佐賀大学先進健康科学研究科
- 13-1 -
13.先進健康科学研究科
(1)先進健康科学研究科の教育目的と特徴 ・・・・・ 13-2
(2)「教育の水準」の分析 ・・・・・・・・・・ 13-3
分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・ 13-3
分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・ 13-12
【参考】データ分析集 指標一覧 ・・・・・・ 13-15
佐賀大学先進健康科学研究科
- 13-2 -
(1) 先進健康科学研究科の教育目的と特徴
1.教育目的
健康科学分野における先端技術の応用に貢献できる創造性・実践力に秀でたプロ
フェッショナルな研究者に加え、幅広い領域で「橋渡し」的役割も担える総合能力
の高い人材を養成する。そのために、専門分野に関する高度な知識・技術の習得に
加え、科学的思考や洞察力に基づく問題解決能力、異分野の知識や考え方を取り入
れた幅広い視点と実践力、さらに研究者としての高い倫理観や知財管理能力の涵養
など、先進性と学際性豊かな教育研究を行う。
2.教育の特徴
先進健康科学研究科は、健康科学領域の学問分野において、医学、看護学の医療
系に加えて、理工学系と農学系が協働する新しいタイプの「先進」的な教育研究組
織である。特に、改組前の医学系研究科修士課程(医科学専攻、看護学専攻)では、
教育・研究指導内容が各々の関連領域に限られており、変容する社会、産業からの
要請に応えうる、分野の枠を越えた視点から科学的思考ができる人材を輩出するこ
とが困難であった。この問題点を克服するため、本研究科では「自然科学系研究科
共通科目」、「創成科学融合特論」、「創成科学PBL特論」等の従来の型にとら
われない、幅広い専門性と先端分野への興味を涵養する教育カリキュラムを整備し
ている。
本研究科は、先進健康科学専攻の一専攻からなり、生体医工学コース、健康機能
分子科学コース、医科学コース及び総合看護科学コースの4コースで構成される。
佐賀大学の理工学、農学、医学及び看護学分野が有機的に連携する地域密着型の融
合体制により、新時代の産業需要に対応する技術革新と医療及び看護を含む臨床現
場での先端技術の総合的応用を目指す。
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-3 -
(2)「教育の水準」の分析
分析項目I 教育活動の状況
<必須記載項目1 学位授与方針>
【基本的な記載事項】
・ 公表された学位授与方針(別添資料 7513-i1-1)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
(特になし)
<必須記載項目2 教育課程方針>
【基本的な記載事項】
・ 公表された教育課程方針(別添資料 7513-i1-1)(再掲)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
(特になし)
<必須記載項目3 教育課程の編成、授業科目の内容>
【基本的な記載事項】
・ 体系性が確認できる資料(別添資料 7513-i3-1)
・ 自己点検・評価において体系性や水準に関する検証状況が確認できる資料
(別添資料 7513-i3-2〜6)
・ 研究指導、学位論文(特定課題研究の成果を含む。)指導体制が確認できる
資料(別添資料 7513-i1-1)(再掲)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
≪教育プログラム≫
しろまる 本研究科では、理工学・医学・看護学・農学に跨る融合領域で、先進的な健康科
学分野で活躍できる高度人材を輩出するために以下の科目群を体系的に配置した
教育プログラムを構築した。また、「自然科学系研究科共通科目」には農学系、医
学系及び工学系の専門導入科目を配置することでこれまでの体系的教育カリキュ
ラムとともに分野間の境界領域も学べる体制を構築し、実践している。[3.1]
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-4 -
しろまる 自然科学系研究科共通科目群の中核を成す必修科目
「創成科学融合特論」
「創成
科学PBL特論」では理工学研究科、先進健康科学研究科、農学研究科の3研究科
からの様々な専門分野の教員が担当する。また、受講する学生も各研究科からの混
成でクラスやグループを組む。ここでは、異分野の学生の研究プレゼンテーション
を聴講、その研究概要をレポートとしてまとめたり、ディスカッションを行うこと
などにより、
分野の枠を超えた複眼的視点からの考察や科学的思考力の涵養を目指
した教育体制を構築した。[3.1] [3.2]
しろまる 専攻共通科目「生体医工学概論」及び「生体機能代行装置学概論」では、主に臨
床における各種検査用医工学機器や生体機能代行装置の基本原理を理解し、
将来の
医工学技術の発展に期待できる知識や思考法を備えることを目的とし、3コース
(生体医工学、医科学、総合看護科学)の教員が授業を分担することで、実地に即
した学際的な教育を実施している。[3.1] [3.2]
しろまる 学部(理工学部、農学部)と分野融合した教育連携を行い、幅広く深い学識を涵
養するとともに教育研究指導を充実し、
高度専門職業人の育成を図ることを目的と
して、学部学生に提供する授業科目として「先行履修科目」を設定している。学部
在籍時に修得した単位は本研究科へ入学した際に、既修得単位として認定する。
[3.4]
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-5 -
しろまる 生体医工学コースでは
「生体医工学特別講義I」
において、
コースに所属する理
工学・医学の教員の研究紹介を通じて、
学生の多分野への知見を深めている。
[3.2]
しろまる 自然科学系研究科共通科目群の選択科目「創成科学インターンシップS(短期:
5〜10 日)」
「創成科学インターンシップL(長期:10 日以上)」では、海外を含
む社会との繋がりにおける実践的教育としてインターンシップを単位認定するこ
ととし、実務での課題解決や遂行能力を養い、職業適性や将来を考える機会を提供
することを目的として開設した。2019 年度は3名が「創成科学インターンシップ
L」の単位を取得した。 [4.2]
<必須記載項目4 授業形態、学習指導法>
【基本的な記載事項】
・ 1年間の授業を行う期間が確認できる資料(別添資料 7513-i4-1〜4)
・ シラバスの全件、全項目が確認できる資料、学生便覧等関係資料
(別添資料 7513-i4-5)
・ 協定等に基づく留学期間別日本人留学生数(別添資料 7513-i4-6)
・ インターンシップの実施状況が確認できる資料
(別添資料なし)理由 2019 年度開設のため対象年度(2017 年度)はなし
・ 指標番号5、9〜10(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 総合看護科学コースでは、
講義による知識と実験・実習による実証的学習、
研究
グループ内でのグループダイナミクスによる自己学習と問題解決法の獲得などを
バランスよく組み合わせ、少人数の対話・討論型教育及び個別指導を重視した教育
を実施している。[4.1] [4.2]
しろまる 健康機能分子科学コースでは、演習科目の充実を図る目的で「健康機能分子科
学演習A-D」、「健康機能分子科学特別演習A-D」の計 16 単位分の実践的学習
プログラムを設定している。[4.1] [4.2]
しろまる 学生の視野を広げるために全ての学生に主指導教員1名、副指導教員1名を配
置、学生が入学当初に作成する「研究指導実施計画書」に基づいた指導を行ってい
る。また、「研究指導実施報告書」に基づき、複数教員によって教育研究指導の実
施状況を点検している。[4.4]
しろまる 生体医工学コースでは、生体計測と人体運動機能制御に関連する研究実績を活
かして融合発展させ、介護・リハビリテーション分野を中心とした臨床への展開を
図ることを目的として、生体医工学に関連する工学や医学を専門とする教員を配
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-6 -
置、また、健康機能分子科学コースでは、理学、医学、農学を跨ぐ融合領域の教育
研究推進(新技術を活用した基礎研究を行い、食品や医療分野での応用を展開する
総合的教育研究推進)を目的とし、各分野を専門とする教員を配置した。[4.4]
しろまる 健康機能分子科学コースでは、
ICTの活用例として、
「バイオインフォマティ
クス特論」の講義において、スマートフォンやタブレットを用いてプログラミング
の演習を行った。[4.3]
しろまる 研究倫理教育の充実を図るため、
大学院教養教育プログラムに
「研究・職業倫理
特論」、専攻共通科目に「生命科学倫理概論」を各々開講しているほか、生体医工
学コースでは研究倫理教本を用いた研究倫理教育を行った。[4.1]
しろまる 社会人学生への配慮として、
「生体医工学概論」や「生体防御学特論」では、授
業を撮影したビデオを視聴することで履修(内容要約のレポート提出)とし、「実
験動物学特論」や「社会・予防医学概論」など多くの科目で出席できない場合は授
業を撮影したビデオを視聴する代替の学習手段を認めるなどの授業形態を実施し
ている。また、異なるキャンパスの所属学生への配慮として、相当数の科目をeラ
ーニング(録画)で受講可能として教育指導の工夫を講じているほか、必修科目に
ついてはキャンパス間の同期型遠隔授業も実施している。[4.3]
<必須記載項目5 履修指導、支援>
【基本的な記載事項】
・ 履修指導の実施状況が確認できる資料(別添資料 7513-i5-1)
・ 学習相談の実施状況が確認できる資料(別添資料 7513-i5-2)
・ 社会的・職業的自立を図るために必要な能力を培う取組が確認できる資料
(別添資料 7513-i5-3)
・ 履修上特別な支援を要する学生等に対する学習支援の状況が確認できる資料
(別添資料 7513-i5-4)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる ポートフォリオ学習支援統合システム
(研究指導計画書)を活用することで、学修成果を可視化するとともに履修指導に役立てている。[5.2]
しろまる 生体医工学コースでは、電気系学部卒業者に対するキャリアデザインセミナー
を開催している。また、理工学研究科と連携した就職指導を行っている。[5.3]
しろまる 生体医工学コースでは医療機器製造を含む電気関連企業への就職を念頭に、理
工学研究科電気電子工学コースが開講する「電気電子工学特論」「電気電子実務
者教育特論」の履修を指導している。[5.3]
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-7 -
<必須記載項目6 成績評価>
【基本的な記載事項】
・ 成績評価基準(別添資料 7513-i4-5)(再掲)
・ 成績評価の分布表(別添資料 7513-i6-1)
・ 学生からの成績評価に関する申立ての手続きや学生への周知等が明示されて
いる資料(別添資料 7513-i6-2)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 全ての科目のオンラインシラバスに、評価方法、成績評価基準等を明記してお
り、
オンラインシラバスの各項目の記載状況についてシラバスチェックを実施して
いる。[6.1]
しろまる 評価の公正性、
厳格さを担保し、
かつ学修成果の可視化を図るために、
ルーブリ
ック評価を積極的に導入している。[6.1] [6.2]
しろまる 生体医工学コースでは、
学会発表を課すことにより学修成果を可視化した。2019年度、学生が国内及び国際学会で発表を行った件数は1人当たり 1.2 回(セカンド
オーサー以下の発表含む)であった。[6.2]
<必須記載項目7 卒業(修了)判定>
【基本的な記載事項】
・ 卒業又は修了の要件を定めた規定(別添資料 7513-i7-1〜3)
・ 卒業又は修了判定に関する教授会等の審議及び学長など組織的な関わり方を含
めて卒業(修了)判定の手順が確認できる資料(別添資料 7513-i7-4)
・ 学位論文の審査に係る手続き及び評価の基準(別添資料 7513-i7-5)
・ 修了判定に関する教授会等の審議及び学長など組織的な関わり方が確認できる
資料(別添資料 7513-i7-2)(再掲)
・ 学位論文の審査体制、審査員の選考方法が確認できる資料(別添資料 7513-i7-6)【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 特別研究において、中間報告会を1年次後学期に必須とすることで、研究の進
捗状況の把握、適時の研究指導を行う体制を強化した。中間報告会には、理工学、
農学、医科学、看護学系など幅広い専門の教員が参加することで、分野の枠を超え
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-8 -
た多角的な視点からの指導が可能となった。[7.0]
しろまる 修士論文の判定にルーブリックを活用することで、2年間にわたる研究活動を
総括的かつ客観的に評価することとしている。[7.1]
<必須記載項目8 学生の受入>
【基本的な記載事項】
・ 学生受入方針が確認できる資料(別添資料 7513-i8-1)
・ 入学者選抜確定志願状況における志願倍率(文部科学省公表)
・ 入学定員充足率(別添資料 7513-i8-2)
・ 指標番号1〜3、6〜7(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる ホームページの開設、パンフレットの配布等を通じて志願者増に取り組むとと
もに、学力検査だけでは評価困難である受験者の資質や能力を評価するために、先
進健康科学研究科の教育・研究理念に基づき、多様な入試方法(一般入試、社会人
特別入試、推薦入試、AO入試)と多面的な評価方法(筆記試験、小論文、TOEIC ス
コアによる英語力の評価、面接、口頭試問)により入学者を受け入れている。健康
機能分子科学コースでは留学生、医科学・総合看護科学コースでは社会人の入学実
績がある。特に、改組後に導入したAO入試は、志願者の増加に一定の効果を挙げ
ている。[8.1]
2019 年度 2020 年度
AO 入試 入学者総数 AO 入試 入学者総数
医科学コース 3 人 4 人 3 人 3 人
総合看護学コース 7 人 7 人 6 人 6 人
健康機能分子科学コース 0 人 20 人 3 人 27 人
生体医工学コース 1 人 19 人 0 人 21 人
しろまる 改組以前、医学系研究科修士課程の入学定員充足率は、医科学専攻は 2016 年度
67%、2017 年度 40%、2018 年度 80%、看護学専攻は 2016 年度 75%、2017 年度
44%、2018 年度 100%であったが、先進健康科学研究科設置初年度、100%を達成
した。 [8.2]
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-9 -
<選択記載項目A 教育の国際性>
【基本的な記載事項】
・ 協定等に基づく留学期間別日本人留学生数
(別添資料 7513-i4-6)(再掲)
・ 指標番号3、5(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
〈生体医工学コース〉
しろまる 所属教員が 2019 年度佐賀大学大学院理工学研究科国際パートナーシップ教育プ
ログラムや、佐賀大学理工学部における学生の国際交流活動であるSTEPs に積
極的に参画している。[A.1]
しろまる 長期・短期留学生受入れ、国際共同学位プログラムの準備推進の中心的役割を
果たしている。[A.1]
しろまる 先進健康科学研究科と理工学研究科で、
2019 年度文部科学省「国費外国人留学生
の優先配置を行う特別プログラム」に共同応募し、採択された。佐賀大学大学院環境・
エネルギー・健康科学グローバル教育プログラム(EPGA)として健康機能分子
科学コースとともに参画している。 [A.1]
〈健康機能分子科学コース〉
しろまる 健康機能分子科学コースでは、海外留学推進の実績として、2019 年度コース入
学者数の約2割に相当する4名が留学を果たしている。
留学先と期間は次のとおり
である。1オルレアン大学(フランス:6ヵ月)、2ペラデニア大学(スリランカ:
2ヶ月)、3バイオ産業大学(フランス:5ヵ月)、4ヘルムホルツ研究所(ドイ
ツ:1年) [A.1]
<選択記載項目B 地域連携による教育活動>
【基本的な記載事項】
(特になし)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 地域医療の向上のために、様々なレベルにある地域の看護職者のニーズに合わ
せた体系的な看護学の生涯教育を整え、
地域の看護職全体の質の向上を目指すこと
を目的として、2014 年4月に佐賀大学医学部附属看護学教育支援センターを設置
した。このうち、教育研究実践支援部門では、県内で働く看護職者からの依頼を受
け、看護研究の計画立案、学会発表などの研究支援や、大学院や学部の講義等を自
分のニーズに合わせて受講するテーラーメイドの継続教育プログラムを提供する
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-10 -
などの取組を継続実施し、地域の看護職者のレベルアップに貢献している。[B.1]
その他にも、佐賀県健康福祉部と連携して開発した自己学習支援(eラーニン
グ)教材「感染対策」や「フィジカルアセスメント」などを県内の小規模病院や診
療所等で働く看護職者に向けて配信している。[B.1]
<選択記載項目C 教育の質の保証・向上>
【基本的な記載事項】
(特になし)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 内部質保証に資する教学マネジメント体制の確立に向け、コース毎に教育コー
ディネーターを配置した上で、研究科内で教育コーディネーター会議を設置、コー
ス会議の下に、カリキュラム等の実施管理を検討するコース教育会議、カリキュラ
ム等の点検を行う教育点検評価会議、カリキュラム等の改善を行う教育改善会議、
カリキュラム等の計画を策定する教育プログラム会議の専門部会を置き、
研究科全
体におけるPDCAサイクルを実質化する組織体制を整備した。[C.1] [C.2]
しろまる ポートフォリオ学習支援統合システムにより、各教員が学期ごとに自らの教育
活動を振り返り分析することにより授業点検を行い、
効果的な教育改善を実践して
いる。[C.1]
しろまる 先進健康科学研究科は4つのコースに分かれているが、各コースのコース会議
において、担当科目の状況報告や問題点などを集約し、情報共有を行い、教育プロ
グラムの課題発見のための話し合いを継続的に行っている。[C.1]
しろまる 工学系研究科、医学系研究科、農学研究科の修士課程が融合した先進健康科学
研究科の教員は、本学の全学教育機構やダイバーシティ推進室、各学部主催のFD
(教育研修)に積極的に参加し、学部単位で管理している。一例として、新規採用
の教員を対象としたティーチング・ポートフォリオ(TP)ミニワークショップや、
簡易版TP更新ワークショップ、
TPを利用した教育改善に関する講習会などがあ
る。[C.1]
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-11 -
<選択記載項目D 学際的教育の推進>
【基本的な記載事項】
(特になし)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 自然科学系研究科共通科目に農学系「農学総合概論」、医学系「医学・看護学概
論」及び理工学系「理工学概論」の専門導入科目を必修科目として配することで、
これまでの体系的教育カリキュラムとともに分野間の境界領域も学べるように配
慮している。また、研究科内においても、各コースの提供する専攻共通科目(「生
体医工学概論」、「食品分子科学概論」、「臨床医学概論」、「国際看護学概論」)
を必修科目として配し、分野間で専門的な領域も学べるように配慮している。さら
に、
専門以外の知識や技術を実践授業科目として身につけることができる異分野融
合教育プログラムとして、
必修科目「創成科学融合特論」や「創成科学PBL特論」
などを開設している。これらは、理工学研究科、先進健康科学研究科、農学研究科
の3研究科が協力して実施するもので、各研究科の様々な専門分野の教員が担当
し、受講する学生も各研究科からの混成でクラスやグループを組む。「創成科学融
合特論」では学生のプレゼンテーションやレポートを多様な観点から評価し、「創
成科学PBL特論」
では教員のアドバイスの下で学生が主体的に決定したPBLの
課題に取り組むことにより視野を広げる。[D.1]
<選択記載項目E リカレント教育の推進>
【基本的な記載事項】
・ リカレント教育の推進に寄与するプログラムが公開されている刊行物、ウェブ
サイト等の該当箇所(別添資料 7513-iE-1)
・ 指標番号2、4(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる <選択記載項目B 地域連携による教育活動>で述べたとおり、看護学教育研
究支援センターにおいて、本院看護部や佐賀県健康福祉部等と連携して、地域の医
療機関等で働く看護職者に向けた教育、
研究支援を継続実施している。
一例として、
佐賀県糖尿病看護師育成研修(2017 年度6名育成、2018 年度7名育成、2019 年度
2名育成)、看護部主催スキルアップ研修(2016 年度6回開催、2017 年度8回開
催・延べ 198 名参加、2018 年度 11 回開催・延べ 187 名参加、2019 年度延べ7回開
催)、看護師のための臨床に役立つ解剖学スキルアップ講座(2017 年度5名参加、
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-12 -
2018 年度8名参加、2019 年度8名参加)などがある。[E.1]
分析項目II 教育成果の状況
<必須記載項目1 卒業(修了)率、資格取得等>
【基本的な記載事項】
・ 標準修業年限内卒業(修了)×ばつ1.5」年内卒業(修了)率
(別添資料 7513-ii1-1)
・ 指標番号 14〜20(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 改組前の医学系研究科
(修士)
では、
修了に際して個々の学生について学位論文
の審査を厳格に行っており、学位取得率は概ね 70〜80%以上である。[1.1]
医学系研究科修士課程(改組前)の学位取得状況
修 了
年度
修士課程(医科学専攻) 修士課程(看護学専攻)
最高学
年人数
取得
者数
備考 最高学
年人数
取得
者数
備考
2018 7 5 退学1
休学等による修了
時期の遅延 3
15 11 除籍(死亡)1
休学等による修了
時期の遅延 3
2017 11 10 休学等による修了
時期の遅延 3
10 8 留年 2
2016 6 3 留年1
退学1
除籍1
10 8 休学等による修了
時期の遅延 2
(注)除籍、中途退学は学費未納や一身上の都合による
佐賀大学先進健康科学研究科 教育活動の状況
- 13-13 -
<必須記載項目2 就職、進学>
【基本的な記載事項】
・ 指標番号 21〜24(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 改組前の医学系研究科修士課程修了者は博士課程進学者と就職する者とに分か
れるが、進学者のほとんどがさらに専門性と研究能力を高めるため、本学医学系研
究科で研鑽を積んでいる。就職率は 100%で、大学等の教員や医療職者、あるいは
関連企業の専門職者として活躍している。[2.1]
医学系研究科修士課程(改組前)の就職・進学状況
・医科学専攻
2016 年度 2017 年度 2018 年度 主な進学先/就職先
卒業者(A) 3 10 5
進学者(B) 0 2 3 佐賀大学大学院医学系
研究科
進学率(B/A) - 20.0% 60.0%
就職希望者(C) 3 7 2 田辺三菱製薬工場(株)
林純薬工業(株)
祐徳薬品工業(株)など
就職者(D) 3 7 2
卒業者に対する就職率
(D/A)
100% 100% 100%
就職希望者に対する就
職率(D/C)
100% 100% 100%
・看護学専攻
2016 年度 2017 年度 2018 年度 主な進学先/就職先
卒業者(A) 8 8 11
進学者(B) 1 0 1 佐賀大学大学院医学系
研究科
九州大学大学院
進学率(B/A) 12.5% - 9.1%
就職希望者(C) 6 8 10 佐賀大学
九州大学病院
西九州大学看護学部
(株)国際協力機構(JICA)
朝倉医師会あさくら看護
学校
就職者(D) 6 8 10
卒業者に対する就職率
(D/A)
100% 100% 100%
就職希望者に対する就
職率(D/C)
100% 100% 100%
佐賀大学先進健康科学研究科 教育成果の状況
- 13-14 -
<選択記載項目A 卒業(修了)時の学生からの意見聴取>
【基本的な記載事項】
・ 学生からの意見聴取の概要及びその結果が確認できる資料(別添資料 7513-iiA-1)【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 改組前の医学系研究科(修士)では、
「学生による授業評価」を各授業科目の終
了時に行い、学生が感じた各教科の重要性の程度や授業の満足度等を調査してい
る。
2018 年度に実施した授業評価の集計結果で示すように、
各授業科目に対する学
生自身の自己評価(「自己学習の程度」や「理解の程度」)は全体的に高く、実質
的な学習と学習成果の高さの表れと解釈できる。また、授業内容等に関する評価で
は、学生が感じた授業科目の「重要性の程度」や「興味の程度」の評価が高く、さ
らに総合的満足度も高い。また、修了者に対して、大学院教育課程における教育の
成果や効果に関するアンケート調査を実施しているが、資料に示すように、研究科
の教育目標に対して高い達成状況を示す評価になっている。[A.1]
2016〜2018 年度授業評価集計【抜粋】 5 段階評価平均
質 問 項 目 年 度
修士課程
医科学専攻
修士課程
看護学専攻
復習や関連事項の自己学習の程度
2018 年度 3.3 4.3
2017 年度 3.1 3.8
2016 年度 3.8 4.2
授業内容の修得・理解の程度
2018 年度 3.7 4.6
2017 年度 3.7 3.8
2016 年度 3.9 4.1
学生が感じた授業科目の重要性の程度
2018 年度 4.1 4.9
2017 年度 4.7 4.8
2016 年度 4.3 4.6
授業の内容に対して抱いた興味の程度
2018 年度 4.1 4.9
2017 年度 4.5 4.6
2016 年度 4.3 4.6
総合的満足度
2018 年度 3.9 4.8
2017 年度 4.4 4.7
2016 年度 4.2 4.5
佐賀大学先進健康科学研究科
- 13-15 -
【参考】データ分析集 指標一覧
(注記) 部分の指標(指標番号8、12〜13)については、国立大学全体の指標のため、
学部・研究科等ごとの現況調査表の指標には活用しません。
区分
指標
番号
データ・指標 指標の計算式
1 女性学生の割合 女性学生数/学生数
2 社会人学生の割合 社会人学生数/学生数
3 留学生の割合 留学生数/学生数4正規課程学生に対する
科目等履修生等の比率
科目等履修生等数/学生数
5 海外派遣率 海外派遣学生数/学生数
6 受験者倍率 受験者数/募集人員
7 入学定員充足率 入学者数/入学定員
8 学部生に対する大学院生の比率 大学院生総数/学部学生総数
9 専任教員あたりの学生数 学生数/専任教員数
10 専任教員に占める女性専任教員の割合 女性専任教員数/専任教員数
11 本務教員あたりの研究員数 研究員数/本務教員数
12 本務教員総数あたり職員総数 職員総数/本務教員総数13本務教員総数あたり職員総数
(常勤、常勤以外別)
職員総数(常勤)/本務教員総数
職員総数(常勤以外)/本務教員総数
14 留年率 留年者数/学生数
15 退学率 退学者・除籍者数/学生数
16 休学率 休学者数/学生数
17 ×ばつ1.5年以内での卒業・修了者
数/卒業・修了者数
19 受験者数に対する資格取得率 合格者数/受験者数
20 卒業・修了者数に対する資格取得率 合格者数/卒業・修了者数
21 進学率 進学者数/卒業・修了者数
22 卒業・修了者に占める就職者の割合 就職者数/卒業・修了者数
23 職業別就職率 職業区分別就職者数/就職者数合計
24 産業別就職率 産業区分別就職者数/就職者数合計
4.卒業後の進路
データ
2.教職員データ
3.進級・卒業
データ
1.学生入学・在籍
状況データ

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /