アジア中間所得層の拡大を妨げる「成長の果実の偏在」
江川暁夫
アジア諸国での「中間所得層」の拡大が、アジア内外にチャンスをもたらす事が期待される一方、 所得が高い人ほど所得の伸びも高い「成長の果実の偏在」もみられ、多くのアジア諸国で所得格差が悪化している。本稿では、成長の果実が今後も高所得者側に偏在する場合、 将来の中間所得層人口の拡大のみならず、人間開発も阻害しうることを数量的に明らかにした。アジア諸国が中間所得層の拡大と所得格差の改善を通じ、経済社会の安定的発展を両立できるよう、我々も協調していく必要がある。
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