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第1回 柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会

1.日 時 2023年6月1日(木)10:00〜16:30

2.場 所 柏崎刈羽原子力発電所 ビジターズハウス2階 第二会議室

3.出席者

しろまる柏崎刈羽原子力発電所 核物質防護事案に係る改善措置評価委員会
委員長 伊丹 俊彦
副委員長 大場 恭子
委員 新野 良子
委員 伊藤 聡子
委員 開沼 博
オブザーバー 水谷 良亮(柏崎刈羽原子力発電所 発電所長補佐)

しろまる東京電力ホールディングス株式会社(以下、東京電力)
柏崎刈羽原子力発電所長 稲垣 武之
同セキュリティ管理部長 堀川 健
原子力・立地本部長 福田 俊彦
原子力運営管理部長 山田 清文
核物質防護モニタリング室長 大槻 雅久
同副室長 大石 茂

4.議事次第

  • (1)

    委員長、副委員長の選任
    委員互選により、委員長に伊丹委員、副委員長に大場委員が選任された。

  • (2)

    委員の挨拶

  • しろまる

    伊丹委員長挨拶
    当委員会の設置目的は、東京電力が柏崎刈羽原子力発電所で取り組んでいく「核物質防護に関わる改善措置を一過性のものとしない取組」について、委員の皆さまのご経験・専門的知見を生かして独立的な立場から客観的に評価することである。そのためには、改革の取組が一過性のものにならないようシステムとして適切に構築されているか、それが実効性のあるものとして運用されているかが重要な視点である。委員会に課せられた役割を十分果たせるよう、委員の皆様方には、忌憚のないご意見やご感想を開陳していただき、活発かつ実行性のある委員会としていきたいので、委員各位のご支援・ご協力をお願いしたい。

  • しろまる

    大場副委員長挨拶
    改善措置を一過性のものとしないのはもちろんだが、それにとどまらず、より良い柏崎刈羽原子力発電所になることを念頭に取り組んでいきたい。多くの方が働く組織は、どんなに素晴らしいリーダーでもすべての組織構成員の意識を変えることは難しい。そのためにはまず、ここにいらっしゃる幹部の方の想いをすぐ下の職位の方に伝え、さらにその次のというように想いを伝播できるかだと思う。一人も取り残さず伝わっていくことを見ていきたい。

  • しろまる

    新野委員挨拶
    一住民として、地元や全国のお客さまと日ごろ接している私はテーマとして「透明性」について考えたい。相互に深く理解しあうことは非常に難しく、一過性にしないためにも常に関係者と共通項を見出す必要がある。ステークホルダーには住民・国民を含むべきであって、また、ソフトとハードは両輪である。このような視点から委員会活動に参加していきたい。

  • しろまる

    伊藤委員挨拶
    ウクライナ侵攻により、原子力発電所がテロの対象とならないわけではないことが現実となり、核物質防護の重要性が以前にも増しているところ。企業経営の観点から言えば、東京電力が他企業と何が違うのか、職員から話も伺いながら確認していきたい。また、新潟県出身者として、住民にとって東京電力が信頼できる組織であるのかということも含め、気づきを申し上げていきたい。

  • しろまる

    開沼委員挨拶
    セキュリティというテーマは、透明性の確保も重要でありながら、全てオープンにすれば本末転倒となる難しい問題。新潟に限らず全国や世界の原子力発電所、ひいては原子力にも限らない多くの話題に普遍的に通ずるところがあり、この委員会では現代社会における最先端の議論がなされていくものと考えている。委員会のテーマでもある継続性・持続性を意識しながら、第三者として、わかりやすく見える化していくことにも関わっていきたい。

  • (3)

    原子力部門の取組に関する東京電力の説明
    原子力運営管理部長 山田より、資料を用いて説明した。

  • (4)

    核物質防護モニタリング室の取組に関する東京電力の説明
    核物質防護モニタリング室 副室長大石より、資料を用いて説明した。

  • (5)

    現地視察
    正門や周辺防護区域境界等における核物質防護に関する取組状況について視察した。

  • (6)

    今後の委員会運営について
    半期に一回の委員会だけでなく、分科会等の形で継続的に議論を行うことで一致した。

  • (7)

    委員会運営要綱の制定
    本日時点では現行案で了承とし、追って、実態等を踏まえて適宜改定を加えることとした。

  • (8)

    東京電力との質疑応答、意見交換
    委員会からの主な意見は以下の通り。

  • しろまる

    代理出席者がいる場合に議論が低調であることはどこの世界でも見られるが、代理出席者へセキュリティ情報をしっかり教育することの大変さもある。セキュリティ管理部の執務スペースをオープンにしたことについても、閉鎖環境としていたことにも情報管理という理由があるはずで、セキュリティに関する対応には加減の難しさがあるとあらためて感じる。

(東京電力回答)

  • 代理出席者を含め会議の参加者は、核物質防護の知識を身につけた上で議論に参加している。核物質防護に関する会議に参加する機会が増えるにつれて、皆が核物質防護業務の実態を把握し始め、議論が活発になってきている。
  • 執務スペースをオープンにすることは情報の取り扱い上の懸念があったが、持ち出すべきでない情報は従前の囲われた部屋に保管することで課題をクリアした。いざ始めてみると、堰を切ったようにコミュニケーションが活発になった。
  • しろまる

    核物質防護モニタリング室の取組は、現場は「自業務への対応だけでなく、監視までされるのか」と辟易する。現場が納得できるような仕組みを作るべき。これに限らず、東京電力は現場対応が弱いと感じており、社長と所長と現場、社員と協力企業、縦横しっかりと連携して頂きたい。

(東京電力回答)

  • 全体のふるまいが良くなってきたからこそ、良くない振舞いが目立ってきており、協力企業の皆さまと連携して対応している。また、週に何度も社長、原子力・立地本部長、所長の間で議論の場を持つとともに、発電所内でも頻繁に所長と部長級との議論の場を頻繁に持っており、そこでの議論を踏まえて、当社から何かをお願いする際は、「なぜ、こんなことをしなければならないか」をしっかりと伝えていきたい。
  • しろまる

    以前と比較し、現場の方の活気があることが確認できた。また、警報発生数は未だ多いとはいえ、以前と比較すると減少していた。一過性としないための取組を評価するにあたっては、対策を実施した結果がどうだったかを示して頂きたい。

(東京電力回答)

  • 今後、改善措置の取組概要だけでなく取組結果についてもご説明させて頂きたい。
  • しろまる

    さまざまな取組を実施するのはよいが、より効果的なあり方を検討してほしい。また、取組には、取組みたくなるような仕組みも作るべきではないか。

(東京電力回答)

  • 各種取組を行う際には、取組む人が取組みたくなるような仕組みを検討していく。
  • しろまる

    核物質防護モニタリング室の取組について、説明資料のプロセスでは改善を社長任せしているように見える。同室の提言による改善プロセスが重要。

(東京電力回答)

  • 原子力部門による自組織での改善が基本であるが、それがきちんと回っているのかを確認するために、原子力部門外の社長直下組織として核物質防護モニタリング室が活動している。
  • 資料上のモニタリングプロセスでは表現できていないが、改善を社長任せにすることはなく、モニタリング室からの改善提案を含めることにしており、実際に改善も回り始めている。
  • しろまる

    現場では警備会社含め、協力企業の方は一生懸命対応されていた。先日書類紛失の件もあったが、やはり東京電力社員がどのような意識なのかを知りたい。東京電力のような大きな会社にはヒエラルキーが存在し、そこに、社員への忖度を生む要因があったのではないか。代理出席者の議論についても、「代理の自分ごときが発言して良いのか」と感じてしまうのでは。東京電力も、地元の規模が小さな協力企業と同様に、トップとの風通しを実現すべき。

(東京電力回答)

  • 書類紛失の件については、二日間言い出すことが無かったということが特に大きな問題。これまでも所長ブログ等を通じて、何か違和感や問題があればすぐに相談するように何度も呼びかけてきた中で、まだ起こるのかという思いである。所長と所員の直接対話を進めているが、核物質防護に関わる所員については一巡したが、他部門の所員まで全て完了しているわけではない。業務ストレスの状況等も考慮して対話開催の優先順位付けをするなど、検討しながら対応してまいりたい。
  • しろまる

    「あなたはこの発電所で働いている意義・責任を自覚していますか、それを体現できていますか」という問いかけが重要ではないか。役職員が、これに対する答を自問自答して体現できているか、意識変容が行動変容に結び付いているかに関心がある。そのためには、トップ層が、中身のあるトップメッセージを発信し続けるとともに、現場を十分理解することも重要である。

5.配付資料

以 上

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(追記) (追記ここまで)

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