HPVワクチンの「キャッチアップ接種」に全力 「無防備のまま性交渉...リスクが高い」優レディースクリニック院長・坂田優さん
池袋駅西口、東京芸術劇場の向かいのビル2階にある「優レディースクリニック」は、女性の症状と疾患に特化した専門医院である。院長の坂田優医師は、「美容院に行くのと同じように、体のことなら何でも頼れる〝かかりつけ医〟でありたい」と話す女性医療の専門家だ。
生理痛、PMS(月経前症候群)、更年期障害など、さまざまな女性の悩みに、豊富な臨床実績で対応する。
そんな坂田医師がいま特に力を入れるのが子宮頸がんの原因ウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチン接種への呼びかけだ。
「2000年以降に生まれた女性はHPVワクチンの接種率が劇的に下がっており、この世代がいま妊娠適齢期になりつつあります。彼女たちが無防備のまま性交渉すると、HPV感染から子宮頸がんを発病するリスクが高いのです」
この状況を打開するため、国は「キャッチアップ接種」と名付け、無料で接種を受けられる医療対応を展開している。
「ワクチンは初回接種後2カ月後と半年後の計3回の接種が奨励されていますが、実際には最短4カ月での接種完了も可能。キャッチアップ接種の対象期間は25年3月末まで。つまり今年の11月中に1回目を済ませておく必要があるのです」
もちろん、対象期間終了後も自己負担での接種は可能だが、1回あたり3万円の費用を考えると、いま打っておくのが得策だし、何より対象年齢の人は、急ぐべきだろう。