かつて日本の暮らしは、草原によって支えられてきました。そして生活に必要な草原を維持するため、利用のルールや、山焼きや野焼きなどの技術が、日本各地で生み出され、引き継がれてきました。全国に残る草原とその里に光を当て、人と自然の関わりの中、「草原の里」で培われてきた知識や技術、人々の想いを共有し、次世代へ受け継ぐため、「未来に残したい草原の里100選」(全国草原の里市町村連絡協議会)の選定事業が開始され、令和4年度に実施された第2回選定で、基山(キヤマ)町の基山(キザン)にある草原が選定されました。
選定の視点
草原の生態系と人々が暮らす里との関係性が作りだした「共創資産」を軸に、以下の観点から選考を行います。
・生態多様性の保全
・草原を維持するしくみや、価値を享受するしくみ
・草原に対する思いの強さ
・共生型社会の実現に向けた波及効果(ロールモデルとしての期待)
2022年の第1回選定で34箇所、今回実施された2023年の第2回で新たに14箇所が選定され、基山町の「城と翁とスキーの基山の草原(しろとおきなとすきーのきざんのそうげん)」が選定されました。
基山(キヤマ)町の基山(キザン)にある草原は三つの顔を持っています。1つ目が、今から1358年前に、山の東側側面に築造された基肄城の跡で、その礎石群を中心とした草原、2つ目が、山の西側側面で、100年前位から盛んに行われている草スキー場の草原、3つ目が、この2〜3年前から、注目されはじめた希少植物、オキナグサが群生する草原です。この3つの草原が絶妙のハーモニーを奏でるのが、「基山(キザン)の草原」です。
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全国草原の里市町村連絡協議会
詳しい説明は未来に残したい草原の里100選公式ホームページをご覧ください。
http://sato.sogen-net.jp/