2022年秋特別号
NUMOは、2020年11月から、北海道の寿都町と神恵内村において文
献調査を実施しています。また、両町村で「対話の場」を開催しています。
文献調査は、地質図や鉱物資源図等の地域固有の文献・データをもとに
した机上調査です。ボーリングなどの現地作業は行いません。地層処分事
業に関心を示していただけた地域に、事業をさらに深く知っていただくとともに、
さらなる調査(概要調査)を実施するかどうかを検討してもらうための材料
を集める、事前調査的な位置付けです。
本号では、地層処分事業と地域共生についてお知らせします。
処分地の選定プロセス
精密調査段階以降は
今後国において制度化の予定
文献調査段階
期間最大20億円
(単年度最大10億円)
※(注記)地域には、長期間にわたって地域共生事業の成果をはじめとして、
雇用や税収など、さまざまな波及効果が見込まれます。
すっつかもえない(金額は地点毎)電源立地交付金概要調査段階
期間最大70億円
(単年度最大20億円)
文献調査
2年程度 4年程度
概要調査
(地下施設での調査・試験)(意見に反して先に進まない)地域の意見を聴く
(ボーリング調査)
(机上調査)(意見に反して先に進まない)地域の意見を聴く
14年程度
精密調査(意見に反して先に進まない)地域の意見を聴く
施設
建設地
の選定
20年程度の調査期間中、放射性廃棄物は一切持ち込まない
地区
選定
地区
選定
高レベル放射性廃棄物等の
地層処分事業について
ご紹介します。
文献調査の実施に伴う電源立地地域対策交付金海⚫ 文献調査に伴う交付金は、地域振興、公共施設整備、医療・福祉サービス等に活用でき、調査期間中最大
20億円(単年度上限10億円)を交付可能。
⚫ 周辺市町村への配分は、調査実施町村の交付額が5割以上であれば、残りは地域の実情に応じて可能。
●くろまる各種行政サービス実施事業【3.7億円】
・消防関連事業(消防士人件費等)
・環境衛生関連事業(ごみ処理施設運営費等)
・福祉サービス関連事業(保育所運営費等)
・人材育成関連事業(食育センター運営等) など
●くろまる各種行政サービス実施事業【0.4億円】
・防災関連事業(消防用設備整備等)
・環境衛生関連事業(塵芥収集車整備等)
・医療関連事業(診療所機器整備等)
寿都町の事業概要(R3年度) 神恵内村の事業概要(R3年度)
じんかい
※(注記)端数を四捨五入している関係で、合計が10億円と一致しない。
出所:2022年4月7日放射性廃棄物WG資料より抜粋。
上期申請分
●くろまる基金計上【5.6億円】
・上期申請と同様の事業を実施するための基金
●くろまる近隣への配分【0.75億円】
・岩内町
●くろまる基金計上【7.4億円】
・水産業関連事業(漁協設備整備等)
・交通インフラ関連事業(村道維持管理費等)
・観光関連事業(商工会職員人件費等)など
●くろまる近隣への配分【2.25億円(×ばつ3)】
・古平町、泊村、共和町
上期申請分
下期申請分
下期申請分
「対話の場」で海外先進地(フィンランド)との意見交換を実施
「対話の場」は、地域の皆さまに、地層処分事業への賛否に偏らない議論をしていただき、その議論
を通じ、そこに参加しない地域の皆さまにも広く地層処分事業について、関心を深めていただくため
のものです。
NUMOでは、全国のできるだけ多くの地域で、地層処分事業に関心を持っていただき、
文献調査を受け入れていただけるよう、引き続き取り組んでまいります!
発行:原子力発電環境整備機構(NUMO)
https://www.numo.or.jp
(連絡先)
NUMO地域交流部03-6371-4003
〜よくあるご質問(文献調査地域でもよく聞かれます!)〜
Q.海外ではどうしているの?
原子力を利用するすべての国では、原子力発電所で使い終わった燃料を安全に地層処分する方針です。
国によって進み方は違いますが、それぞれの国では地域との対話を重ねながら処分場の建設を目指して事業を進めています。
A.海外でも地域と対話を重ねながら地層処分事業を進めています。
2022.10発行
調査段階前
ドイツ
ベルギースイス
中国
フランス
米国
※(注記)審査中断中
スウェーデン
※(注記)事業許可済
フィンランド
※(注記)建設中
カナダ
英国
韓国
スペイン
日本
文献調査概要調査精密調査処分地選定済
諸外国の状況
当日は、フィンランドの最終処分をめぐるこれまでの経緯や背景、
現在の様子や現地の事情などについてご講演いただいた後、
対話の場会員の皆さまと意見交換を行いました。
会員の皆さまからは、高レベル放射性廃棄物等の最終処分
場に選定される前後の賛否の割合の変化についてのご質問や、
日本でも若い人にもっと地層処分事業について知ってもらう取
り組みが必要との意見など、活発な意見交換が行われました。
エウラヨキ町長の講演の様子
●くろまる「神恵内村第9回対話の場」(2022年9月8日)
文献調査の進捗状況等についてご説明しました。
現在、「文献・データに基づく評価」を進めています。
なお、NUMOの評価の考え方については、今後、国の
審議会でも議論・評価が行われる予定です。
文献調査の進捗状況
https://www.numo.or.jp/chisoushobun/ichikara
shiritai/taiwa/suttu.html?param=sec12
当日の資料やライブ配信映像
についてはこちら
●くろまる「寿都町第12回対話の場」(2022年9月21日)
世界で初めて最終処分場の建設を進めているフィンランドのエウラヨキ町ヴェサ=ラカニエミ町長に
オンラインでご講演いただくとともに、意見交換を行いました。