NEDO水素・燃料電池成果報告会2024
団体名:
発表日:2024年7月 日
発表No.
NEDO水素・燃料電池成果報告会20219P2-13
東海国立大学機構名古屋大学
燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業/共通課題解決型基盤技術開発
燃料電池の耐久性向上に向けたフラーレン誘導体ラジカルクエンチャーの研究開発
連絡先:東海国立大学機構名古屋大学 大学院工学研究科 松尾 豊
yutaka.matsuo@chem.material.nagoya-u.ac.jp
コンセプト
顕著な成果
実用化・事業化の見通し
課題
1. 水溶性フラーレン誘導体の設計と合成
目標
2.フッ素排出速度:ラジカルクエンチャー未添加膜に対して1/10
以下で、電解質膜のプロトン伝導抵抗の増大無し(試験方法:1
電解質膜の化学的耐久性評価方法 H2O2ガス暴露法、2セルによ
るOCV保持試験方法)
3.耐熱水性試験:ラジカルクエンチャーならびにセリア・フラーレン錯
体の残存率:90%以上(試験方法:熱水浸漬試験(温度:12
0°C、試験時間:100時間)
4.OHラジカルのクエンチ機構の解明
評価方法: NEDO PEFCセル評価解析プロトコル2022年3月版に
準拠して実施する
2. 電解質複合膜の作製
4. フェントン試験・OCV耐久試験
・フラーレン誘導体のラジカルクエンチ触媒サイクルを実験的に確認
・耐久試験後のポスト解析(解析PFと協力して)
・酸,熱水洗浄によりセリウムイオンのローディングが低くなる問題
・クエンチャーおよび複合電解質膜をLOIに供給,NEDO横連携
・炭化水素系電解質膜,および水電解セルでも探索研究
・水溶性フラーレン誘導体は,医薬品、化粧品、半導体研磨(CMP)にも
1. 水溶性フラーレン誘導体がナフィオン電解質膜に分散して導入される.
2. フラーレンのパイ電子共役系によるラジカルクエンチ(·OHの補足,H+に
よる–OHのリリース)3. キレートされたCeイオンの共存効果.
4. ナフィオン膜から溶け出さない.
Toluene
Water
水に高い溶解性
1.高電位 (OCV) 保持耐久性試験:未添加膜に対して保持時
間10倍以上
ホスホン酸5個
フェニルスルホン酸5個
カテコール型(キレート配位)
複数の官能基をもつフェニル五重付加体はアルコールや極性溶媒に対
して高い溶解性をもつ.下部水酸化すると水に高い溶解性をもつ.
市販の水酸化フラーレン
nanom spectra D100
= C60(OH)10
実際には極性溶媒に溶けず,
膜が曇る.
曇りがなく,透明性の高い膜となる.
0.5 wt% PhOH10 0.5 wt% PhOH10-OH
/0.002 wt% Ce
8 cm x 8 cm 角にカット,膜厚: 50 μm
3. プロトン伝導率・機械強度
サンプル
引張強度
σ (MPa)
伸び率
ε (%)
ヤング率
E (GPa))
ナフィオン膜 17 187 157
Re-cast ナフィオン膜 16 159 152
0.5 wt% n.s. D100 15 128 186
0.5 wt% PhOH10 29 221 225
0.5 wt% PhOH10/Ce 18 113 236
耐久時間10倍,排出速度1/10
特願2024-030036 「フラーレン誘導体及びフラーレン誘導体の製造方法」
特願2024-030037 「電解質膜、電解質膜の製造方法、及び膜電極接合体」
OHラジカルをトラップしている.
問題なし(向上する)

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