高レベル放射性廃棄物については、人の管理を必要としない最終処分を行うべきであるとの考えから、原子力発電を始める以前より、
地層処分や、宇宙にロケット等で打ち上げる宇宙処分、海の底に廃棄する海洋底処分、南極の氷の下に処分する氷床処分といった最
終処分、あるいは地上での長期管理など、様々な方法が国際機関や世界各国で検討されてきました。その結果、多くの国において、地
層処分が現実的で有力な方法であるとされ、実現に向けての研究開発が行われてきており、現在ではこれが最も適切な最終処分の方
法であることが国際社会の共通認識となっています。
地層処分レポート
高レベル放射性廃棄物等の
地層処分事業について
ご紹介します。
高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する理解活動の一環として
「科学的特性マップに関する対話型全国説明会」を開催しました。
「科学的特性マップに関する対話型全国説明会」について、今年5月10日(木)の大阪会場を皮切り
に、8月1日(水)の滋賀会場まで全国22会場で開催しました。引き続き全国での対話活動・理解活動を
続けていきます。
だいやまーく兵庫会場(5月25日(金)
18:30〜20:20)におけるテーブ
ルトークの様子。
少人数に分かれて、テーブル
毎にグループ質疑を行いまし
た。地層処分事業の内容等に
ついて率直に意見を交わしたり、
ご質問をいただきました。
だいやまーく沖縄会場 (6月2日(土)
13:30〜16:10) におけるVR
(バーチャル・リアリティ)体
験コーナーの様子。
VR機器を装着し、地下施設
を疑似体験していただきま
した。
原子力発電に伴って発生する「高レベル放射性廃棄物」を、地下深くの安定した岩盤に閉じ込め、人間の生活
環境や地上の自然環境から隔離して処分する方法を「地層処分」と言います。
- よくいただくご質問 - なぜ地層処分なのですか?
地下深部には「物質を閉じ込める機能」が本来備わっ
ています。このため、地層処分において、火山、活断層
等をできる限り避けるなどして適切な場所に埋設すれ
ば、地層の放射性物質を閉じ込める機能(天然バリア)
と、さらに放射性物質の閉じ込めをより確実にするため
に人工的に施される人工バリアを組み合わせた多重
バリアシステムにより、人間が管理し続けなくても、埋
設された放射性物質が人間の生活環境に漏れてくるリ
スクを長期にわたり十分に小さくすることができます。
2018年 夏号発行
発射技術の信頼
性に問題がある。
廃棄物などの海
洋投棄を規制し
ているロンドン条
約により禁止。
南極条約により
禁止。氷床の特
性等の解明が不
十分。
将来の世代にま
で管理の負担を
負わせてしまう。
地層が本来持っ
ている物質を閉
じ込める性質を
利用。
処分方法の種類
地下深部の特徴
閉じ込め
機能
隔離機能
3人間の生活環境や地上の自然環境の影響を
受けにくい
2地下水の流れが遅いので、ものの動きが非常
に遅い
1酸素が少ないため、錆びるなどの化学反応が
発生しにくく、ものが変化しにくいので、埋設物
がそのままの状態であり続ける
だいやまーく Column だいやまーく 地層処分とは?
隔離する
閉じ込める
人間の生活環境300m以深
移動模型展示車の中で見る3Dシアターは迫力満点。人工バリアの1つであるベントナイトを
使った実験や、放射線を見てみようコーナーなどを設け、来場者の皆さまに楽しんでいただ
きながら地層処分事業についてお伝えしています。 「ジオ・ミライ号」の出展のご要望があ
りましたら、NUMOホームページからお申し込みいただくか、一番下に記載の連絡先までご
連絡ください。
NUMOホームページ
2018年8月
発行:原子力発電環境整備機構(NUMO)
https://www.numo.or.jp/
地層処分に関して、皆さまからの疑
問にお答えするFAQをはじめ、技術
情報、イベント情報など、NUMOの
最新の取り組みを紹介しています。
お知らせ 地層処分事業をより広く知っていただけるよう、皆さまへ様々な情報をお届けしています。
NUMOメールマガジン
車内の様子
地層の引き出し
だいやまーく5月3〜6日
島根県松江市「島根原子力館」
だいやまーく5月26日
群馬県前橋市
「電力中央研究所赤城試験センター」
ベントナイト実験の様子
3Dシアター
くろまる4月12日
「原子力と最終処分に関する日本・フィンランド共同セミナー」を開催
NUMOの主な動き 4月〜8月
くろまる5月22日
〈プレスリリース〉地層処分事業の理解に向けた「学習支援事業」
支援希望団体の募集の開始について を発表
くろまる出展のお申し込み・当面の各地の出展予定等、詳細は、 NUMOホームページ「お知らせ・広報活動」から「ジオ・ミライ号」ページ
をご覧ください!
連絡先:
NUMO広報部 03-6371-4003
経済産業省資源エネルギー庁、原子力発電環境整備機構(NUMO)、
フィンランドの雇用経済産業省、Posiva社(フィンランドの地層処
分の実施主体)、Fortum社(フィンランドの電力会社)が主催し、
「原子力と最終処分に関する日本・フィンランド共同セミナー」を
開催しました。
セミナーでは、フィンランドにおいて先行する放射性廃棄物の処分
を中心に、日本、フィンランド両国の原子力分野における取り組み
から得られた経験と教訓を共有し、パネルディスカッションによる
意見交換が行われました。当日は、約130名の方々が聴講され、会
場からの質疑応答も行いました。
NUMOでは、地層処分事業を全国の皆さまにご理解いただくため、
本事業を学習したいと考えている地域団体などを対象に、地層処分
に関する勉強会、関連施設見学会など、自主的な学習活動を支援す
る委託事業を行っています。
2017年度は、100団体を超える団体よりご応募をいただき、大変ご
好評をいただきました。
2018年度より、定められた支援メニューの中から自由に選択する
方式での単年度の支援事業と企画書方式での複数年度の支援事業の
2事業で支援を実施いたします。
月に2回程度、NUMOや地層処分
に関する最新情報をお届けして
います。
「ジオ・ミライ号」は全国各地にお伺いします!
地層処分を
ご家族で楽しく
体験いただけます!

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