研究方針
「研究方針」は、国総研の職員一人一人が使命や研究活動の方向・視点などについて共通の認識を持つためのものであり、
解決すべき技術政策課題やその研究目標を明らかにするとともに、目標を達成するための研究の進め方を示すものです。社会情勢の変化や研究のニーズ及び進捗状況を踏まえ必要に応じて見直しを行っております。
また、研究方針を踏まえ、研究部・センター毎に研究・活動の方針を毎年度作成しています。令和6年度の方針は以下のリンク先のPDFファイルをご覧下さい。
国土技術政策総合研究所 研究方針
平成29年11月1日
国土技術政策総合研究所の使命
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住宅・社会資本分野における唯一の国の研究機関として、技術を原動力に、現在そして将来にわたって安全・安心で活力と魅力ある国土と社会の実現を目指す
基本姿勢
○しろまる技術的専門家として行政の視点も踏まえ、国土交通省の政策展開に参画する
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技術政策の企画・立案のみならず、普及・定着まで一貫して、当事者として参画する
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技術政策の必要性や妥当性を実証データにより明らかにし、説明責任を果たす
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国総研「研究方針」の構成と位置づけ
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○しろまる研究活動で培った高度で総合的な技術力を実務の現場に還元する
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現場の実情を踏まえた解決策を提示し、災害時等の高度な緊急対応も機動的に支援する
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個々の対応事例を蓄積、一般化して広く提供するとともに、教訓を研究に反映する
○しろまる国土・社会の将来像の洞察と技術開発の促進により、新たな政策の創出につなげる
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国土や社会を俯瞰し、変化を的確に捉え、将来の課題を見通す
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広く産学官との技術の連携・融合を図り、新たな技術展開を目指す
根幹となる活動
○しろまる国土交通政策の企画・立案、普及を支える研究開発
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直面する重要な政策展開を支える技術基準・手法を体系的に提示、現場実装し継続的に改良
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将来的な対応が想定される課題を抽出し、政策の方向性を提案
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国土・社会の動向を継続的・長期的に分析し、知見を蓄積
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戦略的な国際標準化、途上国の技術者育成を通じて、我が国の技術の国際展開を支援
○しろまる災害・事故対応への高度な技術的支援と対策技術の高度化
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発災直後から研究者を派遣し、二次災害防止や応急対策に関する現場の対応を支援
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原因の究明、復旧・復興計画の検討、対策の実施について技術的に助言
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災害等から得られる知見・教訓を蓄積し、防災・減災対策の高度化研究に反映
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海外における大規模災害に対し、災害対応先進国として技術的に支援
○しろまる地方整備局等の現場技術力の向上を支援
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現場が直面する課題に対し、実務を知る立場ならではの指導・助言を通じ、技術力を移転
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人材の受入れ、研修等により行政知識と専門性を併せ持つ地域の中核技術者を養成
○しろまる政策形成の技術的基盤となるデータの収集・分析・管理、社会への還元
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国の機関として、膨大な現場データを、客観性・正確性・信頼性を確保しつつ収集、管理
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蓄積したデータは、自ら分析し研究へ反映するとともに、社会へ適切に公開
研究の心構え
○しろまる行政・現場の真のニーズを理解し、本質的な技術的課題を明確化
○しろまる課題を突破する仮説と検証方法、社会実装への道筋を含めた研究計画を策定
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組織的に積上げてきた研究蓄積を活用し、既往研究の何を乗り越えるかを明確化
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計画段階から社会実装を想定し、研究項目、手順、スケジュール、達成目標を設定
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自らの強み・弱みを認識した上で、外部とも連携して効率的な研究体制を構築
○しろまる得られた事実から研究全体の展開を見据え、柔軟に計画を見直し
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データ、事実を客観的・中立的に解釈して仮説を検証
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幅広い分野の専門家と議論を行い、多面的・多角的に考察
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研究全体を見通し、常に結果の本質を見極め、計画を自発的・継続的に見直し
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試行錯誤し、想定外の結果も柔軟に受けとめ、より良い研究成果の創出へと展開
○しろまる知見を体系立てて取りまとめるとともに、現場で使える成果に昇華
○しろまる成果の的確・円滑な社会実装に向けた戦略的な道筋を構築
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行政・現場・研究、各々の特性を活かした実現性の高い実装プロセス、役割を明確化
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広報を研究の一環として組み込み、伝わることを意識して積極的に社会へ発信
○しろまる実装の結果をフォローアップし、技術的課題を抽出して次なる研究に反映
研究を支える環境整備
○しろまる質の高い研究を支えるマネジメントの仕組みの構築
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幅広い視点から、研究をより良くするために外部評価と所内評価を実施
第三者からの助言・意見等を積極的に取り入れ、自らも厳しく研究状況を検証し改善
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多様で急速な技術の進展に応じ、外部との新たな連携の仕組みを機動的に整備
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成果を知的基盤化する刊行物・データベースを作成、多様な広報手段を用意
○しろまる技術を礎とし、研究と行政・現場の両面から政策展開を見通す人材の育成
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データを読解き、現場を想像しつつ結論への道筋と社会実装手順を組立てる力を養成
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先人の研究蓄積や経験・ノウハウを伝承し、行政・現場を経験する機会を提供
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行政・現場、産学からの研究者など、多様な人材による研究組織を形成
○しろまる住宅・社会資本分野の技術研究開発を支える実験施設等の保有・機能強化
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実用環境下での性能検証に不可欠な、民間では保有困難な施設を適切に管理・運用
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民間・大学等の幅広い技術研究開発を支援するため、外部への施設利用機会も提供