メ〜ロメロ!メ〜テレ

ウルフィアプリ

開催概要

タイトル朝日新聞名古屋本社発刊90周年記念 松本市美術館所蔵
草間彌生 版画の世界―反復と増殖―
会期2025年9月27日(土)〜11月16日(日) (注記)会期中無休
開館時間10:00〜18:00 (注記)入館は閉館の30分前まで
会場松坂屋美術館(松坂屋名古屋店 南館7階)
【アクセス】名古屋市営地下鉄・矢場町駅すぐ
主 催松坂屋美術館、朝日新聞社、メ〜テレ
特別協力松本市美術館
協力株式会社草間彌生
協賛阿部出版株式会社

初期作品から代表作までを展観する草間彌生、初の大規模版画展

本展は世界的前衛芸術家・草間彌生(1929〜)の版画の世界をご紹介する展覧会です。
草間彌生は1993年第45回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として世界の舞台へと立ちますが、その前後で積極的に版画制作に取り組んだことも、現在の評価につながる大きな原動力となりました。

草間彌生は1979年に版画作品を初めて発表します。そこには米国から帰国後の死や苦悩をテーマにした作品とは対照的に、華やかなモチーフが色彩豊かに表現されています。それまでの抽象的な表現に加え、南瓜、ドレス、葡萄、花や蝶など日常的なモチーフが網目や水玉で構成され、明瞭な色彩をまといます。網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画は必然的に出合ったと言っても過言ではないでしょう。

近年は、富士山を主題に浮世絵の木版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品「愛はとこしえ」シリーズなど、特徴的な作品を発表しています。
本展覧会では、世界最大級の草間コレクションを誇る草間彌生の故郷・長野県松本市にある松本市美術館が所蔵する版画作品から厳選した作品に作家蔵の作品を加えた約160点で、草間彌生の版画芸術の魅力と軌跡を展観します。

(注記)本展は2022年夏に松本市美術館で開催された特別展「草間彌生 版画の世界」の巡回展となります。

前衛芸術家、小説家。1929年、長野県松本市に生まれる。幼少期より水玉や網目を描く。1957年に渡米、ニューヨークを拠点にネット・ペインティング、ソフト・スカルプチャー、鏡や電飾を用いた革新的なインスタレーション作品を発表。さらにボディ・ペインティング、ハプニング、ファッション・ショー、映画など多様な表現を欧米で展開する。1973年に帰国、活動拠点を東京に移し、美術制作に加え、詩や小説の文筆活動も行う。野外彫刻や企業とのコラボレーション、ドキュメンタリー映像などを通じて幅広い世代に知られるようになる。

世界各地の美術館で大規模な展覧会が開催され、2016年文化勲章受章。2017年、草間彌生美術館を東京都新宿区に開館。

代表作に「無限の網」、「無限の鏡の間」、「水玉強迫」、「南瓜」、「わが永遠の魂」シリーズなど。現在も精力的に制作を続ける。

チケット

前売券・優待 当日券
一般 1,600円 1,800円
大学生・高校生 1,100円 1,300円
小学生・中学生 400円 600円
  • すべて税込
  • 未就学児無料(要保護者同伴)
  • 学生料金で入場の際には学生証をご提示ください。
  • チケット購入後の変更・払戻・再発行・転売不可
  • 障がい者手帳(身体障がい者手帳、精神障がい者保・福祉手帳、療育手帳)、小児慢性疾患手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、デジタル障害者手帳「ミライロID」をご提示の方、およびその介添えのための同伴者1名様まで無料でご入場いただけます。
  • 松坂屋の各種ご優待に関しては、松坂屋美術館HPでご確認ください。
  • 各プレイガイド(前売券・当日券)で購入の入館券は松坂屋の契約駐車場サービスの対象外となります。またピクチャー券と交換はいたしません。

発売日

7月1日(火)10:00~
(注記)前売券の販売は9/26(金)23:59まで

プレイガイド

アソビュー!
ローソンチケット
ローソン、ミニストップ(Lコード:42062)
イープラス
ファミリーマート
セブンチケット
セブン-イレブン
(セブンコード:111-503)
Boo-Wooチケット
KKday
松坂屋美術館窓口
窓口 10:00〜18:00
(会期中の販売は10:00〜17:30)
チケットぴあ
セブン-イレブン、中日新聞販売店
(Pコード:995-558)
栄プレチケ92
窓口・電話 052-953-0777
(10:00〜19:00 / 不定休)
芸文プレイガイド
窓口・電話 052-972-0430
(平日10:00〜19:00、土日祝10:00〜18:00 /
月曜休み、祝日の場合は翌日)
金山観光案内所
窓口 9:00〜19:00
(チケット販売は9:00〜17:00まで)
オアシス21iセンター(オアシス21地下1階)
窓口 10:00〜20:00
(チケット販売は10:00〜18:00まで)

(注記)プレイガイドによっては各種手数料がかかる場合がございます。

みどころ

I わたしのお気に入り

1929年、草間彌生は長野県松本市で種苗業を営む旧家に生まれます。草間は花園に囲まれた少女期を過ごし、スケッチをするのが日課となっていました。その類まれな観察眼とデッサン力でいつしか世界を舞台に闘うことを決意します。
1957年、28歳で単身渡米。網目、水玉といった独自のイメージを確立し、約16年間、ニューヨークを中心に創作活動を行います。しかし、体調や心の不調を感じ、1973年に帰国。この時期の作品には、苦しい胸のうちを反映するように、「死」を想起させるものが多く存在します。版画作品が登場したのもその頃からです。
版画作品には、死や苦悩を前面に押し出した作品とは対極にあるような華やかなモチーフが色彩ゆたかに表現され、生命力に満ちています。

《とかげ》1989年、シルクスクリーン

《とかげ》1989年、シルクスクリーン

II 輝きの世界

草間は渡米後、1959年に発表した網目でキャンバスを覆いつくす絵画「無限の網(ネット・ペインティング)」シリーズによって、画家として鮮烈なデビューを飾ります。そして、1965年頃からは、電飾と鏡を用いた立体作品の制作を始めました。「ミラールーム」に代表される光の彫刻作品です。合わせ鏡によって明滅しながらどこまでも増殖する光(水玉)は、草間の永遠なるイメージを代弁しているようです。
その輝きの世界は版画作品にも見ることができます。「無限の網」は、心の中のイメージと視覚的、体感的な経験の堆積を整理し、極々シンプルなかたちへ集約したものと言えます。故郷・松本のせせらぎ、渡米時に飛行機の窓から見た太平洋の揺らめきもその要素になっています。版画作品のラメの粒子による瞬きはそれらの記憶と通底しているのかもしれません。

《レモンスカッシュ(2)》1999年、シルクスクリーン、ラメ

《レモンスカッシュ(2)》1999年、シルクスクリーン、ラメ

III 愛すべき南瓜たち

草間彌生は植物に囲まれて育ちます。家の周りに広がる畑に出かけてはスケッチをする少女時代を過ごします。特にお気に入りは南瓜。その太っ腹で愛らしい姿に惹かれ、幾度も幾度も描いてきました。時を経て、心の葛藤を自己分析によって昇華させた水玉や網目が、草間の幼少期の記憶にあった植物たちと結びつきます。南瓜など身近なモチーフが水玉を纏(まと)うことで鑑賞者は草間彌生の表現に寄り添いやすくなったのかもしれません。鑑賞者と草間の心をつないだ南瓜は、今なお草間芸術の代表的なイメージとして君臨し続けています。

《南瓜》1982年、シルクスクリーン

《南瓜》1982年、シルクスクリーン

IV 境界なきイメージ

草間は、キャンバスや彫刻作品、さらには空間全体を水玉や網目など同じパターンで覆いつくすことで、自身の中から浮かび上がるイメージは無限であることを高らかに宣言してきました。幼少期から共存を強いられた得体の知れない内的イメージを、草間は芸術によって自らの個性に昇華させることに成功します。それは葛藤と分析を繰り返し、永い闘いの末に手に入れた成果でもありました。
常同反復によるイメージの増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画の出合いは必然だったのかもしれません。それまでの画面上、または同一空間でのイメージの増殖であったものが、版画作品の登場により、草間自身の手を離れた増殖を可能としたと言えるでしょう。

《朝の太陽》1999年、シルクスクリーン

《朝の太陽》1999年、シルクスクリーン

V 単色のメッセージ

シルクスクリーン、リトグラフは草間彌生の原画をもとに刷師が版を作成していますが、本章で紹介するエッチングの作品では、草間自身が銅板に線を描いているため、より直接的なイメージの再現ができていると言えるかもしれません。指先のわずかな振幅や強弱さえも版に刻まれ、それをあえて補正せずに刷り上げられています。小さな銅板にギリギリとねじ込んだ草間のイメージは、色彩のない単色の表現によって、より鮮明に浮かび上がります。
振り返れば、草間芸術の大きな転機にはいつもモノクロームの作品が誕生してきました。新たな表現領域に踏み込むにあたり、まず形状を徹底的に突き詰め、湧き上がって来るイメージを完全にその手中に捉えた後、色彩が溢れ出してきます。土台としてのフォルムが揺るがないからこそ、草間の色彩は天高く舞い上がることができるのでしょう。

《無限》1953-1984年、エッチング

《無限》1953-1984年、エッチング

VI 愛はとこしえ

「愛はとこしえ」は2004年から約4年をかけて制作されたシリーズで、黒色のマーカーペンで100号のキャンバスに描いた50点を原画としたシルクスクリーン作品です。
顔や目、植物など具体的なモチーフが前面に押し出され、草間芸術の深遠性を知らしめます。
帰国後の版画作品によって、つなぎ留められた記憶は、「愛はとこしえ」によって表出しました。それは、かつて幼少期を過ごした故郷・松本の花園で想像した数多のイメージで、脈々と草間の中に息づいていた大切な記憶であったのかもしれません。
本シリーズは、その後のアクリル画「わが永遠の魂」シリーズへと繋がり、最新シリーズ「毎日愛について祈っている」へ発展を続ける近年の躍進の起点となった作品でもあります。

《朝のかがやき(TWHIOW)》2007年、シルクスクリーン

《朝のかがやき(TWHIOW)》2007年、シルクスクリーン

《とかげ》 1989年 、《レモンスカッシュ(2)》 1999年、《南瓜》 1982年、《朝の太陽》1999年 、《無限》1953-1984、《朝のかがやき(TWHIOW)》 2007年、《こんにちは》 1989年 ©YAYOI KUSAMA
(注記)画像転載不可

ご来場のお客様へ

<ご入館について>

  • 諸事情により展覧会の中止や営業時間・会期が変更となる場合がございます。
  • 展示会場および物販コーナー内の混雑を適正に保てるよう入館者数の制限をさせていただく場合がございます
  • 館内では携帯電話・アラームのスイッチをお切りください。
  • 館内では飲食(ガム、飴等を含む)/喫煙/模写/鉛筆以外の筆記用具の使用/傘や動植物の持ち込みの行為はご遠慮ください。
  • 展示作品にはお手を触れないようお願いいたします。
  • 再入館はお断りいたします。
  • 館内での展示作品の撮影はお断りいたします。

<物販について>

  • グッズはそれぞれ購入個数制限を設けさせていただく場合がございます。
  • ご来館の時期によって、物販会場での取り扱い商品が異なる可能性がございます。
  • 商品は数量限定でのご用意の為、完売となる場合がございます。
  • 転売目的の購入はお断りいたします。
  • 商品ラインナップ、商品名、価格、デザイン、仕様は変更になる場合がございます。
  • 商品は発売延期・販売中止になる場合がございます。
  • 在庫に関するお問い合わせ(現在の在庫数や入荷予定等)にはお答えできません。
  • 完売した商品の予約受付、後日配送は対応できません。
  • 物販会場で販売する商品は、大丸・松坂屋のカードのポイント付与および大丸松坂屋お得意様ゴールドカードのご優待割引は対象外です

SNS・関連ページ

展覧会公式HP
展覧会公式X
展覧会公式Instagram

お問い合わせ

松坂屋美術館 TEL:050-1782-7000(松坂屋名古屋店大代表)


[フレーム]

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /