【球界ここだけの話(3956)】侍ジャパン・若月健矢、宮崎合宿で初体験した新ルールに悪戦苦闘「早く慣れるように」

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オリックス・若月健矢

宮崎市内で実施されている野球日本代表「侍ジャパン」の合宿で選手たちは来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた新ルールへの対応に追われている。8年ぶりに日本代表に選出された若月健矢捕手(30)=オリックス=がその一人だ。

「初めての経験なので早く慣れるようにしたい」

合宿初日の6日にコーチ陣から、投手と捕手の間でサインを伝達するための機器「ピッチコム」の使い方のレクチャーを受け、7日に若月はブルペンで初使用。捕手は左前腕にサインを送る機械を、耳にはイヤホンを装着し、投手は帽子の内側に音声が流れる機器をつけてサインのやり取りをする仕組み。捕手側は9個のボタンを最大3度押すことで球種、コース、けん制などを伝えることが可能で、操作をマスターするには練習を重ねる必要がありそうだ。

さらにバッテリーの頭を悩ませるのが「ピッチクロック」のルール。投手は走者がいない場合は15秒、いる場合は18秒以内に投球動作に入らないと違反としてボールが宣告されるため、迅速なサインの伝達が肝になる。若月も「(投手がマウンドの)手前で(球を)もらったら、プレートに戻るところも(時間に)カウントされる。だから、戻ってから投げるようにしないといけない」とこれまで意識していなかった細かな部分にまで神経を使うことになるという。

経験したことがないことばかりで「試合になったらパニックになるかもしれない。僕は実戦から1カ月くらい遠ざかっているという不安もあるし、ピッチコムの不安もある」と苦笑いしたが、練習で数をこなしていくしか方法はない。

ピッチコム、ピッチクロックはすでに米大リーグで採用されており、試合時間短縮やサイン盗み防止のために導入されたもの。使いこなすのに手を焼いている若月だが「(ピッチコムは)日本でも早く導入されたらいいなと思っている。試合時間も短縮できるはずなので、(今回を機に)導入するいいきっかけになれば」と私見を語った。

2軍や高校野球では延長戦でタイブレーク制が導入されるなど試合時間短縮の流れにある中で、少しずつ変わりゆく野球にいち早く適応していくことも今の選手に求められる要素なのかもしれない。(織原祥平)

記者:織原祥平

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