このサイトではJavaScriptを使用したコンテンツ・機能を提供しています。JavaScriptを有効にするとご利用いただけます。
ここから本文です。
こうしゅうむしゃのぼり・こいのぼり
我が子が武田信玄公のように強く大きく育ってほしいという願いが込められた、甲州武者のぼり。そして江戸末期から続く技術で作られる、色鮮やかな本染甲州鯉のぼり。どちらも空に舞う勇壮な姿は圧巻のひと言です。
主な産地
南アルプス市
指定年月日
平成6年10月(山梨県郷土伝統工芸品)
主な原料
知多木綿、顔料、染料、豆汁、糊、ヒコ
戦国時代、天下泰平を目指す戦陣にひるがえった旗指物や吹流しが、江戸時代後半に端午の節句の祝いののぼりとして立てられるようになったのが、起源と伝えられています。幕末の1847年(弘化4年)には、「幟・菖蒲脇差等、五節句の取りやり一切致すまじく」という布令がでており、端午の節句に幟を贈る習慣が定着していました。
井上家の初代井上品兵衛が藍染を始め、1860年ごろ(万延年間)の2代目文佐衛門、3代目豊松が従来の染めに武者のぼり、鯉のぼりを取り入れました。井上家には、幕末から明治初年ごろのものと思われる五月幟が保存されています。
盛んにのぼりが立てられていた4代目孫太郎の時代には、多くの職人を抱えていました。その後、5代目豊、6代目豊彦と受け継がれ、現代も端午の節句の1ヶ月ほど前から、庭先では男の子の成長を願ってのぼりが立てられています。
武者のぼり・鯉のぼりはともに綿100%の布に染付を施しています。
すべて手作りで、その技法は江戸時代の頃より変わっておらず、下絵もまた、当時からの物を使用しています。
糊に使用しているもち粉、米ぬかは国内産を使用、豆汁の大豆は自家製で無農薬のものを使用しています。
室内での作業が終わったら外で干すという工程を繰り返し行います。雨や風の日は干すことができないため、作業は何日にも及びます。
布に付着しているものを取るため、煮沸し水洗いを行う
もち粉、米ぬかをねり、石灰と塩を加える
糊のでき具合により製品の仕上がりが異なるため、季節や温度により配合を変えて調整を行う
下絵を重ね下から光を当て、つつ皮を使って糊を塗布していく
輪郭線になるため、細心の注意が必要
染付を良くするための作業
顔料に豆汁を加え、江戸刷毛を使って染め分けをしていく
にかわを使い、色止めを行う
糊を洗い流す
輪郭線が白く、くっきりと表れる
天日で干す
のぼりの形に仕立てて仕上がり
井上染物店
住所
山梨県南アルプス市古市場460
電話番号
055-282-1030
ホームページ