研究活動報告
令和6年度 ゲノム編集技術により得られたステロイドグリコアルカロイド低生産性バレイショ(ジャガイモ)の栽培実験について
情報公開日:2024年2月 6日 (火曜日)
農研機構では、ゲノム編集技術により得られた天然毒素の少ないジャガイモに関して、令和6年度の野外栽培実験を令和6年3月より開始いたします。
ジャガイモのイモ(塊茎)は、陽に当ると緑化した皮や芽の部分に、食中毒の原因となるソラニンやチャコニンなどの天然毒素(ステロイドグリコアルカロイド)が蓄積します。本試験で栽培するゲノム編集ジャガイモは、国立大学法人大阪大学及び国立研究開発法人理化学研究所の研究グループが作出したもので、陽に当たっても天然毒素があまり蓄積しないため、食中毒の減少が期待されます。
今年度は4系統の天然毒素低減ジャガイモについて、機構内のほ場にて野外栽培実験を行う予定です。これらのゲノム編集ジャガイモは、文部科学省が定めた「研究段階におけるゲノム編集技術の利用により得られた生物の使用等に係る留意事項について(通知)」に基づき、理化学研究所及び大阪大学から文部科学省に情報提供を行い、令和3年4月5日及び令和5年4月26日に受理されたものです。
届出の内容については、下記の文部科学省のウェブページからご覧いただけます。
記
○しろまる栽培実験の概要
栽培予定時期:
(春作)令和6年3月上旬〜令和6年7月中旬
(秋作)令和6年8月下旬〜令和7年1月上旬
(秋作)令和6年8月下旬〜令和7年1月上旬
栽培場所:
農研機構観音台第2事業場隔離ほ場(茨城県つくば市観音台2-1-2)
観音台第3事業場組換え植物隔離ほ場(茨城県つくば市観音台3-1-3)
観音台第3事業場組換え植物隔離ほ場(茨城県つくば市観音台3-1-3)
注:
本ゲノム編集ジャガイモは、カルタヘナ法*で規制される遺伝子組換え生物等には該当しませんが、栽培実験は予め届けられた栽培ほ場で行います。
*カルタヘナ法:
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
○しろまるステロイドグリコアルカロイド低生産性ジャガイモの栽培実験計画書(別紙) 【PDF:208KB】
(参考) 文部科学省公表先
URL:https://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/anzen.html
問い合わせ先など
栽培実験実施者:
農研機構 生物機能利用研究部門 所長中島信彦