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令和七年十月二十一日提出
質問第一一号

防衛省防衛研究所が所蔵する戦史史料の公開及び複写促進に関する質問主意書

提出者 八幡 愛




防衛省防衛研究所が所蔵する戦史史料の公開及び複写促進に関する質問主意書


令和七年は、先の大戦の終結から八十年の節目を迎える年である。戦後日本の歩みを振り返るとともに、戦争体験が世代を超えて伝承されにくくなりつつある今日、戦史史料の適切な保存と公開は、学術研究や教育、外交、平和構築など多面的な意義を持つ。
防衛省防衛研究所は、我が国最大の戦史研究機関として、戦前・戦中期及び戦後の安全保障政策に関する史料を多数所蔵しているが、その一部は未公開または複写制限の対象とされている。戦史史料の公開と活用は、防衛省の研究目的のみにとどまらず、民主主義社会における文書管理・情報公開の原則にも深く関わるものであり、また、戦後八十年を迎える本年を契機として、将来世代への継承を進めることが重要と考える。
よって、政府に質問する。

一 防衛研究所に所蔵されている戦史史料のうち、未公開または複写禁止となっているものの件数及びその区分(機密、権利関係、保存上の理由など)を、それぞれ可能な限り示されたい。
二 防衛研究所が史料を一般公開する場合、その判断・手続はどのような基準及びプロセスに基づいて行われているのか。また、その公開決定の最終権限者は誰か。
三 防衛研究所が公開対象史料の権利者を特定し、公開許諾を得るための働きかけを行うことはあるか。ある場合、その件数及び実施頻度はどの程度か。
四 防衛研究所における未公開史料の権利処理を促進するために、文化庁や国立公文書館等の他機関と連携して支援体制を整備する考えはあるか。政府の見解を示されたい。
五 史料の権利者が不明または連絡不能となっている場合に備え、一定の保存期間を経過したものについては公文書管理法に準じて公開を検討する制度的措置を講ずる考えはあるか。政府の見解を示されたい。
六 防衛研究所における史料管理体制について、所蔵史料の量に比して、歴史資料の保存・公開に関する専門資格を有する職員(司書、学芸員等)の配置は十分と考えるか。
七 防衛研究所の史料公開及び複写に関する運用基準は、国立公文書館法及び情報公開法の理念と整合しているか。あわせて整合性の確保に向けた取組があれば具体的に示されたい。
八 現在、防衛研究所における史料複写申請のうち、許可・不許可の割合はどの程度か。不許可理由の内訳(権利関係、保存上の理由、機密指定等)についても可能な限り明らかにされたい。
九 史料のデジタル化及びオンライン公開の進捗状況はどの程度か。また、今後、防衛研究所の史料を国立公文書館等のアーカイブ・プラットフォームと連携させ、広く学術・教育の利用に供する計画はあるか。

右質問する。

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