佐賀大学文化教育学部

‐1‐1‐ 1.文化教育学部 I 文化教育学部の教育目的と特徴 ・・・1−2
II 分析項目ごとの水準の判断 ・・・・・1−5
分析項目I 教育の実施体制 ・・・・1−5
分析項目II 教育内容 ・・・・・・・1−9
分析項目III 教育方法 ・・・・・・・1−18
分析項目IV 学業の成果 ・・・・・・1−23
分析項目V 進路・就職の状況 ・・・1−26
III 質の向上度の判断 ・・・・・・・・・1−29
佐賀大学文化教育学部
‐1‐2‐
I 文化教育学部の教育目的と特徴 1.文化教育学部の基本理念(基本方針)
文化教育学部(以下,本学部と略)は、平成8年 10 月の創設に際し、国際化・情報化・
高齢化の進む今日の社会状況の中で、新しい社会と文化の創造という課題と、それを担う
人材の育成、教育という問題を総合的に取り上げ、現代における人間、社会、自然の全体
的理解に基づく「総合知」を目指すことを理念に掲げている。
2.文化教育学部の教育目的・教育目標
1)教育目的
本学部は、学校教育課程、国際文化課程、人間環境課程及び美術・工芸課程により構成
され、各々の課程のもつ特質を融合させたカリキュラムを整えるとともに、特定の専門知
識に偏ることのないようよう、
「総合知」を有する人材を育成することを目的としている。
資料1 課程別教育目的・教育目標
教育目的
学 校 教 育 課 程 は、複 雑 で深 刻 な現 在 の教 育 問 題 の社 会 ・歴 史 的 背 景 や原 因 、さら
にその心 理 学 的 要 因 を理 解 し、それに対 応 できる教 員 を養 成 する。 学校教育課程
教育目標
1カウンセリング・マインドをもった教 員 を養 成 する科 目 を設 定 し、いじめや不 登 校 、
暴 力 など、学 校 で起 こる教 育 上 の問 題 を敏 感 に把 握 し、対 応 できる教 員 を養 成 す
る。
2授 業 実 践 能 力 を持 った教 員 を養 成 するための授 業 科 目 を設 定 し、様 々な原 因 に
よる学 業 困 難 児 に対 しても対 応 できるような授 業 実 践 能 力 をもった教 員 を養 成 す
る。
3理 数 離 れを防 ぐため、理 数 教 育 能 力 をもった教 員 を養 成 するための科 目 を設 定
し、理 数 に対 する深 い知 識 を有 し、自 然 科 学 への興 味 と正 しい理 解 の仕 方 を子 供
へ教 育 できる教 員 を養 成 する。
4音 楽 を通 じて、しなやかな感 性 を育 成 し、向 上 心 につながる謙 虚 な学 習 態 度 を持
つ子 どもに育 つよう教 育 できる教 員 を養 成 する。
教育目的
国 際 文 化 課 程 で は 、
広 い 国 際 的 視 野 に 立 っ て 文 化 の 価 値 を 産 み 出 し て い く 力
を 身 に つ け 、 国 内 外 で 活 躍 で き る 人 材 を 育 成 す る 。 国際文化課程
教育目標
1 国 際 社 会 の 理 解 能 力 を 養 成 す る た め の 科 目 を 設 定 し 、
国 際 人 と し て の 資 質
を 形 成 す る 。
2 英 語 だ け で な く 、ド イ ツ 語・フ ラ ン ス 語・中 国 語・朝 鮮 語 を 選 択 履 修 さ せ 、
外 国 語 運 用 能 力 を 高 め る 。
3 様 々 な 場 に お け る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 的 指 導 能 力 、
深 い 洞 察 と 分 析 に 基 づ
い た 企 画 力 ・ 実 践 力 を 養 成 す る 。
教育目的
人 間 環 境 課 程 で は 、地 球 に や さ し い 、人 に や さ し い 、健 康 に 快 適 な 生 活 を 実
現 さ せ る た め の 力 を 身 に つ け 、情 報 化 、国 際 化 、高 齢 化 と い っ た 生 活 環 境 の
急 激 な 変 化 に 対 応 で き る 人 材 を 育 成 す る 。 人間環境課程
教育目標
1 人 間 生 活 の 質 的 向 上 に 資 す る 企 画 立 案 能 力 や 情 報 処 理 能 力 の 強 化 を 図
る 。
2 環 境 の 自 然 科 学 的 基 礎 だ け で な く 、 環 境 と 行 政 や 法 律 と の 関 わ り を 学 ば
せ 、 幅 広 い 観 点 か ら 環 境 問 題 を 理 解 さ せ る 。
3 教 員 及 び 地 域 に お け る 指 導 者 と し て ス ポ ー ツ ・ 身 体 運 動 に 関 す る 専 門 的
な 知 識 と 実 践 能 力 の 獲 得 を 図 り 、 ス ポ ー ツ 指 導 者 と し て の 専 門 家 を 育 成
す る 。 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 、 福 祉 関 係 科 目 の 充 実 を は か り 、 社 会 福 祉 の 専
門 識 者 を 養 成 す る 。
4 生 活 問 題 の 解 決 を 具 体 的 に 援 助 で き る 能 力 を 持 っ た 人 材 を 育 成 す る 。
教育目的
美 術 ・ 工 芸 課 程 は 40 年 以 上 に わ た っ た 九 州 唯 一 の 特 別 教 科 ( 美 術 ・ 工 芸 )
教 員 養 成 課 程 の 伝 統 と 優 れ た 実 績 を 足 が か り と し 、
地 域 に お い て 活 躍 す る 優
秀 な 作 家 を 生 み 、 ま た 企 業 で 活 躍 す る 人 材 、 お よ び 教 育 者 を 育 て る 。 美術・工芸課程 教育目標
1 美 術 工 芸 の 伝 統 的 技 法 と 創 造 的 技 法 の 保 存 と 伝 達 の 能 力 を 養 う 。
2 環 境 を 美 的 に デ ザ イ ン で き る 能 力 を 育 て る 。
3 美 術 工 芸 を 世 界 的 な 視 点 と 地 域 的 視 点 か ら 教 育 し 、 地 域 や 関 連 産 業 で 活
躍 で き る 人 材 を 育 成 す る 。
佐賀大学文化教育学部
‐1‐3‐
2)教育目標
広い視野と豊かな情操を持ち、学校現場や社会の諸場面における様々な問題に的確に対
応できるような質の高い教師、国際社会で活躍できる人材、地域社会の中核として活躍で
きる人材、芸術の担い手となる人材の育成を目指している。各課程の教育目的および教育
目標は資料1のとおりである。 3.教育の特徴
学校教育課程の学生は全員小学校教員免許状の取得を卒業要件とするが、他課程の学生
についても、必要な科目を履修すれば中学校や高等学校の各教科の教員免許状が取得でき
るようカリキュラムを編成している。国際文化課程では、外国人との交流、共生も増加す
ることが確実な今、豊かな語学力と国際的視野を備えうる教育を行っている。人間環境課
程では、
人間の心身両面の成長と特性に深い理解を有し、
社会の中のそれぞれの持ち場で、
特に企業内の様々な分野、生涯学習、社会福祉、スポーツ指導等の分野で、指導的役割を
果たしうる人材の育成を行っている。美術・工芸課程では、地域の生活と文化、美術・工
芸など、生活や文化を豊かにする教育を行っている。
4.入学者の状況
本学部における入学者は推薦、前期日程、後期日程、私費外国人入試のいずれかの選抜
試験を経て入学しており、これに加えて3年次編入(推薦・一般)が実施されている。課
程別入学者受入方針は資料2のとおりである。 資料2 課程別入学者受入方針
募 集 単 位 入 学 者 受 入 方 針
教 育 学 選 修 ・
教 育 心 理 学 選 修
いじめ,不 登 校 その他 の教 育 問 題 に関 心 を持 ち,その背 景 や原 因 を社 会 的 ,歴 史 的
に理 解 し,解 決 の方 途 を自 ら探 求 する意 欲 ある教 員 をめざす学 生 を求 めます。
児 童 生 徒 のこころの問 題 に関 心 があり,心 理 学 の基 本 から学 び,カウンセ リング・マイ
ンドを培 う意 欲 のある教 員 をめざす学 生 を求 めます。
障 害 児 教 育 選 修 障 害 児 理 解 と教 育 的 支 援 に情 熱 を有 する教 員 をめざせる学 生 を求 めます。
教 科 教 育 選 修
教 科 教 育 選 修 は次 の10教 科 の分 野 から構 成 される。
国 語 ・社 会 ・数 学 ・理 科 ・音 楽 ・造 形 ・体 育 ・家 政 ・技 術 (情 報 技 術 )・ 英 語
教 科 教 育 選 修 の学 生 として,小 学 校 ・中 学 校 ・高 等 学 校 の教 育 養 成 であることを自
覚 し,次 の3点 にふさわしい学 生 を求 めます。
1 児 童 ・生 徒 への教 育 に情 熱 と希 望 を抱 いて,教 員 になる熱 意 あふれる学 生
2 上 記 教 科 教 育 の分 野 の一 つを深 く探 求 し,他 の分 野 について見 識 を高 める学 生
3 子 供 がこよなく好 きで,豊 かな感 性 と柔 軟 な思 考 で努 力 を惜 しまない学 生
理 科 選 修
将 来 ,小 学 校 ,中 学 校 又 は高 等 学 校 の理 科 の教 師 になることを目 指 した勉 学 意 欲 の
ある学 生 を求 めます。教 師 になって,理 科 の楽 しさを児 童 や生 徒 に伝 えられるようにな
ることを望 んでいます。そのため,特 に観 察 や実 験 に意 欲 的 に取 り組 み,適 切 な情 報
収 集 ,分 析 ,判 断 及 び表 現 や論 理 的 な思 考 などの能 力 を自 ら育 てようとする熱 意 を
持 った学 生 を求 めます。
数 学 選 修 幅 広 い基 礎 学 力 を有 し,かつ数 学 的 能 力 をもつ学 生 を求 めます。 学 校 教 育 課 程
音 楽 選 修
将 来 ,教 師 として働 きたいという意 欲 を持 ち,幅 広 い基 礎 学 力 を持 つ学 生 を求 めま
す。また,専 門 に関 しては,ソルフェージュ・和 声 ・楽 典 等 の素 養 があると認 められ,実
技 において,音 楽 性 や表 現 力 のある演 奏 ができる学 生 を求 めます。
国 際 文 化 課 程
二 カ国 語 以 上 の外 国 語 (英 ・独 ・仏 ・中 ・朝 )についての知 識 や運 用 能 力 を身 につけ
ると同 時 に,幅 広 い国 際 的 視 野 に立 って,日 本 ・アジア・欧 米 の文 化 (各 国 の文 学 ・
語 学 ・哲 学 ・歴 史 ・法 体 系 ,さらには国 際 社 会 を支 える政 治 ・ 経 済 等 )に関 心 をもつ
意 欲 ある学 生 を求 めます。
人 間 環 境 課 程
幅 広 い基 礎 学 力 を有 し,自 然 環 境 ,地 域 社 会 ,人 間 の文 化 ,健 康 ,福 祉 及 びスポー
ツに強 い関 心 を持 ち,これらの分 野 に関 する研 究 や諸 問 題 の解 決 に意 欲 的 に取 り組
もうとする学 生 を求 めます。
美 術 ・工 芸 課 程
日 本 画 ,西 洋 画 ,彫 刻 ,デザイン,窯 芸 ,木 工 工 芸 ,染 織 工 芸 ,金 工 工 芸 ,美 術 理
論 の各 分 野 に意 欲 を持 ち,基 礎 的 学 力 や実 技 の能 力 を備 えた学 生 ,また,制 作 に
意 欲 的 に取 り組 み,表 現 や理 論 的 な思 考 などの能 力 を自 ら育 てようとする熱 意 を持
ち,将 来 は優 秀 なクリエイターや教 師 をめざす学 生 を求 めます。
佐賀大学文化教育学部
‐1‐4‐
5.組織の特色
本学部は旧佐賀師範学校を母体とする教育学部と、旧制佐賀高等学校・新制佐賀大学文
理学部を基にする教養部とを改組統合した全国でも希にみるユニークな教育研究組織であ
る。今後、教員の大量退職者時代に向け、さらに教育現場の諸懸案に対処しうる有為な人
材の供給を目指し、基本的な学問体系に基づく一般教育とともに、福祉関連業務従事者や
体育指導者、あるいは地域密着型の芸術家を輩出するなど、現代社会のニーズに即応しう
る実務的な人材の養成に努めてきている。
6.想定する関係者とその期待
本学部における関係者及びその期待は資料3のとおり想定している。 資料3 想定する関係者とその期待
想 定 す る 関 係 者 関 係 者 の 期 待
在 学 生
教 育 目 標 ・ 目 的 に 沿 っ た 体 系 的 な カ リ キ ュ ラ ム の 提 供
学 習 意 欲 を 促 進 す る 分 か り や す い 授 業 の 開 講
学 習 し や す い 教 育 環 境 の 整 備
卒 業 生
教 育 者 と し て 必 要 な 専 門 知 識 と 技 術 の 提 供
社 会 人 と し て 必 要 な 教 養 と 専 門 知 識 の 提 供
佐 賀 県 内 の 教 育 機 関 学 校 教 育 に 関 す る 高 い 実 践 力 と 研 究 能 力 を 備 え た 人 材 の 育 成
地 域 社 会 地 域 社 会 及 び 教 育 界 へ の 高 い 貢 献
地 方 自 治 体 ・ 国 教 育 ・ 行 政 分 野 に お け る 高 度 な 知 識 と 実 践 的 能 力
海 外 学 術 交 流 協 定 校 等 高 い 水 準 の 教 育 ・ 研 究 活 動 の 交 流
本 学 の 教 職 員
文 化 教 育 学 部 の 理 念・目 標・目 的 を 達 成 す る た め の 教 育・研 究 環
境 の 整 備
佐賀大学文化教育学部 分析項目I
‐1‐5‐
II 分析項目ごとの水準の判断 分析項目I 教育の実施体制
(1)観点ごとの分析
観点 1−1 基本的組織の編成
(観点に係る状況)
1‐1‐1 文化教育学部の課程・選修構成
本学部は、学校教育課程、国際文化課程、人間環境課程、美術・工芸課程の4課程で構
成される。なお、学校教育課程には7選修、国際文化課程と人間環境課程には2選修があ
る(資料4)。 1‐1‐2 文化教育学部の学生構成
本学部の入学定員、収容定員、学生数は資料4のとおりである。 資料4 学部の構成
課程 選修 入学定員 収容定員 学生数 大講座(教員)
教育学
教育心理学
障害児教育
教育学・教育心理学
教科教育 教科教育
数学
理科
理数教育
学校教育
音楽
90 360 429
音楽教育
日本・アジア文化 日本・アジア文化
国際文化
欧米文化
60 240 282
欧米文化
地域・生活文化
生活・環境・技術
環境基礎
人間環境
健康福祉・スポーツ
60 240 285
健康スポーツ科学
美術・工芸 美術・工芸 30 120 134 美術・工芸
合計 240 (20) 960 (40) 1130
( )内数字は3年次編入学定員で外数. 学生数は平成 19 年5月1日現在. 1‐1‐3 文化教育学部の教員組織の構成と教員配置 資料5 文化教育学部講座別教員配置状況
講座 教授 准教授 講師 助教 助手 合計
教育学・教育心理学 6 2 2 0 0 10
教科教育 11 6 1 0 0 18
理数教育 5 3 2 0 0 10
音楽教育 3 0 2 0 0 5
日本・アジア文化 8 6 1 0 0 15
欧米文化 10 9 2 0 0 21
地域・生活文化 6 2 1 0 0 9
環境基礎 5 2 1 0 0 8
健康・スポーツ科学 7 3 0 0 0 10
美術・工芸 3 2 2 0 0 7
附 属 教 育 実 践 総 合 セ ン
ター
2 1 1 0 0 4
平成 19 年5月1日現在
佐賀大学文化教育学部 分析項目I
‐1‐6‐
本学部の教員組織は 10 講座及び附属教育実践総合センターで構成しており、
講座別配置
状況は資料5のとおりである。本学部の教員数は 117 名であり、大学設置基準第 13 条に定
められた専任教員数を充足し、学部の目的に沿った質の高い教育が可能な専任教員が確保
されている。
1‐1‐4 文化教育学部の学内・学外兼務教員数
本学部における学内・学外兼務教員数は資料6のとおりである。前学期・後学期を合わ
せて約 90 もの科目を開講しており、
これには教員免許状取得のための科目も幅広く含まれ
ている。 資料6 平成 19 年度文化教育学部における学内・学外兼務教員数と開講科目数
学内非常勤講師科目数 学外非常勤講師科目数 合計
前期 後期 前期 後期 前期 後期
学校教育課程 4 1 9 5 13 6
国際文化課程 1 3 8 8 9 11
人間環境課程 9 1 6 9 15 10
美術・工芸課程 0 0 8 3 8 3
他学部生用教員免許
状取得のための科目
その他
0 0 6(5) 7(4) 6(5) 7(4)
開講科目数の合計 14 5 37(5) 32(4) 51(5) 37(4)
非常勤講師数の合計 18 47 65
( ) 内 は 内 数 で 、 他 学 部 生 用 教 員 免 許 状 取 得 の た め の 科 目 数 を 示 す 。
佐賀大学文化教育学部 分析項目I
‐1‐7‐
観点 1−2 教育内容、教育方法の改善に向けて取り組む体制 (観点に係る状況)
1‐2‐1 文化教育学部のファカルティ・ディベロップメントの体制
本学部のファカルティ・ディベロップメント(以下、FD と略す)は FD 委員会によって
行われている。FD 委員会は佐賀大学高等教育開発センターや教務委員会などと連携を保ち
ながら改善を実行する体制を整えている。 1‐2‐2 FD の実施状況
本学部では例年の活動として,FD 講演会や新任教員を対象とした研修会を適宜に実施し
ている(資料7)。また,平成 12 年度から「学生による授業評価アンケート」を実施して
いる。以下においては平成 18,19 年度の実施率を示した(資料8)。この「学生による授
業 評 価 ア ン ケ ー ト 」 を 今 後 の 教 育 内 容 ・ 教 育 方 法 の 改 善 に 向 け て 活 か す た め に 、 平 成 18
年度 後学期より 「授業点検 ・評価報告 書」の作成 を行ってい る( 資料9)。 また、 「学生
による授業評価アンケート」
の結果を用いた組織別授業評価分析が平成 19 年度から行われ
ている。 資料7 平成 19 年度 FD 活動の実施状況
新任教員研修会 第1回FD講演会 第2回FD講演会
日時 4月4日(水)
15:30‐18:00
6月 27 日(水)
15:30‐17:30
12 月 12 日(水)
15:30‐17:30
場所 学部応接室 5 号 館 技 術 棟 パ ソ コ
ン室
1号館2番教室
説明者・講師 主要委員長 久家淳子氏(佐大) 立 石 和 子 氏 ( 久 留 米
大)
内容 学部規則・活動など e‐learning の 紹 介 と
PowerPoint の 活 用 方法 実習,そして就職初期
に役立つ講義とは?
参加者 新任教員5名,その他
の教員 11 名
教員 13 名 教員 30 名 資料8 学生による授業評価アンケート実施率
平 成 18 年 度 前 学 期 平 成 18 年 度 後 学 期 平 成 19 年 度 前 学 期 平 成 19 年 度 後 学 期 実 施数 対 象数 実 施率 (%)
実 施数 対 象数 実 施率 (%)
実 施数 対 象数 実 施率 (%)
実 施数 対 象数 実 施率 (%)
文 化 教 育 学 部 203 457 44.4 402 500 80.4 401 454 88.3 430 525 81.9
経 済 学 部 58 150 38.7 169 206 82.0 128 170 75.2 149 185 80.5
医 学 部 74 75 98.7 64 67 95.5 78 78 100 68 71 95.8
理 工 学 部 191 264 72.3 292 334 87.4 235 264 89 312 371 84.1
農 学 部 50 134 37.3 136 162 84.0 86 150 57.3 118 147 80.3
教 養 教 育 運 営
機 構
293 394 74.4 283 316 89.6 373 401 93.0 304 342 88.9 1‐2‐3 FD による授業の改善状況
教育改善の一端は授業点検・評価報告書に認められる。これら FD 活動は平成 18 年度後
学期から本格的に実施され、また導入されてからの日も浅いが、後述の学生によるアンケ
ートでは授業の満足度が増大しており(資料 33)、FD の成果を見て取ることが出来る。
佐賀大学文化教育学部 分析項目I
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資料9 授業点検・評価報告書(例) (2)分析項目の水準及びその判断理由
(水準)
教育の実施体制は「期待される水準にある」と判断できる。 (判断理由)
観点1−1 基本的組織の編成において
学生数を専任教員数で割るとその一人当たりの学生数は 9.6 人である。これに、非常勤
講師が加わることにより、教育課程を遂行するために必要な教員が十分に確保されている
と判断できる。いずれの課程においても、教科に関する科目や教職に関する科目に必要な
教員数を上回っており、必要な専任教員が確保されているといえる。 観点1−2 教育内容、教育方法の改善に向けて取り組む体制において
教員自ら「学生による授業評価アンケート」を実施し、その結果に基づいて「授業点検・
評価報告書」作成を行っている。平成 18 年度後学期および平成 19 年度前学期・後学期に
おけるこれらの実施率の数値は以前のものと比較して大きく伸びたが、その一方でアンケ
ートの実施率を 100%に高める必要がある。
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐9‐
分析項目II 教育内容
(1)観点ごとの分析
観点 2−1 教育課程の編成
(観点に係る状況)
2‐1‐1 教育課程の構成
本学部の教育課程は、
「佐賀大学学則」、「佐賀大学教養教育科目履修規程」及び「佐賀大
学文化教育学部規則」に定めるもののほか、
「文化教育学部履修細則」に基づき、
「教養教
育科目」と「専門教育科目」により編成されている。
1) 教養教育科目
教養教育科目は、資料 10、および資料 11 で示すように「大学入門科目」、「共通基礎科
目」、「主題科目」にて編成されている。大学入門科目においては高校生活と大学生活との
違いに関する説明(音楽選修)
、佐賀の風土・自然環境紹介(理科選修)
、合宿研修(教育
学、教科教育、生活・環境・技術選修、美術・工芸課程)等を通じ、選修ごとに大学生活
がなじみ易いものにする工夫がなされている。
教養教育科目は 33 単位の取得を卒業要件と
し、いずれの課程でも1〜4年次をとおして履修することになっている。 資料 10 教養教育科目の授業科目、単位数
教 養 教 育 科 目
共 通 基 礎 教 育 科 目 主 題 科 目
ドイツ語
フランス語 健 康 ・ス
ポーツ科目 情 報 処 理 科目 中 国 語
学 部 学 科 ・課 程 大学 入門 科目 英語
朝 鮮 語
講 義
演 習実習講義演習I 演習II
分 野
別 主
題 科目 共通 主題 科目計
学 校 教 育 課 程 2 4 2 2 2 1 20 33
国 際 文 化 課 程 2 4 2 2 2 1 20 33
人 間 環 境 課 程 2 4 2 2 2 1 20 33
文 化 教 育
学 部
美 術 ・工 芸 課 程 2 4 2 2 2 1 20 33
資料 11 主題科目の内容
主 題 分 野 主 題 の 目 的 副 主 題
1 文 化 と芸 術
人 間 の表 現 能 力 とかかわる文 化 的 活 動 の様 々な姿 を解 明 す
ることを目 的 とする。人 類 の文 化 的 所 産 を「語 る、書 く、作 る、演
ずる、歌 う、描 く」などの表 現 活 動 の面 からみる。
言 語 とコミニュケーション
文 学 の世 界
芸 術 と創 造
2 思 想 と歴 史
世 界 各 地 域 の思 想 と歴 史 の特 質 を知 り、これら各 地 域 の異
文 化 交 渉 の歴 史 を認 識 することを目 的 とする。過 去 の思 想 と歴
史 の理 解 から未 来 への展 望 を開 く。
人 間 ・社 会 と思 想
歴 史 と異 文 化 理 解
3 現 代 社 会 の構 造
現 代 の社 会 構 造 は、国 家 間 、民 族 間 、宗 教 間 の対 立 や、経
済 的 利 害 の対 立 、国 内 にあっても、政 治 ・経 済 の混 迷 など、か
つてないほど複 雑 化 している。これらの原 因 と将 来 の展 望 など
を考 察 する。
現 代 の国 際 社 会 と
環 境
現 代 の政 治
現 代 の経 済
現 代 の日 本 社 会
4 人 間 環 境 と健 康
ここでは、対 象 を人 そのものに置 く。身 体 や心 が変 化 する過
程 、教 育 の過 程 、これらの過 程 に及 ぼす環 境 の役 割 などを論
ずる。自 己 の生 活 、他 人 の生 活 と人 格 の尊 重 など、生 きて行 く
上 で身 につけねばならないものを論 ずる。
生 活 と健 康
心 とからだ
発 達 と環 境 分 野 別 主 題 科 目 5 数 理 と自 然
我 々をとりまく自 然 の中 に生 起 する様 々な現 象 の背 後 にある
法 則 性 と数 理 を解 明 する。自 然 の変 化 と歴 史 、複 雑 な現 象 の
中 にある原 因 と結 果 、その数 理 的 構 造 などがどの様 に認 識 さ
れてきたかを論 ずる。
数 理 の世 界
物 質 の科 学
身 のまわりの科 学
自 然 と生 命
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐10‐ 6 科 学 技 術 と生 産
現 代 のハイテク技 術 やバイオテクノロジーの発 展 、科 学 と技 術 の
関 係 や発 展 の歴 史 、農 業 生 産 と環 境 問 題 等 、これから社 会 に
巣 立 つ学 生 にとって重 要 な情 報 が講 義 される。
技 術 の歴 史
資 源 とエネルギー
バイオテクノロジーと生産 生 産 と環 境 共 通
1 地 域 と文 明
佐 賀 の歴 史 、文 化 、教 育 、地 理 、自 然 ,科 学 、産 業 など地 域
に関 わる身 近 な諸 課 題 について具 体 的 に学 び経 験 することを
通 して、問 題 発 見 力 と問 題 解 決 力 を養 う。
地 域 とくらし
佐 賀 の文 化
資料 12 文化教育学部カリキュラム概要
区 分 学 校 教 育 課 程 国 際 文 化 課 程 人 間 環 境 課 程 芸 術 ・ 工 芸 課 程
大 学 入 門 科 目 2
小 計2
共 通 基 礎
教 育 科 目
外 国 語 科 目
健 康 ・ ス ポ ー ツ 科 目
情 報 処 理 科 目 4 4 3 小 計11 教養教育科目
主 題 科 目
分 野 別 主 題 科 目
共 通 主 題 科 目 20 小 計20
専 門 基 礎 科 目
現 代 教 育 論
教 育 心 理 学
国 際 文 化 論
生 活 文 化 論
実 践 英 語 2 2 2 2 2 小 計 6( 5 科 目 の 内 か ら 3 科 目 選 択 ) 科目必修 課程共通
共 通 科 目 6
学 校 教 育 科 目 51
専 門 外 国 語 科 目 2
卒 業 研 究 4 4 12 6 4 2 6 4 4 2 6 選修専門科目 教 育 学 選 修 16
教 育 心 理 学 選 修 20
障 害 児 教 育 選 修 18
教 科 教 育 選 修 16
数 学 選 修 22
理 科 選 修 24
音 楽 選 修 20
38 55 49 専門科目 自由選択科目
教 育 学 選 修 10
教 育 心 理 学 選 修 6
障 害 児 教 育 選 修 8
教 科 教 育 選 修 10
数 学 選 修 4
理 科 選 修 2
音 楽 選 修 6
25 18 20 専門教育科目 小 計 95 91 91 91
合 計 128 単 位 124 単 位 124 単 位 124 単 位 2) 専門教育科目
本学部の専門教育科目は、
「専門基礎科目」と「専門科目」からなる。また、
「課程共通
科目」の設定により、専門教育における各選修間の連携を図っている。
「専門科目」につい
ては、各選修において特徴的な教育科目を含む幅広い授業科目が開設されており、その体
系性が確保されている(資料 12)。 2‐1‐2 授業科目の内容と配置(履修モデル)
1) 学校教育課程
小学校教諭一種免許状の取得を卒業要件とし、中学校・高等学校や特別支援学校、幼稚
園の免許状が取得可能なカリキュラム編成を行っており、またそれぞれの免許状に応じた
履修モデルを提示している(資料 13)。 2) 国際文化課程・人間環境課程・美術・工芸課程
平成 18 年度カリキュラム改善検討委員会においてカリキュラムの検討を行い、
『履修モ
デル』冊子を作成し、19 年度入学生から配布している(資料 14、資料 15、資料 16)。 佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐11‐
資料 13 教育実習の履修方法
文化教育学部には、免許状の種類や必要単位数の違いによって、次に示す8種類の教育実習があります。
さらに、実習期間、課程・選修、実施時期等の違いによって、下表に示す A から N までの教育実習に分け
ることができます。
小学校教育実習(5単位)A,B 高等学校教育実習(3単位) G,H
小学校教育実習(3単位)C 障害児教育実習 (3単位) I,J,K
中学校教育実習(5単位)D 幼稚園教育実習 (5単位) L
中学校教育実習(3単位)E,F 幼稚園教育実習 (3単位) M,N
時 期
実習の種類単位数実習期間等 課程
履修
年次 事前指導 実習 事後指導
実習校 A 5
4週間(教育実習I・
II及び事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(教育実習III)
3年次 10 月下旬
附属小学校
本庄小学校B5
4週間(教育実習I・
II及び事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
9 月
小学校
教育実習C3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
4年次
5 月上旬〜 8 月上旬
9 月前半
10 月下旬 附属小学校D5
3週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他 E3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
4 月中旬
5〜10 月
(出身中学)
5月
(附属中学)
12 月上旬
出身中学校
附属中学校
(注記)条件あり
中学校
教育実習F3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(併免)
4年次
8月上旬
10 月中旬 11 月上旬及
び 12 月上旬
附属中学校
城西中学校G3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
高等学校
教育実習H3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(併免)
4年次 4 月中旬 5〜10 月 12 月上旬 出身高校 I3
3週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(障害児教育
選修)
11 月上旬〜 11 月下旬 J3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
障害児
教育実習K3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(障害児教育選
修以外・併免)
4年次
8 月上旬
及び
10 月下旬 11 月中旬〜 11 月下旬
11 月下旬
及び
12 月上旬
附属特別
支援学校
ほか L5
4週間(教育実習I・
II及び事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
8 月上旬
及び
10 月下旬 11 月上旬〜 11 月下旬 M3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
その他
幼稚園
教育実習N3
2週間(事前・事後指
導 15 時間を含む)
学校教育
(併免)
4年次
8月上旬
及び
10 月下旬11 月中旬〜11 月下旬
11 月下旬
及び
12 月上旬
附属幼稚園
(注記) 事前指導、実習、事後指導の時期は予定であり、若干変更になることがあり得ます。
(注記) 高等学校教育実習を履修済又は履修予定であること。
教育実習 I は,附属幼稚園、附属中学校、佐賀市立城西中学校、附属特別支援学校においてそれぞれ半日の参観実習
を行うとともに、佐賀市内の小学校における参観実習及び事前と事後の演習を合計で 30 時間行うこととする。
教育実習 II は、半日の授業実習及び事前と事後の演習 30 時間を行うこととする。
A 及び B の4週間の実習は教育実習 III とし、4週間の実習に加えて事前と事後の演習 30 時間を行うこととする。
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐12‐
資料 14 欧米文化選修の履修モデル例
専 門 分 野 旅行業等 出版関係 教員(英語)
教育目的 と 到達目標
高度な外国語運用能力と欧米
文化についての広範囲な専門知
識をもった人材を育成する。
世界の現状を分析し、将来を展
望しうる能力を身に付けさせる。
高度な外国語運用能力と
欧米文化についての広範囲
な専門知識をもった人材を
育成する。
現代社会の抱える諸問題
について幅広い知識を身に
付けさせる。
高度な外国語運用能力
と欧米文化についての広範
囲な専門知識をもった人材
を育成する。
英語に関する深い知識と
実践的指導力を身に付けさ
せる。
専門基礎科目 国際文化論 生活文化論 実践英語
専門外国語科目 英語・独語・仏語・中国語・朝鮮語の中から選択
専門導入科目 日本・アジアの社会と文化 国際文化学概論 欧米の社会と文化
重点科目
スピーチコミュニケーション論
欧米異文化コミュニケーションI
欧米異文化コミュニケーションII
国際連合論
近代欧米の法と政治 I
近代欧米の法と政治 II
国際社会の正義と秩序 I
現代ヨーロッパ社会論
ジェンダー学
欧米文化論
芸術文化論
西洋史要説
近代西洋思想
市民社会と倫理
美学思想史
ヨーロッパ文化論
社会学要論
人文地理学
英語学概論I
英語音声学I
英文法演習I
英米文学講読I
英語オーラルコミュニケーションI
英語オーラルコミュニケーションII
英語パブリックスピーキングI
英語パブリックスピーキングII
欧米文化論演習I
異文化理解I
英文学演習I
近代欧米文学論I
発展科目
英語オーラルコミュニケーションI
英語パブリックスピーキングII
英文学史 I
フランス文学史
近代西洋思想
近代ヨーロッパの国家と社会
現代フランス事情
現代ドイツ事情
日独異文化間コミュニケーション論
欧米経済社会思想史 I
哲学要論 I
近代ヨーロッパ社会史
中世ヨーロッパの国家と社会 イギリス文学 I
フランス文学 I
比較文化論演習
美学演習 I
法学演習 I
異文化理解 I
国際連合論
現代ヨーロッパ社会論
政治学
東洋史要説
日本近現代史
日本史要説
英語学概論II
英語学演習II
英文法演習II
近代欧米文学論II
英文学史I
英文学史II
英語史I
欧米文化論演習II
英米文化事情I
英作文I
英作文II
日英異文化コミュニケーションI
日英異文化コミュニケーションII
英米文学講読II
英文学演習II
資料 15 生活(地域・生活文化)の履修モデル例
専 門 分 野
高等学校教員(地歴科) 高等学校教員(家庭科) 地方公務員 教育目的 と 到達目標
高校教員としての地域や歴史
の豊富な知識の獲得とそれに
伴う教授法を身につけた人材
を育成する。 教育と文化の素
養をもちつつ、多様な社会に
対する総合的な視野と実践的
な教育指導ができる能力を身
につけさせる。
文化の基盤としての生活を
科学的に見直し、衣食住を中
心とした生活文化に関する豊
富な知識・技能の獲得とそれ
にともなう教授法を身につけ
る。
地域文化の学習を通しての
豊かな国際性と、日本の歴
史・文化・社会についての基
礎的な知識とをあわせもつ人
材を育成する。教育と文化の
素養をもちつつ、多様な社会
や風土に対する総合的な視
野と能力を身につけさせる。
専門基礎科目
生活文化論
現代教育論
教育心理学
生活文化論
国際文化論
実践英語
専門外国語科目 専門教育外国語
専門導入科目 生活経営論 健康福祉論 自然環境論
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐13‐
重点科目
中等社会科教育法I(社会・地歴)
中等社会科教育法II(社会・地歴)
日本史概説
東洋史概説
西洋史概説
人文地理学
自然地理学
世界地誌
生活経済学
生活環境概説
被服学
被服衛生学
食物学
食文化論
住宅デザイン論
保育学I
生活環境概説
生活経済学
生活環境化学
日本の地理と風土
都市システム論
食文化論
被服衛生学
北部九州地域論
文献資料・遺構にみる交流の考古学
社会学要論
環境と人間の組織社会学
日本・アジアの社会と文化
欧米の社会と文化
政治学
発展科目
日本社会経済史
日本近現代史
文献資料・遺構にみる交流の考
古学
近代ヨーロッパ社会史
東アジア国際関係史
都市システム論
日本の地理と風土
日本史上の市と都市
日中交渉史
朝鮮史
中世ヨーロッパの国家と社会
近代ヨーロッパ社会史
近代ヨーロッパの国家と社会
イギリス政治史
集落実地調査
地理学フィールドワーク実習
現代社会の家族
老年家族学
保育学II
衣生活材料学
被服衛生学演習
被服製作基礎実習
服飾文化論
食品学
食物・栄養学実験
調理文化論
食環境論
食生活実習
フードコーディネイト実習
調理学実験
生活環境化学
生活環境機器
生活環境デザイン
地理情報システム演習I
地理情報システム演習II
集落実地調査
地理学フィールドワーク実習
古墳文化研究演習
現代社会の家族
老年家族学
被服学
食物学
食環境論
住宅デザイン論
生活環境機器
市民社会と倫理
法学要論
資料 16 美術・工芸課程の履修モデル例
専 門 分 野 造形作家 デザイナー 学芸員
教育目的 と 到達目標
各専門造形に関する専門知識を
具えた人材を育成する。
グローバルな視点や現代及び伝
統に立脚した専門造形に関する
表現能力を身につけさせる。 デザイン・企画に関する専門知識を
具えた人材を育成する。
グローバルかつ地域の視点に立脚
し、デザインに関する表現・企画能
力を身につけさせる
美術館・博物館の運営及び資料の
調査・研究に従事する広範な専門知
識を具えた人材を育成する。
グローバルな視点に立脚しつつ、地
域に根差した美術・工芸に関する知
識と研究能力を身につけさせる。
専門基礎科目 現代教育論 教育心理学 国際文化論 生活文化論 実践英語
専門外国語科目 専門教育外国語I・II
専門導入科目
世界の美術
デザイン理論
工芸理論
重点科目
基礎美術理論演習(基礎・応用・総合)
素描I(II・III)
日本画(基礎・応用・総合)
西洋画(基礎・応用・総合)
彫刻(応基礎・応用・総合)
デザイン(基礎・応用・総合)
図法I(基礎・応用・総合)
窯芸(基礎・応用・総合)
木工工芸(基礎・応用・総合)
染織工芸(基礎・応用・総合)
金工工芸(基礎・応用・総合)
博物館学I
博物館学II
博物館学III
社会教育概論I
視聴覚教育
応用美術理論
総合美術理論
発展科目 美術・工芸課程専門教育科目の専門科目全て
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐14‐
資料 17 教養教育及び専門教育の配分(例:学校教育課程音楽教育・教科教育音楽分野) 1年前期 1年後期
月 火 水 木 金 月 火 水 木 金
1 B C C 1 C C
2 B X 2 B C
3 B A B X 3 X Y X
4 B 4 Z B
5 X X 5 X X
2年前期 2年後期
月 火 水 木 金 月 火 水 木 金
1 C C 1 X C C
2 B C Z 2 B C X
3 X 3 X
4 Y X X 4 XZ X
5 X X Z X X 5 X X 3年前期 3年後期
月 火 水 木 金 月 火 水 木 金
1 X C C X 1 X C C Z
2 C X 2 X X C Z
3 X X 3 X Y
4 Y Y X Y 4 X X Y
5 X X 5 X X Y 4年前期 4年後期
月 火 水 木 金 月 火 水 木 金
1 Y C C Z 1 C C
2 Z C Y 2 Y C
3 X X Z 3 Z
4 Z 4
5 X 5 X X Z 教養教育科目 専門教育科目
A 大学入門科目 X 中学校・高校教員免許取得に必須
B 共通基礎教育科目 Y 特別支援教員免許取得に必須
C 主題科目 Z 幼稚園教員免許取得に必須
その他の専門教育科目
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐15‐
資料 18 シラバス例
開講年度 2007 開講時期 前学期
科目コード 15100000
科目名 ピアノI
担当教員(所属) 古賀 雅子(文化教育学部)
単位数 1.0
曜日・時限 金3
曜/限追記 金曜日III校時
講義概要(開講意図・
到達目標等を含む)
旋律楽器、和声楽器両方の機能を持つ特性を生かすため、まず幾つかの「音色」とその音色を出す基
本的な技術を学ぶ。単に機械的に音を出すのではなく、「心」をあらわす音とは何か、ということを小グ
ループ形態(3〜4名)で授業する。また、この科目はピアノ以外の楽器を専攻する学生も受講するの
で、教則本「ハノン」を併用するが、基本的には全ての受講生が同じメソードを学習する。
聴講指定 音楽選修・教科教育選修音楽分野 1 年生
履修上の注意 暗譜で、かつ或る程度音楽的表現ができた時点で次の曲に進むことができる。
筆記用具、ハンカチーフを持参。両手の指の爪を短く切ることは自明である。
ピアノI・IIは連継しており、進み方が速い者はピアノIIの課程に進む
授業計画 1)指だけのレガァト奏法 J.S.バッハ「ニ声インヴェンション」より Nr.1
2)指だけのレガァト奏法と腕の重さを使ったスタカート奏法 同 Nr.8
3)腕の動きを使ったカンタァビレ奏法 同 Nr.4
4)腕の後押しと、指先で「つかむ」エスプレッシーヴォ奏法 Nr.2
5)密な和音連打とエスプレッシーヴォ奏法 F.ショパン 前奏曲集より Nr.4
6)密な和音連打とカンタァビレ奏法 同 Nr.6
7)腕の重さを使った和音の奏法と「つかむ」奏法 同 Nr.20
成績評価の方法と
基準
平常授業の進捗状況と、音楽ホールで行う合同の「クラスレッスン」で評価する。 平常のレッスン
1出席率。ただし出席率が 100%でも練習して来なければ何にもなりません。
2どの位早く暗譜で弾けるか。
3ライグラフのユーブングを終了するまでの期間。
4楽譜を正しく読み曲の性格や内容を正しく表現できているかどうか。 合同レッスン
1舞台上のマナー
2演奏を通して自己表現できているか。
3演奏者としての存在感。
4曲の難易度は余り関係ありません。難しいとされる曲でもただガチャガチャ弾くだけでは意味が無い
ですし、易しい曲でも良い音で芸術的に弾いてあれば高く評価します。
教科書 資料名 著者名 発行所名・発行者名 ISBN・ISSN 出版年
二声インヴェンション集 J.S. バッハ ヘンレ社
前奏曲集 F.ショパン
ジェスク音楽文化振興会
(パデレフスキ版)
オフィスアワー 木 II 2‐1‐3 授業時間割と教養教育及び専門教育の配分
資料 17、18 は、一例として学校教育課程音楽教育・教科教育音楽分野における時間割と
シラバス例を示したものである。シラバスでは初年次学生に対し、とかく曖昧になりがち
なピアノ演奏について詳しく解説している。成績評価と基準に関しては、平常のレッスン
と音楽ホールで行う合同レッスンとに分け、詳細な説明を行っている。 観点 2−2 学生や社会からの要請への対応
(観点に係る状況)
2‐2‐1 他学部・他大学等の授業科目の履修、単位互換の状況
文化教育学部では、
他学部の科目を自由選択科目として卒業要件単位に換算している(資料 12)。また、放送大学、西九州大学及び九州地区8国立大学の教員養成大学・学部との
間で単位互換制度を実施し(資料 19)、そこでの修得単位を卒業要件単位として換算して
いる。 佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐16‐ 資料 19 他大学との授業科目の履修状況
他大学へ派遣 他大学からの受入
平成 17 年度 1名(1科目) 1名(1科目)
平成 18 年度 1名(2科目) 1名(1科目)
平成 19 年度 0名 1名(1科目) 2‐2‐2 科目等履修生等の状況
文化教育学部では特別聴講生・科目等履修生・研究生の制度を実施しており、その実績
は資料 20 のとおりである。
資料 20 科目等履修生の状況
特別聴講学生 科目等履修生 研究生 合計
平成 18 年度 24 27 4 55
平成 19 年度 25 13 5 43 2‐2‐3 補充授業の状況
本学部における補充授業の取り組みとしては、学校教育課程理科選修が、正課外におい
て物理・化学・生物・地学の 4 分野にわたり新入生中の希望者に対して補充授業を実施し
ている。また、正課の「化学通論I・II」と「物理学通論I・II」においても、理解が十
分でない学生に対して別に時間を取って指導している。なお、平成 19 年度における補充授
業への参加者数は物理(5名)、化学(3名)、生物(4名)、地学(5名)であった。 2‐2‐4 転学部、転課程等の状況
本学部では、「佐賀大学文化教育学部転学部・転課程等に関する内規」を定め、学生の
志望に応じて、若干名の転学部、転課程及び転選修を認めている(資料 21)。 資料 21 転学部、転課程及び再入学の状況
転学部 転課程 再入学
平成 16 年度 1名 1名 0名
平成 17 年度 1名 2名 1名
平成 18 年度 1名 2名 0名
平成 19 年度 1名 1名 1名
2‐2‐5 留学プログラムの整備・実施状況
国外の学術交流協定校の間の交換留学制度(短期プログラム、相互派遣3名制度)を活
用し、留学生を受け入れ、学部学生にも留学に関する情報を提供している(資料 22)。更
に、留学生センターを中心に、短期の海外語学研修への参加を促している。 資料 22 留学派遣及び留学生受入の状況
平成 16 年度 平成 17 年度 平成 18 年度 平成 19 年度
海外への留学者数 3 7 2 10
平 成 18 年 前 期 平 成 18 年 後 期 平 成 19 年 前 期 平 成 19 年 後 期
海外からの留学生数 11 11 10 10

2‐2‐6 キャリア教育・インターンシップの実施状況
本学部のキャリア教育としては、本学就職課が主催する1年次生対象の「キャリア教育
講演会」に「大学入門科目」の授業の一環として学生を参加させる取り組みがあり、平成
18 年度は 61 名,19 年度は 103 名が参加している。インターンシップについては、人間環
佐賀大学文化教育学部 分析項目II
‐1‐17‐
境課程で選択科目として「就業体験実習」を開講し、他課程・選修からも受講者を募って
いる。
(2)分析項目の水準及びその判断理由
(水準)
教育の内容は「期待される水準にある」と判断できる。
(判断理由)
観点2−1 教育課程の編成において
各課程の授業科目の配置そのものは、1年次の基礎的学習(リメディアル教育を含む)
に始まり専門内容を深めるための講義、演習、実験、実習、フィールドワーク等の授業科
目が年次を追ってバランスよく配置されており、教養教育と専門教育との有機的な連携が
図られている。
観点2−2 学生や社会からの要請への対応において
他学部・他大学との単位互換制度、海外研修プログラム、キャリア教育等が整備されて
いる。ネイティブ教員による専門教育外国語の導入も学生の期待に応えるものである。ま
た、入学後に自己の適性を見直す機会を提供するために、転学部・転課程・転選修の制度
が整備されている。社会人や海外の学生を受け入れる態勢も、研究生、科目等履修生、国
外の学術交流協定校間における交換留学制度、特別聴講学生の制度によって十分に整って
おり、学生や社会からの要請に十分に応えている。 佐賀大学文化教育学部 分析項目III
‐1‐18‐
分析項目III 教育方法
(1)観点ごとの分析
観点 3−1 授業形態の組合せと学習指導法の工夫
(観点に係る状況)
3‐1‐1 授業形態の組合せ・バランス
全課程必修の「専門基礎科目」や各課程の「課程共通科目」の多くは講義の形態で行わ
れている。平成 19 年度は 100 人以上の履修者がいる大規模科目が前期で 26 科目,後期で
13 科目あり,
「専門基礎科目」や「課程共通科目」の多くは大規模科目に該当する。
(資料 23)。各課程・選修における専門科目にも講義形態の授業が多いが、それらは知識を自ら発
展・実質化させる演習・実習科目や実験・実技・実習科目と組み合わされている場合が多
い(資料 24)。
資料 23 履修者規模別科目数
平成 19 年度前期 平成 19 年度後期
履修者規模 科目数 比率(%) 科目数 比率(%)
100 人以上 26 5.9 13 3
50〜99 36 8.2 24 5.5
30〜49 42 9.6 60 13.7
10〜29 183 41.9 164 37.4
1〜9 140 32 163 37.1
0 10 2.3 15 3.4 資料 24 専門教育授業における授業形態別構成(平成 19 年度)
学校教育課程 国際文化課程 人間環境課程 美術・工芸課程
講義 5,550 51.1% 3,750 47.0% 3,510 50.0% 540 12.9%
演習 2,670 24.6% 4,200 52.6% 1,018 14.5% 690 16.5%
実験・実技・実習 2,640 24.3% 30 0.4% 2,490 35.5% 2,940 70.5%
計 10,860 100.0% 7,980 100.0% 7,018 100.0% 4,170 100.0% 3‐1‐2 学習指導法の工夫
主要科目の専任教員配置については資料 25 のとおりである。資料 26 は平成 18・19 年
度の TA 採用状況である。国際文化課程の日本・アジア文化選修では、中国人学生によるゼ
ミナール司会進行や資料の翻訳を、その他の課程・選修では主に実技・実験の指導補助を
行っている。また、資料 27 は美術・工芸課程を除き、授業科目の履修状況を年次進行順
に表としてまとめたものである。 3‐1‐3 適切なシラバスの作成と活用
オンラインシラバス入力状況は、平成 19 年 9 月 25 日現在で前期 96%、後期 93%に達し
た。講義概要(開講意図、到達目標を含む)
、履修上の注意、授業計画、成績評価の方法と
基準等が明記されており、教員が各々個別に説明・指示することでフォローしている。そ
の実際の記述内容に関しては教務委員会によって改善の働きかけがなされている。
佐賀大学文化教育学部 分析項目III
‐1‐19‐
資料 25 主要科目への専任教員の配置
課程 専任教員の配置
学校教育課程
学校教育科目「書写」、「小学体育」、専門外国語の一部以
外は全て専任教員と学内非常勤で行っている。
国際文化課程
「外国語」の一部、「日本語教育」関連科目以外は全て専任
教員と学内非常勤で行っている。
人間環境課程
地域・生活分野の「衣生活科学」、環境基礎分野において
「生物科学」、健康・スポーツ科学分野の一部において以外
はおおむね専任教員と学内非常勤で行っている。
美術・工芸課程 「金工工芸」以外のすべては専任教員で担当している。 本学部では、情報端末機器の取り扱いに慣れていない新入生のために、冊子によるシラ
バスを作成し、オリエンテーション時に配布している。また各教員が初回の授業において
シラバスの内容を説明し、学生のシラバスへの関心を高めるための配慮がなされている。 資料 26 TA 採用状況
課程 選修 平成 18 年度 平成 19 年度
教科教育選修 4 2
学校教育課程
音楽選修 2 6
国際文化課程 日本・アジア文化選修 3(3) 3(3)
生活・環境・技術選修 3(1) 2
人間環境課程
健康福祉・スポーツ選修 4(2) 6
美術・工芸課程 美術・工芸選修 1 1
( )内 は留 学 生 数
佐賀大学文化教育学部 分析項目III
‐1‐20‐
資料 27 授業科目履修の学年進行表 課程
学 年 内 容
1年
専 門 基 礎 科 目 、課 程 共 通 科 目 、学 校 教 育 科 目 が必 修 として配 置 され、技 能 習 得 に個 人 差 の大 きい「情 報
基 礎 演 習 I」、「小 学 声 楽 」、「小 学 ピアノ」では TA を指 導 補 助 として参 加 させている。
2年
・小 学 校 教 育 実 習 II・IIIの準 備 として数 々の初 等 科 教 育 法 が配 置 されている。
・専 門 内 容 を深 める為 、教 育 学 選 修 「教 育 学 研 究 法 」では教 員 ・学 生 の共 同 参 加 型 授 業 を行 い、問 題 設
定 や学 修 過 程 においてプロジェクト方 式 、フィールドワーク、グループ学 習 を採 用 し主 体 的 学 習 を促 す。主
担 教 員 と受 講 生 の宿 泊 ゼミも実 施 。
・教 育 心 理 学 選 修 「発 達 神 経 心 理 学 」では生 物 を履 習 していない学 生 にも理 解 できるように指 導 している。
・音 楽 選 修 「実 技 系 科 目 」では個 人 レッスンになり学 生 の空 き時 間 、放 課 後 にレッスン時 間 を確 保 する。
3年
・前 期 に小 学 校 教 育 実 習 IIIが実 施 されるが、19 年 度 からその内 容 の高 度 化 を全 科 目 において目 指 すことに
なった。5〜8 月 に事 前 学 習 を行 い、9 月 の実 習 に備 える。4 ヶ月 間 、一 部 の教 員 は夏 期 休 暇 のほとんどを返
上 してきめ細 かい事 前 指 導 を行 っており、実 習 校 でも高 い評 価 を受 けた。
・中 ・高 の免 許 取 得 のためより高 いレベル内 容 の科 目 が用 意 され「教 育 学 講 読 演 習 」、「教 育 学 課 題 研 究 」
では、研 究 書 や論 文 、資 料 をグループゼミナール形 式 で熟 読 考 究 する指 導 、各 自 の問 題 意 識 や研 究 テー
マについて個 別 に指 導 している。
・障 害 児 教 育 選 修 「視 覚 障 害 者 の生 理 」では、障 害 の内 容 を分 かり易 く説 明 したプリント資 料 、VHS、DVD
教 材 を使 い、ワークシートでの質 疑 応 答 と共 に学 生 の理 解 ・把 握 力 の向 上 を目 指 す。 学校教育 4年
・卒 業 研 究 は全 ての選 修 で個 人 ・ゼミナール方 式 で指 導 されており、卒 論 発 表 も全 ての選 修 で行 われてい
る。
1 年
・課 程 の特 色 を生 かし、共 通 基 礎 科 目 とは別 に英 語 、ドイツ語 、フランス語 、中 国 語 、朝 鮮 語 、専 門 外 国 語
I・IIの中 から 12 単 位 を必 修 化 する。20 名 以 下 の少 人 数 クラスで、外 国 語 運 用 能 力 を徹 底 して養 成 する。
・日 本 ・アジア文 化 選 修 では、アジアの中 の日 本 という視 点 で「東 アジア国 際 関 係 史 」、「東 南 アジア国 際 関
係 論 」、「国 際 経 済 論 」などを開 講 している。
・欧 米 文 化 選 修 では、「ドイツ語 3・4」、「英 語 オーラルコミュニケーション」にネイティブ教 員 を配 置 し早 い時
期 からのコミュニケーション能 力 の育 成 を目 指 す。
2・3 年
・一 部 の教 員 による「海 外 短 期 研 修 」や「集 落 実 地 調 査 」、「地 理 フィールドワーク実 習 」などの調 査 、フィー
ルドワーク型 授 業 も開 設 されている。
・中 ・高 教 職 免 許 に必 要 な「教 職 に関 する科 目 」 21〜23 単 位 が取 得 できるように配 慮 されている。
・日 本 語 教 師 の派 遣 要 請 に対 応 するため、4つの科 目 を新 設 しカリキュラムの充 実 を計 った。 国際文化 4 年
・卒 業 研 究 は、全 ての選 修 で個 人 ・ゼミナール方 式 で指 導 されている。
・専 門 的 な資 料 の検 索 ・収 集 を効 率 的 に行 うために国 会 図 書 館 への個 人 登 録 をさせたり、論 文 作 成 ・発 表
のための少 人 数 での合 宿 を行 う。
・県 内 外 の学 会 への発 表 指 導 など専 門 性 を重 視 した授 業 を展 開 している。
1 年
・データ収 集 ・分 析 が欠 かせないため「情 報 処 理 演 習 I・II」を必 修 として課 し、10 名 前 後 の少 人 数 で指 導
する。
・この課 程 の特 色 として、1年 次 から実 験 、実 習 、フィールドワークを取 り入 れた授 業 科 目 が多 い。
・「被 服 学 」は教 員 免 許 「家 庭 科 」の必 修 科 目 であり、受 講 生 が多 いためTAを採 用 。
・環 境 関 連 行 政 、専 門 職 、理 ・工 系 技 術 のいずれにおいても重 点 科 目 である「環 境 問 題 と対 策 」では学 生 が
興 味 を持 つ国 内 外 の主 な環 境 問 題 をテーマ別 に取 り上 げ、経 済 学 、法 律 学 、社 会 学 などの様 々な観 点 か
ら問 題 の現 状 、本 質 の解 明 と様 々な解 決 策 を論 議 する。
1 年
・中 ・高 免 許 に必 要 な「教 職 に関 する科 目 」 21〜23 単 位 が取 得 できるように配 慮 されている。・食 生 活 アドバ
イザーにおいての重 点 科 目 「食 物 学 」ではパワーポイントなどを使 い理 解 を深 めさせている。・福 祉 住 居 コー
ディネーターにおいての重 点 科 目 「生 活 環 境 機 器 」では講 義 を中 心 とした前 半 の総 括 として住 設 機 器 ショー
ルームの見 学 を行 い後 半 は家 庭 電 器 製 品 について学 生 自 身 に調 査 ・発 表 させることで興 味 を喚 起 してい
る 。
・社 会 福 祉 士 において重 点 科 目 「児 童 福 祉 論 I・II」では、現 代 社 会 における児 童 の成 長 ・発 達 、生 活 実
態 、児 童 福 祉 の歴 史 的 ・社 会 的 背 景 、児 童 福 祉 の理 念 と意 義 について講 述 するとともに学 生 の自 発 的 なボ
ランティア活 動 を推 奨 し、その成 果 を成 績 評 価 に反 映 させている。
・環 境 ・技 術 において「地 学 巡 検 」は1〜4 年 次 生 を対 象 に県 内 外 の地 層 ・岩 石 類 の調 査 、観 察 を行 い、デ
ータの解 析 や採 集 資 料 の分 析 などの室 内 実 験 を行 う。例 年 九 州 では地 震 、火 山 噴 火 、土 砂 災 害 などの自
然 災 害 にみまわれているが、それらに関 しても理 解 し、知 識 が高 められるような適 地 を選 択 して実 施 している。人間環境 1 年
・卒 業 研 究 はいずれの選 修 ・分 野 でも担 当 教 員 による少 人 数 もしくは個 人 指 導 であり、論 文 発 表 会 を実 施 し
ている。 美術・工芸
1年 次 は、共 通 基 礎 科 目 、専 門 基 礎 科 目 、課 程 共 通 科 目 の他 、全 員 が全 ての専 門 分 野 を必 修 として履 習 し、その後
2年 次 に自 らの専 門 を決 定 する。この課 程 の特 色 はもうひとつ、中 高 教 員 免 許 に必 要 な「教 職 に関 す科 目 」の半 数 強
を、「教 育 科 目 」、「中 等 美 術 科 教 育 法 I」、「工 芸 科 教 育 法 」と必 修 化 し課 程 内 で開 講 していることだ。県 内 に「有 田
焼 」という有 数 の窯 業 地 を持 つ特 色 を生 かし、17 年 度 には酒 井 田 柿 右 衛 門 、18 年 度 には青 木 龍 山 という国 宝 級 の
特 別 講 師 を迎 え、指 導 を受 けさせた。他 の専 門 分 野 でも、各 教 員 がそれぞれの教 室 で学 生 を夜 遅 くまで制 作 指 導 し
ており、その内 容 の濃 さは、学 生 による自 発 的 な展 覧 会 や講 師 会 の開 催 や国 内 外 のコンクールで多 数 受 賞 しているこ
とでも明 白 である。研 究 費 削 減 で色 々な機 器 、資 材 不 足 は否 めないが、教 員 の多 大 な努 力 でそれを補 って余 りあるも
のが有 る。
佐賀大学文化教育学部 分析項目III
‐1‐21‐
観点 3−2 主体的な学習を促す取組
(観点に係る状況)
3‐2‐1 主体的な学習を促す取組
本学部では、学生の主体的な学習を促す取り組みとして、次の資料 28 に示すように、課
程あるいは選修・分野ごとに組織的な学習指導を行っている。 資料 28 課程毎の主体的な学習を促す取組 課 程 選 修 代 表 的 な取 り組 み
教 育 学 選 修
大 学 での修 学 全 般 のための入 門 科 目 であり、教 育 学 全 般 の入 門
科 目 でもある「大 学 入 門 科 目 」において、教 育 学 の基 礎 事 項 や現 代
の教 育 課 題 に興 味 や関 心 を持 たせ、資 料 収 集 や調 査 ・報 告 について
の基 礎 的 指 導 を行 い、また、選 修 全 教 員 と1年 次 生 全 員 参 加 の合 宿
ゼミを実 施 している。教 員 ・学 生 の共 同 参 加 型 授 業 である「教 育 学 研
究 法 」では、問 題 設 定 や、学 修 過 程 においてプロジェクト方 法 ・フィー
ルドワーク・グループ学 習 を採 用 することで主 体 的 学 習 を促 すととも
に、主 担 教 員 と受 講 生 全 員 の宿 泊 ゼミも実 施 している。「教 育 学 購 読
演 習 」では、複 数 教 員 の指 導 のもとに小 グループに分 けて、教 育 学 に
関 する研 究 書 や論 文 や資 料 をグループゼミナール形 式 で熟 読 考 究
するよう指 導 している。卒 業 研 究 に向 けての指 導 である「教 育 学 課 題
研 究 」では、各 自 の問 題 意 識 やテーマについて、個 別 に指 導 教 員 を
特 定 して、指 導 している。こうした科 目 の指 導 形 態 や学 習 指 導 法 は、
主 体 的 学 習 を促 す上 で、大 いに効 果 的 である。
教 育 心 理 学 選修 大 学 院 を目 指 す学 生 が多 いため、その指 導 、特 に英 文 読 解 の指 導 を
個 別 的 に行 っている。
障 害 児 教 育 選修 障 害 児 ・者 支 援 のボランティア活 動 への参 加 を支 援 している。
教 科 教 育 選 修
質 の高 い教 員 養 成 を目 指 して平 成 17年 度 から思 考 された「高 度 教
育 実 習 」を、平 成 19年 度 より、実 質 的 な高 度 教 員 養 成 カリキュラムとし
て実 施 している。特 に、2学 年 を対 象 とした「教 育 実 習 II」における「教
科 別 課 題 指 導 」(後 学 期 月 曜 III校 時 )、3学 年 を対 象 とした「教 科 別
課 題 学 習 」(前 学 期 木 曜 V校 時 )及 び「各 教 科 別 事 後 学 習 」(後 学
期 )には、教 科 教 育 講 座 の全 教 員 が指 導 にあたり、学 校 教 育 課 程 の
カリキュラムの中 核 となる教 育 実 習 についての学 生 の主 体 的 な学 習 を
促 す取 組 みを行 っている。また併 免 実 習 (中 学 校 教 員 養 成 等 )におけ
る学 習 指 導 案 作 成 等 の指 導 にも積 極 的 に取 り組 んでいる。 学校教育課程 音 楽 選 修
音 楽 選 修 の「ピアノ」では、成 績 評 価 で予 習 ・復 習 なしにレッスンを
受 けても意 味 がないことを説 明 している。また、前 期 ・後 期 それぞれ 1
回 ずつ音 楽 ホール(県 立 美 術 館 ホール)での合 同 クラスレッスンを実
施 し、受 講 生 全 員 が「全 員 で聴 く」ことを課 している。これは、学 生 が舞
台 上 で演 奏 する経 験 を深 めると共 に、自 身 の成 長 過 程 を他 との比 較
で実 感 させることを意 図 している。「作 曲 」では、興 味 のある作 品 、他 の
実 技 系 授 業 で学 習 している作 品 の楽 曲 分 析 を自 主 的 に実 施 させ、
個 人 的 に指 導 するとともに、学 生 の自 発 的 作 曲 ・編 曲 活 動 を随 時 指
導 している。
国 際 文 化 課 程
例 えば「イギリス政 治 史 」では「定 期 試 験 の他 に、レポート及 び出 席
を総 合 して評 価 しているが、試 験 及 びレポートは、知 識 よりも内 容 の理
解 と全 体 の首 尾 一 貫 性 を重 視 し、定 期 試 験 ・レポート・出 席 の配 点 を
40%・30%・30%とすることにより、学 生 の授 業 参 加 がより積 極 的 にな
るように取 り組 んでいる。
人 間 環 境 課 程
人 間 環 境 課 程 の健 康 福 祉 ・スポーツ選 修 の科 目 である「健 康 福 祉
スポーツボランティア」では自 分 で興 味 ・関 心 のある健 康 福 祉 ・スポー
ツに関 するボランティア活 動 を行 わせている。最 初 は講 義 を通 してボラ
ンティアについて学 ぶが、その後 、学 生 自 らボランティアについて学
び、自 分 でボランティア先 を見 つけて交 渉 し、実 際 にボランティア活 動
をした上 で、レポートを作 成 させている。
佐賀大学文化教育学部 分析項目III
‐1‐22‐
また、開講される全科目についてオンラインで公表するシラバスには事前・事後学習の
必要性が明示されている。さらに、学年担任制を実施し、単位修得方法をはじめとする学
習相談に応じている。
3‐2‐2 単位の実質化への配慮
本学部では、過度の履修を抑制し計画的な履修を促すために、各学期に登録できる科目
の単位数の上限を 25 単位と定めている。この登録単位数の上限については、各学期の履修
科目登録時に厳正な指導を行っており、資料 29 に示すように、平成 19 年度前学期におけ
る 1 年次生の取得単位数は平均 21 単位となっている。
また、学生が快適・安全に学習・研究活動に専念できるように、講義室や演習室の利用
に便宜を図り、また附属図書館や総合情報基盤センターの効率的な利用を促している。ま
た、資料 30 に示すように、それぞれの自習室や学生控え室にはパソコンなどを設置して、
学生の自主的な学習を促す環境を整備している。 資料 29 1年前学期取得単位数
課程 選修 単位数
教育学選修 19
教育心理学選修 16
障害児教育選修 16
教科教育選修 21
数学選修 21
理科選修 21
学校教育課程
音楽選修 22
国際文化課程 25
人間環境課程 21
美術・工芸課程 22
平均 21
資料 30 選修・分野毎のパソコン設備状況(平成 19 年度)
選 修 設置台数 設置・利用状況
理科選修 2 学内 LAN に接続されているが旧式で利用は少ない 数学選修 3 日常的に使用されている
音楽選修 4 LAN に接続して常時利用されている
地域生活文化(分野) 17 常時学内 LAN に接続されている
環境・技術(分野) 48 情報処理室で学内 LAN に接続.常時利用されて
いる
健康福祉・スポーツ選修 27 常時利用されている
美術・工芸選修 2 LAN に接続し,自由に利用されている (2)分析項目の水準及びその判断理由
(水準)
教育方法は「期待される水準にある」と判断できる。 (判断理由)
観点3−1 授業形態の組合せと学習指導法の工夫において
全課程において個々の教育目的・教育目標(資料1)に対応すべくさまざまな授業形態
を組み合わせた学習指導がなされている。このカリキュラムは「総合知」を目指す本学部
の特色といえる。
佐賀大学文化教育学部 分析項目III,IV
‐1‐23‐
観点3−2 主体的な学習を促す取組において
入学直後のオリエンテーション時に履修モデルを示すことにより、計画的かつ効率的な
講義選択と自学自習を促している。また、各課程・選修ごとに工夫されている指導形態や
方法は、学生の主体的学習を促す上で大いに効果を発揮している。
なお、履修登録の際には単位登録の上限設定が行われており、学生に対して単位の実質
化を保証するための厳格な履修指導が実施されている。また、シラバスにおいては予習・
復習の必要性を明示し、学生に対して自主的な学習を促している。さらに、施設・設備(部
屋数,パソコン等)を整備することで学生に自主的な学習を促す環境を整備する取組がな
されている。
分析項目IV 学業の成果
(1)観点ごとの分析
観点 4−1 学生が身に付けた学力や資質・能力
(観点に係る状況)
4‐1‐1 単位修得状況と卒業状況
卒業に必要な単位は,学校教育課程が128単位,国際文化課程,人間環境課程,美術・工
芸課程がそれぞれ124単位を卒業に際しての必要な単位数としている。
平成18年度の卒業対
象在籍者数(平成15年度の入学者、および平成17年度の3年次編入学者)は290名である。
このうち留年者数は20名であり、留年者数の率は6.9%である。平成18年度における各課程
の4年次生(平成15年度入学者および平成17年度の3年次編入学者)の卒業者数の率は,
学校教育課程が94名で90%,国際文化課程が75名で96%,人間環境課程が71名で96%,美
術・工芸課程が30名で91%であった。 4‐1‐2 資格取得状況
本学部学生の教員免許状取得状況は次の資料 31 のとおりである。
さらに、社会福祉士国家試験は、平成18年度は17名が受験し5名が合格(合格率29.4%)
した。また、平成18年度の学部卒業者で学芸員資格を取得した者は25名を数える。 資料 31 平成 19 年度卒業生の課程別教員免許取得状況
小 学 校 教 諭 免 中 学 校 教 諭 免 高 校 教 諭 免 養 護 学 校 教 諭 免 幼 稚 園 教 諭 免
学 校 教 育 課 程 96 54 54 33 34
国 際 文 化 課 程 2 27 23 2
人 間 環 境 課 程 27 33 5
美 術・工 芸 課 程 22 35
合 計 98 130 145 38 36 4‐1‐3 資質・能力の向上に向けた、学生の自主的取り組み
佐賀大学が実施している「教育ボランティア」に登録している本学部学生は平成 18 年度
において 232 名であり、登録者総数 260 名のうち本学部学生が 89%を占める。また本学の
地域貢献推進事業の一環でもある「ユニキッズ」のスタッフ登録者数は、本学部学生が 58
名であり総登録者 94 名中の 62%である。こうした実際の現場での教育を核とした社会活
動に学生自らが参画してそのスキルアップを図っていることが数字からも読みとれる。
佐賀大学文化教育学部 分析項目IV
‐1‐24‐
4‐1‐4 学生が受けた様々な賞等の状況
資料 32 平成 19 年度文化教育学部の受賞・表彰等
大会やコンクール等の名称(全国・西日本・九州) 受賞等の内容
第 11 回世界陸上選手権大会(女子中距離) 日本代表
第 31 回毎日女流書展 佳作
第 34 回創画展 入選
第 28 回九州新工芸展(公募の部) 大賞
第 83 回白日展(彫刻部門) 入選
第 83 回白日展(絵画部門) 入選
第 40 回記念西部書作家協会展(大字書部門) 秀作
第 40 回記念西部書作家協会展(大字書部門) 毎日新聞社賞
(注記) 佐賀県レベルの入選・受賞等は多数のため省略
平成 18 年度および 19 年度の学外における競技大会・コンクール・コンテスト・公募展
等での受賞者は極めて多数に上る。内容も諸芸術分野やスポーツ分野だけではなく、語学
検定や服飾デザイン等多岐にわたっており、本学部の教育成果を十分に証明するものとな
っている(資料 32)。 4‐1‐5 卒業研究にみる学生への教育効果や成果
個々の課程において様々な研究方法を採用しながら今日的・社会的な課題に取り組んで
おり、各課程の目的や特徴を生かしながら学生の視野を広げ、かつ教育効果を着実に上げ
ている。 観点 4−2 学業の成果に関する学生の評価
(観点に係る状況)
4‐2‐1 学業の満足度
平成 19 年度は前年度に引き続き「共通アンケート(学部学生対象)」を実施した。アン
ケート結果をみると、三つの専門科目すべてにおいて満足度(5段階評価)の平均値が前
年度に比して上昇しており、学業の満足度の向上が認められる(資料 33)。 資料 33 専門科目の満足度
専 門 基 礎 科 目 専 門 必 修 科 目 専 門 選 択 科 目
H18 年 度 H19 年 度 H18 年 度 H19 年 度 H18 年 度 H19 年 度
5(高 ) 10 14 10 22 11 25
4 48 61 53 55 59 61
3(中 間 ) 114 94 105 90 101 87
2 29 27 41 32 39 25
1(低 ) 13 5 10 6 7 7
回 答 無 し 8 8 5 4 6 4
未 回 収 61 69 61 69 61 69
平 均 3.061 3.286 3.055 3.333 3.129 3.418 (2)分析項目の水準及びその判断理由
(水準)
学業の成果は「期待される水準にある」と判断できる。 (判断理由)
佐賀大学文化教育学部 分析項目IV
‐1‐25‐
観点4−1 学生が身に付けた学力や資質・能力において
単位修得状況と卒業状況、および進級状況については、学部全体として期待に応えるも
のとなっている。資格取得に関しては、学校教育課程だけでなく、他の3つの課程におい
ても教員免許状の積極的な取得が確かめられ、社会福祉士国家試験の合格率でも優秀な成
績をあげるなど、学生ならびに社会の期待に十分に応えている。資質・能力の向上に向け
た学生の自主的・積極的な取り組みについても、
地域での教育ボランティア活動を中心に十
分に期待に応えているといえる。
観点4−2 学業の成果に関する学生の評価において
本学部学生の学外における高レベルでの多数の受賞は、本大学の存在を大いに内外に知
らしめ、在校生への貴重な指針ともなるなど、期待を上回る水準に達している。
卒業研究にみる学生への教育効果や成果の点では、各課程の目的や特徴を生かして様々
な研究方法を採用し今日的・社会的な課題に取り組んでおり、全体として期待に応えるも
のとなっている。
学業の満足度についても、アンケート結果において学業の満足度の向上が認められるこ
とから、期待に応えていると判断される。
佐賀大学文化教育学部 分析項目V
‐1‐26‐
分析項目V 進路・就職の状況
(1)観点ごとの分析
観点 5−1 卒業(修了)後の進路の状況
(観点に係る状況)
5‐1‐1 就職状況
平成 18 年度の本学部の就職率は全体で 91.8%であり、
男女別の内訳は男 97.9%、
女 85.6%
である。また、進学者数は 31 名である。そのうちの 24 名が本学の教育学研究科に進学し
ており、進学を希望する卒業生にとっての主たる進学先となっている。そのほかは九州を
含む西日本の大学院への進学である。
職業別就職状況を見ると小学校教員、中学校教員、高等学校教員、幼稚園教員、特別支
援学校教員や様々な業種に就いていることが明らかである(資料 34)。
資料 34 平成 18 年度職業別就職状況
学 校 教 育 国 際 文 化 人 間 環 境 美 術 ・ 工 芸
小 学 校 教 員 21 0 0 0
中 学 校 教 員 0 1 1 4
高 等 学 校 教 員 2 0 0 0
幼 稚 園 教 員 4 0 1 0
特 別 支 援 学 校 6 0 0 0
そ の 他 の 学 校 0 0 0 0
事 務 従 事 者 5 30 25 4
販 売 従 事 者 1 3 7 2
サ ̶ビ ス 職 業 0 8 5 2
保 安 職 業 1 2 4 0
運 輸 通 信 従 事 者 2 0 0 0
情 報 処 理 技 術 者 1 1 0 0
管 理 的 職 業 従 事 者 0 0 0 0
そ の 他 専 門 的 職 業 1 3 0 1
そ の 他 技 術 者 1 0 2 2
そ の 他 ( 分 類 不 能 ) 3 1 8 1
合 計 48 49 53 16 観点 5−2 関係者からの評価
(観点に係る状況)
5‐2‐1 関係者からの評価
本学部卒業生における日本全国にわたる主な就職先、及び佐賀県内の全小・中・高等学
校約 350 校、また卒業生(予定者)に対して実施した各アンケート調査において、資料 35
が示すように学部が教育目標とする総合的知識、能力、技術等についてそれぞれ満足のい
く評価を得ている。企業対象のアンケートでは、
「職場環境への適応」・「基礎知識・能力」
について特に評価が高く、学校対象アンケートでは、
「学級経営能力」と「生徒指導能力」
の項目に関してやや評価が厳しいが、
「学校環境への適応」・「生徒とのコミュニケーション
能力」等、全体としては満足のいく評価が得られている。
卒業予定者へのアンケートにおいても、
「専門的な知識や技能を習得できたか」という質
問に対し、7割以上の回答者が「ややできた」、「かなりできた」と答えており、また「異
文化理解」、「コミュニケーション能力」の習得についても、肯定的な評価が過半数を占め
ている。
佐賀大学文化教育学部 分析項目V
‐1‐27‐
(2)分析項目の水準及びその判断理由 (水準)
進路・就職の状況は「期待される水準にある」と判断できる。
(判断理由)
観点5−1 卒業(修了)後の進路の状況において
学部が有する特性により、各課程の教育目標に応じた進路を志望選択する傾向が見られ
る。学校教育課程において企業等に就職する学生が少なくない一方で、他の3課程におい
て各種の学校教員として採用される学生がいるなど、教育における課程間の良い意味での
垣根の低さが進路・就職状況にも反映しており、それは学部の教育理念である文化と教育
の融合にも合致している。
観点5−2 関係者からの評価において
企業及び学校を対象としたアンケート調査の結果を見ると、
概ね良好な評価を得ている。
特に職場環境への適応能力については、企業・学校とも評価が高く、各課程の教育の成果
を示している。また、本学卒業予定者の自己評価における満足度の数値からも相応の教育
効果を見てとることができる。
以上のことから、本学部の教育における効果や成果は期待される水準にあると判断でき
る。
佐賀大学文化教育学部 分析項目V
‐1‐28‐
資料 35 各種アンケート調査
文 化 教 育 学 部 卒 業 生 の就 職 先 関 係 者 アンケート
アンケート用 紙 送 付 数 :約 100 企 業 /回 答 のあった企 業 数 :34 社 (回 収 率 :約 34%)/対 象 卒 業 生 数 :38 名 (就
職 委 員 会 により平 成 18 年 2月 実 施 )
卒 業 生 への評 価 4段 階 評 価 の平 均 点 (1:非 常 に満 足 、2:満 足 、3:やや不 満 足 、4:不 満 足 、のうち1つを選
択 。6は、1:積 極 的 に採 用 、2:採 用 、3:検 討 中 、4:消 極 的 、のうちから選 択 。)
1.基 礎 知 識 ・能 力 2.00
2.実 務 能 力 2.13
3.外 国 語 能 力 2.21
4.職 場 環 境 への適 応 1.98
5.会 社 への貢 献 2.05
6.今 後 の採 用 予 定 2.26
自 由 意 見
・当 社 基 本 的 には技 術 社 員 中 心 に採 用 しているが専 門 学 部 に限 らず、人 間 性 を中 心 に判 断 しています。今 回
の貴 学 部 出 身 者 についての感 想 としては、期 待 以 上 、充 分 に満 足 できる人 材 です。
・佐 大 生 は、知 識 が足 りないという感 じは持 っていませんが、自 ら考 え行 動 する力 を養 っていただければと思 って
います。
・優 秀 な人 材 を採 用 させていただき、ありがとうございます。2004 年 入 社 の空 港 旅 客 係 総 合 職 として養 成 している
段 階 です。本 人 のモチベ̶ションが大 変 高 く、将 来 的 に期 待 されています。
・おとなしい人 が多 いかなと思 います。
・大 卒 唯 一 人 の保 育 士 。他 の短 大 卒 とは違 う何 か(深 さ)が欲 しい。
・弊 社 は日 本 文 化 に深 く根 ざす「きもの、和 服 」を主 力 商 品 として取 り扱 っております。地 域 密 着 型 の事 業 展 開 も
含 め貴 大 学 との「近 さ」を重 んじて積 極 採 用 を毎 年 考 えております。 佐 賀 県 小 ・中 ・高 等 学 校 対 象 アンケート
アンケート用 紙 送 付 数 :358 校 /回 答 のあった学 校 数 :233 校 (回 収 率 :62%)/対 象 卒 業 生 数 :77 名
(就 職 委 員 会 により平 成 19 年 8月 実 施 )
過 去 5年 間 に採 用 された卒 業 生 74 名 に対 する評 価 。4段 階 評 価 の平 均 点 (1:非 常 に満 足 、2:満 足 、3:やや不
満 足 、4:不 満 足 、のうちから1つを選 択 。)
1.教 員 としての基 礎 的 な知 識 ・能 力 2.19
2.教 科 の知 識 2.26
3.学 級 経 営 能 力 2.44
4.生 徒 指 導 能 力 2.48
5.生 徒 とのコミュニケ̶ション能 力 2.17
6.学 校 環 境 への適 応 1.96
自 由 意 見
・授 業 (教 科 指 導 )の力 は、充 分 に備 わっている。児 童 ・保 護 者 ・教 職 員 との対 話 (コミュニケーション)能 力 が不
十 分 なように思 えることが多 々ある。
・学 校 現 場 でのボランティア等 に積 極 的 に参 加 した上 で教 員 になってほしい。
・教 育 ボランティアの取 組 みについては、現 場 として大 いにありがたく感 じております。
・まじめであることや、おとなしい性 格 であることは、時 として教 師 には物 足 りないことがあります。社 会 人 としての自
覚 や人 間 としての熱 い情 熱 を培 っていただけたらと思 います。
・普 通 の公 立 学 校 でもいろいろな児 童 が在 籍 しています。特 別 支 援 教 育 について、力 を入 れ指 導 してください。
・若 いながら、学 校 での中 心 的 な戦 力 として活 躍 してくれています。特 に佐 大 卒 が多 いので、横 (学 級 間 )の連 携
もよくとれるし、子 どもたちとのかかわりが大 変 うまいと思 っています。 学 部 卒 業 予 定 者 対 象 共 通 アンケート(大 学 教 育 委 員 会 ・高 等 教 育 開 発 センターにより平 成 19 年 1月 実 施 )
卒 業 予 定 者 127 名 による質 問 B̶04 に対 する回 答 (%)
〔専 門 的 な知 識 や技 能 を習 得 できたか〕 〔異 文 化 理 解 〕 [コミュニケ̶ション能 力 ]
1.全 くできなかった 0.8 5.5 1.6
2.あまりできなかった 8.7 8.7 10.2
3.どちらともいえない 17.3 30.7 24.4
4.ややできた 57.5 35.4 47.2
5.かなりできた 14.2 15.0 15.0
6.該 当 しない 0 2.4 0.0
7.わからない・無 回 答 1.6 2.4 1.6 佐賀大学文化教育学部
‐1‐29‐
III 質の向上度の判断 1) 事例1
「教育課程の編成、
授業形態の組み合わせと学習指導法の工夫」
(分析項目II‐2‐1、
III‐3‐1)
資料 13、14、15、16 に示されるように「教育実習の手引き」、
「履修モデル」
、などを学部
独自に発行し、学生の目標に基づく科目の選択方法、年次進行などを周知している。平
成 19 年にはシラバス入力率も 90%を超え、
学生への周知に関して整備が整えられている。
【中期計画 037、071】 2) 事例2「語学教育の拡充と海外留学」
(分析項目II‐2‐1、II‐2‐1)
外国語教育をとおして豊かな語学力と国際的視野を備えうる教育態勢を整え、特に国際
文化課程では留学の環境を整えるためカリキュラムを充実させている。その結果、資料 22
に示されるように、平成 19 年度は 10 名の学生が海外留学している。
【年度計画 010、041】
3) 事例3「FD 活動への取り組みと教育改善」
(分析項目II‐1‐2、IV‐4‐2)
資料 33 に示されるように学生の授業満足度が増大しており、また資料7,8に見えると
おり、
その結果に基づいた授業改善、
組織別授業評価の成果と判断される。
【中期計画 038、
061】 4)事例4「教員採用試験対策への取り組み」
(分析項目V‐5‐1)
本学部では教員採用試験対策として、正課の授業カリキュラムに加え、学校教育課程の
関係教員によるペーパーテスト(一次試験)対策講座を開講し、本学出身の教職経験者、
及び就職委員による二次・三次試験(面接、模擬授業等)対策講座を実施している。その
成果は資料 36 に示されるように、
平成 16 年度から 19 年度にかけて正規職での採用人数が
増加していることから明らかである。
【年度計画 019、021】
資料 36 文化教育学部卒業生の教職員正規採用人数の推移
平成 16 年度 平成 17 年度 平成 18 年度 平成 19 年度
教職員正規採用人数 10 20 21 22

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