2024年10月24日
NEDOと経済産業省は、グリーントランスフォーメーション(GX)の実現を目指し、エネルギー・環境関連の国際会議を集中的に開催する「東京GXウィーク」の取り組みの一環として、10月9日、10日の2日間にわたり「Innovation for Cool Earth Forum(ICEF)」第11回年次総会をハイブリッド形式で開催しました。
11回目の今回は、"How to Live within the Planetary Boundaries through Green Innovation"をメインテーマとし、プラネタリー・バウンダリー(人類が生存できる安全な活動領域とその限界点の概念)とエネルギー・トランジション、二酸化炭素除去等の気候安定化技術、水素の利活用、持続可能な海上輸送、ICEFロードマップ等について議論が行われました。
冒頭、岩田経済産業副大臣が開会挨拶を行い、2050年にカーボンニュートラルを実現する目標を達成するためには、イノベーションの創出が重要な鍵となること、世界のカーボンニュートラルの達成に向けた取組が更に推進されていくことを期待する旨の発言がありました。
2日間にわたる会合では、ヨハン・F・ロックストローム(ポツダム気候影響研究所所長)、ジャン=エリック・パケ(駐日EU代表部大使)、バーツラフ・シュミル(マニトバ大学特別名誉教授)、ヘレ・クリストファーセン(トタルエナジーズアジア地域代表)の他、エネルギー・環境に関する世界の第一人者が登壇しました。
NEDOからは「食料・農業分野の気候変動対策」、「持続可能な海上輸送」セッションにおいて、NEDOのグリーンイノベーション基金事業等の取り組みの紹介がありました。
最後にNEDO斎藤理事長から閉会挨拶を行い、「ネット・ゼロ・エミッション」の目標を達成する鍵はイノベーションであり、そのためには企業、地域、国の利害を超え、将来に向けたビジョンを共有して進めることの重要性を述べました。
会議では、ICEFの成果、GX推進に必要な方策、今回の各セッションでの議論等を取りまとめた、ICEF2024ステートメントを発表しました。また、AIと気候変動緩和に関するICEF2024ロードマップ(第2版)のドラフト版を公開しました。今後、ロードマップについては意見を集約し、2024年11月、アゼルバイジャン・バクーで開催されるCOP29(国連気候変動枠組条約第29回締約国会議)のセミナーで最終版が発表される予定です。
NEDO 事業統括部 マルチ・ICEF課
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