(1) 日常生活での心配ごと(Q1)

「日常生活での心配ごと」についてみると、「心配がある」13.8%、「多少心配がある」は 27.4%となっており、両方を合わせた『心配がある』が41.2%となっている。一方、「心配はない」は58.8%となっている。

前回調査と比較すると、『心配がある』は10.2ポイント減少し、「心配はない」が10.4 ポイント増加している。

図1−1 日常生活での心配ごと(Q1)

図1−1 日常生活での心配ごと(Q1)

年齢別にみると、『心配がある』は75歳以上で40%を超え、80歳以上で49.1%と最も 割合が高くなっている。

性・年齢別にみると、『心配がある』は女性の65〜74歳(以下「前期高齢者」という。)で 37.6%と割合が低く、男性の75歳以上(以下「後期高齢者」という。)で47.2%と高くなっている。

親族の有無別にみると、親族がいない(15分以内・15分以上)は『心配がある』の割合が高 くなっている。

健康状態別にみると、健康状態が良くないほど『心配がある』の割合が高くなっており、健康状 態が良いと答えた人では16.0%となっているが、良くないと答えた人は85.3%と高くなっている。

住宅の種類を持家・借家別にみると、『借家』は『心配がある』の割合が50.3%と、『持 家』の37.5%より12.8ポイント高くなっている。

外出頻度別にみると、『心配がある』は外出頻度が少なくなるほど割合が高くなっている。

近所づきあい別にみると、『心配がある』はつきあいはないで53.5%と割合が高くなってい る。

日常の用事を頼む相手についてみると、『心配がある』は子供の配偶者(25.8%)、頼む人 はいない(37.5%)で割合が低くなっている。

(2) 日常生活での心配ごとの内容(Q1SQ)

日常生活で心配ごとがある人に、「心配ごとはどのようなことか」尋ねてみると、「健康がすぐ れなかったり病気がちである」が54.4%と過半数を超え最も割合が高く、次いで「家事が大変である」22.9%、「生活のための収入がたりない」 21.3%、「外出時の転倒や事故」17.8%、「頼れる人がいなく一人きりである」16.8%、「寝たきりや身体が不自由であり介護を必要としている」 9.4%、「子供や孫のこと」5.4%等の順となっている。

前回調査と比較すると、「頼れる人がいなく一人きりである」が21.4ポイントと大きく減少 し、「子供や孫のこと」も6.6ポイント減少している。一方、「健康がすぐれなかったり病気がちである」は4.3ポイント増加している。

図1−2 日常生活での心配ごとの内容(Q1SQ)(複数回答)

図1−2 日常生活での心配ごとの内容(Q1SQ)

性別にみると、「家事が大変である」(男性33.5%、女性19.6%)、「生活のための収 入がたりない」(男性28.3%、女性19.1%)は男性の、「健康がすぐれなかったり病気がちである」(男性46.1%、女性57.1%)は女性の割合 が高くなっている。

年齢別にみると、「健康がすぐれなかったり病気がちである」、「外出時の転倒や事故」は年齢 が高いほど、「家事が大変である」は後期高齢者で割合が高くなっている。一方、「生活のための収入がたりない」は年齢が低いほど割合が高くなっている。

性・年齢別にみると、「頼れる人がいなく一人きりである」は、女性の後期高齢者で13.5% と割合が低くなっている。

都市規模別にみると、「家事が大変である」は都市規模が小さいほど割合が高く、町村で 25.3%となっている。一方、「生活のための収入がたりない」は都市規模が大きくなるほど割合が高く、大都市で23.3%となっている。また、「頼れる 人がいなく一人きりである」は大都市で24.3%と割合が高くなっている。

結婚の有無別にみると、「頼れる人がいなく一人きりである」は離別(23.6%)、未婚 (23.8%)の割合が高くなっている。

健康状態別にみると、「人とのつきあいがうまくいっていない」、「子供や孫のこと」、「だま されたり、犯罪に巻き込まれた(ている)」以外の具体的に困っているとしている項目は、『良くない』の割合が高くなっている。

住宅の種類を持家・借家別にみると、「頼れる人がいなく一人きりである」、「生活のための収 入がたりない」は『借家』で、「外出時の転倒や事故」は『持家』で割合が高くなっている。