高レベル放射性廃棄物等の
地層処分事業について
ご紹介します。
2023年1月号
「第5回 GX実行会議」にて、「GX実現に向けた基本方針〜今後10年を
見据えたロードマップ〜」(以下、基本方針)が取りまとめられました。
最終処分の実現に向け、国を挙げて取り組んでいきます
https://www.cas.go.jp
/jp/seisaku/gx_jikkou_
kaigi/index.html
「GX実行会議」
についてはこちら
https://www.cas.g
o.jp/jp/seisaku/sais
yu_syobun_kaigi/in
dex.html
「最終処分関係閣僚会議」
についてはこちら
出典:2022年12月23日最終処分関係閣僚会議 経済産業省説明資料
「高レベル放射性廃棄物の最終処分の現状と課題について」より
基本方針の中で、最終処分について「最終処分の実現に向けた国主導での国民理解の
促進や自治体等への主体的な働きかけを抜本強化するため、文献調査受け入れ自治体
等に対する国を挙げての支援体制の構築、実施主体であるNUMOの体制強化、国と関
係自治体との協議の場の設置、関心地域への国からの段階的な申入れ等の
具体化を進める。」と明確に示されました。
GX実行会議
とは?
化石燃料中心の経済・社会、産業構造を
クリーンエネルギー中心に移行させ、経
済社会システム全体の変革、すなわち、
GX(グリーントランスフォーメーション)
を実行するべく、必要な施策を検討する
ために開催されている内閣総理大臣が議
長、閣僚が構成員の会議。
これを受けて開催された「最終処分関係閣
僚会議」でも、最終処分の実現に向け、こ
れまで以上に国が前面に立った取り組みを
進めるとともに、NUMO・事業者の機能・
活動をより一層強化していくことが示され
ました。NUMOはこれらをふまえ、引き続
き国及び事業者と連携して、最終処分を実
現してまいります。
2023年1月
発行:原子力発電環境整備機構(NUMO)
https://www.numo.or.jp
Mr Jacob Spangenberg
Mayor (retired) of Östhammar
Municipality 2006-2022
エストハンマル自治体 前市長
地層処分事業は世界各国で取り組まれています!
高レベル放射性廃棄物の処分方法に
ついて、「地層処分」がもっとも安
全で実現可能な処分方法であるとい
うことが国際的に共通した考え方に
なっています。世界各国でも高レベ
ル放射性廃棄物の地層処分に向けて、
処分の実施主体の設立や資金確保等
の法整備、処分地の選定、研究開発
が進められており、規制当局の許認
可を受けた国や許認可を申請中の国
もあります。
私は、エストハンマル自治体の前市長ヤーコブ=スパンゲンベルグです。16年間市長を務め、2022年
10月に退任しました。本稿では、エストハンマル自治体が処分場受入れを決定するまでの地元での検討
の一部を、日本の皆さまに簡単にご紹介できればと思います。
スウェーデンの放射性廃棄物処分実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、
スウェーデン全土で実施した段階的なサイト選定を経て、2009年にエストハンマル自治体のフォルス
マルクを処分場に選定し、2011年に政府に対して立地・建設許可申請を行いました。
エストハンマル自治体は、2020年に使用済燃料の処分場を受け入れることを正式に決定していますが、
自治体内において処分場受入れについて様々な検討が行われました。エストハンマル自治体では、フォ
ルスマルクの使用済燃料の処分場の影響に関する広範な社会調査を依頼しました。
私たちの自治体は、地域の主要な観光地であり、多くの観光客が訪れていますが、使用済燃料の処分場
が「ゴミ捨て場」というイメージを植え付け、住民の間に「スティグマ」を与えてしまうかどうかに着
目した調査が行われました。
➢ スティグマ...周囲から否定的な意味づけをされ、不当な扱いことをうけること
その調査結果を受けて、エストハンマル議会で議論した結果、将来のサイト建設は「ゴミ捨て場」にな
るというイメージではなく、ハイテク雇用機会を創出すると同時に、新たな近代的な技術開発のパイオ
ニアであるという自治体の「トレードマーク」になると考えました。
地層処分の処分地を選定済みのスウェーデン エストハンマル
自治体の前市長からのメッセージ!
(2023年1月現在)
海外の進捗状況
についてはこちら
https://www.numo.or.jp/chisoushobun/
overseas/efforts.html
★2023年1月に地層処分場の設置許可申請書を政府に提出。★

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /