ダニ媒介感染症とは
ダニ媒介感染症とは、病原体をもったダニに刺されることによって発病する感染症の総称です。
野外の藪や草むらに生息しているマダニ類やツツガムシ類は、日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、つつがむし病を媒介します。
春から秋(3月から11月)にかけては、マダニ等の活動が活発になる時期ですのでご注意ください。
西彼保健所管内における過去のダニ媒介性感染症の患者発生届出状況は、例年患者発生の報告があっており、特に4月から11月にかけて報告されています。
馬原アカリ医学研究所提供
マダニ対策
農作業や庭仕事、レジャーなどの野外で活動する際には
- 長袖、長ズボンなど、肌の露出を少なくしましょう。
- 防虫スプレーを使用しましょう。
※(注記)スプレーは前後まんべんなく使用しましょう。 - 帰宅時は、服をはたいて家に入りましょう。
2012年から2023年に実施した西彼保健所に届出があったダニ媒介感染症の感染者の調査において、感染者は、屋外作業中に適切な服装(長袖長ズボン等を着用し肌の露出を避けた服装)であった割合は88%と高い割合でした。一方で、屋外作業時に忌避剤(虫除けスプレー)を使用していた割合は4%と低い割合でした。服装は適切であっても、刺咬されているおそれがあります。作業時は、適切な服装に加え、虫よけスプレーを使用してください。
マダニに効果がある虫除けは2種類の成分があります。屋外活動時は、ご自身にあった商品を適切に使用しましょう。
ダニが吸着していたら無理にとらず、皮膚科等で処置を受けましょう。
西彼保健所によくある質問
Q :予防することはできますか?
A :マダニに咬まれないように気をつけることが重要です。マダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに咬まれる危険性が高まります。草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、肌の露出を少なくすることが大切です。
Q :農作業中や草刈中の服装はどうしたらいいですか?
A :長袖・長ズボン(シャツの裾はズボンの中に、ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる、または登山用スパッツを着用する)、足を完全に覆う靴(サンダル等は避ける)、帽子、手袋を着用し、首にタオルを巻く等、肌の露出を少なくしてください。服は、明るい色のもの(マダニを目視で確認しやすい)がお勧めです。また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認して下さい。特に、首、耳、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏などがポイントです。
Q :咬まれたことがわかったら、どこの医療機関に受診したらいいですか?
A :マダニは、長時間(数日から長いものは10日間以上)吸血します。吸血しているマダニに気がついた際、無理に引き抜こうとせず、皮ふ科等の医療機関で処置してもらいましょう。また、2週間程度は、体調の変化に注意をし、発熱等の症状が出た時は内科・皮ふ科等の医療機関で診察を受けてください。
Q :マダニに咬まれたら、どのような症状がでますか?
A :咬まれてから2日から14日ぐらいたった後、38度以上の高熱、発疹、頭痛、全身倦怠感等の症状がでます。病原体となるウイルスやリケッチアにより症状は異なります。ダニに咬まれた自覚や刺し口があり、発熱が出たら、早めに医療機関(内科、皮ふ科等)を受診し、ダニに咬まれたことを伝えましょう。
Q :マダニの虫除け剤はありますか?
A :イカリジンとディートという成分を含む虫除け剤の成分があります。服の上からや露出した皮ふに塗布しましょう。使い方は、各製品の説明書をご確認ください。
関連サイト
- ダニ媒介感染症(厚生労働省ホームページ)
- マダニ対策、今できること(国立感染症研究所ホームページ) マダニ対策、今できること[PDFファイル/3MB]
- ダニ媒介感染症の予防(長崎県医療政策課ホームページ) ダニからうつる病気の予防[PDFファイル/4MB]
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