佐賀大学
学部・研究科等の研究に関する現況分析結果
学部・研究科等の研究に関する現況分析結果(概要) 研究 0-1
1. 文化教育学部・教育学研究科 研究 1-1
2. 経済学部・経済学研究科 研究 2-1
3. 医学部・医学系研究科 研究 3-1
4. 理工学部・工学系研究科 研究 4-1
5. 農学部・農学研究科 研究 5-1
6. 海洋エネルギー研究センター 研究 6-1
佐賀大学
佐賀大学
研究 0-1
学部・研究科等の研究に関する現況分析結果(概要)
学部・研究科等 研究活動の状況 研究成果の状況 質の向上度
文化教育学部・教育学
研究科
期待される水準にある 期待される水準にある 質を維持している
経済学部・経済学研究科期待される水準にある 期待される水準にある 質を維持している
医学部・医学系研究科 期待される水準にある 期待される水準にある 質を維持している
理工学部・工学系研究科期待される水準にある 期待される水準にある 質を維持している
農学部・農学研究科 期待される水準にある 期待される水準を上回る 質を維持している
海洋エネルギー研究セ
ンター
期待される水準を上回る 期待される水準にある 質を維持している
佐賀大学
研究 0-2
佐賀大学 文化教育学部・教育学研究科
研究 1-1
文化教育学部・教育学研究科
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 1-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 1-4
佐賀大学 文化教育学部・教育学研究科
研究 1-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学部・附属学校共同研究推進委員会を設置し、附属学校園教員と学部教員に
よる教育の実践的、臨床的共同研究を推進しており、第2期中期目標期間(平
成 22 年度から平成 27 年度)における学部教員と附属学校園の共同研究は、年間
27 件から 41 件の間を推移し、研究成果を紀要等で発表するとともに、公開授業
や授業研究会を通して地域への還元を図っている。
○しろまる 第2期中期目標期間における研究成果の発表状況は、論文数(審査・依頼)
は年度平均 46.2 件、論文数(無審査)は年度平均 78.5 件、著書数は年度平均 51
件、学会発表数は年度平均 115.7 件となっている。
以上の状況等及び文化教育学部・教育学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に
判定した。
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学術面では、特に教科教育学の細目において特徴的な研究成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、教科教育学の「「操作的練習」の概念に基づいた
実践的研究」、「家庭科教育学の教育的意義」の研究がある。
○しろまる 社会、経済、文化面では、特に芸術一般の細目において卓越した研究成果が
ある。
○しろまる 卓越した研究業績として、芸術一般の「古典技法を用いた絵画制作」の研
究、「装飾によらない漆塗りのみ(髹漆)による造形表現」の研究がある。そ
のうち「装飾によらない漆塗りのみ(髹漆)による造形表現」は、漆の制作で
培った面を作る感覚が木地の造形に活かされ、簡明な造形であるものの、木の
器として新鮮な印象をもたせた作品「落陽」は、平成 24 年 12 月に第 52 回日本
クラフト展において、大胆で繊細と評価され経済産業大臣賞・日本クラフト大
賞を受賞している。
佐賀大学 文化教育学部・教育学研究科
研究 1-3
以上の状況等及び文化教育学部・教育学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に
判定した。
なお、文化教育学部・教育学研究科の専任教員数は 99 名、提出された研究業績数
は 21 件となっている。
学術面では、提出された研究業績9件(延べ 18 件)について判定した結果、
「S」は8割となっている。
社会、経済、文化面では、提出された研究業績 12 件(延べ 24 件)について判定し
た結果、「SS」は3割、「S」は7割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 文化教育学部・教育学研究科
研究 1-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 大学間発達障害支援ネットワークの構築と幼保専門人の養成事業等により、
佐賀県教育委員会等との連携の推進とプロジェクトを通して、地域へ研究成果
を還元している。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 絵画作品「桜と光の中」は、第 90 回記念白日会展で内閣総理大臣賞(最高
賞)を受賞、木の器として新鮮な印象をもたせた作品「落陽」は、第 52 回日本
クラフト展で経済産業大臣賞・日本クラフト大賞(最高賞)を受賞、彫刻作品
「束」は第 43 回日展第三科彫刻部門で特選を受賞し、染織工芸作品「卯月の頃
II」は改組新第1回日展の第4科工芸美術部門で特選を受賞するなど、第2期
中期目標期間は特に芸術一般において優れた業績がある。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。
佐賀大学 経済学部・経済学研究科
研究 2-1
経済学部・経済学研究科
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 2-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 2-4
佐賀大学 経済学部・経済学研究科
研究 2-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 第2期中期目標期間(平成 22 年度から平成 27 年度)の科学研究費助成事業の
採択件数は合計 67 件(約 7,250 万円)、採択率は平均 46.5%となっている。
○しろまる 第2期中期目標期間の著書は合計 78 件、論文は合計 220 件となっている。
○しろまる 地域振興に寄与するために、佐賀地域経済研究会を1か月から2か月に1回
開催しているほか、文部科学省「地(知)の拠点整備事業」として、小城市・
唐津市・佐賀市における地域課題の研究に取り組んでいる。
○しろまる 全单大学(韓国)、中国社会科学院(中国)と実施していた経済シンポジウ
ムに、平成 23 年度からタイ、オーストラリア、スリランカ、インドネシアの研
究者を加えて、東アジア経済シンポジウムとして実施している。平成 23 年度か
ら平成 27 年度では、「アジアの食料安全保障とグローバリゼーション〜TPP と
FTA〜」や「人的資源育成と経済発展」等のテーマで5回実施している。
以上の状況等及び経済学部・経済学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定
した。
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学術面では、特に民事法学、経営学において卓越した研究成果がある。
○しろまる 卓越した研究業績として、民事法学の「「面会交流」に関する比較研究」、
経営学の「企業グループの再編に関する実証研究」がある。そのうち、「企業
グループの再編に関する実証研究」は、平成 24 年度に証券経済学会賞(優秀
賞)を受賞している。
○しろまる 社会、経済、文化面では、特に社会法学、金融・ファイナンス、経営・経済
農学において特徴的な研究成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、社会法学の「「消費者市民社会」のための活
動」、金融・ファイナンスの「「ユーロ危機」の研究」、経営・経済農学の
佐賀大学 経済学部・経済学研究科
研究 2-3
「韓国の FTA 戦略と国内農業への影響に関する研究」がある。
以上の状況等及び経済学部・経済学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定
した。
なお、経済学部・経済学研究科の専任教員数は 42 名、提出された研究業績数は8
件となっている。
学術面では、提出された研究業績7件(延べ 14 件)について判定した結果、
「SS」は3割、「S」は6割となっている。
社会、経済、文化面では、提出された研究業績3件(延べ6件)について判定した
結果、「S」は5割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 経済学部・経済学研究科
研究 2-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 平成 23 年度から東アジア経済シンポジウムを実施しており、その共同研究の
成果を英文著書や学内紀要で発表している。
○しろまる 地域経済研究センターにおいて、佐賀県内の市町村関係者と協力して研究テ
ーマを企画し、市町村合併後の都市機能、観光地の構築、地域公共交通等の地
域社会に密接した研究を行い、研究成果を地域課題調査報告書として『地域経
済研究センター年報』、『調査研究報告書』等で公表している。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 卓越した研究業績として、経営学の「企業グループの再編に関する実証研
究」があり、研究成果により平成 24 年度に証券経済学会賞(優秀賞)を受賞し
ている。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。
佐賀大学 医学部・医学系研究科
研究 3-1
医学部・医学系研究科
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 3-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 3-4
佐賀大学 医学部・医学系研究科
研究 3-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 発表論文数のうち、原著・総説については、欧文は第1期中期目標期間(平
成 16 年度から平成 21 年度)の平均 284.2 件から第2期中期目標期間(平成 22
年度から平成 27 年度)の平均 366.2 件、和文は第1期中期目標期間の平均 401.3
件から第2期中期目標期間の平均 447.7 件となっている。
○しろまる 第2期中期目標期間の科学研究費助成事業の採択状況は、平均 86 件(約1億
6,000 万円)となっている。また、受託研究の受入状況は平均 1,150.8 件(約
4,150 万円)、共同研究の受入状況は平均 23.7 件(約 7,770 万円)となってい
る。
以上の状況等及び医学部・医学系研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定し
た。
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学術面では、特に皮膚科学、寄生虫学(含衛生動物学)、呼吸器内科学、整
形外科学の細目において特徴的な研究成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、皮膚科学の「アトピー性皮膚炎の発症機序の解
明」の研究、寄生虫学(含衛生動物学)の「赤痢アメーバ"mitosome"が産生す
るコレステロール硫酸によるシスト形成の制御」の研究、呼吸器内科学の「血
漿遊離 DNA を用いた EGFR-TKI 耐性化モニタリング多施設共同試験」の研究、
呼吸器内科学の「間質性肺炎の診断マーカーの開発」、整形外科学分野の「抗
菌性インプラントの臨床応用」の研究がある。
○しろまる 社会、経済、文化面では、特に生命・健康・医療情報学、消化器内科学、生
涯発達看護学の細目において特徴的な研究業績がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、生命・健康・医療情報学の「拠点病院における地
域医療情報との連携に向けた課題の整理と実効性の検証・運用維持に関する研
佐賀大学 医学部・医学系研究科
研究 3-3
究」、消化器内科学の「抗血栓薬使用時の消化器内視鏡ガイドラインの作
成」、生涯発達看護学の「性感染症・望まない妊娠の予防教育」がある。
以上の状況等及び医学部・医学系研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定し
た。
なお、医学部・医学系研究科の専任教員数は 172 名、提出された研究業績数は 29
件となっている。
学術面では、提出された研究業績 18 件(延べ 36 件)について判定した結果、
「SS」は1割未満、「S」は6割となっている。
社会、経済、文化面では、提出された研究業績 11 件(延べ 22 件)について判定し
た結果、「SS」は1割未満、「S」は5割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 医学部・医学系研究科
研究 3-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 発表論文数について、第1期中期目標期間の平均と第2期中期目標期間の平
均を比較すると、原著・総説(欧文)は 284.2 件から 366.2 件、国際学会発表数
は 165.0 件から 191.0 件、国内学会(全国規模)は 783.8 件から 944.2 件となって
いる。
○しろまる 受託研究及び共同研究の受入について、第1期中期目標期間と第2期中期目
標期間を比較すると、共同研究は 21.2 件(約 2,170 万円)から 23.7 件(約 7,770
万円)、受託研究は 1,176.5 件(約 3,500 万円)から 1,150.8 件(約 4,150 万円)
となっている。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 「アトピー性皮膚炎の発症機序の解明」では、アトピー性皮膚炎の合併症と
して結膜炎が生じた場合、涙液中のペリオスチン測定により診断できることを
示し、研究成果がアレルギー領域のトップジャーナルに取り上げられている。
○しろまる 「性感染症・望まない妊娠の予防教育」では、性感染症の予防教育の要因に
関して Fisher らの IMB モデルを用い、分析・解明しており、研究成果は佐賀県
の中学生向け予防教育事業として利用されている。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。
佐賀大学 理工学部・工学系研究科
研究 4-1
理工学部・工学系研究科
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 4-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 4-4
佐賀大学 理工学部・工学系研究科
研究 4-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 第2期中期目標期間(平成 22 年度から平成 27 年度)における論文・著書等の
発表件数は平均 530 件(教員一人当たり年度平均 3.8 件)、学会での一般講演は
平均 982 件、招待講演は平均 91 件となっている。
○しろまる 第2期中期目標期間の科学研究費助成事業の採択金額は平均1億 200 万円、そ
の他の外部資金の受入金額の合計は平均2億 100 万円となっている。
○しろまる 創出した知的財産の社会への還元を推進するため、平成 24 年度に産学官連携
推進機構と地域貢献推進室を統合・再編し、産学・地域連携機構を設置してい
る。第2期中期目標期間における特許出願等の実績は、平成 27 年度末時点で特
許保有件数 93 件、総出願件数 77 件、総登録件数 80 件、総契約件数 21 件となっ
ている。
以上の状況等及び理工学部・工学系研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定
した。
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学術面では、特にナノ構造化学、数学基礎・応用数学、電子・電気材料工学
において特徴的な研究成果があり、ナノ化合物等の新規な材料の開発や太陽電
池に関する研究等の、基礎的研究や実用研究に関わる成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、ナノ構造化学の「コア-シェル-コロナ型高分子
ミセルを鋳型とする無機中空ナノ粒子の合成」、数学基礎・応用数学の「区間
演算とウェーブレット変換に基づく電子透かし法とその改ざん検知法への応
用」、電子・電気材料工学の「次世代の超高効率・低コスト太陽電池の研究開
発」がある。
○しろまる 社会、経済、文化面では、特に科学教育において特徴的な研究成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、科学教育の「高度 IT 資格制度」、「情報専門教育
佐賀大学 理工学部・工学系研究科
研究 4-3
における質保証」がある。
以上の状況等及び理工学部・工学系研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定
した。
なお、理工学部・工学系研究科の専任教員数は 140 名、提出された研究業績数は
34 件となっている。
学術面では、提出された研究業績 30 件(延べ 60 件)について判定した結果、
「SS」は1割未満、「S」は6割となっている。
社会、経済、文化面では、提出された研究業績4件(延べ8件)について判定した
結果、「S」は6割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 理工学部・工学系研究科
研究 4-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 創出した知的財産の社会への還元を推進するため、平成 24 年度に産学官連携
推進機構と地域貢献推進室を統合・再編し産学・地域連携機構を設置してい
る。第2期中期目標期間における特許出願等の実績は、平成 27 年度末時点で特
許保有件数 93 件、出願件数 77 件、登録件数 80 件、契約件数 21 件となってい
る。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 学術面では、ナノ化合物等の新規な材料の開発や太陽電池に関する研究等、
基礎的研究や実用研究に関わる成果があり、電子・電気材料工学の「次世代の
超高効率・低コスト太陽電池の研究開発」では、ZnTeO 中間バンド型太陽電池
実現の可能性を示しており、複数の国際学会で招待講演を行っている。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。
佐賀大学 農学部・農学研究科
研究 5-1
農学部・農学研究科
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 5-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 5-4
佐賀大学 農学部・農学研究科
研究 5-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 若手研究者育成及び学部・研究科の特色ある研究の発展のため、学内シーズ
プロジェクト「九州地方の未利用農産資源を活用したスフィンゴ脂質産業の創
生」、学内研究プロジェクト「健康長寿社会の実現に向けた作物ゲノム研究の
新展開」等を実施しており、その成果を外部事業に発展させている。
○しろまる 平成 25 年度から平成 27 年度に実施した文部科学省地(知)の拠点整備事業
(COC)において、アグリ医療と機能性食品研究をテーマに、生物資源を活用
した研究を地域社会に還元するための事業を実施している。また、平成 27 年度
からは文部科学省地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)におい
て、農業の高度化と6次産業化をテーマに地域密着型研究を実施し、地方自治
体や地元企業との連携により商品開発等に取り組んでいる。
○しろまる 第2期中期目標期間(平成 22 年度から平成 27 年度)における科学研究費助成
事業の新規採択率は平均 22%、新規及び継続を合わせた金額(間接経費を除
く)は平均約 4,010 万円となっている。
以上の状況等及び農学部・農学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定し
た。
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準を上回る
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準を上回
る」と判断した。
○しろまる 学術面では、特に遺伝育種科学、作物生産科学において卓越した研究成果が
ある。また、応用微生物学においては研究成果に基づく商品開発を行ってい
る。
○しろまる 卓越した研究業績として、遺伝育種科学の「ダイズの有用遺伝子の同定と新
規突然変異アリルの開発に関する研究」、作物生産科学の「マメ科植物の根粒
形成に及ぼす光質の影響に関する研究」がある。特に、「ダイズの有用遺伝子
の同定と新規突然変異アリルの開発に関する研究」は、平成 22 年度に日本育種
佐賀大学 農学部・農学研究科
研究 5-3
学会論文賞を受賞している。
○しろまる 特徴的な研究業績として、植物保護科学の「ポテイウイルスの分子進化に関
する研究」、応用微生物学の「アルコール発酵における酵母ミトコンドリアの
役割の解析」がある。
以上の状況等及び農学部・農学研究科の目的・特徴を勘案の上、総合的に判定し
た。
なお、農学部・農学研究科の専任教員数は 52 名となっている。
学術面では、提出された研究業績 15 件(延べ 30 件)について判定した結果、
「SS」は2割、「S」は7割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 農学部・農学研究科
研究 5-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 若手研究者育成及び学部・研究科の特色ある研究の発展のため、学内シーズ
プロジェクト、学内研究プロジェクト等を実施しており、その成果を外部事業
に発展させている。
○しろまる 文部科学省地(知)の拠点整備事業(COC)、地(知)の拠点大学による地
方創生推進事業(COC+)による地域密着型研究を実施し、地方自治体や地元企
業との連携により商品開発等に取り組んでいる。
○しろまる 第2期中期目標期間における科学研究費助成事業の新規及び継続を合わせた
金額(間接経費を除く)は平均約 4,010 万円、受託研究の受入金額は平均約
3,410 万円、共同研究の受入金額は平均約 810 万円となっている。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 卓越した研究業績として、遺伝育種科学の「ダイズの有用遺伝子の同定と新
規突然変異アリルの開発に関する研究」、作物生産科学の「マメ科植物の根粒
形成に及ぼす光質の影響に関する研究」がある。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。
佐賀大学 海洋エネルギー研究センター
研究 6-1
海洋エネルギー研究センター
I 研究の水準 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 6-2
II 質の向上度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 研究 6-4
佐賀大学 海洋エネルギー研究センター
研究 6-2
I 研究の水準(分析項目ごとの水準及び判断理由)
分析項目I 研究活動の状況
〔判定〕 期待される水準を上回る
〔判断理由〕
観点1-1「研究活動の状況」について、以下の点から「期待される水準を上回
る」と判断した。
○しろまる 第2期中期目標期間(平成 22 年度から平成 27 年度)における専任教員一人当
たりの査読有の学術論文の発表件数は、年度平均 3.8 件となっている。また、一
般講演の件数については、英語は合計 170 件、日本語は合計 309 件となってい
る。
○しろまる 第2期中期目標期間における教員一人当たりの共同研究、受託研究等の受入
金額は、年度平均約 1,420 万円となっている。
○しろまる 若手研究者の国際的な人材育成支援及び海洋エネルギーに関する国際的な若
手研究者の人材育成の拠点形成を目指し、平成 26 年度から若手研究者のための
国際人材育成プラットフォーム事業を実施している。
観点1-2「共同利用・共同研究の実施状況」について、以下の点から「期待され
る水準にある」と判断した。
○しろまる 第2期中期目標期間における共同研究の受入件数は年度平均 43.5 件となって
おり、そのうち国際共同研究は年度平均 3.0 件となっている。
○しろまる 研究テーマの採択及び成果の評価は、学内外の委員で構成された技術専門委
員会、センター協議会の2段階による審査としている。
○しろまる 海洋エネルギーの研究成果を発表するため、共同利用・共同研究成果発表
会、海洋エネルギーシンポジウム、国際セミナー等を毎年度実施しているとと
もに、研究者の人材育成のため、日韓4大学による海洋エネルギーに関する若
手研究者育成のための合同研究セミナーや若手研究者のためのプラットフォー
ム人材育成事業を実施している。なお、文部科学省共同利用・共同研究拠点の
期末評価判定を踏まえ、適切な対応が望まれる。
以上の状況等及び海洋エネルギー研究センターの目的・特徴を勘案の上、総合的に
判定した。
佐賀大学 海洋エネルギー研究センター
研究 6-3
分析項目II 研究成果の状況
〔判定〕 期待される水準にある
〔判断理由〕
観点2-1「研究成果の状況」について、以下の点から「期待される水準にある」
と判断した。
○しろまる 学術面では、海洋温度発電に関して新エネルギー・産業技術総合開発機構
(NEDO)から「世界トップ水準にある」と評価されているほか、特に船舶海洋
工学、エネルギー学において特徴的な研究成果がある。
○しろまる 特徴的な研究業績として、船舶海洋工学の「空気タービンを用いる振動水柱
型波力発電装置の開発」、エネルギー学の「海洋温度差発電の高性能化と実
証」がある。
○しろまる 社会、経済、文化面では、共同利用・共同研究を通じて研究成果の実証試験
や技術の標準化につなげており、特に熱工学において特徴的な研究成果があ
る。
○しろまる 特徴的な研究業績として、熱工学の「燃料電池自動車搭載タンクへの高圧水
素急速充填に関する解析」があり、燃料電池自動車搭載タンクに水素を急速充
填する際のタンク内水素温度上昇を解析し、ソフト開発を行っている。
以上の状況等及び海洋エネルギー研究センターの目的・特徴を勘案の上、総合的に
判定した。
なお、海洋エネルギー研究センターの専任教員数は 10 名、提出された研究業績数
は4件となっている。
学術面では、提出された研究業績4件(延べ8件)について判定した結果、「S」
は5割となっている。
社会、経済、文化面では、提出された研究業績3件(延べ6件)について判定した
結果、「SS」は2割、「S」は3割となっている。
(※(注記)判定の延べ件数とは、1件の研究業績に対して2名の評価者が判定した結果の
件数の総和)
佐賀大学 海洋エネルギー研究センター
研究 6-4
II 質の向上度
1.質の向上度
〔判定〕 質を維持している
〔判断理由〕
分析項目I「研究活動の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 潮流発電装置の性能評価に必要な回流水槽を導入しており、共同利用・共同
研究拠点として第2期中期目標期間において年度平均 43.5 件の研究課題を採択
し、研究を実施している。
○しろまる 第2期中期目標期間中における専任教員一人当たりの査読有の学術論文の発
表件数は、年度平均 3.8 件となっている。
○しろまる 海洋エネルギーに関する国際的な活動において、国際エネルギー機関や国際
電気標準会議(IEC)等の活動に参画しているほか、特に IEC に関しては、平成
26 年度から日本の代表となっている。
分析項目II「研究成果の状況」における、質の向上の状況は以下のとおりである。
○しろまる 海洋温度差発電システムに関する技術は、沖縄県久米島の実海域実証プラン
トの建設と発電の成功に活かされており、NEDO から海洋温度差発電の技術が
「世界トップ水準にある」と評価されている。
○しろまる 波力発電に関して、世界最高効率の空気タービンを開発し、水槽実験で高効
率特性(Max30%)を持つことを証明するとともに、山形県酒田市における現地
実用化実験に活用している。
これらに加え、第1期中期目標期間の現況分析における研究水準の結果も勘案し、
総合的に判定した。