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こうしゅうあめはたすずり
約300年前に早川上流で発見された「雨畑真石」と呼ばれる石材を原料とする硯。水分の吸収が少なく、墨おりがよいのが特徴です。実用だけでなく、芸術的作品としても高い評価を得ています。
主な産地
南巨摩郡富士川町、早川町
指定年月日
平成6年10月(山梨県郷土伝統工芸品)
主な原料
雨畑産硯石
元禄3年(1690年)、雨宮孫右衛門が身延山参詣の途中、富士川支流の早川河原にて黒一色の流石を拾い、これを硯にしたことが始まりとされています。
以来、硯づくりの研究が重ねられ、天明4年(1784年)に、将軍家へ献上したことから、その名が広く知られるようになりました。
中国硯にも勝る良石として高く評価され、代々数多くの硯工を輩出。現在までその高い品質・技術が伝承され、作り続けられています。
黒石の緻密な粘板岩は石むらがなく、鋒ぼうと呼ばれる均一な石の粒子が程よく墨をかみます。
デザイン性のある硯の開発にも力を入れています。
彫り、磨き、仕上げまで全工程が手仕事のため、完成までに最低でも数日を要します。
原石となる粘板岩を採取
使用する大きさに切断する
鏨(たがね)を使い石材の表裏を平らにする。鋸で形をとった後、のみで上下両面を削り平らにする
金剛砂などを使って正確な寸法に整える
材石の内側に型紙に沿って輪郭をつける
輪郭に沿って縁をのみで削り、縁を決めていく
縁に沿って墨池と墨道を彫り、ある程度深みをつける
のみを使い分けながら細部の先端を整えていく
大村砥などを使い、手作業で磨いていく
上野砥などを使い、手作業で磨いていく
人工砥石などを使い、手作業で磨いていく
墨液を全体に、石粉と漆を側面に薄く塗布する
繕い部分を整える
漆を使って仕上げる
甲州雨畑硯製造加工業組合
電話番号
0556-27-0209
