「各地の強豪に挑む新興チームとして、"挑戦者の気概"でリーグ戦を戦い抜く」という感であったものが、リーグ首位に出たことで、他のチームが「全力で倒しに!!」と挑んで来るのを「受けて立つ」というようになって来たのかもしれません。"プレイオフ圏内"への滑り込みを目指して必死な<クーポル・ロドニキ>が、「3人ものファウルアウト」という激しい戦いぶりを見せたことで、そんなことも感じました。

この試合で21試合を終えた形です。<ヴォストーク65>はリーグ戦11連勝です。戦績は18勝3敗となりました。首位を堅持です。

<クーポル・ロドニキ>で監督(ヘッドコーチ)が交替し、「未だプレイオフの可能性は在る!」と鬼気迫る戦いぶりを見せた訳ですが、他にもこういうような人の異動とそれに伴う変化が在ったチームが幾つもあるようです。リーグ戦は、概ね「三分の一」の日程を残す段階に入っていますが、最後まで目が離せません。

【速報】モスクワ州ヒムキの<ヴォストーク65>:10連勝!!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月20日)

<ヴォストーク65>は遠征に出ています。

残念ながら敗れた<ロシアカップ>の試合の後、リーグ戦の1試合で勝利し、更に1試合を戦います。「1月20日0時開始」とユジノサハリンスクの時間で情報が出ていましたが、現地のモスクワ州ヒムキでは「1月19日午後4時開始」です。「8時間の時差」というものです。

モスクワ州ヒムキは、モスクワ市の北西部に位置する街です。ヒムキ自体の人口は20万人程度ということですが、モスクワとサンクトペテルブルグとを結ぶ鉄道や高速道路の沿線であり、都心部からも然程遠くはなく、シェレメーチェヴォ空港も近く、住宅開発が進められ、企業や商業施設の進出も目立つ地域であるということです。

このヒムキを本拠地とする<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は、より上位のリーグである<ユナイテッドリーグ>の<ヒムキ>というチームの傘下に在る「若手育成」という主旨のチームです。選手達は何れも若く、「平均年齢が20.2歳」だといいます。

この<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>と<ヴォストーク65>との試合について、詳しい情報が配信されています。

第1クォータが始まり、最初に得点したのは<ヴォストーク65>で0対6と先行しました。そして<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>も得点して2対6となりましたが、<ヴォストーク65>が先行する状況は続きました。6分過ぎに13対16と<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は3点差に詰め寄りましたが、その後は<ヴォストーク65>の得点が続きます。9分過ぎには13対24と点差が拡がりました。その後は両チームが得点が加わり、第1クォータは15対26で<ヴォストーク65>が少し抜け出します。

第2クォータも<ヴォストーク65>の得点から動きました。<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は加点出来ず、15対33と<ヴォストーク65>のリードが拡がりました。第2クォータそのものは25対27と僅差で競り合う形ではありましたが、第1クォータの点差は縮まらず、40対53と<ヴォストーク65>が少し大きく先行する形で折り返しです。

第3クォータは<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>の3点シュートが決まった場面から動きましたが、<ヴォストーク65>も直後に得点を挙げます。第3クォータそのものは19対21と僅差ですが、<ヴォストーク65>の先行は揺るがず、59対74です。

第4クォータでは、<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>が追い縋る他方で<ヴォストーク65>も堅実に得点を加え、これまでの<ヴォストーク65>が先行する展開は揺るぎません。第4クォータそのものは24対21と<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>が少しだけ先行しますが、試合は83対95で、<ヴォストーク65>が勝利です。

<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>のシュート成功率が48.6%であったのに対し、<ヴォストーク65>は66.7%と抜きん出た数字になっています。

やや驚くのは3点シュートの成功率です。<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>が33.3%であるのに対して、<ヴォストーク65>は54.2%と「通常の2点シュートの成功率」と見紛うような状況です。

<ヴォストーク65>の3点シュートが極端に少なかった訳ではありません。<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は「24本打って8本が成功」です。これは「各試合でよく視掛ける感じ」です。<ヴォストーク65>は「24本打って13本が成功」という状況です。この状況を作ったのは、ベテランガードの#63 アレクセイ・ゴリャホフで、彼は「8本打って7本が成功」という驚異的な成功率を上げました。#63 ゴリャホフはこの試合では2点シュートも「6本打って5本が成功」、フリースローも「5本打って4本が成功」で「3×ばつかける7+たす2×ばつかける5+たす1×ばつかける4=21+たす10+たす4」と「35得点」です。これは「なかなか観られない次元」の大活躍です。

リバウンドは<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>の28に対し、<ヴォストーク65>が34と若干優位でしたが「決定的な差」というようにも見えません。<ヴォストーク65>の攻勢が序盤から奏功し、<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は「シュートを打つ」というより「打たされた」という感じになってしまっていたのかもしれません。

遠征でのリーグ戦の2試合は連勝で、リーグ戦の連勝も「10連勝」に伸ばしました。20試合終了の中では17勝3敗で首位を堅持しました。

他チームの状況ですが、<テンプ・スームズUGMK>が15勝4敗、<サマーラ>が15勝5敗、<スパルターク>が14勝6敗、<ノヴォシビルスク>が13勝7敗で、ここまでが目下のベスト5です。これ以下は<スパルターク・プリモーリェ>、<ウラル>、<ウラルマシ>が11勝で並び、<ヴォストーク65>が遠征先で対戦したばかりの<ブレヴェストニク>と<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>は共に10勝です。

リーグ戦の状況としては、<ヴォストーク65>は「ほんの少し抜け出して首位」という状態になりました。今後の活躍が益々楽しみになります。

<ヴォストーク65>の次の試合はユジノサハリンスクでの開催で、1月24日と1月27日です。<クーポル・ロドニキ>、<MBA>との対戦です。

【速報】日光の<SAKHALIN> 2勝!!:アジアリーグアイスホッケー(2019年01月18日)

8チームで競うアジアリーグアイスホッケーはレギュラーシーズンの終盤に入っています。

2月から3月のプレイオフには5チームが進出します。既に首位の<デミョンキラーホエールズ>は「残り試合で全て敗れてしまっても、勝ち点は5位以内で確定」という状況になり、プレイオフ進出を決めています。残る4枠を巡って各チームが競っています。

ユジノサハリンスクの<クリスタル>での試合開催は、この後1月下旬の3試合まで待たなければなりません。チームは現在、日本に遠征に出ています。

<SAKHALIN>は八戸での<東北フリーブレイズ>との試合の後、日光へ乗り込んで<日光アイスバックス>との試合に臨みました。

1月16日 しろまる<SAKHALIN> 2 : 1 <日光アイスバックス>くろまる
1月17日 しろまる<SAKHALIN> 3 : 2 <日光アイスバックス>くろまる

<日光アイスバックス>に関しては、ユジノサハリンスクにやって来た時の試合を観ています。「ベテラン選手が若手を導いて執念深く勝利に邁進する」というイメージで、<SAKHALIN>がリードしていた試合の最終盤で「恐るべき粘り」を見せて同点に持込み、ペナルティショット戦になって<日光アイスバックス>が「逆転勝利」だったというのが記憶に残ります。序でに言えば、<日光アイスバックス>は大正時代の終わりに、日本で最初に結成されたアイスホッケーチームの「後裔」ということにもなる"老舗チーム"ということにもなります。

日光での試合は両試合共に接戦でした。

1月16日の試合は、第1ピリオドで<SAKHALIN>が得点し、第2ピリオドで<日光アイスバックス>が得点して追い付きます。1対1のまま延長戦となり、延長で<SAKHALIN>が得点して2対1で勝利です。

1月17日の試合はもつれました。第1ピリオドで両チームが相次いで得点して1対1の後、双方共に得点出来ない展開が続き、「残り3分」で<SAKHALIN>が1点を加えるものの、<日光アイスバックス>は「試合終了まで数秒」で得点して2対2と同点にしてしまいました。延長で決着が着かず、ペナルティショット戦です。「何時かのユジノサハリンスクでの試合...」を想起しますが、今回は<SAKHALIN>がペナルティショット戦を制しました。3対2ということで<SAKHALIN>が勝利です。

<SAKHALIN>は31試合終了で16勝15敗、首位の<デミョンキラーホエールズ>に次いで2位となっています。

レギュラーシーズンの最終シリーズとなる残る3試合は、現在5位の<ハイワン>との対戦となり、この3試合の結果と他チームの状況でレギュラーシーズンの順位が決まります。

【速報】ヤロスラヴリの<ヴォストーク65>:9連勝!!首位堅持!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月17日)

<ヴォストーク65>は遠征に出ていますが、遠征先での試合開始の情報は「1月17日午前3時開始」と案内されていました。現地では「1月16日午後7時開始」である訳です。「時差8時間」ということです。

試合のために<ヴォストーク65>が訪れたのはヤロスラヴリです。ヤロスラヴリはモスクワの北東280km程の、豊かな歴史を誇る街で、61万人弱の人口を擁しています。

このヤロスラヴリで活動するバスケットボール<スーパーリーグ>のチームが<ブレヴェストニク>です。<ヴォストーク65>にとっては、初めてのユジノサハリンスク開催の試合で迎えたチームです。

サハリン時間で午前3時開始という試合に関して、詳しい情報が配信されています。

第1クォータは<ヴォストーク65>の得点から始まりましたが、<ブレヴェストニク>が直ぐに追い付きます。競り合って17対16と<ブレヴェストニク>が1点先行しました。その後、残り30秒となるまでに連続して加点した<ブレヴェストニク>は26対16と抜け出し、第1クォータ終了直前に<ヴォストーク65>は得点し、第1クォータは26対19となりました。

第2クォータは<ヴォストーク65>が追い上げを図り、<ブレヴェストニク>は点差を護ろうとします。第2クォータは17対21と<ヴォストーク65>が先行し、43対40と点差を詰めました。

第3クォータが始まり、開始1分26秒には43対44と<ヴォストーク65>が1点先行しました。が、直後に<ブレヴェストニク>が得点して46対44と逆転します。何度もリードが入れ替わり、同点になるということが繰り返されます。6分43秒で58対58の同点になった後、<ヴォストーク65>が連続得点を挙げました。第3クォータは19対29と<ヴォストーク65>が優位に進め、62対69と逆転して先行することに成功しました。

第4クォータは、得点を加えてリードを拡げることを図る<ヴォストーク65>に対して、点差を詰めて逆転を狙う<ブレヴェストニク>の競り合いとなりました。7分時点で72対83と<ヴォストーク65>のリードが拡がっていた状況で、<ヴォストーク65>は優位を護り、<ブレヴェストニク>は思うように加点出来ませんでした。第4クォータは点を取り合いましたが、24対32と<ヴォストーク65>が先行し、86対101で<ヴォストーク65>が勝利です。

シュート成功率ですが、3点シュートは38.5%の<ブレヴェストニク>に対して<ヴォストーク65>が32.1%と大きな差が見えないものの、2点シュートは<ブレヴェストニク>の55.6%に対して<ヴォストーク65>が70%と驚くような水準になっています。フリースローは84.2%の<ブレヴェストニク>に対して、<ヴォストーク65>は66.7%に終始しています。リバウンドは<ブレヴェストニク>の29に対し、<ヴォストーク65>は39と優勢でした。

<ヴォストーク65>は序盤に<ブレヴェストニク>の先行を許してしまいながら、「追い付いて逆転し、先行する」という展開で「101得点」の勝利です。これでリーグ戦は9連勝です。15勝目ということになりました。

実はリーグで少し残念な動きが在りました。イルクーツクの<イルクート>が、財務事情等により、リーグを離脱して解散ということになってしまいました。この結果、<イルクート>に関しては「全30試合を0対20で敗戦」という形式に、他の15チームは「対イルクート戦は2試合を20対0で勝利」という形式で、リーグ戦の成績表が整理されるということになりました。

この結果、<ヴォストーク65>は未消化の対<イルクート>戦の分に相当する1勝が成績表の上で加わっています。結果、「19試合終了 16勝3敗」ということになっています。

<ヴォストーク65>は、<ロシアカップ>では残念ながら敗退しましたが、リーグ戦は快進撃を続けています。

【速報】八戸の<SAKHALIN> 1勝1敗:アジアリーグアイスホッケー(2019年01月14日)

8チームで競うアジアリーグアイスホッケーはレギュラーシーズンの終盤に入っています。

2月から3月の<プレイオフ>へは5チームが進出します。1回戦は「2位VS3位」、「4位VS5位」です。その後は「4位VS5位」の勝者が「1位」と対戦で、この勝者と「2位VS3位」との対戦でシーズンの優勝チームが決まります。

現在、プレイオフ進出に向けて各チーム共に「負けられない!!」と奮戦中です。

<SAKHALIN>は日本へ飛び、八戸に乗り込んで<東北フリーブレイズ>との試合を戦いました。

1月12日 しろまる<SAKHALIN> 5 : 2 <東北フリーブレイズ>くろまる
1月13日 くろまる<SAKHALIN> 2 : 3 <東北フリーブレイズ>しろまる

対戦結果は1勝1敗です。八戸での第1戦は<SAKHALIN>が攻撃力で圧倒した感ですが、第2戦は競り負けました。

この結果、<SAKHALIN>は29試合終了時点で14勝15敗です。現時点の順位は2位です。一頃の連敗を巻き返した感ではあります。

現在の順位を視ると、1位の<デミョンキラーホエールズ>が29試合終了で16勝13敗と少し抜け出しています。3位の<日本製紙クレインズ>は16勝13敗、4位の<アニャンハルラ>は16勝10敗、5位の<ハイワン>は14勝14敗です。

「勝ち星」が<SAKHALIN>を上回る<日本製紙クレインズ>や<アニャンハルラ>が「下位」になっています。これは「60分の試合時間での勝利」、「延長戦の末の勝利」、「ペナルティーショット戦の末の勝利」で"勝ち点"が異なるために発生する現象です。<SAKHALIN>は「より高い"勝ち点"」の「60分の試合時間での勝利」が13試合で、11試合や12試合の下位3チームより多いのです。

こういう「混戦」と言い得る状態のリーグ戦です。レギュラーシーズン最終戦まで「順位の入れ替わり」が発生し易い感です。

<SAKHALIN>はこの後、1月16・17日に日光で<日光アイスバックス>と対戦します。その後はサハリンへ戻り、レギュラーシーズン最後の対<ハイワン>戦が控えています。最後まで、目が離せません。

【速報】ペルミの<ヴォストーク65>:バスケットボールの<スーパーリーグ>と並行開催の<ロシアカップ>(2019年01月11日)

現地1月10日、ユジノサハリンスクでは時差の関係で日付が改まった1月11日、<ヴォストーク65>と<パルマ>の試合がペルミで始まりました。ロシアバスケットボール連盟が主催する<ロシアカップ>という、リーグ戦と並行して開催されるカップ戦の試合です。

4強の座を賭け、<ヴォストーク65>と<パルマ>が争いますが、2試合が催されます。1試合目はユジノサハリンスクで12月19日に催され、79対69と<ヴォストーク65>が勝っていました。試合後、<パルマ>のヘッドコーチは「未だ40分在る」とコメントしていましたが、"後半"ということになる試合が<パルマ>の本拠地であるペルミで開催されました。

配信された情報で試合の模様を知りました。

第1クォータは<ヴォストーク65>の得点から始まり、第1クォータの半ばまでは<ヴォストーク65>が少し先行していました。<パルマ>も押し返し始めて僅差の競り合いとなり、第1クォータは25対26と<ヴォストーク65>が1点リードでした。

第2クォータは<パルマ>が先手を取って先行しますが、<ヴォストーク65>も直ぐに追います。第2クォータの半ばに差し掛かろうとする頃、38対37と<ヴォストーク65>が1点差に詰め寄りました。その後に<パルマ>が連続得点で、46対37と少し抜け出します。そこから<ヴォストーク65>は流れを引き寄せられず、第2クォータは27対13と押え込まれてしまい、52対39とやや大きな点差を追う展開で後半に入ることになりました。

第3クォータは<ヴォストーク65>が最初に得点はしたものの、<パルマ>の得点が続いて前半の点差が縮まりません。第3クォータ半ばの時点で67対48と19点差にまで差が開き、<ヴォストーク65>は苦しくなって来ました。第3クォータも27対18と<パルマ>に制され、79対57という状況です。

第4クォータで<ヴォストーク65>は最後まで得点を重ねようとし続けますが、<パルマ>も得点を重ね、第4クォータは21対22と<ヴォストーク65>が1点だけ先行でしたが、第2クォータと第3クォータの点差を埋めるには遠く、100対79で敗れてしまいました。

シュート成功率は<パルマ>の56.3%に対し、<ヴォストーク65>は59.0%です。リバウンドは<パルマ>の40に対し、<ヴォストーク65>は36です。結局、ボールを奪われての反転攻勢というような展開が目立った様子で、<ヴォストーク65>は思うように得点を重ね損なったようです。

この結果、<ヴォストーク65>は最初の試合の10点差を護り切れずに敗れたことから、次のステージへの進出は<パルマ>に決定です。

<ロシアカップ>の4強による順位決定のシリーズに関しては、既に<ユナイテッドリーグ>の<ニージニー・ノヴゴロド>、<スーパーリーグ>の<ノヴォシビルスク>が進出を決めています。<パルマ>が3番手で決めました。

<ヴォストーク65>の<ロシアカップ>はここまでとなりました。この後、リーグ戦の試合が続きます。1月16日の<ブレヴェストニク>戦、1月19日の<ヒムキ・ポドモスコヴィエ>戦を戦うことになります。両チームは、10月に「ユジノサハリンスクでの初めての試合」でやって来たチームです。ユジノサハリンスクでは両者に勝っています。

<ヴォストーク65> リーグ戦8連勝!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月07日)

ロシア正教のクリスマスということで祝日だった1月7日、ユジノサハリンスクは最低気温が「氷点下25°C」という次元にまで冷え込みました。

こういう厳しい冷え込みの中ですが、バスケットボール<スーパーリーグ>は熱戦が続いています。各チームが「2回目の顔合わせ」ということになる、リーグ戦の後半に入ったところです。

ユジノサハリンスクでの祝日開催という試合にやって来るのは、サンクトペテルブルグの<スパルターク>というチームです。

<スパルターク>は1935年にレニングラードで起こったチームを起源としています。1935年に<スパルターク>というチームとして活動する以前、帝政末期、ロシア革命前にバスケットボールというモノがロシアに伝播して以来の「(ロシアでの)競技の歴史そのもの」をチームは負っている側面さえあると言います。

<スパルターク>はソ連時代を通じて国内リーグで存在感を示し続け、ソ連代表チームに選手を送り込むこともしていた経過が在る「名門」です。ロシアのバスケットボールのリーグが現在の状況になって<スーパーリーグ>に参加していますが、何時も上位を争っているチームです。

今季(2018-19シーズン)、シーズンが始まったばかりの頃に<ヴォストーク65>がサンクトペテルブルグへ乗り込んで<スパルターク>と対戦しています。その試合では<ヴォストーク65>が勝っています。

それから展開しているリーグ戦で、<スパルターク>はここまでに11勝5敗で、<ヴォストーク65>の13勝3敗を「追うグループ」に在る状況です。

↓クリスマスということで、試合前のオープニングには<芸術学校>の生徒達が登場し、御馴染みのダンスチームやマスコットの"ティム"と共演した場面が在りました。
07-01-2019 game (1).JPG

華やかな演出の下、殆ど満員の観衆が見守る中で、上位を競うチーム同士の対戦ということになる試合が始まりました。

第1クォータは、イルクーツクから<ヴォストーク65>へ移籍して来たばかりの#11 アレクサンドル・アニシーモフの鮮やかな3点シュートで得点が動き始めました。<ヴォストーク65>が先行し、<スパルターク>が追い付こうとしますが、第1クォータ半ばまでの<ヴォストーク65>のリードが簡単に縮まりません。第1クォータは18対14で<ヴォストーク65>が先行です。

07-01-2019 game (2).JPG

第2クォータに入ると<スパルターク>が"流れ"を引き寄せます。<ヴォストーク65>の得点が足踏みという状況の中で<スパルターク>が得点を続け、4分が経過しようという頃には26対27と<スパルターク>がリードを奪いました。ここから、28対27で<ヴォストーク65>、31対32で<スパルターク>、33対32で<ヴォストーク65>、33対34で<スパルターク>と「得点機会の都度にリードが入れ替わる」というような激しい競り合いが続きます。

第2クォータの8分を過ぎ、<ヴォストーク65>は#17 アルチョム・ヤコヴェンコの3点シュートで40対36と少しだけリードを拡げて"流れ"を引き寄せたかに見えましたが、直ぐ後に<スパルターク>が与えられた3本のフリースローを全て決めて40対39と1点差に迫って来ました。ここで<ヴォストーク65>がタイムアウトを取り、タイムアウト明けに2得点し、25対25と互角だった第2クォータが終わりました。前半は43対39と第1クォータの4点差のままです。

「後半の勝負」という様相の中で第3クォータが始まりました。

07-01-2019 game (3).JPG

最初は<スパルターク>がフリースローで1点を加えます。対して<ヴォストーク65>は、2点、2点、3点と連続得点を挙げ、50対40と少し点差を拡げます。

この辺りから<ヴォストーク65>は勢いを得て、追い縋る<スパルターク>を振り切ってしまいます。<スパルターク>側のパスが切れてしまったり、外れたシュートのボールを<ヴォストーク65>が奪ってしまうという場面が相次ぎました。第3クォータは28対15と<ヴォストーク65>が制し、71対54というやや大きなリードを奪って第4クォータに入ります。

07-01-2019 game (4).JPG

第4クォータは<スパルターク>が必死に追い縋り、<スパルターク>が加点をする場面から始まりました。他方で<ヴォストーク65>も点差を護るべく果敢に加点を狙います。第4クォータの半ば、#3 カーマイン・ミッチェルが3点シュートを2本連続で決め、本人も「やったぞぉ!」という大きなジェスチャーを見せていましたが、82対70となった時点で「これは?勝てる?」というムードになりました。

第4クォータ自体は17対25と<スパルターク>が先行していましたが、第3クォータでの大きな点差が勝敗を分けてしまいました。試合は88対79で<ヴォストーク65>が勝利です。

両チームのシュート成功率は、<ヴォストーク65>の63.6%に対して、<スパルターク>は47.5%でした。フリースローは<ヴォストーク65>の92.9%に対して、<スパルターク>は71.9%でした。リバウンドは<ヴォストーク65>の29に対して、<スパルターク>が30です。アシストは<ヴォストーク65>の18に対して、<スパルターク>が9でした。<ヴォストーク65>は、より巧くボールを回してシュート成功率を上げることに成功していたという面が在って、そこでリードを奪うことに成功出来たのかもしれません。

<ヴォストーク65>は、定石の「ガード2+フォワード2+センター1」という布陣に拘泥せず、局面に応じて「ガード4+センター1」、「ガード1+フォワード4」というような変則的な布陣も見せていました。最近のバスケットボールでは比較的よく見受けられるものなのかもしれませんが、「面白いことをやっている...」と思いながら観ていました。リーグも後半戦に入っている中、最後まで駆け抜けるべく、色々なことを試行しているのかもしれません。益々目が離せない感です。

この結果、<ヴォストーク65>は戦績を14勝3敗とし、首位を護りました。次回のユジノサハリンスク開催の試合は1月24日ですが、この間、チームは遠征に出ます。

<ヴォストーク65>は今シーズンに登場したばかりの新興チームながらも大善戦で、早くも「地域の宝物」のような存在感を示し始めているかもしれません。

<ヴォストーク65> リーグ戦7連勝で13勝3敗 首位!!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2019年01月04日)

16チームが参加するバスケットボール<スーパーリーグ>ですが、各チームはホームで15試合、アウェイで15試合を戦います。リーグ戦は15試合が終了しており、全てのチームと対戦して"一巡目"が終わった段階です。以降は"二巡目"ということになります。

15試合終了までの時点で、勝ち越しているチームと負け越しているチームが半々というような状況になっています。2018-19シーズンから参加のサハリンのチーム<ヴォストーク65>は、15試合終了時点で12勝3敗と首位です。11月23日にノヴォシビルスクで敗れて以来、「負け無し」で6連勝でした。

"二巡目"或いは"後半戦"の最初の試合で、2019年に年が改まってから最初の試合がユジノサハリンスクで開催です。サンクトペテルブルグの<ゼーニット・ファルム>がやって来ました。

<スーパーリーグ>に参加のチームの中には、明確に上位リーグである<ユナイテッドリーグ>に参加しているチームの傘下で、<ユナイテッドリーグ>のチーム等で活躍することを目指す若手選手で組んでいるチームが幾つか在ります。<ゼーニット・ファルム>もそうしたチームの一つです。"ファルム"というのが、スポーツチームの"二軍"という意味で用いられる"ファーム"から来ている表現です。<ユナイテッドリーグ>の<ゼーニット>というチームの"二軍"ということになります。

個人的には「ハッキリ"二軍"と看板を出しているようなチームに負けてくれるな...」と<ヴォストーク65>側を応援したい気分になってしまいますが、もしかすると各地の対戦でそういう具合に考える人達が多いのか、<ゼーニット・ファルム>は今季苦戦中です。アウェイだけではなく、ホームでもなかなか勝てず、「リーグ戦で未だ1勝」という状況です。

そういう状況ではあるものの、能力の高い若手選手で編成されたチームで、巧く勢いを掴むと爆発力が在って「戦い悪い相手」になってしまうかもしれません。<ヴォストーク65>としては、シーズン開幕直後にサンクトペテルブルグへ遠征して破った経過が在る相手ですが、油断ならない相手です。

↓<ヴォストーク65>の試合を観に行ってみる都度、何となく気付いて可笑しくなるのですが、出場選手紹介の後の国歌演奏で、マスコットの"ティム"がいつも選手達の列の末尾に立っています。コートサイドで「共に戦う」という意思表示なのでしょうか?
04JAN2019 game (1).JPG
↑<ヴォストーク65>では2選手がチームを離れるという動きが在りました。現在12選手が在籍しています。2選手が欠場したこの日は10選手が登場しました。選手紹介は背番号順です。現在、#63のアレクセイ・ゴリャホフが最後の順番です。#65の"ティム"がその後に居るのは、偶然ですが、何となく落ち着くかもしれません。

華やかな演出も加わったオープニングが在って、いよいよ試合開始です。

04JAN2019 game (2).JPG

第1クォータが始まって間もなくから、<ゼーニット・ファルム>がなかなか得点出来ない間に<ヴォストーク65>は堅調に得点を重ね、試合の序盤に流れを掴んだように見えました。<ゼーニット・ファルム>は一気に3人の選手を交替するようなことまでして、何とか流れを掴もうとしますが、点差はなかなか縮められません。第1クォータは30対20で<ヴォストーク65>が少し抜け出しました。

第2クォータに入って、<ゼーニット・ファルム>は「自分達の形」を巧く作ろうと、時間を掛けた攻撃を組み立てようとし、<ヴォストーク65>を揺さぶることを試みます。第2クォータ自体は21対22で<ゼーニット・ファルム>の攻撃は「好い部分」が出てはいましたが、結局<ヴォストーク65>を揺さぶり切るに至らず、点差は然程縮まらずに51対42で前半を終えることになりました。

04JAN2019 game (3).JPG

第3クォータも<ゼーニット・ファルム>は「自分達の形」を巧く作ろうとするかのように攻め続けますが、<ヴォストーク65>は決して引き離されないように、点差を大きく詰められないように得点を重ねます。第3クォータ自体は16対18と<ゼーニット・ファルム>は僅かに先行しているのですが、第1クォータでの点差が縮められません。67対60で<ヴォストーク65>のリードは変わりません。

第4クォータに至り、<ヴォストーク65>は勝利を確実なものにすべく、より積極的な攻撃を見せ、<ゼーニット・ファルム>は攻撃機会を減らしてしまい、点差は縮まりません。第4クォータは30対19と<ヴォストーク65>が完全に制してしまい、試合終了のブザーと同時に最後の2得点まで加えて97対79で快勝しました。

04JAN2019 game (4).JPG

<ゼーニット・ファルム>の3点シュートは「55.6%」の成功率で、2点シュートの成功率「53.1%」を上回ってしまうという状況でした。或いは攻撃機会を多く創り出すことが出来なかったようにも見えました。

対して<ヴォストーク65>は2点シュート「66.7%」となかなかに高い成功率を見せ、3点シュート「36.7%」の成功率でした。3点シュートは18本打った(10本成功)<ゼーニット・ファルム>に対し、<ヴォストーク65>は30本(11本成功)打っていました。

フリースローは<ヴォストーク65>の成功率80.0%に対して<ゼーニット・ファルム>は65.2%に終始してしまいました。そしてリバウンドは34対19と<ヴォストーク65>が<ゼーニット・ファルム>を凌駕しています。

<ヴォストーク65>は堅実により多くの攻撃機会を創出し、或る程度高い確率で試合序盤から得点を"貯金"していたように見えます。この辺が「若い」チームということになる<ゼーニット・ファルム>との差となったのでしょうか。

この試合を終えて、16試合終了となりましたが、<ヴォストーク65>は7連勝ということになり、13勝3敗と首位を護っています。勝敗数では、他に<サマーラ>が13勝3敗で勝率は同じです。<サマーラ>との直接対決は3月に予定されています。

サンクトペテルブルグのような地域のチーム―に限ったことでもないのですが...―は、ユジノサハリンスクへ試合にやって来るような場面では「ウラジオストクの試合と合わせて」という日程を組んでいます。<ゼーニット・ファルム>は、この試合の後にウラジオストクへ移動し、次の試合は<スパルターク・プリモーリェ>との対戦です。

実はサンクトペテルブルグからは、もう1つのチームが<スーパーリーグ>に参加しています。伝統を誇る<スパルターク>というチームです。<ゼーニット・ファルム>がユジノサハリンスクで試合中であった間に、ウラジオストクで試合に臨んだ<スパルターク>は敗れてしまいましたが、11勝5敗でリーグでは目下4位です。<スパルターク>はウラジオストクからユジノサハリンスクに入り、<ヴォストーク65>と対戦します。シーズン開幕直後のサンクトペテルブルグでの対戦では、<ヴォストーク65>が<スパルターク>に勝っています。

「今季から<スーパーリーグ>に参戦」という<ヴォストーク65>は大善戦を続けています。

<ヴォストーク65> 「極東ダービーマッチ」を制し12勝3敗 リーグ首位を堅持!:バスケットボール<スーパーリーグ>(2018年12月23日)

ユジノサハリンスクでも、最近は日本でも知られている欧米のクリスマスをテーマにしたポップス、それらをカバーした作品が方々で流れています。年末年始のムードが高まっていて、気温も上がり悪くなっています。が、バスケットボールの<ヴォストーク65>は大善戦を続けていて、少し熱いものが在ります。

12月23日、ウラジオストクのチームである<スパルターク・プリモーリェ>を迎えての試合がユジノサハリンスクで催されました。

ウラジオストクの<スパルターク・プリモーリェ>は1999年設立のチームが現在のチームの母体です。ロシア国内のリーグの変遷の中で、各時期のリーグに参加していて、2013年からは現在の<スーパーリーグ>に参加しています。リーグの中では着実に実力を発揮しており、2017-18シーズンにはリーグ制覇を成し遂げています。

このウラジオストクの<スパルターク・プリモーリェ>は、<ヴォストーク65>の目線では「最も本拠地が近い他所のチーム」ということになります。「近い」と言って飛行機で2時間ですが。それでも「時差1時間」で、他の各チームの本拠地に比べれば「傍!」という感じになります。

<ヴォストーク65>の選手達の中、「傘下のジュニアチームに参加していた経過が在る」という例を含めると、実に7選手が<スパルターク・プリモーリェ>でプレイした経過が在ります。加えて、ヘッドコーチであるエドゥアルド・サンドレルも<スパルターク・プリモーリェ>で指揮を執った経過が在り、チームをリーグの中で存在感を発揮する存在に押し上げて来ました。

そうした「人的な結び付き」まで在って、「互いに最も近い本拠地のチーム」ということで、<ヴォストーク65>ではこの対戦を「дальневосточное дерби」(ダリネヴォストーチナヤ デルビ)、「極東ダービーマッチ」と呼び始めました。

「ダービーマッチ」というのは英国のサッカーに起源を有する表現ですが、「同一地区や近隣地区のチームによる対戦」を指す言葉で、各国で各々に用いられています。ロシアのスポーツ界でも、同じリーグのチームが複数在る大都市圏等で、同一地区に本拠地が在るチームが対戦する場面で「дерби」(デルビ)、「ダービーマッチ」という語が用いられるようです。

「極東ダービーマッチ」ということで迎える<スパルターク・プリモーリェ>は、今季の開幕から<ヴォストーク65>とほぼ互角な勝敗状況だったのですが、このところはアウェイの試合で連敗してしまった様子で、14試合終了時点で8勝6敗でした。<ヴォストーク65>は14試合終了時点で11勝3敗でした。

日曜日ということで、平日よりも早めな時間帯にティップオフであり、子ども達の観戦も多い試合でした。そして、ユジノサハリンスク市のセルゲイ・ナドサーディン市長も観戦に訪れていて、ハーフタイムにマイクを向けられて「素晴らしい試合を観戦していますが、最後まで応援しましょう!」とコメントして喝采が沸き起こりました。

↓試合開始前のオープニングは、スクリーンのビデオに「"ヨールカ"の辺りに居るマスコットの"ティム"が新年の贈り物の箱を開けるとバレリーナの人形が出て来て、人形と一緒に踊り始める」というファンタジー仕立てな物語が投影され、実際に会場に"ティム"が登場してバレリーナ達と踊り始めます。
23DEC2018 (1).JPG
↑バレリーナ達は、ユジノサハリンスク市内の芸術学校の生徒達です。

↓やがて御馴染みなダンスチームも登場し、芸術学校の生徒達と一緒にパフォーマンスを披露しました。
23DEC2018 (2).JPG
↑こういう具合に、少し凝ったこともやります。チームと地元の学校との協働で見せるパフォーマンスでした。

こういう賑々しいオープニングの後、いよいよ試合です。

23DEC2018 (3).JPG

第1クォータの前半は<ヴォストーク65>が得点を重ねますが、<スパルターク・プリモーリェ>の積極的な攻撃が成功し始め、何時の間にか点差が縮まり、21対21と同点となりました。

23DEC2018 (4).JPG

第2クォータが始まった辺りで<ヴォストーク65>は得点を挙げるのですが、何時の間にか流れが<スパルターク・プリモーリェ>の側に行ってしまい、第2クォータの後半には<スパルターク・プリモーリェ>側の得点場面ばかりが目に留まりました。第2クォータは17対23と<スパルターク・プリモーリェ>が優位で、38対44で折り返しとなりました。

後半の第3クォータの始まった直後は<スパルターク・プリモーリェ>の得点から始まりました。が、<ヴォストーク65>は13連続得点で第3クォータ前半に47対47の同点とします。そこから<ヴォストーク65>は抜け出すべく得点を重ねようとしましたが、<スパルターク・プリモーリェ>も執拗に追い続け、第3クォータ終盤には、55対55とまたもや同点となります。しかし第3クォータは23対13と<ヴォストーク65>が優位に試合を運び、60対57と僅かに先行することに成功しました。

23DEC2018 (5).JPG

勝負の第4クォータは、<ヴォストーク65>の5連続得点から始まりました。そして<スパルターク・プリモーリェ>が3点シュート1本で得点を返しましたが、そこから<ヴォストーク65>は勢い良く得点を積み上げ、第4クォータが始まって4分程経過した辺りで77対64と13点先行する展開となっていました。<スパルターク・プリモーリェ>は必死に追いますが、<ヴォストーク65>も負けずに加点を続けます。点差は然程縮まりません。第4クォータは34対27と<ヴォストーク65>が優位を護りました。

結果は94対84で<ヴォストーク65>が試合を制しました。

<スパルターク・プリモーリェ>は「52.4%」と高い3点シュート成功率―観戦中「えっ?!今のが入った...」と驚いたような3点シュートさえ見受けられました。―を見せた多方、通常のシュートは「39.5%」に終始してしまいました。対して<ヴォストーク65>は3点シュートは「39.3%」の成功率であった他方で、通常のシュートは「48.9%」という成功率です。加えてリバウンドは<スパルターク・プリモーリェ>の23に対し、<ヴォストーク65>は39と、ゴール下の争いを制して攻撃機会を巧く創り出したという感です。

振り返ると、こうした辺りが勝敗を分けたような感です。

<ヴォストーク65>は、15試合終了時点で12勝3敗ということになり、リーグ首位を堅持しました。この次は1月4日の試合となります。サンクトペテルブルグの<ゼーニット・ファルム>をユジノサハリンスクに迎えます。

更に「極東ダービーマッチ」ということになる<スパルターク・プリモーリェ>との対戦ですが、今季は2月13日にウラジオストクでもう一度対戦することになります。

寒さが増す中、<ヴォストーク65>の熱い戦いは続きます。