佐賀大学
学部・研究科等の教育に関する現況分析結果
学部・研究科等の教育に関する現況分析結果(概要) 1
1. 教育学部 3
2. 学校教育学研究科 6
3. 芸術地域デザイン学部 9
4. 地域デザイン研究科 11
5. 経済学部 13
6. 医学部 16
7. 医学系研究科 19
8. 理工学部 22
9. 理工学研究科 25
10. 工学系研究科 28
11. 農学部 30
12. 農学研究科 33
13. 先進健康科学研究科 35
注)現況分析結果の「優れた点」及び「特色ある点」の記載は、必要最小限の書式等の
統一を除き、法人から提出された現況調査表の記載を抽出したものです。
佐賀大学
佐賀大学
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学部・研究科等の教育に関する現況分析結果(概要)
学部・研究科等 教育活動の状況 教育成果の状況
教育学部 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
学校教育学研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
芸術地域デザイン学部 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
地域デザイン研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
経済学部 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
医学部 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
医学系研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
理工学部 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
理工学研究科 【3】 高い質にある 【2】 相応の質にある
工学系研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
農学部 【3】 高い質にある 【2】 相応の質にある
農学研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
先進健康科学研究科 【2】 相応の質にある 【2】 相応の質にある
佐賀大学
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佐賀大学 教育学部
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1.教育学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 )
佐賀大学 教育学部
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔優れた点〕
しろまる 卒業要件の単位が満たされていることに加え、ディプロマ・ポリシーに示し
た学士力が修得されていることをラーニング・ポートフォリオにより確認して
卒業を認定する。
〔特色ある点〕
しろまる 教育学部の附属教育実践総合センターと教育実習委員会が中心となり、教育
学部を含む全学部の学生を対象に、教育実習に関する様々な指導・支援を実施
している。第3期中期目標期間に新たに以下のような取組を開始し、指導・支
援を強化している。
1教育実習生に必要な規範意識・倫理観を育み徹底させるための取組を実施し
た。具体的には、実習までの倫理基準確認テストの実施と面談指導、倫理基準
理解度セルフチェックの実施、実習後の規範意識・倫理観セルフチェックの実
施などである。
2メンタル面やコミュニケーション面の問題等により支援を必要とする全学部の
学生を対象とした実習前の情報収集と対応について体制を作り、実施した。具
体的には情報収集のために「事前に相談が必要な学生調書」「実習前のJAF
(自信・安心・不安)チェックシート」「実習前の生活習慣チェックシート」
を作成し、記入を依頼あるいは指導した。また対応体制として「教育実習個別
対応チーム」(教育学部教育実習委員長が責任者)をはじめとする教育実習個
別対応連携体制を構築した。
3実習校からの教育学部以外の学部の学生の指導力不足の指摘を受け、他学部生
を対象とした指導案作成力向上のための指導を事前指導等に組み込むとともに
パンフレット(『学習指導案作成の手引き』)を作成する等により指導を強化
した。
しろまる 令和元年度 AO 入試(英語)に佐賀大学独自開発の CBT 試験を導入した。
しろまる 教育分野に関心がある県内の高校生を対象に「教師へのとびら」を実施して
いる。これは、「高校3年間と大学4年間の計7年間で教師を育む」というコ
ンセプトのもと、教師という職業に対する理解を深め、自らの教員としての適
佐賀大学 教育学部
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性を高めることを目的としたカリキュラムである。令和元年度は、高校1年生
123 名、高校2年生 35 名、高校3年生 60 名、計 218 名が受講した。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 学校教育学研究科
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2.学校教育学研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 )
佐賀大学 学校教育学研究科
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 学生のテーマに応じた実践研究の進捗を確認し指導を行うことで質を保証す
るために、大学共通のポートフォリオ学習支援統合システムを利用して、学期
ごとに指導教員は学生と面談の上、各履修科目における学生の研究指導計画と
研究経過の点検・評価・助言を行い、学生は研究実施報告を行っている。
しろまる 学校教育学研究科は教職大学院(専門職大学院)という特質を有するため、
開講科目の授業形態に講義科目はなく、全て演習又は実習のいずれかである。
そして学校教育が実践の学問という特徴を踏まえて、全てにおいてアクティ
ブ・ラーニングでの実施が必須となっている。
しろまる 授業、少人数でのグループ協議を中心としたカンファレンス(大学院で教員
と学生が一堂に会して行うもの)やリフレクション(実習校で実習先指導担当
と大学教員が共同で行う実習指導)、実習の事前・事後指導を通して、各学生
を主指導・副指導教員を中心に複数の教員が担当し、一人一人に応じたきめ細
かな指導と相談を日常的に行っている。
しろまる 第3期中期目標期間初年度にあたる平成 28 年度から学校教育学研究科では、
教育委員会及び学校等との多様な連携を図っている。佐賀大学と佐賀県教育委
員会は、研究科の運営が円滑に行われ、優れた新人教員の養成及び現職教員の
資質能力の向上を図ることを目的として「協定書」を締結している。協定によ
る学校教育学研究科運営の改善の一例として、佐賀県教育委員会の強い要望を
受け、令和2年度より、特別支援学校専修免許状を取得できるように組織改編
を行った点が挙げられる。
佐賀大学 学校教育学研究科
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分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔特色ある点〕
しろまる 学部卒業生等学生の修了生は、学部卒の新採教員と比較して、授業力の高
さ、コミュニケーション力の高さ、教職への意欲、授業等における落ち着いた
態度など、幅広い面で肯定的な評価を頂いている。現職教員等学生に関して
は、授業力のさらなる向上、ミドルリーダーとしての自覚、積極的な校務分掌
への取組や後進の指導など、こちらも幅広く高い評価を得ることができてい
る。
佐賀大学 芸術地域デザイン学部
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3.芸術地域デザイン学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 )
佐賀大学 芸術地域デザイン学部
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔優れた点〕
しろまる 講師や助言者として、地域の自治体職員、地域のNPO法人職員を積極的に
登用するカリキュラム編成となっている。3年次コア科目である「地域創生フ
ィールドワーク」、「有田キャンパスプロジェクト」では、地域の自治体、N
PO、民間などの多様な主体と協働しながら各地において地域創生を狙いとし
たアートプロジェクトを実践している。平成 30 年度、令和元年度に合計 16 件の
プロジェクトの実績がある。
〔特色ある点〕
しろまる 県内IT企業4社でつくる「次世代コンテンツ開発共同企業体」と芸術地域
デザイン学部、佐賀市によるコンテンツ研究開発と実践教育を行う拠点
「redeco(リデコ)」を令和元年6月に創設し、学生が開発する各種のコンテ
ンツ制作へのアドバイスや実際の案件に関わらせていくOJT型の人材育成、
学内インターンシップ的役割などを今後行っていく。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 地域デザイン研究科
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4.地域デザイン研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 )
佐賀大学 地域デザイン研究科
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる フィールドデザイン分野では、九州の自然と信仰に培われた地域社会・文化
史を「ジオパーク構想」の観点から調査研究を行うこととし、例えば島原半島
ジオパーク協議会と連携し雲仙・島原史多文化共同研究を継続的に実施してい
る。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔優れた点〕
しろまる 芸術表現コースの学生においては、平成 30 年日本クラフト展で学生賞受賞や
令和元年佐賀美術協会展の彫塑部門で最高賞(美術協会賞)を受賞するなど実
績に基づく教育成果が出ている。
佐賀大学 経済学部
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5.経済学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 )
佐賀大学 経済学部
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 改組の完成年度(平成 28 年度)以降に科目の追加や削除を行ったが、体系性
を損なわないように実施されている。コースナンバリングも体系に沿って行わ
れており、それはカリキュラムマップに現れている。またシラバスにもコース
ナンバーが明記されていることを経済学部教育委員がチェックしている。学生
に体系的な履修を促すため、履修した科目の学士力番号がラーニング・ポート
フォリオでわかるようになっている。シラバスにも科目が対応する学士力が記
載されていることを経済学部教育委員会がチェックしている。
しろまる 平成 29 年度より経済学部の授業として、夏休み期間中に1週間にわたって学
ぶ、単位制の実践インターンシップを開始した。
しろまる 平成 28 年度よりコア科目群確認試験を導入し、合格基準を満たすことで卒業
対象者となる制度を実施している。コア科目群確認試験の不合格者は、指導教
員が合格を目指して指導する。
しろまる 平成 30 年度から、佐賀県内高校生を対象に「社会へのとびら」を開催してい
る。これは、佐賀県内普通高校の1年生から希望者を募り、約2年半かけて、
社会科学の入門的授業を行う「継続・育成型高大連携事業」である。
しろまる COC+の活動として、3地元企業と、1地方自治体(鳥栖市)における単位制
のインターンシップを開催しており、学生の地域企業及び自治体への理解、就
業に対する意識の向上に資している。
佐賀大学 経済学部
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分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔特色ある点〕
しろまる 4年次にコア科目群確認試験を実施し、選択必修科目の理解度を確かめてい
るが、令和元年度では 95%の学生は1回で合格し(60%以上の正解が合格基
準)、そのほかの学生は追試験で合格に至っている。
しろまる COC+における令和元年度卒業生の地元就職率の目標値は 32.9%であるが、平
成 28 年度 21.7%、平成 29 年度 22.7%、平成 30 年度 30.4%と目標値に近づい
てきている。経済学部では、COC+事業の一環として、地域自治体、地元企業に
おける単位制のインターンの開催、地域連携及び産官学連携による講義の実施
などによって、学生が地域自治体や地元企業に対して関心を深める機会を提供
している。
佐賀大学 医学部
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6.医学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18 )
佐賀大学 医学部
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 5〜6名の学生につき1名の教員がチューターとして学修・生活・進路など
広範囲にわたって支援するチュートリアル制度を、前身となる佐賀医科大学開
学時から継続して実施している。さらに留年者には特別チューター制度があ
り、個々の留年者に対して担当教員が配置され、学修の状況や単位取得などに
ついてより密にモニタを行っている。さらに平成 23 年からはラーニング・ポー
トフォリオを導入し、チューターはこれを確認した上できめ細かい学習支援を
行っている。
しろまる 高校生が3年間を通じて高度な教育や研究に触れ、将来の進路を考える機会
を提供する「継続・育成型高大連携カリキュラム」の一環として、平成 29 年度
から、将来医師を目指す高校生を対象に「医療人へのとびら」を開始、平成 30
年度からは看護師を目指す高校生を対象に看護学科でも開催、新規受講者は毎
年増加している。
しろまる 医学科3・4年次学生には、日本医学英語教育学会の医学英語検定試験の受
験を勧奨しており、2019 年は同検定試験4級に 36 名が、同3級試験に2名が合
格した。
しろまる 「佐賀県地域医療再生計画」に基づき、県内の肝がん死亡率を低下させるた
め寄附講座「肝疾患医療支援学講座」及び附属病院内に「肝疾患センター」を
平成 24 年1月に設置、肝炎患者の早期発見を目的に専門医療機関とかかりつけ
医の協力体制を構築した。
佐賀大学 医学部
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分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔特色ある点〕
しろまる 医学科卒業者のうち佐賀県内基幹型病院での初期臨床研修プログラム採用者
数は平成 28 年度 102 名、平成 29 年度 90 名、平成 30 年度 92 名、令和元年度 114
名であり、県内定着率は高い割合となっている。
しろまる 平成 29 年度に佐賀大学の教育目標、教育方針に基づいた医学科の「卒業時ア
ウトカム(卒業時に備えている能力)」を整備し、医学科卒後2年目の研修医
を対象に教育目標や卒業時アウトカムに対する各自の到達度(⇒卒業時に初期
臨床研修を始める上で支障のないレベルに達していたか)のアンケート調査を
実施した。本調査結果を見る限り、教育目標とする学力、技術、資質等の達成
状況から学位授与方針や教育目的に則した学習成果が得られているとの評価を
得ている。
佐賀大学 医学系研究科
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7.医学系研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 )
佐賀大学 医学系研究科
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 必修科目「基礎医学研究法、臨床医学研究法、総合支援医科学研究法」で
は、論文研究中間発表審査会による評価を実施している。審査会では「基礎医
学コース」「臨床医学コース」「総合支援医科学コース」の各コースごとに、
関連教員とコース学生が一堂に会し、論文作成に向けての様々な観点による討
論・助言を行う。3年次の学生が各自の論文研究の進め方や進捗状況について
発表を行い、1・2年次の学生は質疑討論に参加する。審査は、コースチェア
パーソンを含む3名の審査員により、コース「研究法」の学習成果について、
下記の審査表により5段階評価を行う。
しろまる 医学系研究科では独自の「学術国際交流基金」により、国外派遣者助成事業
を実施、その中で大学院生の海外学会参加のための渡航費用等支援を行ってい
る。
しろまる 医学系研究科では独自の「医学部学術国際交流基金」により、私費外国人留
学生学等助成事業を実施している。
しろまる 平成 30 年8月、佐賀大学と好生館ライフサイエンス研究所と連携大学院協定
を締結した。
佐賀大学 医学系研究科
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分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔特色ある点〕
しろまる 「学生による授業評価」を各授業科目の終了時に行い、学生が感じた各教科
の重要性の程度や授業の満足度等を調査している。
佐賀大学 理工学部
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8.理工学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 )
佐賀大学 理工学部
- 23 -
分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 学生の能動的な学びを生み出すために、全授業科目に反転授業やアクティ
ブ・ラーニングによる教育手法等の導入・実施を促進するための取組を進め
た。平成 30 年度の反転授業及びアクティブ・ラーニング導入状況調査の結果、
理工学部開講科目における反転授業やアクティブ・ラーニングの導入率は非常
勤講師の担当科目を除くと 85.5%であった。(残りの 14.5%のうち 11.34%は
未回答の科目であったことから、実際の導入率は 85.5%より高いと推測され
る。)この調査結果に基づき、未導入及び未回答科目の担当教員に対して、反
転授業やアクティブ・ラーニングに関する FD への参加を促し、かつ令和元年度
からの反転授業やアクティブ・ラーニング導入計画書の提出を依頼した。これ
らの取組により令和元年度における理工学部開講科目の反転授業やアクティ
ブ・ラーニング導入率は非常勤講師科目を含め 99.4%という非常に高い水準に
ある。
しろまる ラーニング・ポートフォリオの可視化機能を活用したチューターによる履修
指導は学期初めと学期終わりに定期的に実施しており、理工学部の実施率は
97%と高水準である。また、在学生(留学、休学者は除く。)のラーニング・
ポートフォリオ記入率は 88%である。ラーニング・ポートフォリオの卒業時教
員の入力率については、100%の入力率であった。ラーニング・ポートフォリオ
により学生の成績、出席率、学士力別の達成率や GPA を確認することができ、履
修指導に活かしている。履修指導の過程で修学上問題の認められる学生に対し
ては、カウンセラー、ソーシャルワーカー等による生活相談への誘導を行って
いる。
しろまる 令和元年度入試:学部改組により、一般入試の選抜方法が従来の7学科での
選抜から理工学科としての一括選抜へと変更された。これに加えて、新たに AO
入試を導入し特別入試の割合を入学定員の 25%に増やした。また、一般入試に
主体性評価のための「特色加点制度」を導入した。特色加点は、志願者が取り
組んできた様々な活動や実績を踏まえた申請内容を評価して加点するもので、
申請書と根拠資料に基づき入学後に期待できる主体的な学習行動や活動等につ
いてアドミッション・ポリシーの観点から評価する。これにより、「主体的に
佐賀大学 理工学部
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学び続けようとする意欲と態度」や「本学部の教育・研究活動を活性化できる
可能性」を有する学生の選抜を行うことができた。
しろまる 佐賀大学理工学部長表彰を授与された成績優秀者で構成される学部公認の学
生による国際交流活動組織 STEPs があり、海外の大学や研究所等での研修、外国
人留学生との交流会、English Time における各テーマについて英語のみでの発
表会、理工学部を訪問される外国からの教員や学生の応対などの活動を行って
いる。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 理工学研究科
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9.理工学研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 )
佐賀大学 理工学研究科
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 高い質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
平成 25 年度に環境・エネルギー科学グローバル教育プログラムを開設し、同プロ
グラム修了生の査読付き論文数及び学会発表回数については、それぞれ、平均して博
士後期課程で3報及び5件、博士前期課程で1報及び3件となっている。また、アク
ティブ・ラーニングの導入率は 99.8%となっている。
〔優れた点〕
しろまる 工学系研究科及び改組後の理工学研究科では、平成 25 年度後学期から、アジ
ア諸国の発展と先端的科学技術開発の国際的ネットワーク構築に貢献できるグ
ローバル人材を育成するために、環境・エネルギー科学グローバル教育プログ
ラムを開設している。
本プログラムへの入学者数は、平成 27 年度 20 名、平成 28 年度 17 名、平成 29
年度 17 名、平成 30 年度 18 名、令和元年度 10 名である。
なお、本プログラム修了生の査読付き論文数及び学会発表回数は、平均的に博
士後期課程で3件及び5件、博士前期課程で1件及び3件である。
〔特色ある点〕
しろまる 学生の能動的な学びを生み出すために、全授業科目に反転授業やアクティ
ブ・ラーニングによる教育手法等の導入・実施を促進するための取組を進め
た。これらの取組により令和元年度における理工学研究科を含む大学院開講科
目のアクティブ・ラーニング導入率は 99.8%という非常に高い水準となってい
る。
しろまる 工学系研究科先端融合工学専攻では、受講生が各自の専門にとらわれること
なく、機械・電気電子・化学に関する課題について、自ら考え、グループ内討
議を行い、共同してまとめ、プレゼンテーションを行う「プロジェクトスタデ
ィ」を必修科目として開講している。本科目は、理工学研究科、先進健康科学
研究科、農学研究科との間で連携して開設している「創成科学 PBL 特論」に引き
継がれている。
佐賀大学 理工学研究科
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分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 工学系研究科
- 28 -
10.工学系研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 )
佐賀大学 工学系研究科
- 29 -
分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 学生の能動的な学びを生み出すために、全授業科目に反転授業やアクティ
ブ・ラーニングによる教育手法等の導入・実施を促進するための取組を進め
た。平成 30 年度に行われたアクティブ・ラーニングの導入状況調査の結果、工
学系研究科を含む大学院開講科目におけるアクティブ・ラーニング導入率は非
常勤講師による科目を除くと 84.1%であった。この調査結果に基づき、未導入
および未回答科目の担当教員に対して、アクティブ・ラーニングに関する FD へ
の参加を促し、かつ令和元年度からのアクティブ・ラーニング導入計画書の提
出を依頼した。これらの取組により令和元年度における工学系研究科を含む大
学院開講科目のアクティブ・ラーニング導入率は 99.8%という非常に高い水準
となっている。
しろまる 指導教員は学期の始めと終わりに学生と面談による履修指導を行い、指導教
員及び学生がポートフォリオ学習支援統合システムの研究指導実施報告書に記
入することとなっている。研究指導実施報告書の入力状況は学期ごとに 100%で
あることが確認されており、適切に履修指導が実施されていることを確認して
いる。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 農学部
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11.農学部
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 31 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32 )
佐賀大学 農学部
- 31 -
分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 高い質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
高度専門職業人育成のための取組を実施し、大学院科目先行履修制度により、大
学院進学者を増加させている。また、TOEIC-IP 試験について、全学部学生を対象に
受験させており、過去5年間で平均点が上昇している。その他、クリエイティブなマ
ネジメント人材の育成を目指した教育として、令和元年度から「アグリキャリアデザ
イン」を1年生科目として開講している。
〔優れた点〕
しろまる 高度専門職業人を育成するために、大学院科目先行履修制度を平成 30 年度よ
り実施している(平成 30 年度は先行履修者 12 名・11 科目、令和元年度は先行
履修者9名・18 科目)。そのうち、平成 30 年度は5名、令和元年度は9名が農
学研究科へ進学した。また指導教員に対する進学後の就学状況確認を通じて、
「研究に取り組む時間がこれまでより確保できたことで、その成果を早々に学
会発表するなど、効果があった」ことを、農学部教育委員会の調査により確認
した。
しろまる 高大連携活動の一環として、理系分野に関心がある県内の高校生を対象に、
「科学」を発見・探求できる多面的な視点を育て、自らが知らなかった自身の
適性や興味・関心を見つけることを目的としたカリキュラムとして平成 28 年度
より「科学へのとびら」を開講しており、参加者 136 名(5校)のうち 13 名が
農学部を受験するという成果を挙げている。
しろまる 佐賀大学では、学生に明確な学習目標を与え、自律的かつ持続的な学習を促
し、英語教育の改善及び教育の質保証に資するために、平成 25 年度以降に入学
した全学部学生を対象に、1年次及び2年次に英語能力試験として TOEIC-IP を
実施している。平成 30 年度農学部入学者 155 名中 153 名(98.7%)が受験し、
平均点については過去5年間で上昇しており、平成 30 年度農学部入学者の平均
520.6 点は、平成 26 年度農学部入学者の平均 440.8 点を大きく上回っている。
〔特色ある点〕
しろまる 日本有数の食糧生産県である佐賀県における地域志向教育として、「アグリ
キャリアデザイン(1年・前学期)」を開講し、農業とそれに関連する企業や組
織、農村地域社会におけるクリエイティブなマネジメント人材の育成をめざし
佐賀大学 農学部
- 32 -
た教育を令和元年度より行っている。
しろまる 令和元年度からの新カリキュラムにおいて、副専攻プログラムである「食農
基礎技術マスタリー特別教育プログラム」を開設し、食と農に関する基礎技能
を習熟・定着させることを目的として、4年間の農学部在籍期間中に要件を満
たしたものに主専攻学位とは別にサブスペシャルティの修了証を授与する。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
佐賀大学 農学研究科
- 33 -
12.農学研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 )
佐賀大学 農学研究科
- 34 -
分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
〔特色ある点〕
しろまる 多様化及び高度化する理工学系、医学系の異分野との融合を図り、複眼的視
点から科学的な思考ができる専門職業人材を養成するために「大学院教養教育
プログラム」から4単位以上及び「自然科学系研究科共通科目」から8単位以
上の履修を義務付けている。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。
〔優れた点〕
しろまる 農学研究科の修了生は多くの研究成果を公表している。平成 28 年度〜平成 30
年度の修了生総数は 128 名であったのに対して、研究発表の総数は 366 件、論文
発表数は 99 報、また発表が評価されて授与された賞の件数は 31 件であった。
佐賀大学 先進健康科学研究科
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13.先進健康科学研究科
( 分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 )
( 分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 )
佐賀大学 先進健康科学研究科
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分析項目I 教育活動の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
教育活動の基本的な質を実現している。
分析項目II 教育成果の状況
〔判定〕 相応の質にある
〔判断理由〕
現況分析単位の目的に沿った基本的な教育成果が認められる。

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