佐賀大学工学系研究科
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10.工学系研究科
(1)工学系研究科の教育目的と特徴 ・・・・・・・・ 10-2
(2)「教育の水準」の分析 ・・・・・・・・・・ 10-3
分析項目I 教育活動の状況 ・・・・・・・・ 10-3
分析項目II 教育成果の状況 ・・・・・・・・ 10-10
【参考】データ分析集 指標一覧 ・・・・・・ 10-11
佐賀大学工学系研究科
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(1)工学系研究科の教育目的と特徴
1 工学系研究科の教育目的
工学系研究科は、理学及び工学の領域並びに理学及び工学の融合領域を含む関連の学問
領域において、創造性豊かな優れた研究・開発能力を持つ研究者・技術者等、高度な専門
的知識・能力を持つ職業人又は知識基盤社会を支える深い専門的知識・能力と幅広い視野
を持つ多様な人材を養成し、
もって人類の福祉、
文化の進展に寄与することを目的とする。
2 工学系研究科の特徴
1975 年に佐賀大学工学研究科を設置した。
1983 年工学研究科修士課程を改組し、
理工学
研究科修士課程を設置し、理工融合の高度な教育研究を行う礎を築いた。1991 年理工融合
の研究及び教育理念に基づき、理工学研究科を改組し工学系研究科(博士前期課程・後期
課程)を設置した。2010 年4月工学系研究科博士前期課程を、現在の、数理科学専攻、物
理科学専攻、知能情報システム学専攻、循環物質化学専攻、機械システム工学専攻、電気
電子工学専攻、都市工学専攻、先端融合工学専攻に改組し、また、工学系研究科博士後期
課程をシステム創成科学専攻に改組した。博士後期課程は、システム創成科学専攻1専攻
4コース制(電子情報システム学コース,生産物質科学コース,社会循環システム学コー
ス,先端融合工学コース)を採り、それぞれのコースにおいて、専門分野に応じた教育を
実施している。さらに、システム創成科学専攻では、工学系研究科や各センター所属の教
員に加えて、文化教育学部や経済学部などの文科系学部教員も参加して博士後期課程の教
育に当たっている。
2019 年4月から、工学系研究科博士前期課程を改組し、理工学研究科理工学専攻の一専
攻 10 コース制とし、
教育実施体制を柔軟に構築し、
教育や研究指導において専門分野間の
連携を容易に図ることができる専門分野ごとのコース制を採る教育組織に再編した。工学
系研究科博士後期課程についても、世界の学術界や産業界を牽引するリーダーとなる博士
人材や、地域の経済の発展や活性化に寄与できる実践的高度人材を養成するために、2021
年4月からの改組の申請を行う。
3 第3期中期目標との関係
上記の工学系研究科の目的は、第3期大学院課程教育の目標である「幅広く深い学識を
涵養するとともに、教育研究指導を充実して、高度専門職業人を育成する。」に合致して
いる。
佐賀大学工学系研究科 教育活動の状況
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(2)「教育の水準」の分析
分析項目I 教育活動の状況
<必須記載項目1 学位授与方針>
【基本的な記載事項】
・ 公表された学位授与方針(別添資料 7510-i1-1)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科では、佐賀大学大学院工学系研究科規則第1条に定めた研究科・
専攻の目的に照らして、2011 年3月に学位授与の方針を定めた。学位授与の方針
は、学生に身につけさせる学習成果を具体的に示している他、卒業認定の方法、
学位の審査方法について示している。この学位授与の方針は、佐賀大学ウェブサ
イト上に掲載し、学内外に広く公開している。また、人材育成に関する社会的要
請の変遷を鑑みながら、
不断に見直しを行っており、
2011 年3月の制定以降、2019年3月までの間に2回の改正を行っている。
<必須記載項目2 教育課程方針>
【基本的な記載事項】
・ 公表された教育課程方針(別添資料 7510-i2-1)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科では、佐賀大学大学院工学系研究科規則第1条に定めた研究科・
専攻の目的に照らして、2011 年3月に教育課程編成・実施の方針を定めた。工学
系研究科における教育課程編成・実施の方針は、
科目の配置など教育課程の編成、
教育の実施体制、教育・指導の具体的な方法、及び各授業科目の成績評価の方法
を示したものであり、学生や授業科目を担当する教員が分かりやすいように、方
針を明確かつ具体的に明示している。
◯ 教育課程編成・実施の方針は、佐賀大学ウェブサイト上にも掲載し、学内外に
広く公開している。また、人材育成に関する社会的要請の変遷を鑑みながら、不
断に見直しを行っており、
2011 年3月の制定以降、
2019 年3月までの間に6回の
改正を行っている。工学系研究科の教育課程編成・実施の方針は、学位授与の方
針に対応して定めており、整合的である。
<必須記載項目3 教育課程の編成、授業科目の内容>
【基本的な記載事項】
・ 体系性が確認できる資料(別添資料 7510-i3-1〜2)
・ 自己点検・評価において体系性や水準に関する検証状況が確認できる資料(別
添資料 7510-i3-3〜4)
・ 研究指導、学位論文(特定課題研究の成果を含む。)指導体制が確認できる
資料(別添資料 7510-i3-5〜10)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 自己啓発力、幅広い領域に関する関心や知識、柔軟な適応能力、総合的思考能
力を身につけさせるため、「研究科特別講義」、「総合セミナー」を開講してい
る。「研究科特別講義」では分野毎の最先端のトピックスについてオムニバス形
式で講義を行っている。また、「総合セミナー」では受講生自らが本人の研究分
野を中心とした学問領域について、専門分野の教員と周辺分野の教員及び他の受
講生に対し、発表を行い、全員で討議を行っている。[3.1]
しろまる 広い視点からの問題解決能力を身に付けるとともに、プランニング能力、独創
佐賀大学工学系研究科 教育成果の状況
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的思考能力、研究遂行能力や専門的職業人としての素養を身に付けさせるため、
「特別実習・演習」、「特定プロジェクトセミナー」を開講している。「特別実
習・演習」では、受講生が指導教員による指導の下で、学術会議の講演論文及び
発表資料を作成し、参加、発表と質疑応答を行うものとしている。「特定プロジ
ェクトセミナー」では、工学系研究科の教員が実施しているプロジェクト研究に
参加し、セミナー形式の講義を受講することで、学外の研究者や技術者との交流
を深め、専門的職業人としての素養を養うことを目的としている。[3.1]
◯ 工学系研究科では、
2010 年度に制定した
「学位授与の方針」
「教育課程の編成・
実施の方針」に基づき、博士後期課程では体系性を示す「履修モデル」を作成し、
大学院履修案内に掲載している。また、全ての科目にコースナンバーを付与し、
カリキュラムの体系性を明確化している。[3.1]
しろまる 工学系研究科では、全ての開講科目に対してシラバスを作成し、設置基準の規
定を踏まえた科目内容を設定している。教員に対しては、「シラバス作成の手引
き」により全項目適切に記載することを求め、「シラバス点検・改善に関する要
項」に基づき、毎年、次年度開講科目のシラバス内容の点検を実施することで、
全科目漏れなく記載していることを確認している。[3.0]
<必須記載項目4 授業形態、学習指導法>
【基本的な記載事項】
・ 1年間の授業を行う期間が確認できる資料(別添資料 7510-i4-1〜2)
・ シラバスの全件、
全項目が確認できる資料、
学生便覧等関係資料
(別添資料 7510-
i4-3〜4)
・ 協定等に基づく留学期間別日本人留学生数(別添資料 7510-i4-5)
・ 指標番号5、9〜10(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
しろまる 教育研究指導を充実させるため、工学系研究科では、各学生に主指導教員並び
に副指導教員2名を配置し、履修指導や研究支援、博士論文執筆指導を行ってい
る。指導教員は学期の始めと終わりに面談による履修指導を行い、その内容をポ
ートフォリオ学習支援統合システムの研究指導実施報告書に記入する。具体的に
は、学期始めに指導教員が研究指導計画を記入し、学期終わりには学生が研究実
施報告を記入した後、指導教員が研究経過の点検・評価・助言を記入する。記載
された内容を主指導教員及び副指導教員がチェックすることで、教育研究指導実
施状況及び教育研究指導内容の点検を行い、必要な改善を実施している。[4.4]
しろまる 学生の能動的な学びを生み出すために、全授業科目に反転授業やアクティブ・
ラーニングによる教育手法等の導入・実施を促進するための取組を進めた。2018
年度に行われたアクティブ・ラーニングの導入状況調査の結果、本研究科を含む
大学院開講科目におけるアクティブ・ラーニング導入率は非常勤講師による科目
を除くと 84.1%であった。この調査結果に基づき、未導入および未回答科目の担
当教員に対して、
アクティブ・ラーニングに関するFDへの参加を促し、
かつ 2019
年度からのアクティブ・ラーニング導入計画書の提出を依頼した。これらの取組
により 2019 年度における本研究科を含む大学院開講科目のアクティブ・ラーニ
ング導入率は 99.8%という非常に高い水準となっている。
博士後期課程の「研究科特別講義」、「総合セミナー」、「特別実習・演習」、
「特定プロジェクトセミナー」の科目の履修者は少人数であり、教員・学生間、
学生同士の議論も活発に行われており、アクティブ・ラーニングが活発に行われ
ている。[4.1]
佐賀大学工学系研究科 教育活動の状況
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◯ 研究者としての倫理を涵養するために、各教員に対して、毎年研究室に配属さ
れた学生に研究倫理教本を用いた研究倫理教育の実施を求めている。これは「国
立大学法人佐賀大学における公正な研究活動の推進に関する規程」第3条3項に
定められている「学生への研究倫理教育及び啓発の実施」に基づくものである。
この仕組みにより、
2018 年度は卒業研究配属者及び大学院新入生の合計 747 名が
既読であることを確認した。[4.1]
<必須記載項目5 履修指導、支援>
【基本的な記載事項】
・ 履修指導の実施状況が確認できる資料(別添資料 7510-i5-1)
・ 学習相談の実施状況が確認できる資料(別添資料 7510-i5-2〜3)
・ 社会的・職業的自立を図るために必要な能力を培う取組が確認できる資料(別
添資料 7510-i5-4〜6)
・ 履修上特別な支援を要する学生等に対する学習支援の状況が確認できる資料
(別添資料 7510-i5-7〜8)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 教育研究指導を充実させるため、本研究科で学生の指導は、指導教員並びに副
指導教員2名を配置し、複数指導体制により、履修指導や研究支援、博士論文執
筆指導を行っている。指導教員は学期の始めと終わりに学生と面談による履修指
導を行い、指導教員及び学生がポートフォリオ学習支援統合システムの研究指導
実施報告書に記入することとなっている。研究指導実施報告書の入力状況は学期
ごとに 100%であることが確認されており、適切に履修指導が実施されているこ
とを確認している。[5.1]
しろまる 博士後期課程の「総合セミナー」、「特別実習・演習」の科目では、指導教員
が学生のプレゼンテーション内容についてのアドバイスや、学術会議等への投
稿・発表や質疑応答について個別に指導を行い、対応している。[5.1]
◯ 研究テーマ決定に対する指導、研究計画と実施については、研究指導実施報告
書を作成することとしており、各学期始めに指導教員が「研究指導計画」を記入
し、学期末に学生が「研究実施報告」を記入、それに対して「研究経過の点検・
評価・助言」を指導教員が記入することとなっている。これら一連の記入内容を
主指導教員、副指導教員が毎回相互確認することとしている。研究指導実施報告
書の入力状況は工学系研究科教育質保証委員会により毎回確認し、未入力分につ
いては入力勧告を行っている。工学系研究科における入力率は毎回 100%である
ことが大学運営連絡会で確認されている。[5.1]
しろまる 学生からの学習相談を受け入れやすい環境を構築するため、本研究科では学部
と同様に全ての教員はオフィスアワーを設定し、公開している。[5.1]
しろまる 本研究科では、学生の社会的、職業的自律を図る取組として、就職支援ガイダ
ンス、面接対策講座、教員採用試験対策講座、企業説明会などを随時実施してい
る。学生の就職活動を支援するため、各部門に就職担当教員を置き、求人を希望
する企業の窓口及び学生の推薦等の業務を行っている。[5.3]
<必須記載項目6 成績評価>
【基本的な記載事項】
・ 成績評価基準(別添資料 7510-i6-1〜5)
・ 成績評価の分布表(別添資料 7510-i6-6〜7)
佐賀大学工学系研究科 教育成果の状況
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・ 学生からの成績評価に関する申立ての手続きや学生への周知等が明示されて
いる資料(別添資料 7510-i6-8〜9)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 成績評価基準は、
「佐賀大学大学院学則」第 17 条の2において、学修の成果に
係る評価等にあたり客観性及び厳格性を確保するため、学生に対してその基準を
あらかじめ明示すること等が定められており、これに対応して「佐賀大学成績判
定等に関する規程」第2条において、学修到達目標の達成度に対応させた成績の
判定・評価基準が定められており、この内容は「学生便覧」並びに「工学系研究
科履修案内」に明示している。各科目個別の成績評価基準はシラバスに具体的に
明示している。このシラバスへの成績評価基準の記載は、教員に対して「シラバ
ス作成の手引き」により求めており、毎年、
「シラバス点検・改善に関する要項」
に基づき、次年度開講科目のシラバス内容の点検を実施することで、全科目漏れ
なく記載していることを確認している。[6.1]
◯ 教育課程方針に即して、公正な成績評価が厳格かつ客観的に実施されているこ
とを確認し、必要な改善を行うことは、教育の質を保証していく上で重要である
ことから、毎年度、各部局で開講科目の成績評価の分布に基づいて、成績評価等
の客観性、厳密性を担保するための組織的な点検を行っている。この点検は教育
質保証専門委員会でなされており、実施状況は成績分布表と点検・報告書の根拠
資料により確認できる。
工学系研究科では工学系研究科教育質保証委員を通じて、各部門において担当
している教育課程の専門科目の成績評価について点検を行っている。毎年度、前
年度の後学期開講科目及び当年度の前学期開講科目に関する点検を行い、問題な
いことを確認している。改善が必要な場合には当年度中に必要な方策を練り、次
年度の計画へ繋げている。[6.1]
◯ 成績評価に関する情報の開示として、
試験問題、
模範解答、
配点等の開示が
「佐
賀大学における学修成果にかかる評価の方法と基準の周知及び成績評価に関す
る情報の開示に関する要項」
に定め、
学生からの要望があった際に対応している。
[6.1]
◯ GPA制度は学生に対するきめ細かな履修指導を実施するため導入されてお
り、GPAの計算期日、通知、学修指導計画の策定について「佐賀大学における
成績評定平均値に関する規程」第6、11、12 条に定められている。GPA制度の
趣旨については「GPA制度について(学生用説明文)」により学生に周知され
ている。
各学期のGPA計算期日にGPAを算出後、
結果が各部局に配信される。
工学系研究科では、その結果を受けて、「工学系研究科GPAを用いた学修指導
計画」に基づいて学生の履修指導を行っている。[6.1]
<必須記載項目7 卒業(修了)判定>
【基本的な記載事項】
・ 修了の要件を定めた規定(別添資料 7510-i7-1〜5)
・ 卒業又は修了判定に関する教授会等の審議及び学長など組織的な関わり方を含
めて卒業(修了)判定の手順が確認できる資料(別添資料 7510-i7-6〜8)
・ 学位論文の審査に係る手続き及び評価の基準(別添資料 7510-i7-9〜10)
・ 修了判定に関する教授会等の審議及び学長など組織的な関わり方が確認できる
資料(別添資料 7510-i7-11)
・ 学位論文の審査体制、審査員の選考方法が確認できる資料(別添資料 7510-i7-
12〜16)
佐賀大学工学系研究科 教育活動の状況
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【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科学生の修業年限及び修了要件は、「佐賀大学大学院学則」第7、
8、18、19、21 条、「工学系研究科規則」第4条、「工学系研究科履修細則」に
て定めている。工学系研究科の修了要件は、履修の手引き「工学系研究科履修案
内」
に掲載しており、
ウェブサイトにて閲覧・ダウンロード可能としている。
[7.1]
しろまる 博士論文の学位審査は4名以上の審査員によって行うこととし、博士論文公聴
会及び最終試験を実施している。主査は学生の所属するコースから選出し、副査
は、博士論文の研究課題に応じて研究科内の他コースあるいは他研究科の教員を
選出することができる。
学位審査を希望する学生が申請した学位と称号について、学位審査会で最終試験
と審査を実施した後、試験と審査の概要を研究科教授会に報告し、合否案を提案
する。教授会はこの報告に基づき審議の上、学生が申請した学位と称号について
合否を決定する。[7.1]
◯ 学生の長期履修及び短縮修了など標準修業年限からの在学期間の変更の要望
があった場合は、「佐賀大学大学院工学系研究科長期履修学生に関する内規」、
「工学系研究科博士後期課程の在学期間に関する申合せ」にて定めている手続き
によって、審査を行うものとしている。[7.1]
<必須記載項目8 学生の受入>
【基本的な記載事項】
・ 学生受入方針が確認できる資料(別添資料 7510-i8-1)
・ 入学者選抜確定志願状況における志願倍率(文部科学省公表)
・ 入学定員充足率(別添資料 7510-i8-2)
・ 指標番号1〜3、6〜7(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 博士後期課程の定員確保は従前から継続している課題であり、定員確保の取組
として、一般入試に加えてAO入試(社会人・外国人留学生対応)の実施、イン
ターネット出願の推進とホームページによる情報提供を行っている。さらに、佐
賀大学理工学分野の特色・強みを生かした教育研究や、佐賀の地域に根差した課
題解決への取組や、それらの国や国際社会への展開を行う博士後期課程とするた
めに、
2021 年度設置に向けて理工学研究科理工学専攻博士後期課程への改組を申
請する。[8.0]
<選択記載項目A 教育の国際性>
【基本的な記載事項】
・ 協定等に基づく留学期間別日本人留学生数(別添資料 7510-iA-1)
・ 指標番号3、5(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科では、2013 年度後学期から、アジア諸国の発展と先端的科学技術
開発の国際的ネットワーク構築に貢献できるグローバル人材を育成するために、
環境・エネルギー科学グローバル教育プログラムを開設した。
本プログラムでは、
外国人留学生と日本人学生が共修し、環境・エネルギーに関する専門知識を学び
ながら研究能力を涵養し、県内企業の協力や協定校との交流により国際感覚を身
に付け、日本国内及び世界で活躍できる人材を育成することを目的としている。
本プログラムへの入学者数は、2015 年度5名、2016 年度8名、2017 年度7名、
2018 年度6名、2019 年度4名である。
佐賀大学工学系研究科 教育成果の状況
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留学生は、メコン・ベンガル圏の国を中心に中国やアフリカ等、多様な国から
受け入れており、国費外国人留学生だけでなく私費留学生も多く含まれており、
本プログラムの設置が外国人留学生の受入れ促進に効果的であることがわかる。
修了留学生には、母国の大学教員となり、准教授や教授に昇任した者も多い。ま
た、本プログラムに参加した日本人学生は、授業や短期インターン研修などを通
してグローバルな感覚を涵養し、修了生は社会で活躍している。プログラムに参
加していない日本人学生も、研究室内での留学生との交流を通して、国際感覚を
身に付けている。なお、本プログラム修了生の査読付き論文数及び学会発表回数
は、それぞれ平均で3件及び5件である。[A.1]
しろまる 環境・エネルギー科学グローバル教育プログラムの後継として、2020 年度後学
期から、
工学系分野及び医工学系分野の知識と思考力を持ち、
環境・エネルギー・
健康科学について世界的な視野で総合的に洞察できる学生を育成するために、環
境・エネルギー・健康科学グローバル教育プログラムを開設している。受入予定
学生数は 10 名である。(別添資料 7510-iA-2)[A.1]
◯ 工学系研究科では、アジア諸国から優秀な外国人を受け入れ、佐賀大学とアジ
アの大学や研究所等と国際交流協定に基づいて実施されている共同研究や共同
教育を強化し、佐賀大学特有の実質的な国際活動を発展させるために、戦略的国
際人材育成プログラムを開設している。受入学生数は4名である。修了生の多く
は母国に戻り、大学や企業等でリーダー的な役割を担い活躍している。(別添資
料 7510-iA-3)[A.1]
◯ グローバル人材育成教育の一環として、工学系研究科では学術交流協定を結ん
でいる海外の大学との間で国際パートナーシップ教育プログラムを実施し、正課
の科目として、大学院生が英語で講義を受講する、あるいは英語で研究成果を発
表するなど国際コミュニケーション主体の教育を行い、国際性とコミュニケーシ
ョン力を養っている。各プログラムの参加学生は、5〜10 名程度である。2016 年
度のパートナー機関は、同済大学(中国)、上海交通大学(中国)、大邱大学(大
韓民国)、延世大学(大韓民国)、2017 年度のパートナー機関は、台湾国立勤益
科技大学(台湾)、カントー大学(ベトナム)、大邱大学(大韓民国)、延世大
学(大韓民国)、2018 年度のパートナー機関は、台湾国立勤益科技大学(台湾)、
蘇州大学(中国)、大邱大学(大韓民国)、延世大学(大韓民国)、2019 年度の
パートナー機関は、ベトナム国家大学ホーチミン市校情報技術大学(ベトナム)、
大邱大学(大韓民国)、蘇州大学(中国)、遼寧大学(中国)、延世大学(大韓
民国)、中国同済大学(中国)、武漢大学(中国)、Universiti Tun Husein Onn
MALAYSIA(マレーシア)、ハサヌディン大学(インドネシア)、ランブングマン
クラット大学(インドネシア)、チュイロイ大学(ベトナム)、カントー大学(ベ
トナム)、西ヤンゴン工科大学(ミャンマー)、マンダレー工科大学(ミャンマ
ー)である。(別添資料 7510-iA-4)[A.1]
<選択記載項目C 教育の質の保証・向上>
【基本的な記載事項】
(特になし)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 2017 年1月に実施された「2015 年度佐賀大学部局等評価検証結果報告書」(別添資料 7510-iC-1)では、「評価手法及び基準は適切であり、評価は評価基準に
照らして妥当である」
との評価結果を得た。
報告書での助言に対して改善状況(別添資料 7510-iC-2)を回答した。[C.2]
佐賀大学工学系研究科 教育活動の状況
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◯ 2019 年1月に実施された「2017 年度国立大学佐賀大学部局等評価検証結果報
告書」では、「評価手法及び基準は適切であり、評価は評価基準に照らして妥当
である」との評価結果を得た。(別添資料 7510-iC-3)[C.2]
<選択記載項目D 学際的教育の推進>
【基本的な記載事項】
(特になし)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ システム創成科学専攻では、工学系研究科や各センター所属の教員に加えて、教
育学部や経済学部などの文科系学部教員も参加して博士後期課程の教育に当たっ
ている。[D.1]
◯ 「研究科特別講義」や「総合セミナー」において、学生の専門分野のみならず、
様々な分野の教員・学生が一同に会し、教員・学生間や、学生間で議論を行ってい
る。[D.1]
佐賀大学工学系研究科 教育成果の状況
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分析項目II 教育成果の状況
<必須記載項目1 卒業(修了)率、資格取得等>
【基本的な記載事項】
・ 標準修業年限内卒業(修了)率(別添資料 7510-ii1-1)
×ばつ1.5」年内卒業(修了)率(別添資料 7510-ii1-1)(再掲)
・ 博士の学位授与数(課程博士のみ)(入力データ集)
・ 指標番号 14〜20(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科において、単年度当たり学会講演発表数は博士後期課程で平均
107.7 件、発表論文数が博士後期課程で平均 66.3 件、受賞件数が博士後期課程で
平均 5.3 件である。(別添資料 7510-ii1-2) [1.2]
<必須記載項目2 就職、進学>
【基本的な記載事項】
・ 指標番号 21〜24(データ分析集)
【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 工学系研究科においては、多様なキャリアパスの提示、企業とのマッチング、
各種インターンシップの実施により、学生の就職支援を行っている。博士後期課
程修了者については、大学や公的研究機関等に就職する者が比較的多くなってお
り、本研究科が掲げる豊かな学識と高度な専門知識を持ち、学際的立場から自立
した研究活動が遂行できる研究者・技術者を養成するという目標の達成を支持し
ている。(別添資料 7510-ii2-1〜3) [2.1]
<選択記載項目A 卒業(修了)時の学生からの意見聴取>
【基本的な記載事項】
・ 学生からの意見聴取の概要及びその結果が確認できる資料
(別添資料 7510-iiA-1)【第3期中期目標期間に係る特記事項】
◯ 修了予定者に対する全学的な共通アンケート等において、学習成果に関連した
設問項目に対して肯定的な回答が多い。例えば、大学院修了生を対象とする共通
アンケートにおいて、専門的な知識や技能、分析し批判する能力、コミュニケー
ション能力(対人関係)、プレゼンテーション技術、ディベート(議論・討論)
の能力については、80%以上の学生が修得を実感しており、本研究科が掲げる豊
かな学識と高度な専門知識を持ち、学際的立場から自立した研究活動が遂行でき
る研究者・技術者を養成するという目標の達成を支持している。[A.1]
佐賀大学工学系研究科
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【参考】データ分析集 指標一覧
(注記) 部分の指標(指標番号8、12〜13)については、国立大学全体の指標のため、
学部・研究科等ごとの現況調査表の指標には活用しません。
(注記) 部分の指標(指標 11)については、研究活動の状況に関する指標として活用
するため、学部・研究科等ごとの現況調査票(教育)の指標には活用しません。
区分
指標
番号
データ・指標 指標の計算式
1 女性学生の割合 女性学生数/学生数
2 社会人学生の割合 社会人学生数/学生数
3 留学生の割合 留学生数/学生数4正規課程学生に対する
科目等履修生等の比率
科目等履修生等数/学生数
5 海外派遣率 海外派遣学生数/学生数
6 受験者倍率 受験者数/募集人員
7 入学定員充足率 入学者数/入学定員
8 学部生に対する大学院生の比率 大学院生総数/学部学生総数
9 専任教員あたりの学生数 学生数/専任教員数
10 専任教員に占める女性専任教員の割合 女性専任教員数/専任教員数
11 本務教員あたりの研究員数 研究員数/本務教員数
12 本務教員総数あたり職員総数 職員総数/本務教員総数13本務教員総数あたり職員総数
(常勤、常勤以外別)
職員総数(常勤)/本務教員総数
職員総数(常勤以外)/本務教員総数
14 留年率 留年者数/学生数
15 退学率 退学者・除籍者数/学生数
16 休学率 休学者数/学生数
17 ×ばつ1.5年以内での卒業・修了者
数/卒業・修了者数
19 受験者数に対する資格取得率 合格者数/受験者数
20 卒業・修了者数に対する資格取得率 合格者数/卒業・修了者数
21 進学率 進学者数/卒業・修了者数
22 卒業・修了者に占める就職者の割合 就職者数/卒業・修了者数
23 職業別就職率 職業区分別就職者数/就職者数合計
24 産業別就職率 産業区分別就職者数/就職者数合計
4.卒業後の進路
データ
2.教職員データ
3.進級・卒業
データ
1.学生入学・在籍
状況データ

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