(1) Beyond 5Gにおける超広域・大容量モバイルネットワークを実現するHAPS通信技術の研究開発(課題番号 077)
研究開発項目1 HAPSのサービスリンクにおける地上システムとの周波数共用技術の研究開発
研究開発項目2 HAPSのサービスリンクの多重化による高速大容量化技術の研究開発
研究開発項目3 HAPSのフィーダリンクにおけるLoS空間多重技術による高速大容量化の研究開発
研究開発項目4 HAPSのフィーダリンクにおける柔軟に切替え可能なGW局との通信方式による高速大容量化技術の研究開発
(上記、研究開発項目1及び3への提案1件と、研究開発項目2及び4への提案1件をそれぞれ採択)
(研究開発項目1及び3への提案)
■しかく提案課題:HAPS移動通信の高速大容量化技術の研究開発
提案者:ソフトバンク株式会社(代表提案者)
概要:超広域のカバーエリア、災害に強いネットワークを実現する新たな移動通信プラットフォームとしてHAPSへの期待が高まっている。本研究開発では、HAPS移動通信のサービスリンクにおけるセル高密度化技術、および、地上ネットワークとの周波数共用技術、フィーダリンクの高速大容量化技術について検討を行う。これにより周波数利用効率の向上を達成し、従来技術と比較してHAPSシステムで2倍以上の大容量化を実現することを目標とする。また、HAPS・地上システム間の周波数共用により、柔軟なエリア展開を実現するとともに、提案技術を適用しない場合と比較して周波数利用効率を1.5倍以上向上させることを目標とする。
(研究開発項目2及び4への提案)
■しかく提案課題:HAPSを介した携帯端末向け直接通信システムの早期実用化と高速大容量化技術の研究開発
提案者:株式会社Space Compass(代表提案者)、株式会社NTTドコモ、日本電信電話株式会社、スカパーJSAT株式会社
概要:Beyond 5Gに向けて非地上系ネットワーク(NTN:Non Terrestrial Network)への期待が高まる中、高高度プラットフォーム(HAPS:High Altitude Platform Station)による携帯端末への直接通信システムの早期実用化が期待されている。一方、現時点では国内におけるHAPSを用いた成層圏環境での通信実験が行われた実績はなく、早期実用化に向けて様々な技術課題がある。本研究開発では、HAPSを介した携帯端末向け直接通信システムの実現に向けた技術課題を解決し、国内成層圏環境でのHAPS通信実験を実施することで、2025年度中の早期実用化を目指す。さらに、Beyond 5G時代におけるHAPSの事業規模及びユースケースの拡大を図るため、HAPSを介した携帯端末向け直接通信システムの高速大容量化技術、及び、海上エリアでの運用やTDD周波数帯の活用等、HAPSの柔軟なサービス運用に資する研究開発を実施する。